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2023年12月26日 (火)

ひとり手帳会議2024(2)

ふと気がつくと来週はもう年が明けてるじゃないですか.危ない,危ない.

と,いうことで前回の「ひとり手帳会議2024(1)」の続き.とは言え,これ以上増やしても使い切れないだろうということで自嘲気味,もとい,自重気味にしていたので今回紹介するのは

  • NOLTY ライツメモ小型版(1180)
  • NOLTY 能率手帳1 小型版(1111)
  • HANDY PICK スタンダードタイプ DIARY 2024

の3種類.ある意味安定感のある3冊です.

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まずは『NOLTY ライツメモ小型版(1180)』.

この手帳が発売となった5年前にレビュー&ちょっと便利な使い方を紹介しました.その後表紙がグレー(1181)のタイプは廃盤になったものの,ダークネイビー(1180)のタイプは生き残っています.日付入りの手帳は季節商品だし,売れるシーズンを過ぎると途端に不良在庫になる.そしてその割には多くのメーカーがしのぎを削る激戦区で,多種多様な手帳が現れては消えていく戦いを毎年繰り返している…という感じ.なので当然採算が取れないと見做された手帳はユーザが多少付いていても廃番になるわけで….

そんな中,

  • ブロックマンスリー
  • ウイークリーバーチカル(として使える)
  • 方眼!方眼!
  • ポケットに入るサイズで携帯性抜群の小型版

という私を含む一部の人のハートをガッツリ掴んで離さない…けど,おそらく手帳ユーザー全体から見たらごく一部のニッチなニーズを満たす製品であるこの手帳が5年生き残ったのは素晴らしいし嬉しいっ.そんなわけで,今後も生き残ることを祈って詳しく紹介.

なお,文房具は特許を取りにくい(*)のだけど能率協会は手帳やノートのフォーマットに関して積極的に意匠登録をしています.帯にも書かれていますが,『意匠登録1631498』(リンク先は特許庁).たとえ簡単に真似できるようなものでも,生み出す際には開発者が相当知恵を絞っているわけで,0を1にする努力や工夫の深さは計り知れない.こういった企業の財産とも言える知財を守ろうという姿勢は好ましく思います.

(*)文房具の場合は装置特許や製法の特許として出願する形になることが多いと思うけど,前者は文房具のような歴史ある道具の場合は審査官に『新規性がある!』と思わせるような斬新な機構や構造はなかなか難しい.そして後者は中村印刷所の180度開くノートの特許に関して先日話題になったけど,機能が同じでも製法を変えれば(特許を回避すれば)権利侵害にならないという難点がある.一方で意匠はというと,雑な表現をすると『見た目』で保護されるので,単純にコピーしたものや『コレとコレ,実質同じだよね』的なパクリから製品を守ることが出来る.

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と,言うことで,表紙はダークネイビー.目の荒い鰐革っぽいザラッとした仕上げのため,所謂黒革手帳的な堅苦しさが無く,少しカジュアルっぽさを入れたクリエイターが使いそうな雰囲気.

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外から見ると『能率手帳』という重厚な雰囲気はありませんが,中身は骨太でシッカリと押さえるところは押さえてあります.

まずはカレンダー.

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イヤープランナー.

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そしてみんな大好きブロックマンスリー.

曜日がパッと見で分かり,そして1行1週間・見開き1ヶ月という定番フォーマット.週単位の流れが読めてかつ全体の俯瞰も出来て便利ですよね.月曜始まりか日曜始まりかの宗派があるけど,私は月曜始まりが好きかな.

あと,土日のブロックが平日と同じサイズだったり,翌月のカレンダーが印刷されていたり,左端に横幅1ブロック分の幅で20行の欄があるのも地味に便利.本当は左端の余白が1ヶ月の日数の31行あると更に便利なんですけどね(無い物ねだり).

それと左上に月,右上に年が書かれていますが,西暦の横のR5とかR6ってなんだろう…と思っていたら和暦の令和5年,令和6年でした.和暦も控えめに併記って地味に便利.こういう工夫,大好き.神は細部に宿る.

なおブロックマンスリーは2023年12月~2025年3月まで.年度末まで書けるので,年末に翌年の年度内の計画を見る/書くためだけに2冊持つ…なんて事にならずに済みます.

