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2016年6月 1日 (水)

ある意味『完璧』と言えるMONOのシャープペンシル:MONO graphとMONO graph one &ダストキャッチとの合わせ技

発売から結構時間が経っているわけですが,今も売れ行き好調なようなので紹介しましょうかね.

MONO』と言えばトンボ鉛筆のブランドなわけですが,青,白,黒のストライプで有名です.主にイレーサー(消しゴム)はメジャーなので,誰もが一度はお世話になったことがあるんじゃないかな.

で,このカラーリングの筆記用具が何種類か出ていまして,そのうちの一つは『MONO graph』(メーカー公式),そしてもう一つは『MONO graph one』(メーカー公式)です.

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話は飛びますが,矢野経済研究所の公開している『文具・事務用品市場に関する調査結果 2015』によりますと,

◆ シャープペンシル市場が拡大

2014 年度の国内シャープペンシル市場規模(本体及び替芯)はメーカー出荷金額ベースで、 前年度比5.1%増の 145億円であった。主要メーカー各社より投入された芯が折れないといった高 機能・高付加価値を訴求した新商品によって消費者需要が活発化し、主要ターゲットである中高 生の減少など少子化による構造的なマイナス要因がある中での市場拡大となった。

とのことです.シャープペンシルの市場規模を示す棒グラフを見ると,2014年までは緩やかに線形で上昇していたのにも関わらず,2014年,2015年は指数的な上昇率で伸びています.

クルトガブームの去った後(今も売れていますが,ある程度行き渡ったと言う意味です)の時期に当たりますので,考察にあるように,やはり本ブログでも紹介したような『オレンズ』や『デルガード』等の『芯が折れない/折れにくい』系のシャープが売り上げを押し上げていたのでしょう.しかしその一方で,今回紹介するモノグラフも年間100万本以上を売り上げるなど,派手さは無いけど着実に売れているモデルもあります.

MONO graph

で,私がMONO graph を購入したのは今を遡ること2年前の2014年4月.大きな案件が終わって幽体離脱しているような状態になりまして,一人で関空近くのスターゲートホテルで骨休めをしていた時でした.

夜中に『映画を見に行こう!』と,近くの映画館に出ようとしたら一番近くは『イオンモールりんくう泉南』.近隣マップで見たら近かったのに,実際には めっちゃ遠い.行きはタクシーを捕まえて行ったものの,帰りはタクシーが捕まらずに1時間近く歩いて帰りました.りんくうタウン周辺では,流しのタクシーはほぼ居ないので,タクシーが必要な場合は呼びましょう(運ちゃんにもそう言われた).

で,その時観た映画はこれで,ストーリーも映像美も疲れ切った心の充電にピッタリな作品でありました.オススメ.

そしてふらふらっと立ち寄った文房具コーナーで見かけて購入したのが,このMONO graphです.まだあまり話題になっていなかったように記憶しているのですが,既に何色かは品切れで,売りであるところの大型イレーサーの替えのリフィルは品切れ.

カラバリは最初は6色構成.芯径は0.5mmと0.3mmでした.私は赤軸の0.3mmをチョイス.

本来であればスタンダードカラーに行きたい所ではありましたが,あまりにもベタ過ぎるかなぁと思って赤軸を選択.

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『モノ消しゴム搭載』が売りなんです.

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回して、繰り出す「モノ消しゴム」

振って芯出す「フレノック」&「フレロック」

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裏側に説明書き.

先の『くり出し消しゴム』は軸の背の所の消しゴムを繰り出す機能.そして『フレノック』は軸を振ることにより芯を繰り出す機能.『フレロック』は芯繰り出しをロックするために,クリップの所をスライドしてロックする機構です.

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軸にはモノクロでモノの簡易ロゴ,そして『MONO graph』,そして軸径が印刷されています.

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先端から見るとこんな感じ.比較的ガッシリしたフォルムです.

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イレーサーの収まっている背中の部分はこんな感じ.

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クルクル回すことによって,イレーサーが繰り出されます.

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ここには5.3mm(径)*26mmという巨大なイレーサーが収まっています.当然ながら,消字力に定評のあるモノ消しゴムです.

普通のシャープではイレーサーはオマケ的な位置付けですが,MONO graphでは違います.ダブル主演な感じです.

FABER-CASTELLのパーフェクトペンシルでは,『鉛筆:書く』と『消しゴム:消す』,『シャープナー:削る』がセットになっていて『パーフェクトペンシル』と呼ばれています.この3機能を揃えることで『完璧』なわけです.

シャープの場合,芯を削る機能は必要ありませんし,替芯さえ補充すれば(壊れない限り)永遠に書き続けられます.その一方で,普通のシャープでは『消す』機能が不足しがち.消字力面でマトモな性能が無く,擦ったら紙を汚してしまうような物も.そして消しゴムその物が小さすぎて消しにくかったり,使い切ったときの替えのリフィルが売られていなかったりします.

