NETGEAR ReadyNAS 428で安全格安便利で広大なデータ領域を手に入れる
家で動かし続けているサーバですが,このときに立ち上げて以来,特に大きなトラブルも無く動き続けていました.いや,正確には先日ディスクを1本交換しましたが,約9年間ほぼ無停止で動き続けていたわけです.
後から付けた外付けのRAID BOX等はこんな感じでお亡くなりになりましたが,Express5800に内蔵させたディスク(bootとシステム,home用+SoftRAIDで組んだデータ領域)はトラブることもなく,回り続けていたわけです.SMARTで見ても,可動時間が凄い事になってます.その本数,6本.凄いですよね.確率的にかなり引きが良かったようです.
ただ,長持ちしすぎて&手が掛からなさすぎて空気のような存在になっていましたが,1TB*5で組んだSoftRAIDのボリュームは今となっては少ない4TB程.そんなわけで,下のグラフのように,ほぼいつも一杯でした.
ただ,md0のファイルシステムの拡張は容易とは言え,改めてExpress5800の内蔵ディスクを大容量な物に5本丸ごと入れ替えて…というのはちょっと憚られます.
壊れるまで使おうとは思っていますが,もう少しで10年選手ですし,新しい酒は新しい革袋に盛りたいところです.しかし改めてもう一台サーバを立ち上げるのは手間がなぁ…FreeNASも使い易くなってるらしいけど,最近はドライブベイの多い格安サーバがあまり無いみたいだしなぁ…なんてちょっと腰が引けていました.
一方,家庭/SOHO用の廉価なNASはと言うと,最近人気爆発のSynologyの他,NETGEAR,QNAP辺りが候補に入ると思いますが,様々なタイプが出ています.ただ,ちょっと値段が….2ベイタイプは兎も角として,4ベイタイプで4~5万円,6ベイを超えると10万以上するモデルが並んでいます.格安サーバは2万程度だったことや,箱だけでなく,中身(HDD)も購入することを考えると,コスト的にちょっと….いや,この前会社で合計200TB程のHDD使ってNASを組んだばかりですが,自分の懐が痛むとなると,出来るだけ出費は抑えたい(笑)
2ベイに大容量なHDDを突っ込んでも良いけれど,安全を考えるとRAID1のミラーリングしか選択肢は無し.容量的に現実的な線は10TB*2で10TB.私の用途だと,すぐに足りなくなりそう.
そんなことを つらつらと考えつつ1月末にAmazonを眺めていたら,タイムセールに『NETGEAR ReadyNAS 428』が出てました.8ドライブタイプで定価が9万切ってるだけでも『安っ!』という感じなのに,更に5%オフくらいの値引きが付くだけでも割安感.しかしタイムセールでは更なる割引がされており,当初考えていた4ベイの価格に少し上乗せすると8ベイモデルが購入出来る…という驚きプライスでした(今でもたまにセールに出ているようなので,安く購入したい方は定期的にタイムセールをチェックしてみて下さい).
とは言え,購入前に少し頭を冷やして『本当に必要か?』を含めて少し考えたのですが,
- 経験上,ベイは多いほど良い.大は小を兼ねる.不要なら使わずに空けておけば良い
- ベイが少ないモデルは,埋まってしまったらそれまで.限界が早い
- NETGEARのReadyNASは管理が楽.ドライブを追加すれば勝手に容量を拡張してくれる仕組みが入っているから手がかからない
- 普段QNAPばかり使っているから,たまにはNETGEARも使いたい
- 筐体の大きさは4ベイ~8ベイはあまり変わらないからスペースの問題も無いだろう
なんてことを考慮して購入に踏み切りました.
箱は結構な大きさです.嫁さんの『また何買ったの?』というツッコミを早速受けました.
箱は2重になっていて,内側の箱の中もこのようにクッションだらけ.本体を厳重に守っています.
一緒に入っていたのはケーブル類.
そしてマニュアルとネジ.
日本語のインストールガイドが入っていたけど,コスト削減のためか各機種共通の物.これが後に災いの元となるのですが…後述.
電源ケーブルは3種類入っていました.
日本ではこの2Pタイプを使うことになります.3Pタイプのプラグに変換アダプタを付けて…とかすると家庭内では使いにくいので,有り難いですな.
本体.可も無く不可も無しな無難なフェイスです.『俺は働いてるぜー.おらおらー』な押しの強い存在感のあるフェイスよりも,控えめでおとなしいけどしっかり仕事をする感じが好きなので,このようなデザインは割と好きです.
