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2017年3月 6日 (月)

細芯シャープペンシルの究極進化:ぺんてる オレンズネロ

初代オレンズ(Orenz)についてレビューしたこのエントリーが,既に3年も前に書いた物だなんて…驚愕です.当時スマスマの文房具特集でオレンズが採り上げられたようで,公開してしばらくしたらアクセス数が凄いことになった覚えがあります.時の流れが実に早く感じますな….

さて,文房具クラスターな方はご存知の通り,このオレンズが登場して以降,『芯が折れないシャープ』が各社から雨後の竹の子の如く数多く発売されました.そして長い間地味な進化しかしていなかったシャープペンシル(失礼!)でしたが,新製品ラッシュの関係か,再び眩いばかりのスポットライトが当たりました.

ここ2年くらいは筆箱とシャーペンの進化が著しく感じています.お陰でレビューを書こうとして写真だけ撮っておいたものの,書く時期を逸しかけているエントリーがいくつあることか…(^^;

まぁそれは兎も角として,今年2月に発売になった『ぺんてる オレンズ ネロ』は,それら全ての書きかけエントリーを差し置いてでも,真っ先にアップせねば…という気にさせてくれる製品です.これは凄い,実に素晴らしい.一つの完成形と言えるようなシャープです.

ワンフレーズで紹介するとしたら,『細く,そしてどこまでも気持ち良く書けるシャープ』です.

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最初にカミングアウトしておきますと,2月は公私共にバタバタであったため,このような魅力的な製品が出ることを事前にキャッチ出来ませんでした.そのようなわけで,事前に予約が出来ず,発売後に文房具屋巡りをしたが後の祭り.店頭在庫は既に蒸発した後でした.

Amazonなら…ヨドバシなら…楽天で探せば1店くらは…とか思ったのですが,既に真っ当な価格の店は全滅状態で,目の前に広がっていたのは修羅の世界でした.定価3千円なのに4千円台で売られているのはまだ良い方で,5千円とか,ひどい所は7千円オーバーのプレミア価格で絶賛販売中.こんな価格なのに目の前でどんどんと在庫数が減っていきます.

数量限定の製品ではありませんから,待てばそのうちに流通在庫が復活するのは分かっています.私も待とうと思いました.しかし…転売屋の懐を潤すのは癪に障りますが,一旦火の点いた私のこの熱き魂を,誰が止めることが出来ようか!!

そのようなわけで,定価との差額に涙しつつクリックしました.『ぺんてる シャープペン オレンズネロ 0.2mm PP3002-A』です.3/6現在の最安値は5,400円となっております.定価の80%増しです.もう少しで二倍の価格です.

待てる人は待ちましょう.ないしは,家の近所の文房具屋に注文しておきましょう.

そんなわけで,届いたのはコレ.見て下さい.この高級感漂う装い.パッケージからすらオーラを感じます.5千円のペンと言われても納得するような神々しさです.

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箱の裏側.この方向に置かれていると,文房具が入っているようには見えないですな.

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芯径は0.2mmを購入しました.この他に(0.2mmよりも)一般的な芯径である0.3mm版もラインナップされています.しかし,0.2mm版よりも更に争奪戦が熾烈なようです.

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このオレンズの売りは,『ノック1回で芯が出つづける快感。』.

そうです.以前から自動芯繰り出し機構を持ったシャープはありましたが,ついにオレンズにも搭載されたのです.それも0.2mmという極細シャープに.

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と,いうことで,『オレンズ ネロ』のおさらいです.

  • 芯を出さずに書けるから芯が折れない「オレンズシステム」搭載
  • 紙面からパイプを離す度に芯が出てくる「自動芯出し機構」搭載

極細の0.2mm芯の場合,クルトガのように芯を回して尖らせる必要は(ほぼ)ありません.そのため,『書く』という面では最強のシャープになったと言えましょう.

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箱を開けるとこんな感じ.

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本体.実にシブイです.高級感漂います.