と,いうことで,イレーサーの性能や容量が十分かつリフィルも売られているMONO graphは,『パーフェクト シャープペンシル』と呼んでも差し支えないでしょう.私が許します.

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軸の握る部分が半透明になっており,中のメカを覗くことが出来ます.

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軸を振ることにより中の重りが動き,芯が繰り出されます.

この機構,80年代くらいには結構流行っていたのに,その後廃れてしまっていたような気も….でもリバイバルで再ブームですよ!

この機構を使用するメリットとしては,ノックのために握り直さなくて良い点.そしてデメリットは,ノック時の音が(やや)煩いことと,結局は芯を仕舞うときには握り直してノックしないといけない点かな.

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イレーサーが どどーんと軸の背中に陣取っているため,替芯を入れるのは少し大ごとです.

この部分のパーツを丸ごと取り外し…

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こんな感じにしてから芯を入れます.

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で,長い間,あちこちの文房具店を巡るも出会えなかった替えの消しゴムですが,一ヶ月と少々経った2014年5月にようやく発見.新宿の東急ハンズで最後の一袋をゲット.今ではAmazonで普通に買えますが,一時は超品薄で全然手に入らなかったんですよ….

150円弱で3個入り.

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古いイレーサーをホルダーから引っ張って抜き,新しいモノは,反時計方向に回してセットします.

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私の場合,MONO graphの『フレノック』機能に対して何気に懐かしさを感じつつ使いました.でも,現在のメインの筆記用具はこちらの万年筆でして,学生の頃のように朝から晩までシャープを使う感じではありません.

しかし,『消しゴムが無い!』や『消しゴムが尽きた!』的な悲劇が避けられ,『これ一本持っておけばOK』的な安心感があるため,外出用の筆箱セットの指定席にセットされています.

『書いて消せる』という筆記用具では,最近はフリクションの方がよく利用されていると思います.しかし,このように熱に弱い性質があるため,長期間残す用途には一抹の不安を感じます.普通の生活の範囲の温度であれば問題ありませんが,60度を超えると消え,-10度から色の復元が始まりますので,夏場に車中にノートを放置したり,真冬に降雪のある地域に持ち込んだりすると結構危ないなぁと.そういうことはまず起きないと思いますが,少しでも不安がある場合は,フリクションでのノート取りは避けた方が無難かと思います.

そういう意味では,やはり鉛筆/カーボンが最強です.長期保存性/生存性という意味では,旧石器時代に黒鉛で描かれた壁画が今も残っているくらいなわけですし.

MONO graph one

『MONO graph』の売れ行きが好調なせいか,発売後ラインナップが拡充され,元々の6色ラインナップの他にメタルカラー3色,そして最近はネオンカラー6種が出ました.

なお,メタルカラーとネオンカラーには0.3mm芯用は出ておらず,0.5mm芯用のみです.私の勝手な偏見で述べさせて頂きますと,中高大学生が主な購買層なのではないかと思います.

そして昨年末に『MONO graph one』が発売になりました.

MONO graphとの違いは,ノック方式がサイドノックになっている点,使用出来る消しゴムのバリエーションが増えた点,0.5mm芯のみのラインナップである点,そして価格が100円安い点です.MONO graphの定価が350円であるのに対してMONO graph oneは250円であり,懐に優しくなっています.

とは言え,この価格差は大人にとっては誤差の範囲でしょうから,お小遣いで好きな文房具を買う年代に対して訴求する…という意味で,中高生がメインターゲットかなと思います.壊れたときの予備なども考えると,2~3本筆箱に入れておきたいでしょうしね.

で,今回は迷わずモノカラー を購入.

コストダウンの関係か,梱包も袋入りになっています.

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0.3mm芯用が欲しいなぁ….

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こちらも売りは『全長50mmのモノ消しゴム』

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そして『持ち替え不要のサイドノック!』も売りです.

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機構が単純なため,裏側の説明も簡単になっています.

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本体.『モノカラー』と言っても,軸全体がモノカラーなわけではありません.

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サイドにMONO graph one,MECHANICAL PENCIL 0.5/ERASERの印刷.

MONO graphよりも安っぽい感じです.まぁ実際に安いわけですが….

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そしてこの部分がサイドノック用のボタン.筆記時に邪魔にならず,そして押しにくくない絶妙な位置・形状・大きさです.

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軸を裏側から見るとこんな感じに半透明になっています.少々チープな感じがしないでもありません.

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中が見えると良い面もあり,イレーサーの残り容量を確認出来ます.

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イレーサーの部分はMONO graphと同じようなスタイル.