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そしてメインコンテンツのウイークリー.

文字通り見開き1週間で日付の印刷された箱が横に並んでいます.最近のライフスタイルが反映されてか,こちらも土日が狭いということはありません.そして日付の箱の下,面積にしてページの4/5程は3.5mmピッチの方眼ノートとなっています.日付の箱から縦に線を引いてバーチカルとして使用しても良し,フリーの方眼ノートとして使用しても良しです.方眼万歳(サブリミナル効果).

なおこちらはページ数の関係で2023年の12月1日が含まれる週から2024年の12月31日が含まれる週まで.

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この手帳の手帳っぽくない点は栞が無いこと.手帳から紐がダラッと出ているのはこの手帳のイメージ的にそれっぽくない感じがするので,意図的にそういったデザイン・コンセプトにしているんでしょうね.とは言えデザインに引っ張られて使い勝手をスポイルしては実用品としての意味がないので,このようにページの端のミシン目を破っておけばパッと目的のページが開けるようになっています.

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そしてノートページは方眼です.ページ数は32ページあります.ガシガシ使ってしまうとあっという間に無くなってしまう分量ですが,緊急避難的にメモしたり,長期的に参照する情報を書く分には十分なページ数と言えましょう.方眼万歳(サブリミナル効果)

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そして方眼ノートページにもページ端のミシン目が付いています.

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最後の便覧は『私はNOLTYとブランドを変えたけど能率手帳の血筋を引く手帳なんだ!』という叫びが聞こえそうな感じがしますが,全国主要都市の地下鉄路線図と年齢早見表が続きます.路線図は数年単位で変化を比べると路線が延伸されていたりして面白かったりするのですが,これを使う人はどのくらい居るんだろう.土地勘がいつまで経っても付かないというデメリットがあるけど,電車の乗り換えはアプリの『乗換案内』等に頼る人が多いと思うし,(このページをよく使うかもしれない)年配の人だと,このサイズの印刷では駅名が老眼で読めないかも…という気も.

どちらかと言うと,度量衡換算表の方が便利かなという気がしますがどうなんでしょうね.はたまたブルーバックス手帳のように各種の定数の一覧や物理・数学の公式集が載ってると…いや,これで喜ぶ人は少ないかも(笑)

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あとNOLTYで良い点は,交換可能なノートが表紙のポケットに挟まっている事です.『能率手帳』のラインの手帳だと昔ながらのアドレス帳が挟まれていますが,新しいNOLTYのラインでは,罫線ノートや方眼ノートが挟まれています.サイズ感も良い感じで,この方眼ノートは単独でも使用したい感じです.方眼万歳(サブリミナル効果)

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当然ながら交換可能なノートはリフィルが供給されて初めて意味を成します.でないと,只のセパレート可能なノートになってしまう.

なおこちらの方眼ノートは『補充ノート』として3冊セットで販売されているのですが,何故かいつも年末に品薄になり,この時期にうっかり買いそびれると夏頃にイザ必要となったときに品切れで入手出来ずに困ったことになることが多い.必要そうな人は今のうちに購入しておきましょう.Amazonでは既に在庫が一桁みたいですが…

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次なるはNOLTY超ド定番の『NOLTY 能率手帳1 小型版(1111)』.能率手帳といえばコレ.商品番号からも唯一無二の存在であることが伺えます.昔から変わらぬフォーマットでこれからも変わらぬであろう安心感.バリバリ使う人は『3111』の同じフォーマットで羊革の本革表紙,本金箔の小口というゴージャスな手帳もあります.

余談だけど『1111』はエンジェルナンバーとも呼ばれ,『良い転機が訪れて望むことが実現する前兆を表す数字』なんだとか.なにげにこの番号が振られた手帳を使うと縁起が良さそうです.

こちらの手帳は私が紹介するまでもなく…なので中身の詳しい説明は省略.個人的には,横方向のガントチャートとして使える見開き2ヶ月のマンスリーや,非常にシンプルなレフト型,そして高級感漂うクリーム色の紙,見やすいフォントとインク色が気に入っています.

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さて,最後に紹介するのは『HANDY PICK スタンダードタイプ DIARY 2024』.