『高級軸』と言うとすぐに金属製の軸が連想されますが,何故かギラギラと光沢が激しい製品が多いですよね.個人的にはこのようなマットブラック,シブ目の光沢が好きで(例えばこんなの),ギラギラ系は安っぽくて好きではありません.

そういう目で見ると,この軸は最高です.控えめだけど重厚な存在感.素晴らしい.不要な物や装飾を極限まで削り,『実用性』という1つの軸に向かって磨き上げた究極の実用品,『武器』に通じるものがあります.

そして驚いたことに,この見た目なのに樹脂製なのです(正確には金属粉を混ぜた特殊素材).そのため,ロットリングのように重くなく,長時間筆記していても疲れません.

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グリップ部分は,このように狭いピッチで溝が切られています.あまりエッジが立っていないため,ヤスリのようなザラザラ感はありません.持ってみると吸い付くようなグリップ,そして指先に適度な刺激が得られます.ゴム系の素材を使っていない所にも好感が持てます(by 加水分解恐怖症候群).

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軸のエンドはこんな感じ.ロゴの印刷,クリップ,そして全体の色,全てに非の打ち所がありません.芯径の『0.2』が明るい色の印刷でワンポイントになっているのも素敵です.

あと,軸が円形でないため,机の上をコロコロと転がることもありません.細かな所まできちんと『使いやすさ』を考えて作り込まれています.

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キャプを外すと消しゴム,そして初代オレンズのときと同じく四葉型の装飾(?)の付いたピン.

この部分はまだ改良の余地がありますな.でも,イレーサーが剥き出しだと全体としてのデザインを損ねるので,かなり考える必要があると思うけど.

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スライドするパイプを使い,細い芯が折れないようにする…という『オレンズシステム』はこの製品も踏襲.

初めて使うときには違和感があるけど,ニードルポイントのペンの感覚で使う感じ.パイプがスムーズにスライドして中の芯が常に適度な長さで露出し,紙に触れた芯が黒鉛を乗せていく…という感じです.そしてパイプが紙から離れると自動的に芯が繰り出され,ノックせずとも書き続けることが出来ます.

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『じゃぁ持ち運ぶときはどうするの?パイプが出たままだとペンケースの中でへし折れるよ?』という疑問が湧くと思います.

心配ご無用.ノックを押しつつパイプを紙に押し付けてパイプを完全に収納し…

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このような形態にします.こうすればペンケースの中でも安全.

ただしこの形態にする際には,ペン先を指先に押し付けてノックを…とやるとうまく行かないことが多いです(私だけ_).硬い机の上でやるなど失敗しないのですが….

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マニュアル.

0.2mmはクリーナーピンを使用して芯づまりに対応し,0.3mmは替芯を使えとのこと.そして替消しゴムはZ2-1N/PPE-2(クリーナーピン付き).

シリアル番号(?)まで打たれています.3千円のシャープとは思えません.

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マニュアル.

オレンズを初めて使う人の大部分はパイプから芯を露出して使おうとして,『オレンズって言うのに芯が折れるやん』ってなるんですよね.最初にマニュアルを読むのって大事.あと,前述した『持ち運び時にはパイプを収納する件』も重要.

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オレンズにはいくつか種類があるのですが,比較のために並べてみましょう.

上からオレンズネロオレンズメタルグリップオレンズのオリジナル

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こう並べてみるとかなり印象が違いますよね.この他に,オレンズラバーグリップとかメタルグリップの限定色とかもあります.たしか私も買っていたような…ゴソゴソ.

一応書いておきますと,それぞれ使い勝手が異なるので,『この製品は良くてこの製品は悪い』という感じではありません.趣味趣向の違いの他,使い方や使うシーンによってもベストな1本は変わってくると思います.

とは言え,オレンズネロが頭一つ飛び抜けているという事実には異論を唱える人は少ないと思う(確信).

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似たようなデザインのシャープを…と,ペン立て内を探すと…下の写真で並べたクルトガのコレとか,デルガード限定色のこの辺りでしょうか.

