ルーズリーフだけではなく,3穴手帳やシステム手帳のM5やMini6用にも使える携帯パンチの決定版:カール事務器 ゲージパンチ・ライト(GP-LA)
大変,大変ご無沙汰しております.寒い日が続きますが皆様如何お過ごしでしょうか.昨日京都は久しぶりに雪が積もり,まぁ大変な事になっていました.
それにしても…年末~年始にかけての連休は何しよ…と,色々と計画を立てていたら私以外の家族全員インフルエンザで全滅して家事と看病で休みが蒸発し,その後もバタバタの日々が続いていて気が付いたら2月じゃないですか.ちょ,ちょっと待ってくださいよ.私の中ではまだ除夜の鐘も聞いてないんですよ….
と,嘆いていても仕方が無いので,気を取り直して.久しぶりのポストになるのでパンチの効いた内容で…と,いうことで,先日発売になったカール事務器の『ゲージパンチ・ライト』についてご紹介.
言いたい事は全てタイトルに書いてしまったような気もしますが(笑),システム手帳やルーズリーフ等,中身を交換出来る手帳/ノートを使用している人って多いですよね.そしてシステム手帳ユーザの場合,最初のうちは既製品のリフィルで満足していたとしても,いずれ気が付くとリフィル自作沼に引き摺り込まれて行くことでしょう.一方でルーズリーフの場合,普通のノートとして使う学生さんも多いと思いますが,それはそれで「この資料を挟み込みたい」というシチュエーションがちょくちょくある事でしょう.
挟む紙の方は楽なんです.(手間がかかるときもあるけど)サイズ通りにカットすれば…もしくは有り物をそのまま使うだけです.しかし,バインダーに挟む際には規定のピッチで穴開けが必要で,二穴バインダーのようにセンターに合わせてパチンとワンプッシュで2つ穴をあけてお終いというわけでには行きません.
日本ファイル・バインダー協会に,涙が出る程うまく纏められたページがありますが,例えばルーズリーフの場合,JIS Z 8303に従って9.5mm±1mmの穴間隔,6mm±0.5mm穴径でA4/B5/A5サイズではそれぞれ30穴,26穴,20穴開ける必要があります.
この穴開け,業務用としては例えばニューコンの手動多穴パンチなどあり,一発でガシャッと穴を開けることが出来ます.しかし高価なほか場所を取るので,家庭用/趣味で使うには持て余すことが多いでしょう.一度に18枚穿孔できたりなど,ヘビーに使う分には良い製品だとは思いますが.
では廉価なパンチが無いかというとそうでもなく,これまでの定番としてはカール事務機器のゲージパンチがド定番でした.「さすがカール事務機器」と言っても良い製品で,パンチ性能が素晴らしく価格も約2千円と廉価.定規のようなゲージに紙を挟み,ゲージにある数箇所のノッチにパンチをはめてカチカチと穴開けすれば手軽にルーズリーフの穴開けが完了です.前記の据え置き型と異なり,一応持ち運びも可能.
しかし…私も愛用していましたが,ゲージが長くて嵩張るため,携帯性とか置き場所にちょっと難が….あと,一体化しない道具って地味に収納時しにくいんですよね….
そしてシステム手帳用のパンチを見てみると,こちらは上記ルーズリーフ用と同様の構造のカール事務機器製のA5/バイブル/Mini6/M5対応のパンチがあるほか,複数メーカーからそれぞれのサイズ専用のパンチが出ています.例えばPLUSのMini6用とかアッシュフォードのM5用とか.
これら製品のマイナス面を見ると,位置合わせが微妙に難しかったり,高価だったり,耐久性が…な製品があったり色々です.一発で全部の穴を開けられるタイプは便利だし携帯性も良いのですけどね.
と,いうことで前振りが長くなりましたが,
- ルーズリーフ,システム手帳系(私の場合はM5とMini6,3穴)で共用出来るパンチが欲しい
- 携帯性が高く,収納も楽なものが良い
- 複数枚楽に穿孔でき,堅牢で耐久性のあるものが良い
- 使い勝手が良い物が良い
- 入手性良く廉価な製品
を満たしたパンチが欲しかったんですよ.
ルーズリーフとM5の共用はルーズリフィルで…おっと,これはまだ記事をアップしてませんでした(焦)…前述の資料の穴ピッチを注意深く見て頂くと分かる通り,ルーズリーフは9.5mmピッチで,システム手帳系は19mmなんですね.なのでシステム手帳のピッチである19mmは9.5mmの丁度2倍なので,ルーズリーフ用に穴を開けると(穴の数が増えますが)丁度穴の中心位置を一致させることが出来ます.ただバイブルサイズ以上は中央の3穴と3穴の間の幅が51mmのため,あくまでもこれはM5/Mini6までの話です.
そして前述のゲージパンチのゲージが必要なくなって携帯性が高まり,耐久性と性能に定評のあるカール事務機器製の5枚以上穿孔可能なパンチ,それもアンダー2千円の製品が出たわけですよ,奥さん.
『カール事務器 ゲージパンチ・ライト(GP-LA)』です.
パッケージにも書かれていますが,パンチがコンパクトになってます.
商品名は「GP-LA ゲージパンチ・ライト」
使用上の注意.
使い方は箱の背面に書かれています.5枚同時穿孔出来るというのは嬉しいですね.それも「ふんぎぃ~」と,力を入れなくてもサクッとパンチできます.
え?握力60kg以上の人の言うことは信用出来ない?いや,ホントに5枚くらいなら楽勝です.一般的なPPC用紙が6枚くらいの厚さまでしかセット出来ない隙間になっていますが,6枚入れても殆ど力を入れなくてもサクサクです.ホントなんですよ,信じてくださいよ.