あと,デザインに見える十字型と真ん中のポッチは操作用のスイッチです.
とは言え,家庭向けにあまり無骨な物はアカンと思ったのか,正面パネルはツルッとした光沢のある樹脂製で,このように保護シートでカバーされています.
後で剥がすことにします.正面全体はこんな感じ.
背面はこんな感じ.自作PCっぽい見た目です.
HDD冷却用に大型ファンが2つ搭載されており,しっかり冷却してくれそうな点がGoodです.あと,ACアダプタタイプは壊れ易い印象があるので,電源内蔵は有り難い.ただ,電源のファンは小径のタイプなので,耐久性と騒音の面で少し心配.
現在は気温が低いせいか,今の所甲高い轟音を鳴り響かせてファンが高速回転する…なんてシチュエーションには遭遇していません.ブート時のフル回転と思わしきときも,それ程酷く大きな音では無いので,家庭内に設置していてもまぁ問題無いレベルかなと思います.
あと,様々なポートがゴチャゴチャと付いています.
電源は下に配置されています.小径のファンガードの上に見えるのは電源スイッチと電源ケーブルの口.左下はケンジントンロック用の穴(盗難防止用のチェーンを付けるための穴).右にUARTと見えるのは,メンテ用と思われるシリアルの口.ただ,口は塞がれています.その上はリセットスイッチ.
大型ファンの横には様々な口が出ています.上からeSATA,USB3.0,そしてLANが4つ.LANは全て1GbE.上位機種は10GbEタイプもあるけど,家庭内では不要かな.
4本出ていますが,リンクアグリゲーション/ポートトランキングに対応したEtherSwitchに繋げば,4本束ねて4Gbpsの帯域を出せるほか,冗長性確保という意味合いもあり,何本か死んでもサービスが途絶することはありません.例えばNETGEAR製品だとこの辺りのスイッチが対応.
我が家の場合,部屋間やデスクトップPCが1GbEなので,1GbE以上の高速化はあまり意味が無い感じ.ただ,まだ割高だけど,以前と比べて導入コストが下がってきたので,そのうち10GbEに置き換えたいなぁという野望はあります(笑).
正面パネルと開けるとドライブベイがコンニチワ.
トレイを出すときは,横のスイッチを押してラッチを外し…
スライドさせて出します.
おや,6TBが3台.誰ですか?10TBを8本積めと言うのは.
トレーはこんな感じ.コストを抑えつつ色々と工夫がされています.
トレーに貼られている説明書き.
パネル側の黒い樹脂パーツの部分に数字と矢印が書いてありますので,これに沿って順に操作します.
まずは写真右上の所のスライドスイッチを右側に押しながら…
中央の2の方向に引っ張ると,このようにトレイの中のガイドのロックが外れます.
ガイドは樹脂製で,このようにスライドします.
写真ではディスクが白飛びしてしまって見にくいのですが,ガイドに左右それぞれ二箇所のポッチが出ており,これらがディスクの固定用ネジ穴の位置に丁度はまるようになっています.
左右各二箇所,合計四箇所をはめて…
ガイドをスライドさせて押し込んで…
ストッパーがカチッとロックされるまで差し込みます.これでディスクのトレイへの固定は完了です.ディスクを取り付ける際に,ドライバーもネジも不要ってのが良いですね.
そしてベイに差し込めば完了です.
なお,ベイは本体の上部から1,2,3…という順番だったようです.私は重心を考えて下からベイを埋めていきましたが,この入れ方でも特に問題無く動作しました.
電源ケーブルを挿し,裏側の電源スイッチを入れ,正面のパネル裏右下の電源ボタンを押すと電源が入ります.
この位置にある電源ボタン,マニュアルのどこにも載っていません.やや暗い部屋で作業していたこともあって,当初この電源ボタンの存在を見落としていました.裏側の電源スイッチを入れても電源が入らなかったので,初期不良かと焦ると共に,送り返すの大変だなぁと頭を抱えていました….
アンケートを求められた際に直接NETGEARにリクエストは出したけど,インストールマニュアルは機種毎に作るとか,『電源スイッチを入れ…』で終わらせるのでは無くて,『裏側の電源スイッチを入れ,正面のパネルを開けた右下に電源ボタンがあるのでこれを押し…』のように説明書に書いておいて欲しいなぁと思った日曜の深夜.
