想像を掻き立てるフォルムの日本海軍機,『震電』のハセガワ製1/72プラモデルを作る
『荒野のコトブキ飛行隊』ですが,『あれに乗る』と言った瞬間にピンと来たけど最終回でジェット機化されたものまで出すとは…という感じであった『震電』.740km/hという高速性や30mm機関砲4門という強武装を持ち,高空を飛来して日本の市街地を爆撃するB29を迎撃(他の日本機では性能面で困難であった)するために大いに期待されていた機体です.しかし試験飛行には成功したものの終戦になり,量産や戦力化は間に合わず.
結局のところ,全く活躍の場が得られなかった局地戦闘機ですが,前翼型かつ推進式のプロペラ配置という特異な独特のフォルム.そして実戦に参加しなかったこともあって性能が未知数であることから,『もしコレが実戦配備されていたら…』という『if戦記』での大活躍もあり,知っている人には大人気の機体です.
実機の写真等はこちら(youtube)にまとめられていますが,試験飛行等の様子を撮影した貴重な映像(youtube)も残っており,色々と妄想が広がる所であります.現在は接収された1機が米国に保存されていますが,組み上げてレストアされた状態で一般公開されないかなぁなんて首を長くして待っているいる人は多いはず.
そんなこんなで男の子には大人気な震電ですが,プラモデルも色々と出ています.特に定番なのは,フォルムが良くて作りやすく,更には価格がアンダー千円('19/4/4現在Amazonで766円)と手頃なハセガワの1/72かなと思います.私も幼少の頃より何度か作った記憶があり,おそらく5~6機は作っている筈.小学生の頃は塗装せずに組み上げただけでしたが,それでも机の上に飾ってワクワクしながら眺めたものです.
で,『荒野のコトブキ飛行隊』の影響か,最近また人気が出てきたようで,Amazonランキングの上位に食い込んできました(「飛行機・ヘリコプターのプラモデル・模型」カテゴリで20位前後をウロウロ).そんな様子を見ていたら,やっぱり作りたくてウズウズして来ますよね.
私はコトブキのオンエアが始まって少し経った頃に積みプラを崩しました.おそらく5~10年ぶりのハセガワ製1/72震電の作成かな.ゆる~く作ってみましょう.
これも結構金型が古いプラモデルになると思うのだけど,それでもコクピット内は結構凝ってます.計器類はデカールで再現.
消化器とか酸素ボンベとかもきちんと色分けして搭載.物によっては『シートが一体化したバスタブ状のパーツに操縦桿付けて終わり!』なんてのもありますが,当時としてはかなり凝っています.キャノピー付けたら殆ど見えなくなるのに(泣).
もっと丁寧に塗るべきですが,完成を急ぎます.
パーツは少な目です.作り始めて短時間で完成像が見えてきます.
あとこのプラモは,隙間が空いたりパーツ同士がはまらなかったりということが殆どありません.古い割に優秀です.
まだこの段階ではコクピット内が見えます.
で,塗装すると見栄えが凄まじく良くなるので塗っていきます.あと,筆塗りよりもスプレー塗装の方が仕上がりが綺麗なので,スプレーを使います.ただ,スプレーする前のマスキングがちょっと面倒ですが.
え?誰ですか?いい加減諦めてエアブラシを買い,沼へ墜ちろと言うのは(笑)
下面を塗装したら次は上面.
日本海軍機の場合は手の込んだ迷彩はないので,基本的に上と下の2色をスプレーで塗装し,+αを筆塗りすれば行けるので楽です.
塗装できました.スプレーで塗装すると,手軽に薄く均一に塗装できるので仕上がりも綺麗です.
下面はこんな感じ.マスキングがちょっとアレで,若干境目が….まぁこの辺りは波形に塗る必要があるので問題無し.
プロペラや車輪等の残りのパーツを取り付け,日本機識別用の黄橙色を主翼前に塗ると締まって来ます.あと,エナメルの黒で墨入れ.
デカールを張ります.ソフターやマークセッター等で密着させて綺麗に貼りましょう.
ちょっと手を滑らせて…おっと~(汗)
塗って誤魔化しましょう…(汗)
日の丸が入るとビシッと格好良くなりますな.完成.
裏面はこんな感じ.
30mm機関砲4門はこのように機首に互い違いに取り付けられています.
プロペラは6翅のブレード.三菱製の2130馬力エンジンのパワーを余すこと無く推進力に変えます.いかにも高速な感じ.
上から見ると前翼型の特異な形状が分かります.あとこの角度で光を反射させて見ると,デカールの透明部分が少し浮いている感じだけど…気にせず行きましょう(汗)
ジェット機化計画もあったという話ですが,確かに実現しそうな形状ではあります.
有名なこの写真のアングルで.
それにしても,脚,特に前輪が華奢に見えますな.
おそらく実戦配備されていたら,経験不足な新米パイロットが着陸時に前輪支柱をバキバキ折って事故が多発したんじゃないかな.
地上滑走試験の際に機首上げし,プロペラが接地して破損する事故が発生しています.そのため,このように側翼の下に小型の車輪が付いています.
真後ろから見ると結構な迫力.
現代の戦闘機のように射出式のシートでは無く,緊急脱出時は風防を開けて自分で機外に飛び降りて落下傘降下.プロペラはこの位置でこの大きさです.パイロットが脱出する際に高速回転しているプロペラに巻き込まれないよう,脱出時に爆砕するような装置が付けられていました.
あと,見る人が見たら分かるけど,↓は前輪のカバーが開き過ぎです.実際にはもう少し閉じた状態で固定するのが正しい.
ピトー管はこの位置.パーツが主翼と分けられていないので,製作時に折らないように注意.
今回もテグスを張って瞬間接着剤で固定し,黒く塗ってアンテナ線を再現.ちょっとした一手間でグッと精密感が増します.
あと,塗装の境目の波型は筆塗りで調整.まぁなんとかうまく塗れたかな.
うむ.
やはりキャノピー付けるとコクピット内がよく見えないです.
この角度で見ると,意外とスリムに見えますな.
まとめ
と,言うことで,『手軽・気軽に戦闘機のプラモデルを作りたいな』という人に対しては,『ハセガワの1/72 震電』オススメです.コクピット内を凝らなければ,マスキングテープとスプレー2色(暗緑色2,明灰緑色),筆塗り用に3色(日本機識別の黄橙色,タイヤのタイヤブラック,プロペラのレッドブラウン)である程度見栄え良く仕上げることが出来ます.
是非1機,製作して机の上に飾って日々眺めて愛でて下さい(^^
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