SONY α6300とSEL24F18Zの組み合わせで快適写真生活
大変ご無沙汰しております.皆様におかれましては元気にお過ごしでしょうか.私はというと,このところずっと出張の多い日々を過ごしております.主に東京方面なのですが,たまに初めての地に立つこともあるので,今回は久しぶりにカメラネタを.
これまでメインのミラーレスとして使用していたNEX-5Rですが,振り返ってみるとこちらにポストした通り,約5年前に購入しています.
NEX 5系はコンパクトで携帯性が良く,それでいてイメージセンサがAPS-Cのために上位機種に匹敵するほど写りが良い&マウントが共通なのでレンズも同じものが利用可.それでいて価格が安めという非常に美味しいゾーンの製品です.そんなわけで,ここ数年はNEX 5Rの後継機種の購入を検討し続けていました.
ベストセラーとなった5Rの後に5Tが出て,そしてミラーレスのNEXブランドが消滅してαブランドに統合され,現在はα5100がNEX 5系の後継機種という位置付けです.しかし,ローエンド~エントリー向けであったNEX 3の後継を思わせるような仕様になっており,NEX5の正統な後継機種だとは認めたくない内容です.私と同じような思いを持ち,そしてNEX5Rの正統な後継機種を渇望していた人達を多く知っていますが,その多くは『α5000系新機種が近々発表になる』の噂に一喜一憂した挙げ句に痺れを切らし,α6000系へ旅立っていきました.
α6000系はNEX 6系の後継という位置付けですが,αブランドになってからはAPS-CのハイエンドであったNEX 7系を吸収統合しているような雰囲気.機能は兎も角として,価格もハイエンド指向になっています.
NEX 5系は5万円台,NEX 6系は7万円台という感覚だったものがボディ6万円台で出たα6000は兎も角として,初出13万円台のα6300とか,同じく初出14万円台のα6500とか『えー』って感じです.発売から時間が経って店頭価格がジワジワと下がっていますが,2018年6月現在でα6300はボディで8万弱,パワーズームキットで10万円弱です.この強気の価格でもメーカー的にはα6300はエントリーモデルらしいので,またもや『えー』って感じです.
結局の所,不満無く置き換え可能な新製品が不在なため,そのまま使い続けるという選択肢もありました.しかし,AFの遅さ等,NEX-5Rの限界を激しく感じ始めていたので,買い換えることにしました.
最近の巷の流れとしては,気合いを入れてα7 IIIでフルサイズデビューをし,至福の時を堪能しつつ『もっと写りが良くなりそう』と,天井知らずのフルサイズ用レンズ沼に引き摺り込まれるパターンが1つ.そしてもう1つはAPS-Cで性能が適度に良く,値段が熟れてきていて手が出しやすいα6000に行くパターンが多いようです.
私はというと,フルサイズに心惹かれつつも,これまで集めたレンズ資産を考慮しました.フルサイズ用レンズ沼に近付こうものなら,レンズ業界の養分になることは火を見るより明らかですし(笑).そんなわけで,『α6300』に行きました.α6000ではなく,α6300.α6500でもなく,α6300です.拘りです.そして気が付いたら『APS-C最強かつ至宝のEマウントレンズ』と,勝手に私が命名している『SEL24F18Z』にも行ってみました.この組み合わせであれば,5年以上戦えるでしょう.その後はフルサイズかなと思いつつ,ビシッと揃えてみました.
今年の2月に一式を購入したので,今よりも割高でした.金額で考えると,フルサイズのレンズキットとあまり変わらない感じではあるけど,そこは指摘しないで下さい(笑)
と,いうことで,あまり目新しさは無いと思うけど,レビューしてみます.
購入したのは,『α6300ボディ』,『SEL24F18Z』,『PCK-LM17』です.箱が大きいので壮観です.
開封の儀.
ボディのセットの付属品はこんな感じ.本体,充電ケーブル,ACアダプタ(USB出力),アイカップ,バッテリ,ストラップ.
100V~240Vワールドワイド使用の5V 1.5A出力です.USB充電器は余りまくっているので不要だなぁ.あと,最近のトレンドとして,カメラから取り出したバッテリをAC接続の充電器で充電して…ではなく,本体にUSB給電し,本体にバッテリをセットしたままで充電するのが主流になっています.
