アンダー500円でこのクオリティは凄いっす:BANDAI ビークルモデル 006 スター・ウォーズ ミレニアム・ファルコン
スターウォーズシリーズ最後の映画となった,『スカイウォーカーの夜明け』は少々残念な感じでしたが,それでも"STAR WARS"シリーズの輝きが色褪せるわけではありません.やはり傑作ですよ.
世界中に凄まじい人数のファンも存在するわけで,そして熱烈なファンが映画だけに満足するわけがありません.そんなわけで,凄まじい種類のグッズも販売されています.そんな中,私が敢えてご紹介するのはプラモデル.
あ,そこの奥さん,面倒くさそうだなんて思わないで下さい.もうちょっと読んでいって下さいよ.
プラモデルとは言っても接着剤不要で,ランナーから切り離したパーツをパチパチと組み上げるだけの物.パーツもごく僅かで,単に組み上げるだけであれば30分もかかりません.そして『ビーグルモデル』は500円~1,000円程度の手が出しやすい価格帯なうえ,完成したものは手のひらサイズでモニタ前とかにもディスプレイしやすいサイズ.
え?安っぽそうだって?
私も店頭でプラモの箱のサイズを見たときはそう思っていました.でも,ガンプラの経験で技術を究極まで進化させたBANDAIが本気で作ると凄まじいディテールなんです.そして簡単な塗装もすると…凄まじい完成度なんですよ.まぁ下の写真を見て下さいよ.これが1時間程度で塗装も含めて出来ちゃうんですよ.プラモの価格は500円切っちゃってて「あわせ買い対象商品」なんですよ.
そんなわけで,あまりの出来の良さに感動したので勢いでご紹介.
改めて紹介しますと,購入したのはコレ.『ビークルモデル 006 スター・ウォーズ ミレニアム・ファルコン』です.2020年1月15日現在,Amazonで496円也.
箱の大きさはこのサイズ.小さい.オモチャ…いや,プラモはオモチャか.一見,食玩かと思うようなサイズです.まぁ最近の食玩は侮れませんが.
説明書は入っておらず,全ては箱書きです.そしてシール(デカールでなく,シールなんです!!)の貼る位置はここに説明が.説明書きもシールの一片も小さすぎるやろ…ってのと,その数にドン引きです(笑)
『BANDAI』は信じて良いブランドです.
箱を開けるとこんな感じ.
組立の説明はコレ.たったこれだけです.
ガチ勢向けに,きちんと塗装するためのカラー指示もあります.今回私はしないけど.
中身はこれで全部.
たったこれだけの数のパーツで,ハン・ソロやルーク達が宇宙(と書いて『そら』と読む)を飛び回った宇宙最速の『ミレニアム・ファルコン』のプラモが完成し,そしてあなたの手の平に(興奮).
そしてBANDAIの凄い所は,この価格帯のプラモに似つかわしくない,凄まじく精細な作り込み.あり得ないでしょ,このサイズでこの精細なモールドとか.
全部がこのクオリティですから頭が下がります.
そして伝説の『丸アンテナ』.
そうなんですよ.改修を繰り返された設定になっている新しいエピソードでは,四角いアンテナになってます.『違うんだよ!オリジナルの丸アンテナが欲しいんだよ!俺たちの心のファルコンはEp.4なんだよ!!ハン・ソロとチューイのファルコンなんだよ!!!』と,思っていたファンは多いはず.
と,いうことで,説明書通りランナーからパーツを切り出して組み上げていきます.
ちょっと高いけど,プラモデル用の薄刃ニッパを使うとベターです.電工用や百均で売られているニッパでは,きっと切り出した所がかなり凸凹してしまい,ヤスリがけをしないと見栄えが悲しいことになってしまうでしょう.製品としては,TAMIYAのこの辺りがオススメ.
接着材もいらないし,パチパチと組み上げるだけなので完成までに30分も要しないです.実に簡単.
で,ガッツリ塗装すると『ココをもう少しこうしたい…』的な無限ループに入りそうなので,簡単にササッと塗装…と,言いますか,殆ど『スミ入れ』だけすることにしました.