一応繰り返しになりますが,本来の用途は「ルーズリーフ」のA4/B5/A5サイズ用の穴開けです.システム手帳用としては売られていませんん.
中身はパンチ本体のみです.
ハンドルをロック状態に固定するための黒い樹脂製ハンドルストッパーがセットされています.
機構的に定規のようなゲージが必要なくなった理由は,このオレンジのポッチの存在です.詳しくは後述.
あと,パンチの失敗でよくある
- 最初の穴の位置合わせ
- 奥行きの位置合わせ
も,構造を工夫することで楽に位置合わせが出来るようになっています.素晴らしい.
裏側もシンプルな構造.
では,実際に使ってみましょう.まずはハンドルストッパーを外してロックを解除します.
そして穴開けする紙をハンドルの奥まで押し込み,紙の端を印刷されている目印に合わせます.
紙を奥のストッパーまで押し込むことで,紙が斜めになったり奥行き幅がマチマチになったりすることを防ぐようになっています.そして最初の穴の位置は紙サイズのA4/B5/A4によって異なりますが,パンチのところに印刷されているこの目印に合わせるだけです.写真はA4用のパンチをする場合.
ハンドルを押し込むとカションと6mm径の穴が9.5mmピッチで6個開きます.
そしてルーズリーフはA4/B5/A5サイズでそれぞれ30穴,26穴,20穴開ける必要があります.そのため,紙を写真下方向にスライドし,直近で開けた穴の5番目をオレンジのポッチにはめて(奥に1つ穴が見えるようにして)次の6個の穴を開けます.これを繰り返します.
分かってますよ~.この記事を読んでいる大半の方は,M5やMni6のパンチとして使いたいと思ってますよね.
微調整は各自でして頂くとして,これらリフィルの最初の穴の位置調整用の目印位置は以下のような感じです.左の黒線がMini6用,右側がM5用です.ビシッとあわせたい人は寸法を測って慎重に直線引いてみてください.この部分,奥まっていて線を引きにくいんですよね….
カール事務機器さん,M5/Mini6の位置合わせ用のシールをオプションで発売してくれないかなぁ.
M5とMini6の差はせいぜい1mmくらいだし,共用で良いんじゃ?とか思われるかもですが,実際にパンチしてみると結構変わります.
少し見にくいですが下の写真はMini6用にパンチした用紙をM5のバインダーに合わせた状態です.
そしてM5用にパンチするとこんな感じ.
M5やMini6は小型であることもあり,手帳そのもののサイズやバインダー金具の押す部分が寸法ギリギリになっていることがあります.そのため,あまり外側にはみ出ない方が良いのと,「はみ出してしまう=通常のリフィルと中心が合わない」を意味するので,不格好になってしまいます.公差分もありますので厳密に合わせたい場合は,初期位置の目印を調整してみてください.
そしてMini6にセットするとこんな感じ.写真では穴位置の比較のために左側にリフィル用の9.5mmピッチの穴,右側にMini6用の19mmピッチの穴を開けています.Mini6サイズに開けたルーズリーフ用の穴は13個ですが,1個飛ばしでMini6用の穴と上下位置が合っている事が分かります.
あとメーカーによる穴位置の差も微妙に存在するけど,下の写真のようにルーズリーフ用の微妙に奥行きが短くなっているので,本当にギリギリのサイズの手帳の場合は影響が出るかも.私はごく僅かだけど筆記面積が広くなって嬉しいかな.
バインダーのアップ.穴開けの初期位置をうまく合わせることにより,リフィルの中心がバインダーの中心と合ってピッタリ収まります.良い感じ.
さて,ハンドルロックを外した状態で裏側から見るとこういう構造.
ハンドルの裏側(上の写真の手前)をパチッと開けると下の写真のように開き,パンチ屑を捨てられます.
使用後はハンドルロックを付けて畳んだ状態に固定.
机の上に置いておく場合はロックを外した状態で放置しても問題ありませんが,ロックすることにより背が低くなり,携帯時に持ち運びやすくなります.あとは変な物を巻き込む事故も防げるかな.
それにしてもコンパクトで高性能で多機能(多くのフォーマットに対応)なのは実に素晴らしい.
普通の二穴用のパンチと比べても非常にコンパクトで,M5手帳と大きさを比べてもこんな感じ.手軽に持ち運べます.
あ,そうそう.推し活用に普及している3穴手帳用の穴を開ける際には,初期位置はA4の位置に合わせてパンチし,次に紙をひっくり返してもう片方もA4位置に合わせて合計7穴パンチすればOKです.9穴開ければルーズリーフのバインダーでも使える共用リフィルになるけど,両端の1穴が不格好になっちゃうんですよね….
下の写真の左が9穴開けたパターンで,右が7穴開けたパターンです.なお,下側の穴は位置比較用のオリジナルの3穴です.
まとめ
この後何を書いても蛇足になってしまいそうですが改めてまとめると,
- 小型軽量で携帯も容易
- ルーズリーフだけでなく,3穴手帳,M5やMini6穴のシステム手帳にも対応
- 精度良くパンチも軽く使い勝手も良い
- 性能・耐久性で安心感のあるカール事務機器製
という感じで良いとこずくめです.
「空く穴がM5は穴5つ,mini6用は穴6つじゃなきゃヤダ」や「私はバイブルサイズ/A5のシステム手帳を使ってるから…」という方以外には最強の携帯型汎用パンチではないでしょうか.パンチしたリフィルがシステム手帳にもセット出来るしルーズリーフバインダーにも入れられるというのは寧ろメリットかも.
と,いうことで,『カール事務器 ゲージパンチ・ライト』猛烈にオススメです.
もしリクエストがメーカーに届くとしたら,M5/Mini6の線の入ったシールの別売りor元から貼られている製品が出る事を強く希望したいな.
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