ハンディピック』とは,ダイゴーが販売しているカスタマイズ可能な手帳のシリーズ(公式)です.カバーとリフィルの組み合わせで自分の好きな手帳を作れるようになっており,とにかくリフィルのフォーマットが多種多様なのが売り.例えばスケジュール用のリフィルだけでも日付無しで6種,日付有りのタイプで10種もの種類があります.この他ノートタイプや特定用途フォーマット(アドレス帳やチェックリスト,集計用など)等にも複数フォーマットがあり….そしてサイズも2種展開だしカバーに目を向けると素材だけでも本皮,合皮,ビニールから選べて…という凄まじさ.

1978年発売だそうなので,よくこれだけの製品ラインナップを長年に渡って維持できるなぁと驚くととともに,ユーザー視点で見ると安心感を持って使えるというのはこういう事なのだろうなとも思う.どんなに自分にマッチした製品でも,メーカーが急に『売れなかったから今年いっぱいで終りね~』されると詰んでしまうわけで.私自身,『能率協会のmini5リフィル』や『Ryu-Ryuのスマイリー手帳』等,何度も遭遇して悲しい思いをしました.特に『Ryu-Ryuのスマイリー手帳』では,このサイズかつ『マンスリー ブロック→マンスリー リスト→マンスリー ブロック…』というこの手帳の独特のリフィル構成に特化した使い方をしていたばっかりに,乗り換え先が見つけられず…閑話休題.

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ハンディピック全般に関しては色々と書きたいことが多いのですが,またそれは機会を改めて….

とりあず(おそらくハンディピックの中で最もオーソドックスなフォーマットの)DIARY 2024の中身を見ていきます.

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まずは2年分のカレンダー.

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そしてイヤープランナー(ただし日付無し).

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そして見開き一ヶ月のリスト型のマンスリー.私はこれを集計用に使用しますが,1日1行日記的に使用しても便利かも.2023年12月~2025年1月までのページがあります.

単発の予定が沢山入るようなスケジュール管理の場合はブロックマンスリーが便利だけど,複数日連続して行うような事柄の流れを見たり,集計をする場合はリスト型が便利かな.

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そして罫線のメモページがあり,

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持ち主情報を書くページがあって終わり.

このリフィルに関してはある意味オーソドックスであまり特記するような点が無いのですが…そういう普通な点が逆に良い感じです.使い方が決まっているような場合,その用途に合ったフォーマットであるか否かや長期的に安定供給されるかが重要ですね.

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まとめ

と,いうことで,何とか年内に…という感じで調達した残りの手帳を駆け足で紹介しました.

私はここ数年,新しい手帳を探索的に積極的に探すフェーズから,使い方は工夫・変化させつつも容器となる手帳は同じものをリピートするフェーズに移行しつつある感じがします.それと昔と比べて時間的な余裕が無くなって来ており,充実した手帳時間を確保できないのが悩みの種.とは言え,手帳やノートを使っていなかったら日々のタスクをうまく回せずに更に忙しくなっていただろうなぁなんて感じもしています.

そういう意味では,今回紹介した手帳達は地味ではあるけど私の日々の生活を支ええる縁の下の力持ちかもしれません.あるときは忘れそうな重要な予定やタスクを思い出させてくれ,あるときは段取りを整理することにより成果物の質を上げ,またあるときは日々発生した事柄を記録して残していたことにより後日役に立ったりなど.

先日チラッと某所に書いたけど,紙媒体の記録ってデジタルツールでの記録よりも記憶を想起しやすい事が脳科学的にも明らかにされているんです.『イマドキはデジタル管理でしょ.アナログ手帳なんて…』と,思っている人は,少しアナログも併用してみると色々と変化があるかもしれない.

そんなわけで,これら手帳をうまく活用しつつ来年も何とか乗り切ろうと考えています…と,締めようと思っていたら,紹介し忘れた新しい手帳が一時保管用の棚からポロリと出てきまして…今のペースで追記してたら年が明けてしまう(笑).なのでこの手帳についてはまた後日.

 

なお,本エントリーにはサブリミナル効果を期待したメッセージが複数含まれています.急に方眼好きになられた方は,方眼原理主義を唱え,方眼ノートや方眼手帳を愛でるようにしてください(笑).では皆様,来年も良い手帳ライフを.

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