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2021年8月23日 (月)

マーカーとペンが1本になる便利さ:サンスター文具 Pen & marker Ninipie(ニニピー)

日本会社の製品開発は足し算で,海外メーカーは引き算だ…なんて話をよくされます.

その代表的な例としてよく引き合いに出されるのは,CDラジカセ.

最近は大型店舗でも探さないと見付からないかと思いますが,カセットテープやMD,CD,AM/FM ラジオ,場合によっては小型テレビまで内蔵したものがあります.オールインワンでコンパクト.コレさえあれば大抵の音源から再生することが可能という利点はありましたが,全機能を使う人は殆ど居ないため,大抵は無用な重しとなる機能も.

このような『全部入り』の製品,デジタル・オーディオ・プレイヤーやストリーミングサービスが流行るまでは殆どの人が使っていました.あと気が付いたらMDが生産完了になってるし,MDでトドメを刺されたと思われたカセットテープがリバイバルですか.性能が全てじゃないってことなんでしょうね…閑話休題.

で,社会人ですと何となく経験があると思いますが,会社で企画会議を行う場合,参加者から出たアイデアをアレもコレもで全て盛り込もうとしてしまい,気が付くとブクブクと仕様が太ってしまうことがよくあります.前述のCDラジカセとはちょっと違いますが,ソフトで異様に多機能で細かな所まで操作・設定出来るけど,複雑過ぎて使いにくい製品やサービスってあるじゃないですか.その裏側にあったであろう企画会議や,職人さんの(悪い意味での)拘りが何となく想像出来ます.

一方海外のメーカーでは,全部が全部とは言わないけれど,重要でない機能をバッサリ削り,本質的で尖った所を果てしなく伸ばしている製品がよくあります.一言で表現すると,『シンプルで素晴らしい』.古来の日本の職人が作る製品もそういう物が多かったと思うのだけどな.

あ,もちろん海外製品でも,沢山の物を1つの製品に詰め込んでいる物もあります.代表的な物としては,ビクトリノックスレザーマンのようなシングルツールマルチユースのツール.ただ,これらはちょっと違います.これらは『本質』が『多機能』であり,必然的にこのような形になっています.

そして『アレもコレも』で無理矢理組み合わされた製品は,『キメラ』なんて呼ばれることがあります.そして大抵は,組み合わされた一つ一つの機能が単機能製品と比べても使いにくくなってしまう.道具としてのポテンシャルが足し算とならずに引き算になってしまい,奇抜なだけで使いにくい道具になってしまうことが多いのです.

しかし極希に,『コレとコレを組み合わせるか?』と,初見でビックリし,『いや,ダメでしょ…』とか思って使い始め,使ってみたらその相乗効果の凄まじさに驚愕する製品もあったりします.

サンスター文具の『Ninipie(ニニピー)』もそのパターン.ペンとマーカーをこんな形で組み合わせた筆記用具って,普通は正気の沙汰には思えないでしょ(笑).どう見ても使いにくそうだし,そもそも便利に使えるシーンをパッと想起出来ない.でも,実際に使ってみるとジワジワ来ます.ホント,凄いんだ,このペン.

と,いうことでご紹介.

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Ninipieは6色展開で,1色ずつでも購入出来ますし,3色セットや,今回ご紹介する全色セットでも購入出来ます.

多くの人に対する導入時のオススメはグレー色の1本からのスタート.

しかし,通販で購入すると単品だと高く付くことが多いので,どうせなら3色セットから入ると良いと思う.そして気に入った色が3色セットに含まれていない場合は全色セットという感じで.全色セットでも約1千円なので,まぁ大人買いした後に一部の色を使わなかったとしても,罪悪感は生じにくいでしょう(←悪魔の囁き)

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パッケージの裏面に説明がありますが,0.5mmのニードルペンで『書く』のとマーカーペンで『引く』のが1本で出来るのがこのペンの特徴です.

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ペンは,女子ウケしそうな『ふわっとした』パステル調のカラーリングです.文具女子博の賑やかさなどを見ると,文房具市場は女性が牽引しているんだろうなぁと思うことしきり.ターゲットとして無視できないですよね.

ただ,下の写真を見てもらっても分かる通り,男性が使用していても『うはっ』とか『マジかっ』というような違和感を感じない,ある意味清潔感のあるデザインになっているため,好感が持てます.機能的にはとても『惹かれる』一方で,デザインや色合いの関係上,多分私が使っていたら周りに『引かれる』だろうなぁという文具もありますので(笑).

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製品名のNinipieのNの文字,マーカーとペンの色で色分けされて印刷されています.芸が細かい(^^

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ペンは丸い棒状です.ただしキャップに付いたクリップで,コロコロと転がらないようになっています.

そして外した透明のキャップは軸尻に付けられ,無くさないようになっています.

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ペン先のアップ.

マーカーのペン先は見慣れた斜めカットですが,ペン軸よりも少し傾けて取り付けられています.また,ニードルペンの方は,マーカーのペン先よりも大きく傾けて取り付けられています.

