マスキングテープ持ち運びの新標準:コクヨ Bobbin(ボビン)
マスキングテープ大好きな皆さん,こんにちは.みなさんは,どんな方法・道具でマステを持ち運んでいますか?
一口にマステと言っても,道具として使う…例えばモデラーだと,このような黄色いマスキングテープ一択です.しかし多くの方がご存じの通り,文房具として認知されているマステの場合は様々な種類が出ており,色や柄がよりどりみどりです.それもポッと出のブームでは無く,以前(2014年),奈良で開催されたイベントにフラッと立ち寄った際には,その時点で既にマステ沼の底の深さ,そして首まで浸かったその住人達の熱気に凄まじいものを感じました.また,その際に,マステブームは女子が牽引しているのだなぁと実感しましたが,その後『女子文具博』が開催されたり等,マステに限らず文具ブームその物を女子が強烈に牽引しているのだなぁと改めて思った次第.大きな男の子も仲間に入れてくれ(笑)
さて,既に買って使っている人も多いと思いますが,コクヨがマステの持ち運びや使い方に対する新たなソリューションを提供しました.その名もBobbinです.メーカーの公式ページを見ても分かる通り,いかにも女子向けで,『カワイイは正義』を体現したかのようなシリーズになっています.私の場合,幼少の頃より業務用ミシンが身近にある環境で育ちましたので,ボビンを見ると郷愁…今年度はコロナのせいで帰省出来なかったなぁ…を感じますが,手芸をしている人であれば日常的に触っているかもですね.
では,見た目が『可愛い/精密』なだけでなく,凄まじく実用的な本シリーズについて,早速レビューをば.
私は一式がセットになった『Bobbin BOX』を予約して購入しました.限定製品であり,既に売り切れのようです.
ただし,中身に関してはバラ売りしていますので,安心して下さい.
限定セットのありがたい事は,ミニマルなセットになっており,お試しで安く使い始められる事です.その一方で,本気で使う場合はアレコレ追加で購入せざるを得ないので,結果的に高く付くかもです.
一式が収納されている箱に関しては,作りがチープなため,正直あまり魅力を感じませんでした.見た目は比較的良いのですけどね.
BOXに入っているものはこんな感じ.
単品バラ売されている製品名で列挙すると,『コママキ』,『カッター付きケース』,『ボビン芯』,『プチカッター』,『ボビンテープセット』です.単品で購入すると,例えば『ボビン芯』の場合は6個入りだったりしますので,BOXはお試し用のスターターキットという感じです.
まずは『ボビンテープセット』.
3柄のセットなのですが,マステがボビン芯に巻かれた状態になっています.そしてこのボビン芯は連結できるようになっており…
このように連結できます.
複数柄/色を小さく巻いて持ち歩く場合,まとまりが良くて良いですね.脱着も簡単に出来ます.ただ,男目線で言うと,少々使いにくい柄であります….
そして『プチカッター』.手でビリッと千切るのであれば,ボビン芯に巻いたマステだけ持ち歩けば良いでしょう.しかし,やはり綺麗にカットしたいですよね.そして携帯性も損ねたくない.そんなときにはプチカッターです.
プチカッターもボビン芯と同様,連結できる構造になっています.
刃はギザギザの見慣れた形.
構造は至って単純で,このように分解して…
マステを巻いたボビン芯をセットし…(向きを間違えないこと)
はめ合わせるだけです.使い方は,説明しなくても分かりますよね.
ボビン芯の携帯性を損ねず,小型軽量のまま持ち運べるセットです.1個は当然のことながら,2~3個連結して普通にペンケースに入れても,あまり邪魔にならないサイズ.
次は『カッター付きケース』.こちらは『プチカッター』よりも携帯性が劣りますが,マステを内蔵することにより,マステの保全が計られます.マステがペンケースやカバンの中で何かに引っかかって のたうち回り,あちこちにペタペタと貼り付いていたり,ヨレて汚れていたり…のような悪夢から解放されます.
反対側は別の色.ツートンカラーです.
ストラップホール付きなので,カバンの中に入れず,ぶら下げて持ち歩いても良い感じ.
そして写真向かって下側の爪を押さえることにより,フタを開けることが出来ます.
そしてベージュ色の部分をカチカチと回すと,シャッターが開いてカッターの部分が露出します.小型の割に,(構造は簡単だけど)地味に精密機械です.
開けるとこんな感じ.
ボビン芯をセットして…(ここでもセットする方向に注意)
フタをします.
フタの部分をカチカチ回すとマステが出てきますので,必要な長さを出した後はカッターに押し当てて切りましょう.
反対側に回すとシャッターが閉まります.地味だけど素晴らしい機構.こうしておけば,中のマステが汚れることはありません.