一応これだけ用意しましたが,実際に使ったのは『タミヤ スミ入れ塗料(ブラック)』と『Mr.ウエザリングカラー マルチグレー』の2つだけ.
まずは筆でマルチグレーを全体に塗り,そしてエナメル溶剤を染みこませた綿棒で不要な部分を取って全体的にグレーっぽく仕上げます.こうすることで,元の白っぽいプラスティッキーな色でなくなる.下の写真の左がスミ入れ前,右がスミ入れ後.
色が全然違うのと,凹モールドに塗料が入って陰影が際立ち,立体感が出るのと汚れが再現出来ます.
そしてマルチグレーだとコントラストがかなり弱いので,ピンポイントでブラックでスミ入れ.あまり汚しすぎると全体的に暗く汚くなってしまうので,陰影を特に付けたいゴチャゴチャした部分や,汚れの激しそうな部分を重点的に.
出きました.そしてつや消しのトップコートを吹きます.
こうすることにより,プラスティッキーな光沢が無くなり,また,表面に保護皮膜が出来ます.
で,ここで問題発生.表面を滑ってしまってシールが貼れない….
シールを貼る部分をピンポイントで溶剤で拭き,シールを貼って行きました.シンドカッタ.シール貼ってからスミ入れした方が良かったかも.途中,普通に塗装しようと思ったけど,マスキングテープの上に水性ペンで書くとインクを弾くのと同様,スミ入れに使用したエナメル塗料の上にアクリル塗料は乗らない.
手順間違えたかも…と,思いつつ,仕方が無いのでコクピット部分は溶剤で塗装を丁寧に除去し,改めてアクリル塗料で塗装してからスミ入れ.
[2020/01/16追記]シール貼ってからスミ入れしたら,毛細管現象でシール裏側に塗料が回り込み,結局シールが剥がれて浮いてくるということに.みんなどうしてるんだろう…orz
仕上げは『ウエザリングマスター B』のススの色を排気で汚れそうな部分に『置いて』行きます.
完成.
ここでもう一回トップコートを吹けば表面に保護皮膜が出来,表面に乗せただけの『ウエザリングマスター』の粉が剥がれなくなります.
上部.
下部.
上部をコクピット寄りから.
上部をアンテナ側から.
再度のモールドも精密です.
排気回りはこんな感じに仕上げました.
伝説の丸アンテナ.
特に指定は無かったけど,バーニア(?)部分を青く塗装してみた.電飾したら綺麗そうだなぁ.
同梱されているスタンドに取り付けると,こんな感じにディスプレイできます.
スタンドの先端がボール型になっており,ポージングは自由自在です.
スタンドに取り付け,ちょっと浮かせるとより良い感じになりますな.
非常に精密・精細なモールドのため,特に配管回りや排気回りのスミ入れが映えます.
これがこのサイズですよ.液晶モニタ前に置いても(高さ的にも)全然邪魔になりません.
プラモデルって作った後どう飾るか…という点で悩ましいものですが,ビーグルモデルは作り終わった後の飾り方までしっかり考えられている感じです.素晴らしい.
まとめ
と,いうことで,500円もしないのに凄まじい精密さを持った『ミレニアム・ファルコン』のプラモデルのご紹介でした.
それにしても,
- パーツが少なく作りやすい
- 接着材要らずで作りやすい
- そもそも作りやすい構造
- パーツの組み合わせ方やパーツの割り方がよく考えられており,ディテールを損なう部分をうまく隠す設計
- 完成まで30分かからず,スミ入れ塗料で塗装しても1時間程度で完成
- そしてこの完成度,美しさ
- ディスプレイするためのスタンドが同梱されており,サイズ的にも飾りやすい
です.BANDAIスゴイや.
そんなわけで,スターウォーズシリーズのファンであれば購入し,作成し,卓上に飾っておくべきアイテムでしょう.ワンコインのプラモでこれだけの満足感を得られるとは…脱帽です.オススメです.シリーズが終わってしまったので,おそらく今後は関連商品が入手難になって行くと思います.『作りたい!』または『飾ってみたい!』と,思った方は,流通在庫がある今のうちに入手してみて下さい.force with you.
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