リフィルを入れ替え可能になったロルバーンを情報管理の母艦にする(1):Rollbahn FLEXIBLE(ロルバーン フレキシブル)
新型コロナウイルス感染症に関する報道が連日絶えませんが,皆様如何お過ごしでしょうか.私はと言うと,こんな状況なのに出張だらけの今日この頃です.会議とかであればビデオ会議/web会議/電話会議で済ませることもあるのですが,モノを実際に見て触って動かして…って感じの話になるとそうも行かず.仕事を止める訳にいかないので,早く収束して欲しいところです…(収束するのだろうか…).
ただ,閑散とした京都駅とか,予約時にガラガラで席を選び放題の新幹線の状況を見ると,このまま推移するとエライことになりそうだなと思う一方で,在宅勤務やサテライトオフィスへの出勤,ネットを使ったミーティング等の流れは加速し,ある意味,働き方改革が進むのではないかなと思います.脱・長時間の満員電車での通勤と行きたいところですね.
さて,そんな中,先日広島に出張した際に,いつものルーティンとして近場の文房具屋と書店巡りを致しました.まずは駅ビルの中にあるsmithから.そしていきなりRollbahn FLEXIBLE(公式)に遭遇.
このブログを読まれている方であれば『ロルバーン』に関しては解説が不要かと思いますが,一応説明します.こんな感じの表紙が厚紙のダブルリングノートのシリーズで,表紙はゴムバンドで止められる他,リフィルはコシのあるクリーム色の方眼紙で,書き終わったらマイクロカットのミシン目に沿ってピリピリと破ることが出来ます.サイズも各種揃っており,持ち歩いての情報の一次受けバッファ用ノートとして使用する人が多いかな.MOLESKINEやRHODIA程ではありませんが,一定のコアなファンが付いています.
で,中身を入れ替えられないノートの宿命として,『情報の通過点』的な使われ方をされていることが多いわけですが,入れ替えら得られるようになったら,どのように用途や使い勝手に広がりを見せるかを示したのがこの『Rollbahn FLEXIBLE(ロルバーン フレキシブル)』です.そして結論を先に書きますと,『これは凄いし面白い』という感じ.
ただ,諸々書いているうちにボリュームが増えましたので,2回に分けて紹介することにします.まずは『ロルバーン フレキシブル』とはどのようなモノなのか紹介してみます.
まず『ロルバーン フレキシブル』を使用する場合は,スターターキットとも言える『ロルバーン フレキシブル カバー』を購入する必要があります.サイズは"L"と"A5"の二種類で,カラーはグレージュ/ダークブルー/ライトブルー/ブラックの4色展開.合計8種類です.A5にかなり心惹かれましたが,一回り小さなLサイズをチョイス.価格は税抜きでLが2,300円,A5が2,700円で差は殆どありません.ガッツリノートとして使う人は,A5を選択した方が良いでしょう.
ちなみにLは148x183mm,A5は148x210mm.実はLは少し縦が短いだけ.そのため,普通にカバンに入れる分には携帯性は殆ど変わりません.でも,机の上でノートを広げる場合は奥行きにあまり余裕が無いことがあるので(例えばキーボードの手前に置いたときとか),ちょっと背が低いだけでもかなり使い勝手が違います.
あと,色に関して書きますと,店頭で見た感じではグレージュがOL向け,ダークブルーはカジュアル,ライトブルーは女性向け,そしてブラックはスーツ向けという印象でした.私は迷わずダークブルーをチョイス.ブルー/ブルーブラックが大好きなんだもん(これだけは譲れん).
あと,『カバー』には,方眼リフィルが40枚とクリアポケットが1枚がカバーにセットされた形で納められています.
とりあえずカバーだけ買ってみて使い勝手を試すというのがセオリーだけど,まだリフィルの入手性が良くないので(例えばAmazonではまだ買えない),『買うからには使う!』と,腹を括ってガッツリとリフィルを同じ店で買い込むのも良いと思う.リフィル切れで使えないほど悔しいことは無いしね.
そしてメインのリフィルには,ロルバーンのド定番とも言える方眼,横罫,ミーティング,4分割の3種類.店頭では4分割リフィルを見つけられず(在庫切れ,ないしは見落とし),そして横罫には興味が無いので(暴言),方眼2セットとミーティング1セットをとりあえず購入.
50シート入りでLの場合は580円,A5の場合は700円するので,1枚あたり約12円/14円.普通のルーズリーフと比べると数倍と割高に感じるけど,後述するように『シッカリした紙』なのでそれだけの価値はあります.
そしてサイズ変則の『ToDo』というリフィルもラインナップされています.
ホワイト,ライトブルー,ネオンイエローの3色ラインナップです.目立つ色にして しおり的に使うのもアリかもと思い,私はネオンイエローだけを購入.
あと,ロルバーン フレキシブルの扱いのあるお店に行くと,店頭でこのようなチラシが置かれています.
