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2020年12月16日 (水)

原点回帰の究極の鉛筆:鉛筆シャープ/enpitsu sharp

シャープ(メカニカルペンシル)と言えば,学生がゴリゴリ使う0.5mm芯の筆記用具…というイメージだったのは遙か昔の過去の話.『芯ホルダ』ではなく,『太芯シャープ』というジャンルの製品が出てからユーザ層が広がった感じがします.そして『鉛筆シャープ』という,そのままズバリな名前の製品が登場してからは,キワモノではなく製品カテゴリとして一般に認知されたように思います.芯の太さも0.3mmや0.5mmのような国内で一般的な太さの他,0.7mmや0.9mm,1.3mmという複数のサイズが出ており,用途に合った太さを選べるのも魅力.

雑誌付録などにもなった当初は,『学童用か?』的な安っぽい(失礼!)プラスティッキーな軸が多かったのですが,その後スーツ族が使っていても違和感の無い軸が出て,私もこんな感じで愛用していました.私はガシガシ使う際に,絶妙なバランスで0.9mmが使い易く感じています.

で,『まんま鉛筆のようなenpitsu sharp』が出ると聞き,予約した次第.え?限定セットとして白セット黒セットが出る?も?なんて感じで,(ささやかな額だけど)特許料の収入もあったので,大人買いしてみました.

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まず白セット.基本的にバラ売りされている各芯径のenpitsu sharpのセットに消しゴムを付け,カンペンケースに収めてセットにした物.enpitsu sharpは白軸と黒軸の2種のシリーズがあるため,カラーで揃えて白と黒でセットにしたという感じですな.文房具沼の住人ホイホイですな.昨今のプチ価格高め指向な文房具と比較すると,とても懐に優しい価格帯なので,コレクターで無くても『つい』手を出してしまうセットと言えましょう.私が購入したときは1,320円(税込)でした.

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黒セットはこんな感じ.価格は安めだけど,デザイナーの拘りが細部にまで詰まっている感じです.

限定セットにせず,定番商品化したら良いのに.

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そして芯.芯径は0.3/0.5/0.7/0.9/1.3mmのラインナップですが,それぞれ2B/B/HBの3種出ています.私は『シッカリ』かつ『しっとり』と書けるのが好きなので,全ての芯径の2Bを購入.ただ,細い芯の場合は折れやすいし減りが早いので,2BよりHBの方が使い易いかもです.

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包装にも印刷されているとおり,芯径はカラーと対応しています.0.3/0.5/0.7/0.9/1.3mmがそれぞれ紫/橙/青/赤/緑色に対応します.そしてこれは芯のケースのプラケースにも引き継がれており,パット見ただけで識別出来て間違えないのが良いですな.

こうやって並べると,職業病(?)で,紫七部,岸惠子,青二才のろくでなし… とかやってしまう(笑)(*).

(*)電子部品の抵抗には,4本か5本の色の付いた線が引いてあり,この色を読むと何Ωの抵抗か分かるようになっています.そして工業系の学生は,『黒い礼服,茶を一杯,赤いニンジン,第三者,岸惠子,嬰児,青二才のろくでなし,紫七部,ハイヤー,ホワイトクリスマス』なんて強引な語呂合わせを叩き込まれ,『黒/茶/赤/橙/黄/緑/青/紫/灰/白』と『0/1/2/3/4/5/6/7/8/9』という対応を覚えるわけです.なので,4本線で『黄紫緑金』の抵抗だとしたら,『4・7・10^5』で470k.そして精度は金色なので,470kΩで精度が±5%の抵抗ということになります.尤も,最近はチップ抵抗が使われることが多く,こちらには数字が書いてありますが.閑話休題.

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はやる気持ちを抑え,まずは赤軸に行ってみましょうか.

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赤色一色の軸です.軸の部分,そして先端部等,素材がプラであるということを除くと,まんま鉛筆です.見慣れた六角形の軸で,そしてクリップが付いていません.