スマホ普及の関係で大容量モバイルバッテリを持ち歩く人が増えたので,普通に使う分にはこのパターンが便利ですな.ただ,旅先などで複数のバッテリを交換しつつ大量に撮影する場合は別途充電器も欲しい.寝るときに複数のバッテリを充電出来るようにセットしておけば,即行動開始出来ますから.
そんなわけで,NP-FW50を使うカメラをお持ちの方は,こちらの製品も購入しておくことをお薦めします.NP-FW50互換バッテリ2個と,2個同時に充電可能なUSB接続の充電器付き.凄く便利です.おまけにたったの2,160円也.
アイカップ.
EVFはこんな感じになっているので…
セットします.
改めて.ボディはこんな感じ.正面.
グリップ側.結構ゴツイけど,一眼程は厚くはありません.
液晶側.NEX-5Rとボタンやメニューの操作体系が全然違うわけでは無いけれど,微妙に似ていて微妙に変わっているので逆に最初のうちは混乱したりしました.まぁすぐに慣れますけど.
左側.こちらに端子類があります.
蓋を開けるとこんな感じ.
上からマルチ/microUSB,HDMI,マイク端子.
microUSBで給電し,バッテリを充電し始めるとオレンジにLEDが光ります.
上から.
下から.
では,使い始める前に液晶保護フィルムを貼りましょう.
今回は純正の『PCK LM17』を使用しました.
ハードタイプなので扱い易いです.
綺麗に貼れました.
そして『SEL24F18Z』.
いや~久しぶりにレンズを買った気がします.そして今までで一番ドキドキワクワクしたかもです.
レンズが無造作に緩衝材に包まれているのではなく,このように重厚な装いの袋入り.
フードと本体.
本体.オーラがあります.
ZEISSの青いロゴ.ああっ,眩しいっ(笑)
カール・ツァイスのゾナー.Eマウントで1.8F/24mm.
Kenko PRO1D 49mm.大切なレンズを守るために必ず付けましょう.
プロテクターを付ければ一安心.
ボディに付けてフードも付ければこんな感じに.
レンズもそれなりの大きさなので,重厚な感じがしますな.そして高級感が溢れています.
この確度で見ると,本体が薄く見えます.でも,お散歩カメラのような気軽さオーラではなく,むしろ威圧感が.
あまり近くでこんな感じでレンズを向けられると,引いてしまうかもです.
フードをこんな感じに付けておけば,普通な感じになるような気がしないでもないかも(あやふや)
内蔵のフラッシュはこの位置に収納されています.
ペカッと飛び出します.
私は一度も使ったことが無いのだけど,『何かあったら使える』という安心感があるかな.内蔵させておけば邪魔になりませんし.
そして今回はTranscendのUHS-I U3に対応した64GBのSDカードを新調.
リード95MB/s,ライト85MB/s対応で,4Kの動画撮影もこなせます.
と,いうことで,早速セット.
グリップ側の下の蓋を開け,バッテリと共にセットします.ただ,何気に抜き差ししにくいような気が.蓋が開く確度が狭いので抜きにくい感じです.
奥はNEX-5Rなのだけど,比較してみたらよく分かりました.それにしても,NEX-5Rは細かな部分もよく考えて作り込まれているのだなぁと実感.
そしてケースも新調.HAKUBAのDCS-03M80BKにしました.
説明書き.
実はこの他にもいくつかソフトケースを購入したのだけど,これが一番しっくり来ました.
本体はこの形状.やや大型のミラーレス向けに作られています.
ジッパーで開閉するポケット付き.
ここにレンズキャップやフィルタを入れておくことが出来ます.
本体は合成ゴムでクッション材として働くようになっており,フラップ部は面ファスナーで固定出来るようになっています.開け閉めが静かに出来るので(バリバリと大きな音が出ない),厳粛なイベントの時に使っても周囲に迷惑をかけなくて済みそうです.
中はこんな感じ.包み込むようになっています.
ここにこんな感じで収めます.
流石に専用品ではないので,スペースにかなり余裕がありますな.短めのレンズを常用する場合はもっと小型のケースの方が良いでしょう.
本体を入れて蓋をするとこんな感じ.
次にストラップ.
私はミラーレスではハンドストラップを常用しています.今回は『ETSUMI E-6711』を購入.
元々一眼レフ用なので,作りがしっかりしています.そしてデザインも良い.
グリップ側のループに通して固定します.
完成.
あと,キャップは例によって『HAKUBA KA-LCP49』を使用.