余談ですが,デルガードの限定色,『限定』という割には潤沢に流通してますね.Amazonの在庫も一時品切れになっていたけど復活しています.焦って赤と黒を買ったのにっ.

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文房具好きでない人が見たら,きっと見ても違いが分からないのだろうなぁ….

『おおっ!ネロじゃないですか!買えたんですか!! どこに売ってたんですか!?』と,おもむろに立ち上がって熱い議論が開始されるのも問題かもだけど(^^;

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書いてみるとこんな感じ.個人的にはHBの濃さが不満.2Bの芯に入れ替え予定.少し余談ですが,B以上の濃い芯好きな私にとって,自動芯繰り出し機構の搭載はとてもありがたいです.柔らかい芯は減りが早いので芯繰り出し(ノック)の頻度が多いんです.つまり,濃い芯を使う人にとってもオレンズネロの登場は朗報.

で,上からオレンズネロ0.2mm,パイロットのJuice up0.3mm,そしてこちらでレビューし,メイン筆記用具として日々使い倒しており,愛情を注ぎまくっているプラチナの超極細万年筆(Amazon見たら,私が購入したときよりもムチャクチャ安くなってるんですが…orz).

シャープ,ゲルインキ,万年筆(古典BBインク)と種類が違えど,何れも細くビシっと線が描けます.幸せです.

オレンズネロの書き味について少し書くと,従来のオレンズよりも剛性が感じられます(私の主観です).なので,『力を入れるとパイプ/芯が折れるかも…』というヒヤヒヤ感が無くなり,安心・信頼して書ける感じです.

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まとめ

0.2mmという変態的な極細芯を使用するオレンズが,究極の進化を遂げた感じです.

芯が折れない機構はそのまま踏襲し,芯の自動繰り出し機構の搭載によって筆記を中断されることなく書き続けられるようになり,そして軸のデザインが実に素晴らしい高級感を纏いました.それもメッキ的な高級感ではなく,大人らしい落ち着いた渋い高級感です.

また,派手な変更ではないのですが,12角形という軸の形状の変更も嬉しい変更です.これまでのようにクリップの所で止まるまで転がり続けることが無くなり,机の上にスッと置けばビシっと安定します.繰り返しになりますが,ホント,使う人の目線で細かな所まで考えられている.

そんなわけで,日常的にシャープを使う人はオレンズネロを草の根分けてでも探し出して購入し,一度使ってみるべきです.出来たら0.2mmの方を.そして普段はボールペンや万年筆を使っている人は,近年のシャープの究極進化を一度体験してみるために,文房具屋や通販巡りをしてオレンズネロを購入して使うべきです.つまり,どっちにしても一度使ってみるべきです.マストです.これは筆記用具のマイルストーンとして語り継がれることになるシャープペンシルです(断言).発売直後,一瞬にして市場から在庫が蒸発してしまったこの状況が全てを物語っています.

『シャープペンシルは学生が使うもの』と思っているオトナな人も一度手にとって見るべきです.少し高級なラインのボールペンにも引けを取らないデザインに衝撃を受けることでしょう.そして使って納得.書き味も芯の進化もあって向上しています.

ぺんてる(株)が大増産をかけ,今のこの超品薄状況が一刻も早く解消することを願ってやみません.より多くの人にこのシャープを使ってほしい.

そしてワタクシ事としては,あちこちにデポしておきたいので,買い増ししたいんです.切実です….

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コメント

オレンズネロ、良さそうですね。
じっくりと拝見しました。詳細アップ、ありがとうございます。

私も探しましたがもうどこにもなく、
ぺんてるさんに問い合わせをしたら定番商品なのでお待ちください、みたいな感じでした。まぁ、いろいろと修正もかかるかも知れませんので気長に待とうと思います。

折れないのは数々ありますが、他のはへんなクッションを感じ、買ったけど使える気にならず。やっぱ、オレンズ0.2が一番!好きです。

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