台湾製のアルミで出来た重厚なエナージェル用六角形軸:六角形エナージェルBLN665C-AE
スルスルと書きやすいゲルインキ.多くのメーカーから様々な製品が出ていますが,ぺんてるのエナージェルもその一つ.
過去にこちらに『エナージェル フィログラフィ』,そしてこちらでは『エナージェル インクフリー』について紹介しました.
インクおよびリフィルの完成度もさることながら,前者は色合い,質感,価格,どれをとっても素晴らしいの一言に尽きるフォーマル向けな軸.そして後者はインクのカラバリ展開という面で,これまであまり市場に無かった非定番色に,実は凄まじい人気・可能性があることを示しました.
私は元々てエナージェルユーロをヘビーローテーションで使っていました.しかし上記製品により,単なる使い易い実用品としてだけではなく,所有・使うことの喜びであったりとか,珍しいインク色を使うことによる利用の幅の広がりを実感しました.そしてこの延長線上には,インク色を含めたリフィル,そしてリフィルを納める軸の組み合わせによる更なるバリエーションと可能性が生まれるのでは…なんてことを考えて居ました.
例えば非常にシックで高級な軸なのに,実際に書いてみたら『えっ?』というようなポップなカラーでスルスルと線が引かれていく…のような意外性をもたらす組み合わせとか.こういうのって,使う側も使っているのを観ている側も楽しいですよね.
そんなわけで,エナージェルの『限定色』と謳われて店頭で蒸発しまくった挙げ句に定番色化(謀ったな!シャァ!(笑))した『ターコイズブルー』を納める軸として選んだのがコレです.『六角形エナージェル』(正式名称なんだろうか?(^^;)
私は東京駅前のDELFONICSで初見だったのですが,一見すると国産っぽくないデザインに見えます.
BIC油性ペンの独特のヌラヌラした書き味を楽しんだりするのは別として,何気に国産の文房具に慣れてしまうと,海外の文房具の品質には満足出来ないことが多くなります.微妙に作りがチャチだったり,インクが途中で詰まったり逆にジャバジャバだったりetc.全部が全部では無いのだけど,国産品は高い品質で安定しているのに対し,海外製は(高級品を除くと)バラツキが大きい印象があります.
そんなわけで,見た目でビビッと来て手に取り,デザインは良いけどちょっとな…という感じで戻しかけました.
で,タグをよく見ると,『Pentel』『ENERGEL』ですよ.
これはもう『保護するしか!』です.
軸の色はNABY BLUEをチョイス.この他,シルバーやブラック,ブラウン,グリーン等がありました.この他にピンク系があると全方位敵無しかな.
そして『Made in TAIWAN』.公式ページに載っていないのは,台湾向けの台湾製という理由ですかね.国内向けの正式なラインナップ入りさせても良いのではと思います.
実に細部までよく作り込まれており,そして軸に控えめに印刷されている"Pentel"が何とも神々しい.
これは…いい物だ.
落ち着いたNABY BLUEのメタリックな輝きが何とも美しく,そして尻軸のパーツやキャップの境目のシルバーが実に良い味を出しています.
シルバーも単なる金属メッキ的なギラギラではなく,いぶし銀のようなアルミの上品な輝きです.
クリップもシンプルな形状.
軸は6角形なのですが,ゴツゴツした形では無く,きちんと各所が面取りされています.神は細部に宿る.細かい所も手抜き無しです.
キャップをアップで見るとこんな感じ.折ったり曲げたりではなく,クリップのボールが溶接されています.こういった細かな部分の手抜き/コストダウンを意識させない無い作り込みも高評価です.
スリットの太さ,長さもワンポイントのデザインとして良い感じ.
キャップは剛性でカチッと はまっており,引っ張ると程良いテンションがかかった所でパチッと外れます.
思わずパチパチと はめたり外したりしてしまう心地良さ.ガタツキもありません.作りが良い証拠です.
で,キャップは尻軸に…
こちらもパチッと心地良く はまります.
ペン先はこのような形状.エナージェルのリフィルの先がニードル状になっているため,筆記位置も見やすくて書きやすい.
そしてリフィルは見慣れたエナージェル標準品が利用出来るため,黒/赤/青/ブルーブラック/ブラウン/オレンジ/ターコイズブルーの7色から選べるほか,太さも0.3/0.4/0.5/0.7/1.0mmから選べます(インクによって太さのバリエーションに違いあり).
とりあえず軸に合わせて0.5mmの青に入れ替えてみます.
書き味はスルスル,そして色濃くビシッと発色するのがエナージェルの安心感.若干インクフローが良すぎな感じがするときもあるけど,ダバダバではありません.そして乾きも早いので,走り書きするときはとても重宝します.
まとめ
そんなわけで,台湾限定(?)かと思われるモデルが国内で売られており,Amazonでも普通に購入出来る状況でしたのでご紹介.
この軸で使ってみて感じたのは,
- 六角形の軸は持ちやすい
- 重量感が結構あり,筆記時の書き易さにも繋がる(無意識に筆圧をかけなくなる)
- 一見普通,しかしよく見ると素晴らしいデザインと作り込み
- ビジネス向けというよりも,デザイナー,クリエイター指向のデザイン
- ブラック/シルバー軸ならスーツにも合いそう.それも『よく見たら…おっ?』の方向性を維持しつつ
- エナージェルの元々持っているインクの特性と軸の出来が相まって,トータルでの書き易さが素晴らしい
- モノとしての魅力・存在感が素晴らしい
と,いった感じ.
プラスティッキーなチープなペンが苦手で,その一方でギラギラ系のメタリックな輝きも苦手な人には特にオススメしたい.程良い高級感,そしてカジュアル寄りだけどデザイナー/クリエーター向きの存在感のあるデザインは何とも言えません.また,今のところ入手経路が限られていますので,『文房具マニア』以外と被ることも無いと思われます(笑)
そしてこのペンから,『ターコイズブルー』のインクが紙に引かれた日には….この意外性を想像するとワクワクしません?
そんなわけで,買い増した『ターコイズブルー』のリフィルが届いたので,今晩セットする予定です.『六角形エナージェル』,オススメです.軸の価格は約2,000円ですし,細かい所まで凝った作りの割にとんでもなく割安に感じます.そしてリフィルの入手性も良いので,日常使いにも良さそうです.
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