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2019年10月 5日 (土)

インク沼の人には特に良いかもなガラスペンを試してみる:tomtask ガラスペン

文房具の世界は広大なのだけど,文房具愛に目覚めた人がハマる沼はかなり決まっています.いや,実際にはどの分野/ジャンルにもそれは深くて底の知れない沼が待ち構えているのですが,10人が横を通ったら7~8人は自ら好んで飛び込む沼ってのがあるんです.そのうちの一つが万年筆であり,それに付随したような位置付けでインク沼があります.

『沼』と聞くと恐ろしいものを感じます.しかし実際にハマってみると,それはもう天然温泉のよう.それも絶景の中にあって爽やかな風が通る露天風呂に浸かっているような心地よさ.日々の疲れを癒やし,明日の活力を…いや,まぁ沼の効能は良いとして,沼に入ると更に深く深く奥へ奥へと行きたくなることと,最終到達点が無いので物欲に対するブレーキがぶっ壊れることがあるのがデメリットです.

話を戻すと,インク沼にハマると複数のインクを所有することになります.一般人から見ると『どっちも同じ青じゃね?』なんて言われかねないけど,そこに対して口を開くとメーカーの深ぁぁ~い歴史から始まる永遠に語り続けられるような蘊蓄が出てくるわけです.そして引出を開けるとそんなインクが複数色,様々な形状のボトルでズラリ並ぶわけです.その景観を眺める/想像するだけで血圧が上がる方は,既に沼にハマっています.

そして沼の住人の悩みの種は,それらを『所有する』ので満足するのではなく,『使いたい』ということなんです.ボトル内にあるときと,実際に紙の上に乗って線を描き始めたインクとは違う表情なんですよ.やっぱりいろんな表情が見てみたいじゃないですか.しかし万年筆にセットして…なんてしていたら,色を変える度に洗浄が大変.付けペンタイプのデスクペンを使う手もあるけど,文房具クラスターの住人としては,一捻りしたい.

そんなわけで,ガラスペンの紹介です.

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『ガラスペン』とは,文字通りガラスで出来たペンで,ペン先にインクを付けて使う所謂『付けペン』の一つです.メジャーメーカーの生産ラインは見たことが無いため言及できませんが,職人さんが一品一品手作業で製作するガラスペンでは,一つ一つの模様・表情が微妙に異なります.そのため,気に入ったペンに巡り会えたら偶然への感謝と感激が得られるでしょうが,如何せん良いガラスペンは高いです.

そのようなわけで,まずはインクをアレコレ試すためのお手軽価格のガラスペンを購入することにしました.物はコレです.

このペンにした理由は,色が深い青系だったのと,ペン置きが付いていたからです.それでいて安い(1,350円).

ガラスペンを見たことも無い方は,まずはお近くのLOFTか東急ハンズ店頭に行き,定番のエルバンのガラスペンを見てから購入するのが吉です.

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ペン置きはこんな感じ.

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横から見るとこんな感じ.クルッと巻かれたところがデザイン的なアクセントかつ安定感を出すための構造を担っています.

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箱はこんな感じ.職人さんがワイワイやっているアットホームな工場を勝手にイメージ.実際には違うのかもしれんけど.

ちなみに中国の場合は輸出すると国から色々と補助金とか出るそうで,小さい会社でも積極的に輸出するようにするのだとか.あと,IoT系で日本国内ではかなりメジャーなデバイスを作っている深圳の某メーカーを訪問してきた某教授に先日話を聞いたところ,実は中国国内は全然名前が通って無くて,おまけに内需も殆ど無いので輸出してるとのこと.そんな分野もあるんですねぇ.

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ガラスペンは中国語で…えーっと…とりあえず感じでイメージは伝わってきました(笑)

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使用方法は…読めん(笑).とりあず最後の『珍惜使用』って何だ?って思って調べてみたら,『大事に使用しなさい』という意味でした.

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箱を開けるとまずはクッション材.

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板状のクッション材をのけると本体のお出まし.これも厳重にクッション材で包まれています.

何と言っても素材がガラスです.鉛筆のように多少衝撃があっても筆記に問題無い物と異なり,折れたり欠けたり砕けたりしますしね.これだけしっかり梱包されていれば,多少運送時に手荒な扱いを受けていても大丈夫でしょう.

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本体.軸がクルクルとツイストされています.この感じが握る際にとても具合が良く,滑り止めとしても機能します.

俺のドリルは天を創る~!!(ネタバレリンク自粛)

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単純に色が流し込んであるわけではなく,何と言う加工なんでしょうか…キラキラしていて綺麗です(ボキャブラリ不足)

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ペン先はこんな感じ.この部分はどのガラスペンも同じような形状ですが,何本も斜めに筋が掘られたペン先と,軸をペン先を繋ぐ球形のガラス玉.

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万年筆の場合,このペン先のペンポイントと呼ばれる部分の加工の善し悪しで書き味がガラリと変わります.このペンでは,スパンと断ち切られたような形状をしています(見えにくい場合はクリックして拡大表示).『ガラスペン』と言うと,ガラスを割った先で書くようなキーキーした書き味を想像するかもしれませんが,全然そんな感じは無く,書き味は良いです(後述).ペン先が変に丸まっていると線が太くなるので,インクフローも含めてこのような加工が丁度良いのかもです.