ちなみに『うわっ.電源が入らない!』と,慌てまくっていた日曜日の夜ですが,早速サポートに連絡を取ろうとwebページを辿っていたらエラーになりまして…
その直後に『メンテナンスに入ったよー』の間の悪さ.
『まずは聞く前に読め』と誘導されたサポートのFAQを見たのだけど,『電源が入らない』のような単純な話しは見当たらず.Googleで検索したらメール問い合わせフォームにダイレクトに辿り着けたので,症状を書いて問い合わせを行いました.そして脱力感と共に本体を眺めていたら,正面に電源スイッチを見付けた次第.うーむ.
ちなみにサポートは迅速で,翌日の夕方には『正面のスイッチを押してみて』と,丁寧な返事が届きました.その節はお世話になりました.
電源を入れるとLCDに諸々メッセージが出始めます.
LCDはこの位置.
電源投入までにえらく時間を食ったけど,そこからはスムーズに進みました.
ただ,DHCPでIPアドレス取れる筈なのだけど,なぜか取得失敗(原因はNW環境依存かもしれない)
そしてRAIDの構築が始まりました.
RAIDの構築中も諸々操作が出来ます.
NETGEAR謹製のソフトを使用してネットワーク上のReadyNASを検索し,初期設定をします.なおこのソフトはJavaベースなので,Javaのランタイムが必要になります.(ネットワークが使えない環境で設定することもあると思うので,ネイティブアプリにして欲しいなぁ)
メニューその他諸々はきちんとローカライズされており,日本語で操作できます.
まずは管理者パスワードの設定.
この他,エラー等が発生した際にメール通知するためのメール設定を促されますが,先のように正しいIPアドレスを取得出来ていないので,送信テストは当然ながら何度やってもエラー.スキップして後で設定することにしました.
あと,セットしたディスクは3台なので,自動的にRAID5に設定されました.パリティディスク1台とデータディスク2台という扱いで,実容量は12TB也.
基本設定が終わったら『適用』を押して完了です.
前述の通り,ステータスが『ボリュームの再構築中』になっていますが,この時点でも普通に使えます.あと,アドレスバーに注目.そうです.DHCPでのIPアドレス取得に問題があって,169.254.x.xのアドレスが振られていました.『リンクローカルアドレス』ってやつですな.
固定IPを振る予定にしていたので,『ネットワーク』メニューに入ってeth0の『設定』メニューで設定します.
適切なIPアドレスが反映され,インターネットに出られるようになった瞬間にファームウエアの更新通知が.かなりバージョン番号が上がっているので,アップデートすることにします.
アドレスバーに表示されている通り,設定したプライベートアドレスで繋がるようになりました.状況を見ると,再構築が10%ほど進んでおり,残り15時間とのこと.結構かかります.
ただし,この時点でも既にNASとして見えるし使えるようになっています.
私の場合,共有ディレクトリは必ず"/export"として切るようにしているので,同じように設定することにします.その際にプロトコルとしてSMB,NFS,AFPにチェックを入れ,Win,Linux,Macから使えるようにします.
exportを追加した後の共有状況はこんな感じ.何も設定しなくても,デフォルトで色々と共有出来るようになっています.
ユーザー全員がNASを匿名ユーザとして使う場合はこのままでも良いのですが,少々気持ち悪いので,諸々設定していきましょう.
まずはどのLinuxBOXからでもNFSで読み書き出来るように設定し…
家の中のLinuxBOXは信用出来るので,no root squash設定でrootでも読み書き出来るように設定.
続いてユーザ,グループを作成.UID,GIDは既存のLinuxBOXと合わせます.
次に,Winから使用する際に,共有フォルダ毎にユーザーを認証して使わせる/使わせないに関して設定します.
まずはユーザを作成した後で,共有ディレクトリのSMBの設定からEveryoneのチェックを外して下さい.すると個別ユーザ毎にチェックを入れることが出来るようになりますので,許可するユーザーにのみチェックを入れて反映させたら完了です.ユーザ毎に制御することにより,嫁さんに見せたくない共有フォルダとか,子供に触らせたくない共有フォルダとか,見ても良いけど書き込みはさせない共有フォルダ等を設定可能ってことです.家庭内鯖では重要な機能ですな.
PCの前に座った嫁さんから,『ちょっとツラ貸せ,コレ何だ?』をされた経験がある人は,どうぞご安心下さい…(遠い目).