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6色セットの全てを試し書きするとこんな感じ.グレー,ブルー,イエロー,ピンクの4本は同系色ですが,他の2本は異なる色の組み合わせになっています.

一番上から順に,ペン/マーカー色を列挙すると,ネイビー/ライトバイオレット,ピーチピンク/ライトグリーン,ブラック/グレー,ブルー/ライトブルー,イエロー/ライトイエロー,ピンク/ライトピンク です.

イマドキのマーカーのトレンドの通り,ビビットな蛍光色やコントラストの高いクッキリした発色では無く,若干抑え気味の淡い色合いになっています.そしてペンとマーカーを重ね書きした部分も,若干の滲みは見えますが,まぁ許容範囲です.

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なお,マーカーのインクフローが良いため,薄い紙に書く場合はペン先を置いて少し時間をおくと裏抜けします.マーカーを引く際には,『トン…スー』のような引き方をせず,『トン・スー』のようにペン先を置いてすぐに引き始めたりとか,『スー』という感じでいきなり引く感じにした方が良いでしょう.

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また,ペン先が斜めにカットされたペンの場合,ペンを立たせたり寝かせたりすることによって,マーキング幅を自由に変えることが出来ます.

ニニピーもマーキング幅を変えられますが,通常のマーカーとは逆方向に倒す必要があります.具体的には,下の写真のようにマーカーのペン先が下側に向いているとすると,細く書くときはペンを寝かせて引きます.写真で言うと,下部の端で描くイメージで引きます.そして太くする場合は少しペンを立てます.通常のマーカーと逆なので,最初に少々戸惑いました.

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そしてペンを使う場合,下の写真のように軸を180度回してマーカーとペンの位置関係を入れ替えて書きます.

なお,ペンを立てて書く癖がある人はNinipieを使うのはシンドイと思うけど,若干寝かせ気味に書く人であれば,普通に使える筈です.ただ,『マーカーも一緒に引いちゃうかも…』なんてビクビクして使うとペン先が紙から浮いて掠れてしまいます.下の写真のように,二度書きのみっともない状態になりますのでご注意.

あと,ペンの方もマーカーと同様,スルスル書けます.

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このペンの便利な使い方として特にプッシュしたいのは,ToDo管理.ペンで書き,達成したらチェックを入れる代わりに,下の写真のようにグレーでマークする方法.達成感アップ&全体の進捗度を俯瞰して見やすくなります.また,マーカーの透過度が適度で,薄すぎず濃すぎずで,下に書かれている内容も見やすい.

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まとめ

と,いうことで,『サンスター文具 Pen & marker Ninipie(ニニピー)』の紹介でした.

薄い色のマーカーを使用し,完了したToDoをマスクする使い方は『コクヨ ツートンカラー mark+』のエントリーでも紹介しました.しかし,『mark+』はマーカーのため,別途ペンをもう1本持つ必要がありました.しかしNinipieはペンとマーカーのセットなので,1本あれば全てを賄うことが出来ます.

この『1本で完結』というのが実に心地良く,何かする度にペンを持ち替えなくて良いんです.そのため,机上作業でもそのメリットを十分に享受出来るのですが,フィールドで測量野帳等を開きながら書くようなシチュエーションの場合,特にその有り難みを感じます.持ち運ぶペンが1本で済み,そして書いている最中に利き手に持ったペンを持ち替える必要が一切無いというのは非常に便利です.

同系色同士では無く,マーカーはワンポイントのためにペンとは違う目立つ色で…という使い方でしたら,『ネイビー/ライトバイオレット』や『ピーチピンク/ライトグリーン』が良いかもしれません.

そしてこのペンのもう一つ凄い点は,その構造.

ニードルペンとマーカーのような組み合わせのペンは,これまで全く無かったかというと,そうではありません.しかし,大抵は軸の両端に1機能ずつアサインされており,ペンで書いた後でマーカーを使うときは,軸をひっくり返す必要がありました.そのため,持ち替えないといけないし,おまけにキャップ式の場合はキャップの付け外しがまた面倒.両方開けっぱなしにしようものなら,意図しない所に線を引いてしまったりという事故も….

それがNinipieの場合,軸を握って書き始めたら,クルッと180度軸を回すことはあっても,基本的に持ち替える必要はありません.また,キャップは一つで,一回外したら書き終わるまでそのままで良い.完璧じゃないですか.

また,ペンとマーカーの色が異なるため,書いた部分が重なっても問題ありません.そして重なっても殆ど滲まない.凄く良く考えられています.

唯一の欠点は,その長所と裏返しになる『同じ方向に2種類のペン先が取り付けられている』という違和感.慣れない内は,マーカーを引こうとしたのに(角度が悪く)ペンでも線が引かれてしまったり,その逆が発生したりするでしょう.まぁ少し使えば次第に慣れて来るので,使い始めの時は(自身の感覚に対する)慣らし運転を少しするようにしましょう.

と,いうことで,『これ,キメラ(変な道具同士を掛け合わした使いにくい道具)じゃない?』とか思って敬遠しようとしたら,実は凄く便利でした.『Ninipie(ニニピー)』,超オススメデス.一度お試しあれ.

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