内容的には公式の特設ページと同じような内容です.まずはイメージトレーニングしてから文房具屋へ出撃/マウスクリックするのが吉.
結局の所,ロルバーンの『フレキシブル』というのは,自由にリフィルを入れ替えることが出来るってだけのこと(でもそれが重要)です.
ではカバーを見てみましょう.
控えめに見慣れたロゴと書体で『Rollbahn』.
リフィル交換式のノートはバインダータイプが多いのですが,ロルバーン フレキシブル…毎回書くと長いので,以下,フレキシブル…は普通のダブルリングです.この黒いダブルリング,Rollbahnユーザーであれば見慣れてますよね.
でも,よく見て下さい.上下の各4箇所にはリングがありますが,真ん中にはありません.ここ重要.試験に出ます.
そしてカバーには切り欠きが.
カバーの裏にはゴムバンドが….もうお分かりですよね.
そしてカバーを開くとこんな感じ.前述の通り,見慣れた黒のダブルリングがズラリと並んでいるロルバーンと異なり,中央部分にガサッと空間があります.
何故こんな構造に….
- 上から下までダブルリングにするとリフィルの脱着が大変(詳しくは後述)
- 上下共にダブルリングが4個ずつくらいで強度的には十分.生産コスト削減
- 真ん中が空いていた方が筆記範囲が広くなる
- キングジムのテフレーヌのように筆記時に手が触れない/触れにくくて書きやすい(偶然の一致だと思うけど,テフレーヌもリングが上下ともに4つずつ)
- この形にしておけば,リフィルをフレキシブル専用に出来る.フレキシブルのリフィルだけ買って安いダブルリングノートにセットするなんてことが出来ない(要は囲い込み)
と,勝手に考察してみるテスト.
キングジムのテフレーヌとの比較写真を貼っておきます :-)
きっとキングジムが特許を取ってるんじゃないかなと思って特許検索してみたら,『特開2016-097502』というのがありました.請求項を斜め読みしてみたら…凄いっすね.リングの長さを変えることにより,容易かつ安定して綴じ込めるようにしている.こういう細かな部分を工夫して使い勝手を良くする特許って大好き.なかなか(その分野の専門でないと)弁理士さんにも理解してもらいにくいですけどね.
カバーのマチやリングにかなり余裕があるように見えますが,このカバーの推奨はリフィル50枚まで.
そして最初と最後には,半透明のリフターがセットされています.こういう気遣いが有り難いですね.やはり丁寧に書いたノートが何かの拍子に折り目が付いたりクシャッとしてしまうとショックですから.
なお,リフターは取り外し不可.
卓上では,このように見開きで使用することが出来ます.
そしてカバーの折り目は柔軟なため,このように折り返して使うことも出来ます.
あまりやり過ぎると耐久性に難有りかもですが,空きスペースの狭い机の上でも使えるし,カバーはそれなりに固い表紙なので,フレキシブルを手で掴んで立位で筆記することも可能.
最後のページはクリアポケット.
フラップ付きでなく,また,マチもあまりありません.上から薄い物…例えば紙物を入れておくポケットという感じ(※写真はカバーを上下ひっくり返しての撮影)
そしてかなり幅広なゴムバンドがここに.
カバー表紙の切り欠きにうまく引っかかるようになっており,パチッと止められます.カバンの中でバラけないという安心感は良いですな.
横から見るとこんな感じ.スペースに大分余裕があるように見えますが,リフィルは50枚まで推奨です.大事なことなので二回書きました.
あと,カバーはビニールっぽい感触で,正直あまり高級感はありません.でも,色や風合いは実用品のソレを体現している感じで,使い潰してナンボなオーラが出ています.ある意味,質実剛健なロルバーンらしい.ただ,フレキシブルはリフィルが交換可能なわけで.ノートタイプのように使い切ったら終わりではないわけで,比較的長期間利用可能な堅牢な作りにしても良かったんじゃないかなという気もします.
フレキシブルがヒット作になったら,高級ラインナップも出てくるんじゃないかな~(期待).
そしてリフィルはロルバーンの定番の,クリーム色かつ端まで印刷されている方眼.方眼原理主義としては,見ているだけでドキドキが止まらない(ハァハァ).そして角は丸くカットされています.ザクとは違うのだよ,ザクとは.グラム何円の紙の束とは違うんですよ.
あと,通常のリングノートタイプと同じように,厚みがあってコシもあります.
では,フレキシブルが如何にリフィルを交換可能にしているかを見てみましょう.
ダブルリングのこの部分,リフィルの穴の部分にスリットがあるのが分かると思います.
スット捻りながら抜くとこんな感じ.
ペラペラの薄い用紙だと,容易にビリビリと破れてしまいそうな構造です.でもロルバーンの用紙は厚手なので,無理に抜こうとしない限りは破れません.
ただ,セットはサッと出来ません.その点はバインダーの方が楽.まぁ押し込めばパチパチとハマっていくんですけどね.そう言う意味では,頻繁にリフィルを入れ替える用途には向かないかなぁ.