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繰り出すとシッカリした『モノ消しゴム』が出てきます.

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50mmは長いです.MONO graphの倍近い長さを誇ります.使い出があります.

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そして軸の部分も半透明.クルトガやデルガードもそうなのですが,何か機能的な意味があるのでしょうか.それとも透けていた方がデザイン的に『今風』なんでしょうかね….もしそうだとしたら,PCケースのスケルトンデザインと同様,廃れるような気もしますが….

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流石に50mm長のイレーサーを収めるだけあり,ホルダーはかなりゴツイ印象を受けます.

替芯を補充する際には,このようにホルダーを外して行うのはMONO graphと同じです.

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で,ここで取り出したる物は,『モノワン ダストキャッチ』.

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詰め替え式のホルダー消しゴムです.

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この製品の特筆と言いますか,特記するべき点は,セットされているのが普通のモノ消しゴムではないこと.パッケージに『消しくずを逃がさない』と書かれていることからも分かる通り,『ダストキャッチ』タイプのイレーサーがセットされています.

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裏面の説明.『タックポリマーの働きで,消しクズが良くまとまり消しゴム本体にくっつく』とのこと.

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ホルダー本体.

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ホルダーは円柱形ですが,下の写真のように突起が出ており,机から転がり落ちることを防ぎます.また,端にはストラップホール状の穴が開いているので,紛失防止のために,ここに紐を通しておくことも出来ます.

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『消しクズを逃がさない!』

感嘆符付きです.

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使用時に掴む部分には,黒い滑りにくい素材の帯が巻かれています.

この部分を回転させることによって繰り出され,逆回転することにより収納するのですが,逆回転時に過回転から保護する構造になっており,カチカチと空回りして壊れたりしません.安物だと単にネジを切っているだけのことがあり,フニャッとねじ切って壊してしまう場合もあるのですが,流石MONOです.細かい所もシッカリ作られてる.

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キャップを外すと,黒いイレーサーがコンニチワ.

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にゅーんと伸ばすと50mm.

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並べてみます.

ほら,もうお分かりですよね.

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後で知ったことですが,最初からコレをセットしたMONO graph oneも出ていた模様.うーむ.

で,替えのリフィルも出ておりまして,これはモノワン ダストキャッチ替えゴム.前出のMONO graph用は3本入り.そしてこちらは2本入りですが,長さが26mmに対してこちらは50mmです.店頭価格はほぼ同じですので,若干MONO graph one用の方がコストパフォーマンスが良いです.

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MONO Graph one専用では無く,一応ホルダー消しゴムの詰め替え用です.

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では,実際に使ってみましょう.2Bで書きまして…

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消してみます.上がダストキャッチ,下が普通のモノ消しゴムです.

同じように消してみましたが,消字力はほぼ同程度.しかし謳い文句通り,ダストキャッチの方がカスが出にくく,そしてまとまっています.写真には写っていませんが,大部分の消しカスは本体にくっついています.

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また,今回は試用しませんでしたが,消し心地が軽い『エアタッチ』 というタイプのイレーサーもあります.これもセット可能.

まとめ

シャープをヘビーに使用していて気になる/困るのは,ノックとイレーサーの問題.

自分自身を削って紙に黒鉛を乗せている以上,使えば芯が短くなり,筆記を続けるには芯の繰り出しが必要になります.しかし,芯が切れた(十分に出ていない)状態は筆記作業を中断させ,ノックのために持ち替える作業にはもどかしさを感じることがあります.

ノックの問題に対し,MONO graphおよびMONO graph oneでは,持ち替えること無く,(必ずしも機構的に新しいものではありませんが)最小限のアクションで筆記を続けることが出来るような仕組みで応えてくれます.

そして次にイレーサーの問題.

シャープに付いているイレーサーは『小さい/すぐに消耗する』『消えにくい』『紙を汚す』の三重苦なことが多いでしょう.しかしMONO graph/graph oneは26mm/50mmもの長さのマトモに使えるイレーサーを内蔵しており,これを一本持っていれば,不安無く長時間書き続けることが出来るでしょう.ちなみにイレーサーの容積的には,通常のシャープ用のイレーサーの6.5倍/13倍とのこと.

更には,自分の部屋の中であれば別ですが,ノートの上で消しカスが盛大に生産された際に,『フーフー』して辺りに吹き飛ばすのは言語道断.そんなとき,イレーサーを『ダストキャッチ』に変更していれば,そんなマナー違反もせずに済むわけです.

文房具店で新機能・新機軸に目を奪われ,新製品のシャープペンシルを買い漁っている貴方/貴女,あまり派手さは無いけれど,『書く・消す』といった基本力を高めた質実剛健なMONO graph/MONO graph oneも結構良いですよ.

特にヘビーに使う人にマッチすると思いますです,ハイ.

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