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2021年9月 8日 (水)

木の温かみと感触が筆記を楽しくする:+LUMBER by Hacoaの回転式木軸ボールペン&リフィルの交換

ペンって,基本的にペンケースにしまって持ち運ぶじゃないですか.そして殆どの場合,使用中にしか他の人に姿を晒すことはありませんよね.その一方で,『見せペン』的に使われるペンもあるけれど,このカテゴリは舶来物の高価な高級ペンであることが多い.

それはそれで良いのだけど,『高価なペンだよ』的なオーラを出すのではなく,価格とは別のベクトルで良い雰囲気を出すペンを所有し,見える場所に置いて(使っていないときには)眺めたり,自分の趣味趣向を穏やかに周りに知らしめるための(笑)『見せペン』として使ってみたいじゃないですか.更には,そのペンが見た目だけでなく,筆記用具として使って楽しいし実用性もある物であれば最高ですよね.

少し違った書き方をすると,スーツではなくカジュアルでもなく『クリエイター』という言葉が合い,そして実用一辺倒ではなく色気のあるペン.『+LUMBER by Hacoaの回転式木軸ボールペン』はそんなペンです.

下の写真を見てときめいたら,その感覚は大事にする必要があるかしれない.『心地よい』という感覚って大事ですから.

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今回購入したのはこちら.軸はkarin/カリン/花梨です.他にwalnut/ウォルナットの軸も売られていましたが,今は在庫切れのよう.ただし廃番ではないので,欲しい人は在庫が復活するのを待ちましょう.

天然素材を使用したこの手の製品は,一気に大量生産して…という製品ではないと思うし,毎月○日に何個入荷して…という製品でもないようにも思います.『一目惚れ!今すぐ欲しい!』という場合には少し苦しいかもしれないけど,それもまた入手出来たときの喜びをブーストするための要素だと思って,グッと堪えましょう.私もそうだったし(笑)

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ペン全体はこんな感じ.艶やかな光沢のあるカリン木軸の質感は素晴らしい.そして『シュッとした』細身です.

ちなみにノック式のタイプもあるのですが,私は敢えて回転式を選択.パッと出して書き始める…という速記性には劣るけど,ポケットに挿したときに格好良いし,不意のノックで筆箱内やポケットの中の惨事も防ぐことが出来ます.そして何より,筆記開始/終了のときに,カチカチという音を立てないのが好き.デュポンのライターのような味のある音であれば逆の事を言ってるかもしれませんが(笑)

使う際に前に,軸をクルクルッと回す一手間もまた一つの味です.

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ペン先はこんな感じ.口金は金属製だけれども安っぽいギラギラとした反射ではない点も良いです.そして握る部分は(当然ながら)木製.自然素材なので世界中に1本として同じ物が無い.どのような木目の物が届くかドキドキしたけど,見た瞬間に気に入る柄でした.

そして表面の仕上げも使い易く,軽く触れるとサラサラとしつつも,握ると指先に馴染んで貼り付くような感じです.それにしても,何故木製の物を持つと気持ちが落ち着いて来るんでしょうね…不思議.

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そして”+LUMBER”の刻印の入った金属製のクリップ.胸ポケットに入れるとワンポイント的に,上品に鈍く輝きます.凄く良い.

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クリップ部を横から見るとこんな感じ.剛性を利用したオーソドックスな形状・構造の金属製クリップです.あまり厚い物には挟めませんが,シンプルなデザインで良い感じ.そして回転式なので,軸から突起部分がありません.

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良い部分なので何度も写真を貼っちゃいます(笑).グリップ部分のアップ.

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そして複雑な木目の模様なクリップ部の横.眺めていて飽きません.カリンはバラ科.だから華があり…(強引)

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細身のペンのため,存在感は少なめです.それでいて,シンプルで上品なオーラがあります.

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軸を回転させると,ニュッとボールペンが繰り出されます.純正リフィルはボール径1.0mmの油性BPです.

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分解して構造を見てみましょう.

"+LUMBER"の木軸ボールペンですが,『ノック式の方』はパーカータイプ(G2規格)のリフィルを使用しています.その一方で,今回紹介している回転軸は,CROSSのボールペン替芯の規格.パーカータイプと比べて選択肢が少々狭いです.

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CROSSのボールペン替芯は,金属製のペン本体と樹脂製のパーツの2つで構成されています.

以前ロルバーンの小型ボールペンでも紹介しましたが,回転式のペンはこの構造になっている物が多いですね.あと,『4C規格のリフィルと樹脂パーツの組み合わせだったら良いのに!』と,思う人が(私同様)多いと思いますが,ペン部分もメーカー独自規格であり,長さがマチマチです.

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純正リフィルはペンの部分の長さが15mmでした.

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そして樹脂部分のネジ山を本体の軸にねじ込むことにより固定されます.

