サライ2022年11月号付録の手帳:ブロックマンスリー付きの手頃なサイズの方眼ノート…みたいな?
毎年9月以降は翌年のスケジュール帳・カレンダー・手帳が市場に出回り始めます.それと連動するかのようにスケジュール管理や手帳術の本が出版されたり雑誌の特集に採り上げられたりします.そして雑誌によってはスケジュール帳が付録に付くことも.
文房具好きな人であればアウトドア雑誌の『BE-PAL』付録『トラベラーズダイアリー』を毎年楽しみにしている人が多いんじゃないかな.こちらでも以前採り上げたことがありますが,測量野帳サイズでよく出来ています.そのため毎年この号は売り切れが早いですね.昨年は通販で本体およびカバーが販売され始め,測量野帳ユーザーも含めて『この2冊入るカバーは欲しい!!』と,なった人が多いと思う.
で,BE-PALは主な購買層が若者の雑誌かなぁと思うのですが,もう少し(かなり?)上の年齢層向けと思われる雑誌に『サライ』という雑誌があります.こちらもBE-PALのように毎年手帳が付録の号が出ています.この雑誌,たまに雑誌の値段に見合わないような(笑)素晴らしい万年筆が付録になっているので文房具クラスタの人にも馴染みがあるかもしれません.
そして先日フラッと書店を巡回していたら,付録が手帳の2022年11月号が店頭に積んであったので購入してみました.
『サライ 2022年11月号』ですが,特集は『鉄道150年を旅する』です.今年は鉄道開業150周年なので,それも絡めての特集ですね.150周年に関してはJR東日本にはスペシャルサイトも開設されていますので興味のある人は是非.
私も鉄道旅は好きな方ですが,tripはtripでもbusiness tripが大半なので寂しい面もあります.ただ地方出張で初めての場所に移動して降り立つときはいつも楽しいですね.群馬に行ったときは駅を降りたらマーティンがZIPのロケしていて,ロケが終わった後でツーショット写真撮ってもらったっけ…閑話休題.
そう.手帳ですよ.”THE SCOTCH HOUSE"の.
このグリーンの色合いも含め,見ているだけで気分が上がりますよね.
少し話を戻すと,特集記事も面白いです.時間に余裕がある人がユッタリと全国をプチ贅沢しながら回る感じの記事が(サライでは全般的に)多いので,私にはちょっと場違い感があるけど….いずれは時間を気にせず旅行出来るようになりたいなぁ…と思いつつ,肩書きも仕事量もどんどん重くなっているので,若い頃の方が自由に旅行出来たなぁなんて感じも.今の自分に対しても言える話だけど,『いつか』や『そのうち』とか考えず,出来るときにやりたい事をやるのが一番ですな.
さて,手帳です.
サイズは測量野帳サイズ.そして表紙は測量野帳のような加工ではなく,紙にフィルム加工したような感じ.しっとりスベスベした手触りです.
裏面はサライのロゴ.
昨年版はチェックしていないのだけど,今年はこの分厚さ.
本体は無線綴じだけど背表紙はゴツい感じではなくツルッとした丸みを帯びた感じになっています.
そしてハードカバーの表紙をめくると,ザ・スコッチハウスらしいと言いますか,重厚なタータン柄.印刷ではあるけど,重厚さを感じさせますね.
そして更にめくると紋章と"THE SCOTCH HOUSE"の文字.
紙は安っぽいツルツルした紙ではなく,かと言って薄いトモエリバーのような手帳用の紙でもありません.それなりに腰のある白色(*)の上質紙になっていて,(一般的なイメージとしてある)『蛍光か?』と思うほどのギラギラ白くてザラザラした安っぽい紙の束手帳という感じではありません.
(*)写真ではホワイトバランスがマズかったせいで完全なクリーム色のように見えますが,白色度高めの白です.
次は2023年と2024年のカレンダー.
メインのフォーマットは日曜始まりのブロックマンスリー.日曜・祝日だけ赤色で印刷されています.フォーマット的には兎に角スッキリしており,ゴチャゴチャ書き込まれていません.そして土日が平日よりブロックが狭いということもありません.判型の関係で縦長になっているので,横書き複数行の記入もしやすい感じ.