そしてLinuxBOXからNFSマウントする際は,例えば1つ目のボリュームで/exportという名前で共有している場合は
mount␣–t␣nfs␣NASのアドレス:/vol1/export␣/マウント先
とします.詳しくはこちらのページ参照.
あと,NASが直接インターネットにアクセス出来るのであれば,メールで通知を行う設定をしましょう.これをしておくと,『ディスクが追加されたよ』とか『再構築が終わったよ』のようなメールが飛んできますので,何気に便利です.あと,エラー等が発生した場合もメールが飛んでくるので,『気が付いたときは手遅れだった(*)』のようなことは概ね無くなるでしょう.
(*)RAID5の場合,ディスクが1本死んでもデータは守られます.このタイミングで死んだディスクを交換し,再構築が済めば冗長性が再び得られるので問題ありません.しかし1本目が死んだことに気付かず放置し,2本目が死んでしまうとデータが失われます.黙祷.
で,再構築中も普通にアクセス出来るので,少し大きめのファイルをWinからコピーしてみました.この状態でも63.3MB/sec(約500Mbps)出てます.優秀です.十分です.
と,いうことで,何となくLinuxBOXにNFSマウントし,SoftRAID上のデータをNASにフルバックアップしたり等して(*2)使い始めたのですが,快適かつ便利です.速度も速く,ローカルHDD間のコピー感覚で使えるし,空き容量に余裕があるので『これ入るかな?』と考えずににコピー出来てストレスフリー.ホント,幸せ.
(*2)ふと思い立って行ったこの行為が,後に私を救うことになりました.『ふと気になって』とか『何となく』行動したことで,これまで何度助けられたことか….まぁとりあえずバックアップは大切.
そして幸せすぎて,気が付くとNAS内のディスクが増えててました(!!)
稼働中でも新しいHDDを刺せば勝手に再構築が始まり,そして領域拡張も自動的に行われます.電源を落とす必要が無いのってホント楽です.
ただ,再構築の時間はそれなりにかかります.
ちなみに現在は,総容量21.81TB中11.78TB空きという状態です.
まとめ
NETGEARの家庭/SOHO向けのNASは,想像以上に高機能かつ楽でした.設定はWebベースで一通り行え,特にマニュアルを読まなくても何となく出来てします.私の場合,一番ハマッタのは電源ボタンの位置が分からなかったことでした(笑)
耐久性やメンテナンス性は今後見ていく形になると思いますが,NETGEARが長年育ててきた市場向けの製品ですから,深刻なことは発生しないだろうなぁと思っています.細かな所までよく工夫されているし,値段を考えると何気に良く出来てる.
企業向けと異なり,この市場向けの製品は,詳しくない人がよく理解せずに使うことが多いと思われますし,障害発生時に激しいクレームに発展することも予想されるので,そういったトラブルが発生しにくいような設計,構造になっているように思います.例えば放熱一つ取っても,無理のない構造になっている.空調管理されたデータセンタ内のラックに鎮座するわけではないので,この辺りはとても重要.
とは言え,『バックアップは自己責任で』という話は真理なので,重要なデータの保全は様々な形で自分の責任において行うべきです.例えRAIDで冗長化されていたとしても,絶対に壊れないわけではありません.そして痒いところに手が届くと言いますか,バックアップに関しても,ReadyNASには便利に行うための機能が備わっています.この辺りの話しはまた次の機会にでも.
それと書き忘れましたが,購入後1ヶ月以内にユーザ登録をしないと保証期間が1年になってしまいます.Amazonで購入した場合,Web上で確認出来る領収書画面のキャプチャをトリミングして画像として送る形でも良いので,保証期間を3年に伸ばすためにも忘れずにユーザ登録しましょう.
最後に『ちょっとシマッタなぁ』という話.現在6TB*5で約20TBの実容量を構築していますが,10TB*3でも同程度のコストでほぼ同じ容量が確保出来,そして空きベイ数は2つ増やせました.更には容量を増やそうとした際に,現在の構成だと6TBを3本追加して実現可能な42TB以上にしたい場合,全部のディスクを総取っ替えする必要が出てきます(*3)ので,最初から10TBのHDDを刺しておけば良かったかもと思い始めています.
(*3)RAIDを構成している最小容量のHDDの容量に引っ張られる…筈.
でもまぁ30TBもあれば当面は大丈夫だと思うので,安全・快適なNAS生活を堪能することにします.これで足りなくなる頃には,HDD単価がもっと劇的に安くなっていることでしょう.
と,いうことで,『NETGEAR ReadyNAS 428』オススメです.
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