使っていて楽しくなるデザインが素晴らしい伊東屋ブランドのペン達:鉛筆,ペンエクステンダー,4in1
昨年の7月(2017/7)に,京都駅に繋がっている京都伊勢丹10階に伊東屋がオープンしました.
10階と言えば,伊勢丹オープン当初は『京都ジョイポリス』があり(1998~2002年),その後文房具売り場になり,改装セールやってるなぁ…次は何が来るのだろう…と思っていたら伊東屋が入るとのこと.歓喜です.ちょくちょく利用していた東京駅内の『topdrawer 丸の内店』が閉店したのは辛かった….
ただ,新幹線乗り換えの際に寄ることが出来る便利な場所とは言え,出張の行きは開店前で帰りは閉店後の時間帯が多く,なかなか行く機会がありませんでした.が,昨年末から2~3回何とか寄ることが出来まして,その都度嬉々として色々と買い込みました.今回はそのうちの伊東屋ブランドのHelveticaラインのペンを少し紹介.
『モノ自体が凄い機能を持つ』という方向性では無く,デザインが実に秀逸で,『卓上に置いて眺めても良し,手に持って愛でても良し』という感じの素晴らしいラインナップです.
鉛筆いろいろ
筆記用具というカテゴリでは,鉛筆が色々な意味で最強です.異論は認めません.
単純な構造のため,削れば使えるし,土砂降りの中でも書け,物理的に芯が生きていれば書けるので故障知らず.そして残りの長さ=書ける距離という分かりやすさ.書いた物は消しゴムで消せるし,擦らなければ究極の耐候性で壁画のようにそのまま残るわけです.最強でしょ?
でも,書き味は…とかデザインが…という話になると,製品次第.いくら『最強』と言われても,使いにくかったり机の上に置いておきたくないようなデザインでは,使う気になりませんよね.
そういった意味でも,伊東屋の鉛筆は『最強』です.筆記用具としての『最強』に,使い易さやデザイン面での『最強』を重ねた物を何と表現したら良いでしょうか.king of kings,もしくは至高の存在とで申しましょうか.そして価格も1本75円とリーズナブル.
更には,芯の濃さとして,文字を書くにも図や絵を描くにも使い易い2Bが用意されているのは素晴らしい.
そして製品名にもなっていますが,この筆記用具のラインで使われているフォントは『Helvetica』.古くからのMacユーザであれば非常に馴染みがあると思いますが,読みやすく,そしてデザイン的にもバランスの良いフォントの名前です.
下の写真のタイプは端の黒い部分がゴムになっており,消しゴムとして使えます.
私は一部購入しませんでしたが,白,グレー,赤,黒のラインナップがあり,そして艶有りとつや消しがあります.
この中では,つや消し赤の六角が(オーソドックスだけど)見た目的には一番好きかな.
鉛筆補助軸
次は補助軸.鉛筆が短くなり,掴めなくなる程になったときに使い切るために使うツール.
"Pencil Extender".和名は『鉛筆補助軸』.このような金属製の物が一般的です.
しかし今回購入した物は,『木軸』.
伊東屋ブランドでも金属軸と木製軸の2種類が出ていますが,個人的には木軸の方が手にしっくり来るのでこちらをチョイス.なお,金属タイプの方はラバー塗装なので,ペタペタ系が苦手な人は避けた方が良いかも.
これです.
デザイン的には前述の『イートン鉛筆』と同じ系統です.
チャックの部分は金属製.
一点注意が必要なのは,この軸の穴が奥まで貫通しているわけではないことです.
チャックのキャップを外して横から見るとこんな感じ.
適当な長さの鉛筆が無かったので,少し長目の鉛筆をセットしてみましょう.
うっ.この長さが限界です(^^;
前述した通り,一般的な金属製の補助軸と異なり,奥まで鉛筆を差し込めない構造です.相当短くなった鉛筆でないと,合体させたときにかなりの長さになってしまい使いにくいです.