そして一番の大物の『コママキ』.これはマステをボビン芯に巻くためのツールです.
パカッと片側を倒して開け,
空のボビン芯をこちらにセットします.
もう片側にはマステをセットするのですが,アダプタを付けるか否かで芯径2タイプ対応ってことかな?(マニュアル読まない主義者 :-P)
普通サイズ?の場合は,このアダプタを付けてセットします.
こんな感じにセットして,
ボビン芯にマステの端を付けます.
そして蓋を閉じます.
あとは,ハンドルを回すとボビン芯にマステが巻かれて行きます.ハンドルを回すときの,『チキチキ』という感触と音が実に心地良いです.
そして適当な長さを巻いたら,再び蓋を開けてハサミでカット.
ボビン芯に巻けました.
後は,剥き出しのまま使うもヨシ,『カッター付きケース』に入れて使うもヨシ,携帯性重視で『プチカッター』に入れてもヨシです.
ちなみに前述した通り,『ボビン芯』の単品は6個入りです.
1個だけですと心許ないですが,6個もあれば,とりあえずの携帯用としては十分でしょう.
そして『プチカッター』の単品は3個入り.連結しても十分小さいので,殆どの人はコレに入れて常用という感じが良いかと.ボビン芯で持ち運び,使う度にプチカッターにセットして…は少々面倒です.
あと,Bobbinにはマステもいくつかラインナップされており,ボビン芯に巻いた状態で売られています.
私がロフトの売り場でハートを打ち抜かれたのは,この3色(柄?).
いやはや,Bobbinらしいと言いますか,パット見,そのまんま糸巻ですね.そして色のチョイスも素晴らしいです.
ここから少し余談ですが,本物のボビンと比較してみましょうか.
何故そんな物を持っているかって?深く追求しないで下さい….単に,小さな精密な物が好きなんですよ.
日常的に使っている人であれば知っていると思いますが,通常のボビンは直径20.5mm,厚さが11.5mmです.そのため,『ボビン芯』と並べるとこんな感じで,大きさがかなり違います.
標準マステの幅は18mmなので,それに合わせて『ボビン芯』は幅広になっています.ただし直径は21mmなので,ほぼ同じ.
ついでにダルマの家庭用糸.使う機会は無いけれど,色が好きで買いました.『ターコイズ ブルー』ですな.
ここ数年,万年筆のインク沼に笑顔のまま沈んで行く人をよく見かけるけど(笑),裁縫用糸の色のバリエーションも多彩で中々です.ガラスペンで好きな色のインクで書くのが好き&色も複数集めてるヨという人は,意外と手芸で刺繍とかしても楽しめるかも.インクより安上がりだし,色の道を究めるのには,手芸/刺繍はリーズナブルな趣味かもしれない(笑)
興味を持たれた方は,手芸屋さんの糸のコーナーを覗いてみて下さい.『あ~この色,ウォーターマンのミステリアスブルーに近いね~』なんて思い始めたら,筋金入りのインク沼の住人です.早急なる治療とリハビリが必要です(笑)
まとめ
と,いうことで,『Bobbin BOX』とその他の紹介でした.
マステを普通の巻きのままで持ち歩くのは少々嵩張るため,特に複数色/柄を持ち歩く人は,別のコンパクトな芯に巻き替えていると思います.このための定番製品…というのは正直あまり無かったため,ほぼ日からコレが出たときは,歓喜したものでした.しかし,『ペッタンコ芯』は正直チープな感じで,また,巻くための仕組みもエレガントではありませんでした.ある意味,『自分でも作れそう』とか思える範疇の製品は,最初は『あぁ,その手があったか!』と,いう気持ちになるけれど,冷めるのも早いのかもしれません.
が,今回紹介した『Bobbin』は精密機械ですよ.特に『コママキ』のハンドルを回したときのカチカチという小気味よさと言ったら!
また,機構や見た目だけではなく,実用性もバッチリです.携帯性の高いマステ製品は色々と出ていますが,自分の好きなマステを持ち運び可能なサイズに変えたり,携帯性を維持したまま出先でも使い易くするツールも揃っています.満を持して出た,マスキングテープ持ち運びの新標準と言えましょう.そして死角無しのソリューションとも言えましょう.コクヨの『Bobbin』,オススメです.
なお,『コママキ』と『ボビン芯』はホワイトのみですが,『カッター付きケース』と『プチカッター』は共に3色カラバリ展開です(カッター付きケース:ブルー/パープル/ホワイト, プチカッター:ブルー/パープル/ホワイト).何れのカラーも,ほわっとした淡い色で,女子受けしそうな感じ.それでいて,男が持っていても強烈な違和感を感じる程ではないので,カワイイ系が苦手な文房具好きな男性諸氏も,是非使ってみて下さい.
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