ちなみに『ミーティング』リフィルはこんな感じ.上1/3が横罫で下の残りが方眼.
え?よく見えないって?(^^;
上の1/3はこんな感じ.欄外の上にタイトルや日付や参加者とか書くと良いでしょう.そして横罫には…私が使うとしたら打ち合わせが終わった後でトピックやサマリ,宿題とかを書き,見直し/振り返り時の見通しを良くするために使うかな.
下の方眼部分はメモ用ですな.
裏側は全面方眼.
そして変わり種の『ToDo』リフィル.
他のリフィルよりも2mm飛び出し,しおり代わりにもなるとのこと.こういう工夫,大好きです(^^)
使い方は色々だけど,例えばノート1冊で複数プロジェクトを管理出来るようにし,トピック毎にToDoリフィルを挿して分割し,進捗や状況を管理しても良いかもですね.
普通のノートだと,時系列で前からページを詰めて書いていかないと無駄な部分が出てしまいますよね.だけどフレキシブルなら足りない所にリフィルを追加したり,余った所からリフィルを抜くことも出来るので,柔軟に管理出来る.
で,ToDoリフィル.私が購入したのは目に眩しいネオンイエローです.
表も裏もこのような同じフォーマットで,基本は横罫.そして表と裏に各18個分ToDoチェック用のボックスが印刷されています.
上部のスペーズにはタイトルや日付を入れると便利でしょう.
下には5.5行分のフリーな横罫.進捗に関するメモとかを書くスペースに良さそうです.
ノートのリフィルに挟むとこんな感じ.大体横幅がノートの半分くらいのサイズです.
白,ライトブルー,ネオンイエローの3色あるので,用途や内容で色を使い分けると良いかも.パッ見で見分けが付き,そしてサッと開けて便利かもしれません.
この2mm飛び出るというのが絶妙で,指先で引っ掛けてパッと開くときに必要十分な長さ.
飛び出すサイズが大きくなるとカバーも大きくしなければならなくなり,携帯時にスペース効率が悪くなる.そして無駄なスペースが出来るとカバンに入れた際にそこに別の物が突っ込んでしまう事故もあるわけです(紙が詰まっていれば異物は挟まりにくい.言葉では説明しにくいけど).ホント,よく考えられています.
あと,フレキシブルは,ロルバーン用のメモアクセサリーも利用出来ます.
私が購入したのは『下敷き』と『インデックスシート』.共にカラバリがあるのですが,敢えてブラックで揃えてみました.
まずはインデックスシート.
このような形状になっており,インデックス用のプラ製のシートが3枚入っています.
リングへの取り付け方ですが,まずはフックの部分を上部のリングに引っ掛け…
下のホックを最下部のリングにはめれば完成.
こんな感じに綺麗に止まります.また,ページをめくる際にも引っかかり無くスムーズに動きます.
インデックス部分は横に出ます.
カバーを閉じるとこんな感じ.
当然飛び出しはありません.
次に下敷き.
方眼・メジャーが印刷された下敷きで,ペンホルダ付きです.
裏側は無地.
黒地にゴールドの印刷が何とも良い感じ.
ペンホルダは革系の見た目にしてあります.普通のペナペナなビニールだとチープな感じだからですかね.
セットするとこんな感じ.
ペンもセット出来るようになるので便利です.ループがかなり大きいので,太いペンでもOK.
で,諸々挟み込んで折り返すとこんな感じになります.
リング径が大きいほど沢山のリフィルを挟めて便利になるのですが,この構造では1/4くらいの厚さがカバーの折り返しに取られてしまって無駄に….それなりに大きなリングを使用しているのですが,ちょっと生かし切っていない感じですね.
ロルバーンのノートのタイプのように,単に厚紙を2枚使用して挟むのではダメなのか? とも思ったのですが,おそらく上下4穴ずつだと,ヨレたときに強度的な問題が出るのではないかなと想像.かと言って,ダブルリングを背中の部分だけで一本の支柱で固定するとしたら,それはテフレーヌと変わらない感じに.なかなか難しいですな.
と,いうことで,最後に少しネガティブなことも書きましたが,フレキシブルは使い方次第で大化けします.ただのバインダー的なノートではないんです.その辺りに関し,次のエントリーで詳しく解説しようと思います.
なお,前述した通り,今回紹介した中では『下敷き』と『インデックスシート』を除き,まだAmazonでの取り扱いは無いようです(2020年2月現在).ネット通販では楽天でいくつか扱いがありますが,まだ新製品として出たばかりということもあり(?),『DELFONIC』や『Smith』等の直営店を覗いてみるのが良いかもデス.
では,活用編に続きます.
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「ロルバーン」ですね。
投稿: | 2020年2月25日 (火) 13時21分
お恥ずかしい限り(^^;
一通り修正しておきました.
投稿: tadachi | 2020年2月25日 (火) 13時54分