撮影したときにサッと取れて,そして紐付きなので無くすことがありません.キャップって頻繁に脱着する必要があるような撮影時に邪魔なんですよね.それにポケットに入れて出してを繰り返す際に,ポロッと手からこぼれ落ちたり.
もしこのキャップを使っていて紐でブラブラするのが邪魔になる場合は,グリップ側の手に巻いておいたり,脱落防止フックを外せばOK.
NEX-5R(右)との大きさ比較.やはり一回り大きいですな.
この角度にすると特に分かります.
実際に使ってみて
カメラって使ってナンボ,撮ってナンボじゃないですか.なので出来るだけ持ち歩き,気になったものをパシャパシャ撮りまくるのが楽しいんですよ.で,私の場合は小物とか風景がメインなのですが,『SEL24F18Z』はホントによく出来る子です.
F1.8というレンズの明るさ,24mm(35mm換算36mm)という絶妙な画角.そしてカールツァイスらしい『空気が映る』という写りの良さ.更には最短撮影距離16cmのため,かなり寄って写せるので,小物撮影も可.
卓上のKV-2もこの写り.粗も含めてキッチリと写し込みます(笑)
半熟卵を瑞々しく写し…
艶やかなサーモンの光沢や光を反射したオイルの輝きもしっかり写し込みます.そしてボケ具合も自由にコントロール可.やや薄暗い店内でもこの色の乗り.素晴らしいです.
今年は時間と場所に余裕が無くてあまり撮れませんでしたが,桜.来年こそは….
大阪城.出張時に中を突っ切ったのですが,平日でも大勢の人で賑わっていました.京都もそうだけど,外国人観光客が多いですな.
先日小倉に出張したので,そのときのスナップも少々.
小倉城の天守閣にも入ってみたけど,『足立山』という山があるのには驚きました(^^;
私の写真の腕は兎も角として(^^;,このレンズの解像感と色の乗りは凄いです.これで快晴で青空が広がっていたらさぞかし…と,思うと少々残念でした.
小倉城と言えば細川忠興ですね.もう少ししたら福岡出張の予定なので,岩屋城跡に足を伸ばしたいところ.だけど結構距離があるので難しいだろうなぁ….
そう言えば,SIGMAの30mmF2.8をNEX-C3Dに付けて福岡を歩いたときも,紫陽花を撮っていました.あれから6年かぁ.当時行ったトキハラーメンの味が忘れられなくて2年程前に行ってみたのですが,閉まってたんですよ.寂しいなぁ.
庭園も大変綺麗でした.桜の時期や紅葉の時期にもう一度訪問したいところです.
あ,あと最後に一応書いておきますと,一連の写真はサイレントシャッターモードで撮っています.なので,14bitではなくて12bitで処理されています.心が綺麗な人だと,8bitのJPEGでも微妙な違いが見えるかもしれない(笑)
まとめ
と,いうことで,NEX-5Rと比べて一回り大きくなってしまったので,携帯性・気軽さが若干損なわれました.しかし写真の描写力はワンランク上がった感じです.APS-Cでこれだけ綺麗に撮れるなら,フルサイズなら更なる高みを望むことが…いやいや,この考えは沼からのセイレーンの囁きだ!!マズイ!!!
また,NEX-5Rで大いに不満だったAFの遅さは完璧に解決しました.これなら子供の運動会はもちろんのこと,モータースポーツ系でも何とかなりそうな気がします.そして実用的に使えるEVFも良い感じで,直射日光下で液晶が見えないくらい明るいところでの撮影も怖くありません.そして前に少し触れた『サイレントシャッターモード』も,音を立てにくいイベントでの撮影時にはとても便利.
その一方で,バリアングル液晶の可動域が狭まった関係で,自撮り不可に.液晶を前から見えるように回し,三脚に立てて写りを確認しながらリモコン使って集合写真を撮る…なんて芸当が出来なくなったのはちょっと残念.
しかし,最後の写真の青々とした紅葉の色を見てみて下さい.そしてその後ろの建物のボケ方.あまり考えずにシャッターを押しても『おっ』と思えるような写真が撮れるので,この組み合わせはホントオススメです.
発売直後と比べると,かなり店頭価格が下がって来ています.ビビッと来ていたけど価格の関係で躊躇していた方,『α6300ボディ』と『SEL24F18Z』,そろそろ狙い目ですよ~.
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