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”enpitsu sharp RED 1.3"の印刷.赤芯は1.3mmのみで,赤軸もこの芯専用となり1.3mm用のみです.

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ペン尻のノックする場所に穴が空いています.

普通のシャープであればこの部分に(消字性能に難ありな事が多い(笑))イレーサーが付いていますが,enpitsu sharpは付いていません.

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先端部…普通のペンであれば口金の部分もプラスチックです.この部分は軸の部分と異なり,鉛筆を削ったようなザワザワッとした質感に加工されています.

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カチッとノックすると,まずはガイドパイプが繰り出され,

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さらにノックすると芯が繰り出されます.

当たり前と言えば当たり前ですが,普通のシャープと同じ機構・構造・使い方です.

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さて,では本命の限定セットに行ってみましょうか.

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本体はこんな感じ.スリムなカンペンケースです.

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白セットの方は下部にこんな感じでenpitsu sharpと表面加工されています.

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黒セットはこんな感じ.そこはかとなく,デザイナーの拘りを感じます.

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ケースの構造は普通のカンペンケースです.ヒンジの部分が針金1本で止まっていて回るようになっており…

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中央の凸加工された部分で上蓋を引っ掛けて固定.

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積んでみるとこんな感じ.

非常にシンプルなデザインで,本体のenpitsu sharpと同様,ミニマルな美と機能性を両立というコンセプトですかね.

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開けてみましょう.

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上部のスペーサー的な部分にenpitsu sharpのロゴ.そしてRESAREイレーサー.ケースや本体と色を合わせてあります.

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ずらっと5本同じ色のペンが並ぶと神々しいですな.デザイン性から,高級感すら感じる.

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セットされているのは,0.3mmのPS-PE103-W,0.5mmのPS-PE105-W,0.7mmのPS-PE107-W,0.9mmのPS-PE109-W,1.3mmのPS-PE113-Wの5本です.


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同梱されているマニュアルには,『鉛筆らしさの表現』の記述.

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芯径の違いによる筆記線の太さのサンプル.

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そして芯の補充方法について.

そう,そうなんですよ.ここにも書いてありますが,3本以上入らないんですよ.

学生の時分には,0.5mm芯を『これでもか!』と,詰め込むことにより,芯切れの不安から長期間開放されていたのですが,3本だと少々心許ないかも.特に細い芯の場合は,補充用の芯を一緒に持ち歩かないとマズイかもしれないですな.

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イレーサーはコレ.

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そう.こちらも6角形.enpitsu sharpとのコンビとしては最適ですな.

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うっすら見えてますが,芯のケースと同様,ペン尻のカラーチップで芯径が識別出来るようになっています.

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ただこのペース,眺めている分には綺麗なのだけど,ギリギリのサイズなのでペンが取り出しにくい….こんな感じに口金部分を押し,飛び出させてから掴むのが推奨される使い方なのかな.

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ペンの下はこのようになっています.

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黒セットはこんな感じ.締まっていて美しい.あと…何気に…アルコールマーカーに見えるかも.

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日常使い用にどちらかを選べと言われたら,黒軸が良いかもですね.汚れやキズが目立ちにくいのと,このカラーチップが軸の黒色で締まって目に映えます.

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そして口金部分は…まるで高級鉛筆のファ…(以下,自粛)

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話戻って白軸で観ていきましょうか.

このように並べると綺麗ですなぁ.白軸とカラーチップのコントラストが僅かにオモチャっぽさを醸し出すけど,それがまた良い.それとカラーチップの色のチョイスが良いせいか,安っぽさは無いですな.

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では,一斉に芯を繰り出してみましょうか.

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カチっとガイドパイプを出し,更にカチカチして芯を出します.

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こう並べてみると,芯径によってはガイドパイプと言わずに『金具』と言いたくなる形状・サイズ感もありますな.