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リフィルを交換してみる

ボールペンの書き味を大きく左右する主な要素はリフィルです.もっと言うと,インクとボールの組み合わせ.インクは様々な粘度のものがあり,水性を思わせるようなサラサラとした書き味のものから,『これぞ油性!』という感じのヌラヌラしたものまであります.また,書かれる線の細さはボール径にほぼ依存し,細かい字や絵を描く人はボール径が小さい方が良いし,ザックリ&サッと手早く書く人の場合,大きい方が良い.

このペンの純正リフィルはボール径1.0mmになっていましたが,日本人はやや細めの0.7mm,人によっては更に細い0.5mmを好む人が多いようです.メモ用紙に走り書きするような場合は,1.0mmが便利なときもあるのですけどね.

で,セットされていたリフィルを使い続けることも考えましたが,別メーカーのリフィルも試すことにしました.そしてCROSS純正リフィルは1本千円近くしたり等,高価であることが多いので(*),ネット上で評判が良くて廉価(@127円)なJASUPITA製,そして本命と見ている三菱鉛筆製のSK-8(@275円)を購入してみました.

(*)と,思ってAmazonでチェックしたら,1本440円で売られているものがありました.リフィルの価格と考えたら高いと思うかもしれないけどこの価格なら…いやいや,高いぞ(ちょっと感覚が麻痺しかかっている)

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まずはSK-8.

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上が純正,下がSK-8.ペンの長さはほぼ同じ.樹脂製パーツの長さが少し違います.

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そして軸にセットするとこんな感じ.

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JASUPITA製はこんな感じ.リフィルの光沢が違うのが目を引くけど,樹脂パーツの形状も異なります.

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こんな感じに.ただ,長さはほぼ同じ.

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書いてみるとこんな感じ.純正の書き始めにインクが掠れたのはご愛敬.

書き味は,どれも油性BPっぽいヌラヌラした感じです.SK-8がJETSTREAMであったらまた違ったのだろうけど,ゲルインクや水性BPが好きな人は『ちょっと好みと違う』かもしれません.私はどっちも好きなので問題なし.

あと,ボール径は上から順に1.0mm,0.8mm,0.5mmです.インクフローやインクの色味もあると思うのだけど,SK-8が一番細く見え,JASUPITAは『本当に0.5mm?』という感じの細さ.クッキリ&シッカリという意味では,JASUPITAが一番好みかも.ランニングコストも安くなりますし.

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あと,筆記時にリフィルによっては先端部分が見えにくいものがあり,書きにくく感じました.

ペン先の出方を確認してみると,純正がこんな感じ.しっかり先が見えます.

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JASUPITAは思いっ切り引っ込んでいる感じで,こんな状態.書きにくい.

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SK-8でもこんな感じ.もう少し出てくれると書きやすいんだけどな.

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で,樹脂製パーツへ思いっ切り押し込まないように手を入れると….

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JASUPITAでも十分に飛び出して書きやすく,そして収納時にもしっかり引き込むことが出来るようになりました.完璧.そして普通に書いている時に引っ込む感じもありません.実に良い感じに.

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まとめ

と,いうことで,『+LUMBER by Hacoaの回転式木軸ボールペン』の紹介でした.

油性ボールペンは,水性ペンやゲルインク,そしてフリクションと比べてインクの消費量が少ないため,使いたいときに『あ,もう書けない』的なインク切れ事故が発生する機会が少ないでしょう.また,経験的にですが,相当長期間放置していたとしても『インクが残っているのに書けない』という事故も少ないです(書き始めは掠れるかもだけど).そのため,普段から持ち歩く1本として用意しておくと,何かあったときに安心です.そして筆記用具としても普通に使えますから,普段使いに出来ない事も無い.

そして今回紹介したペンは,木製軸で観て良し,持って快感,使って快適.更にはペン全体としてのデザインも秀逸なため,『見せペン』的に卓上に置いたり胸のポケットに挿しておいても絵になる.そして ただただ驚くのは,とても2千円のペンに見えないくらいの高級感があること.Amaで購入したのですが,『商品写真は綺麗に撮ってるだろうからなぁ』なんて思っていたのですが,届いた実物を見てびっくりでした.

その一方でこのペンの難点は,軸が細軸なので長時間筆記では疲れやすいかもしれない…くらいかな.それと木製素材なので,衝撃や打撃には金属製よりも弱い.箱入り娘にする程ではないけれど,ペンケースにローレット加工のペンと無造作に一緒に入れるのは厳禁です.

そんなわけで,大量生産の工業製品的なペンではなく,温かみのある自然素材を使用したペンを欲しいなと思った方は是非.写真を見て一目惚れした人も是非行ってみて下さい.『+LUMBER by Hacoaの回転式木軸ボールペン』,オススメです.

あとは願わくば,CROSS互換で青0.5mmのJETSTREAMリフィル出ないかな(渇望)

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