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台に置くときはこんな感じですかね.ゴロゴロと転がったりせず,安定性は良いです.

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親指,人差し指,中指で掴む軸の部分が一番太くなっており,その形状も使い易くなっています.

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別のアングルから見るとこんな感じ.

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では早速使ってみましょう.

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今回用意したのは,色雫の『深海』です.以前,同じく色雫の『朝顔』を紹介しましたが(もう8年も前!ビックリ!!),同じく青系です.

とは言え,ボトルの中ではやや青味のある漆黒に見えます.

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蓋を開けるとこんな感じ.ボトルインクを開けるときにワクワクするのは,きっとインク沼の住人の証なんでしょうなぁ….

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では早速….

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チャポッと付けて出します.毛質では軽く付けただけでインク/墨汁・墨を吸い過ぎ,筆を揚げた瞬間にポタポタ落ちることがあります.しかしガラスペンの場合はそのようなことは殆どありません.インクを付けやすいです.

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筋に沿ってインクが吸われていると言いますか乗っています.

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書いてみましょう.

誰ですか?字が下手とか言うのは.これは『味のある字だね』って言うんです!(笑)

で,肝心の書き味ですが,万年筆のようなヌラヌラ感はありません.その一方で,カリカリ感も

ありません.僅かに硬質な物を擦ってる感覚があります.一言で言うと,『悪くない』.

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線の太さも普通の欧米の万年筆のEFくらいの細さはあります.

ペン先に腰のあるわけではないので強弱が付かず,書き出し字を除いて太さも一定です.烏口のような感じです.

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『付けペン』と言うと,少し書く度にインクが無くなって掠れ,頻繁にインク瓶に付ける使いにくいイメージがあります.しかしガラスペンはペン先にたっぷりのインクを蓄え,これだけガシガシ書いても掠れ等のインク切れの予兆すらありません.これは予想外.

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と,いうことで,妹へのメッセージ(後述)

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後始末ですが,流石にティッシュでペン先を拭くだけではインクが綺麗には取れません.

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水で流せばすぐにこんな状態に.万年筆ですと違う色のインクに変える場合は徹底的な洗浄が必要ですが,それが無いので楽ちん.物理的に壊れなければメンテナンスも不要かと.良い感じです.

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まとめ

 と,いうことで,私にとって初めてのガラスペンでしたが,安物(失礼!)の割に実に使い易く,そして『ガラスペン』という物は予想以上に便利な筆記用具であることを認識しました.

  • 書き味・使い易さ
  • メンテナンス性
  • ランニングコスト
  • 見た目の良さ
  • 使用時の感情の上がり具合

いずれも高い水準でバランスしています.特に一番最後の『使っているときの感覚』ですが,これまで使ってきた筆記用具とは全く別物・別次元の感覚でした.凄く良い.一度も使ったことが無い人には是非試して欲しい.

とは言え,流石に素材は割れやすいガラスですので,筆箱に入れて持ち歩くような用途には不向きでしょう.これがほぼ唯一の欠点かな.用途的には机の上に置いておき,落ち着いてノートに文章をしたためる…のような使い方が便利な感じがします.後は,冒頭で書いていたような『色々な色のインクを取っ替え引っ替えしながら試し書きしたい!』という用途ですかね.

従来,万年筆インキを混ぜることは(一部を除いて)推奨されていなかったのですが,プラチナが『好きな色は、自分で作る』というキャッチフレーズでミクサブル インクシリーズをリリースしました.また,パイロットの色雫は大量に揃えても場所がセーブでき,そして懐にも優しい小瓶サイズで多色展開していますし,セーラーもインク工房という名前で100色展開ですよ.凄いっすね.インク沼人口が多いのか,それともインク沼の人は少ないけど大量買いするからマーケットが成り立つのか,はたまた一般の人もインクの色に拘りを持ち始めたのか.

かくいう私も,色雫は言うに及ばず,購入後まだ1年以上開けてないけど(泣)ミクサブル インクシリーズも調達済み,そしてセーラーのインクもブルー系を中心に集め始めています.

ガッツリ使うときは万年筆にセットするのですが,調色のときの試し書きや,気分転換のために違う色を…というときは便利そうなんですよね.そんなわけで,ガラスペンを本格的に使ってみようと思っています.手軽に試せるtomtask ガラスペン  ,オススメです.

あ,そうそう.最近土日も出張していることが多いのですが,日曜に『お兄ちゃん!ガラスペン使ったことある?』のメッセージを飛ばして背中を押してくれた妹にも感謝を.帰りに横浜のハンズで改めて見て(本当はAshfordのライフオーガナイザーを見たかったのだけど,店頭に無し…)一旦抑えたのですがその後胸の高鳴りを抑えきれず,帰りの電車の中でポチりました.べ,別に妹のためにガラスペンを試してあげようとか思ったわけじゃ無いんだからね(笑)

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