一体感はあるけど,ちょっとこの長さでは使いにくいですよね….
手元の鉛筆が相当短くなるまで封印することにします….
4 in 1多機能ペン
次は4in1.細軸の多機能ボールペンです.
ボールペンの黒・赤・青と0.5mmシャープペンシル機能が収まっています.
価格はちょっと高めの4千円.
軸の色は(マットな)黒,白,赤とあるのですが,赤をチョイス.
あと,軸に1文字も印刷されていませんが,これも『Helvetica』のラインです.
説明書.
機能美と言いますか,無駄をそぎ落としたミニマルデザインって美しいですよね.
軸の色は3色ありますが,ペン先は全て黒です.白は汚れが目立ちそうだし,黒は逆に他メーカー製で似たような物が多いので没個性な感じがする(主観).そんなわけで,私はやはり赤が好きかな.
ただ,スーツな場所で使うと少し色がビビット過ぎるかもだけど.下品なビビットカラーではないため,デザイン系に理解のある場であれば逆にマッチするかもですけどね.
ノック側のアップ.
振り子式のペンでは一般的ですが,ノックカバーがかなりの長さ飛び出ています.鞄のペンケースとかに刺しておくと,こちらで書いたように荷物で押されて事故が起きたりする可能性があります.それが嫌な場合はこのようなペンがお勧めだけど,今回は卓上のペン立てが定位置なので問題無し.
振り子式なので,使いたいリフィルのアイコンを上にしてノックします.
これはシャープペンシル.
そして青ボールペン.きちんとアイコンに色が付いてます.
赤ボールペンの赤い部分は軸の色と被って見にくいですな.
そして黒ボールペン.
仕舞うときはクリップに付いているボタンを押します.
シャープ.安っぽい多機能ペンだとパイプの周りに隙間が空いて筆記時にグラグラして使いにくいのですが,コレはそんなことがありません.作りがしっかりしています.
青ボールペン.繰り出して露出した部分に芯色の帯が見えます.これは結構有り難い.
そしてリフィルを交換する際に分割するのはこの部分.てっきりペン先の黒いチップの部分が外れるかと思っていたのですが…流石に凝っています.
こんな感じで外れます.
リフィルのチャックの部分にも色分けの帯.地味だけど便利です.こういう細やかな気遣いが有り難いですよね.神は細部に宿る.
リフィルはこの手のペンでよく使用されている4Cです.
元々入っているリフィルは普通の油性BPリフィルです(ボール径しか書かれていないので不明だけど,PilotのBRF-8F系かな?でもBRF-8Fは生産終了になっていたような…).書き味,色の濃さ等『普通』です.逆に変なクセが無く,これはこれで良い感じなのですが,Jetstream的なヌラヌラが好きな人はこのリフィルに入れ替え必須.
まとめ
1エントリーに色々詰め込み過ぎた感じもしますが,伊東屋のHelveticaラインの筆記用具は素晴らしいです.
最近の文房具は高機能化,もしくは特定機能の高性能化(芯が折れないとか)が盛んです.しかし,原点に戻って『書く/描く』という機能そのものはオーソドックス(失礼!)なままで,その機能を包み込む依代としての『物理的存在』のデザインに特化して進化(?)させたのがこの一連の製品です.その一方で使い勝手を損ねないのは流石です.デザインに凝った文房具って,その奇抜なデザイン故に『使いにくい』ものが多いですからね.Helveticaラインは『奇抜』ではなく,デザインを『シンプル』,『ミニマル』方向に突き詰めた感じ.流石は文房具の伊東屋と言えましょう.
そんなわけで,道具が纏うミニマルデザインの魅力を堪能するのに最適な文房具です.オススメです.使っていて楽しいし,机の上に置かれているのを眺めるだけでも幸せな気分になれます(病気?(^^;)
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