ブロックマンスリーは2022年12月~2024年1月まで.
そしてその後はひたすら方眼.素晴らしい.
そして測量野帳のsketch bookは3mm方眼ですが,こちらは5mm方眼.罫線の色も目に刺さるようなキツさはなく,淡い色になっています.
このボリュームで方眼ページが続きます.方眼万歳!
最後は手帳らしく(?)年齢早見表がついており…
緊急用の情報や…
落とした場合の連絡先記入欄が続きます.ある意味,情報ページは必要最小限.
そして栞は1本.
まとめ
雑誌付録の手帳は久しぶりに購入しました.あ,いや,手帳が付録として付いてくる雑誌を久しぶりに購入しました.
正直なところ,クオリティ的には『やはり付録は付録かな』という面があります.例えば『表紙をゴージャスな仕様にして…』とか『用紙は万年筆で書きやすい○○紙にして…』のようなコスト直結の『モノ』に直接関わるハード面ではコスト的な限界があるでしょうから仕方ないなとは思います.
その一方で『じゃぁフォーマット/内容を工夫して…』という面では2年カレンダーとありきたりな(失礼!)ブロックマンスリー,そして方眼ノートという感じになっており正直なところ『コダワリ抜いた工夫がココに…』のような印象は受けません.一つだけ工夫を感じたのは,文字を大きくかつ太目のフォントにし,(本誌の主要な購読者層であろう)老眼の人でも読みやすくしてるのかな…という点(←『顧客ファースト』という面でとても大切).
じゃぁ私だったらどうするかな…と考えると,これだけスペースに余裕があるのであれば色々と詰め込む方向に走ります.例えばカレンダーの後にイヤープランナーを入れ,ブロックマンスリーの左の余白は縦にガントチャート的に使えるリスト型のマンスリーにする.そしてブロックマンスリーは全体的に少し高さを詰め,空いた上か下のスペースにToDoやリストとして使える欄を設けます.そしてブロックマンスリーの後にはリストページかハビットラッカーのページを数ページ付ける等.
と,結論として手帳にコダワリがある人は不満を抱える手帳かなぁ…と少々モヤモヤ考えて始めたのですが,ふと『あぁ,そういう事か』と思い至りました.
この手帳はビジネス向けのバリバリとタスクやスケジュールをこなすための手帳では無く,そして充実したプライベートを目指すための日々箇条書きが並んで頻繁に読み返しをするような手帳ではないんですよ.なにしろ『サライ』の付録手帳ですし.
余裕を持ってゆったりと使い,型にはまらず大らかに使う手帳なんですよ.足し算では無く引き算.そう考えたら,用途に特化したフォーマットをコテコテと詰め込まず,ざっくりとスケジュール帳に求められる最小公倍数を最低限満たしたこの手帳はベストに見えてきました.そして使われ方も多様でしょうから,余計な罫線は1本でも減らしてその分自由度を上げているようにも思われます.例えるなら,テンプレート的な使い方を想定して仕切りを細々と設けず,自由に使える広大なワンルームを用意して壁や仕切りは自分でリフォームして下さい的な感じとでも申しましょうか.
そう考えると,ポケットに無造作に突っ込めるこの携帯性の高いサイズ,手に掴んでサラサラと書けるこのハードカバーと形状,そして縦長であることもあって広大な筆記面積は日々の細々としたメモ的に使用するノートとしては素晴らしい要素になります.更にはこの手帳の方眼のページ数は,『あー,せめて2~3冊分くらいあれば…』と,測量野帳の少ないページ数に思ったことがある人は満たされそうです.そしてメモ専用でありがちな,『来週の水曜に…って何日だっけ?』等をチャチャッと確認出来るブロックマンスリーやカレンダー.そう考えると完璧じゃないですか.
そんなわけで,『スケジュール管理用の手帳』としてではなく,『ブロックマンスリーがおまけで付いてくる便利なサイズ・ボリュームの方眼ノート』として考えるとメチャクチャ便利かもしれません.と,いうことで,興味のある人は売り切れる前に『サライ 2022年11月号』の付録手帳を試してみて下さい.オススメです.
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