良くも悪くも0.5mmが標準で,0.7mmと0.9mmの差は微妙.そして0.3mmと1.3mmは異質という感じ.

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でも実際に書いてみると,シッカリと芯径の差が出ます.あと,書き味も違う.

TypeMXのレビューでも書いたけど,私は0.9mmが好きかな.安心してガシガシ書ける.あと,1.3mmはスケッチ的に使用し,0.3mmはミッチリ細かく書く用という感じ.

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まとめ

と,いうことで,久しぶりに衝動的に大人買いしてしまった文房具のenpitsu sharpでした.断じて後悔はしていないっ(笑)

デザイン性が前面に出ている製品のような気がしますが,実際に使ってみると『見た目』だけではなく,『筆記用具としての実力』もシッカリしていることが分かります.具体的に言うと,『鉛筆』という400年以上の歴史(6角形の軸は約200年の歴史)を持つ,長年愛され,そして素材や構造等が研鑽されてきた筆記用具の長所を残し,それでいて鉛筆の使いにくい点を『シャープ』という構造で解決している所.

鉛筆って,使い始めは長さが丁度良く,握ったときの手への収まり感が良いじゃないですか.しかし,使うに従って次第に短くなり,持ちにくくなるじゃないですか.また,シャープナーで削りたては書きやすいけど,こちらも書いていくうちに筆記線が太くなる.刃物でトリッキーな芯の削り方をすることも出来るけど,手間がかかるし往々にして折れやすい.

一方シャープはと言うと,『学童が使う筆記用具の鉛筆とは違うんだよ!鉛筆とは!!』と,ランバ・ラルが叫ぶが如く主張が強い製品が多く,コテコテとした機能が付いていたり,高級感という贅肉を纏ったりしている.紙に描かれる筆記用具としての基本原理は,鉛筆もシャープも同じなのにね.

そんな中,enpitsu sharpは原点回帰と言いますか,鉛筆の進化ではなく,シャープの鉛筆への回帰が徹底的になされた気がするんですよ.シンプルな鉛筆は消しゴムが付いていないし,クリップも付いていない.単に六角形の木軸に芯が挟んであるだけ.実にシンプル.そして持ちやすいし,削った直後は書きやすい.じゃぁこれをシャープで実現しようじゃないか.シャープなら軸は短くならないし,芯がどんどん太くなることも無いし削り直さなくても良い.そしてこのコンセプトで出来た物は,シンプルなシャープ,究極の鉛筆って感じの製品だったという感じですかね.素晴らしいです.

あと,一応書いておかないといけないと思うのだけど,enpitsu sharpは軸がとても軽く,そして重心がやや上にあります.そのため,普段重いペンを使用しており,軸の重さでを利用して書くような人がenpitsu sharpを使うと,(2Bを使えば楽になるけど)筆圧高めになって疲れやすいかも.この点は好みが分かれると思う.それと芯を収納する際に,ノックしながら押し込む機構の動きがややスムーズでない気がする.この辺りは使って行くうちにアタリが取れてスムーズになって来るのかな.

と,いうことで,シンプルな筆記用具が好きな人は,デザインだけで絶対に好きになるでしょう.見たら一発で惚れます.そして文房具好きな人であれば,黒鉛を紙に乗せて字を書き,線を描くという400年以上連綿と続いてきた筆記用具の歴史の正統な後継者の進化形として,やはり押さえておきたい製品です.イマドキの高機能さは備わっていませんが,使っていると何故か気分が上がります.enpitsu sharp,オススメです.

限定の白セット黒セットは入手困難かつ価格が高騰しているようですが,黒軸の1.3mm等は Amazonでも普通に入手出来ますし,楽天でも普通に購入出来ます.そもそもセット品以外は限定商品ではなく,定価で180円(税別)と普及価格帯の製品ですので,気軽に購入して試してみてください.

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