DELFONICSの魅力的なミニボールペン2種:『レジェンド ボールペン リトラクタブル』と『レジェンド ボールペン ノック』
DELFONICSと言えば,リングノートのRollbahnのメーカーとして有名ですよね.多彩な表紙のデザイン,そして用途に合ったサイズを選べるラインナップ,そして何よりも機能性.リフィルを交換できる『Rollbahn FLEXIBLE』については,昨年レビューしました.
余談ですが,これを購入したのは出張先だったのですが,それ以降泊まりで出張していないので,あれからもう1年かぁ…と,思うと色々と考えてしまいます.
さて,今回紹介するのはDELFONICSのミニサイズボールペン2種です.手帳用に丁度良いサイズの油性ボールペンです.
手帳用のペンというと,その殆どはサイズと実用性重視でデザインは二の次.おそらく手帳用BPとして一番メジャーであろうゼブラのT-3に至っては,色々と削り過ぎて機能美すら感じるほどです.二昔くらい前までは『手帳は仕事用.スケジュール管理がメイン』という雰囲気があり,『スーツ族が仕事先で使っていて恥ずかしくないデザイン』という軸で考えられていたんでしょうね.想像ですけど.
しかし,文房具に求められるのは,実用性だけではないんです.色気も欲しいんですよ.別に昨今の文房具女子向けにカワイイを…と,いうことではなくて,『使えたら良い.余計な装飾は要らない』から,『使っていて/持っていて気持ちが良い.そして実用性も』に変わって来ている感じとでも申しましょうか.
そのような観点でいうと,今回紹介するミニボールペンは,
- 多彩なカラバリでどんな人のハートも鷲掴み
- デザインやサイズも秀逸で,一目惚れフラグが立つ意匠
- 道具として便利に使うことも考慮された工夫
の3点で実にバランスが取れている製品なんです.
このペン,元々は東北の駅に繋がっている商業施設のショップで見付け,『お,良い感じ』とか思いつつ,悩んだ末に新幹線の発車時刻の関係で買わずにおりました.が,後からジワジワと『買っておけばよかった…』と,思いつつ悶々としておりました.その後東京駅近くの丸の内ビルに入っている『DELFONICS 丸の内』で再会し,今度は迷わず購入.写真のタイムスタンプを見ると2018年.もうそんな前のことになるのか….
レジェンド ボールペン リトラクタブル
そのときは控えめに,『リトラクタブル』と『ノック』を1本ずつ購入しました.
まずは『リトラクタブル』の方を見てみましょう.
写真は『ダークブルー』です.鋼製の細軸にラッカー塗装してあり,深い青の中でキラリとした光沢がきれいです.
クリップの部分に,ややシルバーっぽいライトグレーで控えめに『DELFONICS』のワンポイント.ペンのシンプルなデザインを際立たせています.良い感じ.
クリップは胴体と一体化した,剛性バネで挟むタイプです.そして注目してほしいのは,クリップの根本.ペンのトップとツライチになっているため,手帳の表紙などに挟んだ際に,飛び出さないんです.これ大事.
カバンのやポケットの中に手帳を無造作に入れ,取り出してみたらペンが引っかかって…とかいうことって,たまにあるじゃないですか.また,酷いときには,派手に引っかかってペンが分解しかかっていたり,表紙と一緒にモゲていたり…(涙)
軸に余計な加工がされておらず,ストレートかつシンプルな感じ.
関西風に言うと,『シュッとした』イケメンです.
大きさはこんな感じ.A7サイズの,『RHODIAのホチキス留めノート』にピッタリです.
"Retractable"は収納式を意味するので,『レジェンドボールペン リトラクタブル』と言われても『?』かもですね.
このペンは回転式で,軸を回転させると『ニュッ』とペン先が出て,逆回転させると引っ込むタイプです.
最近はノック式のペンが大半ですが,手帳用としては回転式が地味に便利です.前述のように,ノック部分が飛び出して引っかかることが無いという点もそうなのですが,意図せずノックされてペン先が出てしまい,周りのものを汚すという事故も防げます.ただ,ノック式のように『片手で持って即座に書ける』という速射性は無いため,ササッとメモするような用途の場合はワンテンポ遅れを取ります.
リフィルは交換式です.軸を回さずに引っ張ると,2つに分解できます.
黒い樹脂製パーツはネジ式になっているので.回転させて抜きます.
ペンのリフィルは樹脂パーツにはめ込まれているだけなので,引っ張ると抜けます.
『使い捨て』ではないけれど,樹脂製のこのパーツの締め付けが緩くなればリフィルを挟めなくなるため,ペンのリフィルだけ交換してずっと使い続けるような使い方は想定されていない感じ.もしくは,樹脂パーツとセットで『リフィル』という設計なのかな.ちなみに純正のリフィルは樹脂パーツとセットで販売されています.
レジェンド ボールペン ノック
次は『レジェンド ボールペン ノック』.こちらは回転式ではなく,ノック式.そしてデザインも異なります.下の写真は『ターコイズ』カラー.きれいな色でしょ?
『リトラクタブル』は全体が1色でカラバリ展開ですが,『ノック』は軸の色のみ変えており,他のパーツは黒色です.
DELFONICSの印刷は,軸のこの位置に黒色でされています.
印刷可能な面積が広いので,ここに1行会社名とかURLとか入れられたら,ノベルティグッズとして重宝しそう.
クリップは樹脂製で,それほどヤワではないけれど,耐久性がバリバリにある感じでもありません.折れたら終わりなので,厚い紙に挟んだり,ラフに扱い過ぎるのは厳禁な感じ.
クリップ部はシボ加工がされていて光沢がありませんが,先端部分とノック部分はラッカー塗装の光沢があります.この部分のパーツがシルバーだったりすると,途端にペンの印象が変わりますよね.ホント,『ユーザーの好みをよく分かっておられますね』という感じ.
で,ノック用のパーツは当然この部分にあり,飛び出しています.
カチッとすると小気味よく飛び出してロックされます.
ネジ式のペン先を外すと分解できます.リフィルは交換可能.そして金属製のリフィルには白い半透明のキャップのようなアダプタが付いています.
細かく見てみる
『リトラクタブル』と『ノック』を並べるとこんな感じ.
軸径はどちらもほぼ同じですが,長さは『リトラクタブル』の方が1cm程長い.
そのため,『RHODIAのホチキス留めノート』と並べるとこんな感じになり,『ノック』の方はA7の長辺より短いことが分かります.
リフィルの形状を見て,ピンと来ている人が多いと思いますので,早速やってみましょう.
用意したのはJETSTREAM 0.5mm 青インクの4Cタイプです.『SXR-200-05 青』です.『黒』とか『赤』のリフィルもありますので,お好みで.
では早速リフィルを交換してみましょうかね.まずは『リトラクタブル』.
『ん?』
『んん?』
下が4Cなのですが,『リトラクタブル』の4Cっぽいリフィルの長さが異様に長いので,交換出来ませんでした(セット出来てもペン先を繰り出せない).
『ノック』も交換できないかも…と,思って分解&並べてみると,こちらは行けそうな感じ.
一番上がJETSTREAMのリフィルで67mm,『リトラクタブル』は85mm,『ノック』は67mmのリフィルでした.
通称4C,規格でいうとISO D1やJIS S6039:2006は,(実はメーカーによって微妙にサイズが違う4Cモドキがあったりして,4Cと思って使うとトラブることがあるけど)軸の後部直径が2.3mm,長さが67mm.そのようなわけで,『ノック』は4Cが使えるけど『リトラクタブル』は長さが足りないので使用不可という感じ.
『リトラクタブル』のリフィルは,純正しか無理かも.JETSTREAMのようなヌラヌラ系にしたいのと,出来たら青インクを使いたいんだけどな.CROSSのは逆に長過ぎるし…(悶々)
通常のペンのサイズと比較してどうかと言うと,こんな感じ.
一番上は通常のペンを代表し,コチラで紹介した『サラサ グランド(ブルーブラック)』(だいしゅき).
と,このように,ミニペンなだけあってかなり短いし細いです.その一方で,親指と人差指でつまんで使うような,『サイズ面をギリギリまで攻めたペン』と比べると格段に使いやすい.長さ10cm近くのどこかに,『これよりも短いと使いにくい』という使いにくさの谷がある気がする.手の大きさの個人差も影響していると思うけど.
あと,この『ノック』と『リトラクタブル』はカラバリが豊富なんです.
『ノック』は『ミント/イエロー/ライトピンク/ターコイズ/グレーの5色展開.リトラクタブル』に至っては,レッド/イエロー/ダークブルー/ブルーグレー/ネオン ピンク/グレージュ/ホワイト/ブラック/オレンジ/ミント/ライトブルー/シルバーの12色展開.常軌を逸しとる!!(最高の褒め言葉).
ちなみに下の写真は,『ノック』がターコイズ,イエロー,グレー.『リトラクタブル』がミント,ライトブルー,レッド,オレンジ,ダークブルーです.
下の写真を見て『おっ』と思った方は,家に何本かお迎えするべきでしょう(笑)
まとめ
と,いうことで,小型文具愛好家はたくさんおられるかと思いますが,ミニペンは手帳用というニーズがあります.そのため,必ずしも観賞用(?)ではなく,実用性がかなり求められます.そして手帳用のペンに求められる事柄はいくつもありますが,
- 紛失したときに立ち直れないような価格でないこと.できれば安いこと
- 小型軽量で携帯しやすいこと
- 使用する手帳/ミニノートのサイズとマッチすること
- 使いやすいこと,書きやすいこと
- (可能であれば)リフィルが交換可能で入手性が良く,長く使えること
- 使っていて気分が上がること
辺りが重要でしょうか.え?最後の一つは不要だって?いえいえ,一番大切でしょう.気分が乗らない道具は使わなくなりますから.
この他,ペン差しの形状/形態の仕方によっては,『回転式であること』の要件が増えるかもしれません.
そのようなわけで,眺めて心地よく,使って気持ちの良い手帳用のミニペンを探している方は,是非お試しあれ.オススメです.そして『ノック』の方,Rollbahnのミニに挿すと実に良いサイズ感なんです(この話はまた後日)
なお,何日までのセールかは不明ですが,DELFONICSの公式ショップで,2021年2月23日現在,『ノック』と『リトラクタブル』のどちらもセールになっています.共に定価が410円のところ,209円(税込)で売られています.マズイですよね.ヤバいですよね.行ってみて下さい.私の手持ちのカラーが急に増えたのは,このセールのせいだと白状します.さぁ,みなさんも共に行きましょう(笑)
※DELFONICSの公式ショップ,普段は即納だったように思うのですが,現在は注文過多で出荷が間に合っていないようで,こんなお知らせが出ています.私の場合は4日程で出荷のお知らせが来たのですが,年度末に向けて更に混むかも.ネットショップの翌日配送に慣れてしまった体では待つのがキツイかもしれませんが,1周間程度であれば気長に待ちましょう.
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