楽しくそして実用的:『あなたの心を読み取ります』ココロスキャナー
タカラトミーからココロスキャナーという製品が出ました.
これはどんな製品かというと,『額に装着することにより,心の動揺をスキャンして色でお知らせする』というオモチャ.店頭価格が2千円前後と手頃なこともあり,年末年始のパーティや宴会グッズとして流行りそうな予感です.
プレスリリースが出た際に仲間内で話題になっていたので,Amazonで予約可能になった段階でポチりました.そして先週末に届き,早速会社でお披露目.オモチャな価格帯にも関わらず,意外と『実用的』で大受け.『個人的な質問は不可!』と,生け贄に対する質問が制限される事態に.
そして一通り諸々の検証を終えた後で家に持ち帰り,今度は子供達に装着.あれこれ質問攻めにしたりして堪能.当然のことながら,その後子供達に奪取され…このときの記憶がリフレイン(涙).
と,いうことで,『貸して下さい』とお願いし(涙),ブログ用に写真を撮りました.
『嘘発見器』的な雰囲気のパッケージ.この手の商品は昔からありましたが,小学生のときから半田ゴテ少年だった私がハルロックな感じで自作するとしたら,皮膚のインピーダンス変化(*)で…といったアプローチを採ったと思いますが,これはちょっと違います.
(*)嘘をつくときには若干の発汗があるため,インピーダンスが変化します.この原理を応用したものが,古典的な嘘発見器です.構造は実に単純で,二つの電極間の抵抗値の変化計るだけです.
パッケージにある,『あなたのドキドキ』というキーワードがそれを表しています.単に表示が派手なだけなのではなく,原理が違うんです.
あくまでも玩具ということで,『心を揺さぶる ドキドキ質問カード』が付いてきます.
単なるデバイスの提供に止まらず,遊び方も提案して&必要な物一式をパッケージングしてあります.パーティーグッズとしてよく考えられていますね.
装着するとこんんな感じに.一見間抜けに見えますが,実の所,よく考えられているスタイルなんです.詳しくは後述します.
『ドキドキゲーム』のやりかた.
こうしたポップなイラストで説明されると和みますな.
説明書.
組み立て方,電源の入れ方と落とし方等が書かれています.が,読まなくても何とかなります.
なお,『ドキドキ質問カード』は,既に子供達が紛失してしまった模様…(涙).
こんな感じで分割収納されているので,使用に際しては組み立てる必要があります.
高級感は全くないのですが,かと言って某国製の玩具にありがちな,1,2回遊んだら壊れるんじゃないかと思うようなチープ感はありません.バリが出ていたりもしないし,品質や精度はしっかりしています.
頭部装着用バンドの長さは調整出来ます.ただし単なるハメ込み式なので,付けたり外したりを頻繁に繰り返すと破損しそうです.
ちなみに我が家では,一番長い状態でも子供が問題無く装着できたので,その状態で(調整せずに)使い続けています.
本体.白い部分が光ります.あと,赤いスイッチは電源/キャリブレーション(装着する人が変わったときは要再調整)用スイッチ.
本体裏側.同梱されているボタン電池をセットします.
この部分がセンサ部分.赤外線を皮膚に当て,反射光で血中のヘモグロビンを計測します.
装着例を自撮りで…と,思ったのですが,子供を呼び付けてセットしてみます.
このような感じで髪をかき分け,センサが額に当たるようにしてセットします.
赤スイッチで電源をポチッと入れると,黄色に点灯して数秒間キャリブレーションを行い…
点滅するようになります.
平常心のときは緑色,迷っている(おそらく内部的には『どちらとも言えない』という状態)ときには,キャリブレーションの時と同様の黄色に点滅するのですが…
ドキドキと焦ったときには赤色で点滅します.
『所詮オモチャだし』と,侮っていましたが,意外と納得の結果が出るので実用的です.そしてレスポンスが早くて軽快に動くので楽しい.
実際に動揺するような質問を浴びせたところ,即座に赤点滅に変化しました.が,『パパのこと,好きだよね?』の質問に対して赤点滅したのは…まぁ,好きだからドキドキした…ってことにしておきましょう…と.言いますか,そう思いたい(^^;
***
動作の仕組みについて簡単に説明すると,こんな感じ.
脈を打った瞬間は血液が心臓から送り出されて血管中の血流量が増え,そして次の脈を打つ前には血液の流れが少なくなります.そして血液中の赤血球に含まれるヘモグロビンは,酸素と結びついた際に,赤外線を吸収するという性質があります.そのため,皮膚の上からIR LEDで赤外線を照射し,その反射をフォトダイオードで捉えると,脈を打った瞬間は(血液が多く流れるので)赤外線が多く吸収されて反射が少ないが,次の脈を打つ直前は吸収が少ないので多く反射します.つまり,反射の変化を見れば脈拍が計測出来るわけです.
パルスオキシメーターの動作原理も同じです.救急車に乗った際に,指先か耳たぶにクリップのような物を挟み,動脈血酸素飽和度や脈拍を取ったりするアレです.
普段,仕事でディスポ電極を付けて心電図を取る機会が多いのだけど,これだと正確かつリッチな情報を計測出来る一方で,測定が面倒.なので,オモチャには不向き.単に脈を取るためだけであれば,ココロスキャナーのようなアプローチで十分だし,おもちゃとして重要な要件である,手軽さとコストという2つを同時に満たせます.
測定方法はこんな感じ.次にその処理方法に関しても少々.
心電図を計測した際に,1周期中の一番大きな振幅の波をR波と言い,そのR波の間隔をRR間隔と言います.すごく大雑把に言うと,心拍の『ドックン,ドックン』という間隔がこれです.
で,RR間隔は常に一定では無く,様々な要因によって揺らぐのだけど,心拍変動を周波数分析すると,疲労やストレス度を計ることが出来ます(←なんて大雑把な説明(^^;).『LF/HF 自律神経』をキーワードにして検索すればより詳しい説明を読めるので,興味がある方はそちらに当たってみて下さい.
会社で遊んだ際に,『ココロスキャナー』に実装されているアルゴリズムに関して同僚と想像を交えて話していたのだけど,LF/HFを厳密には行っていないと思うけど,変動のトレンド的な物で見てるんじゃないかなという線で落ち着きました.ホントの所は中の人しか知る由もないのですが,いずれにしても,ストレス(プレッシャー的な物を含む)を調べる際に心拍変動を使う事に対し,学術的な裏付けがありますヨと言うことで.
ふと思ったのだけど,iWatchには心拍計が内蔵されているので,ストレス度を常時計測し,ヘルスケアアプリで管理とかしてくれませんかね.純正で出ないのであれば,アプリを作ろうかなぁ.
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まとめ.
値段を見てナメてましたが,意外と普通に使えて驚きでした.中身に興味がない人でも純粋にオモチャとして楽しみながら使うことが出来ます.サクサク動いて,結果もリーズナブルな点が特に良いですね.
そしてこの製品の『額に付け,状態変化を本人が見ることが出来ない』という構造ですが,『オモチャ』として実によく考えられています.
まるでインデアンポーカーのようなスタイルですが,額にセンサを付ける点は,計測のし易さと手軽さの点でベターでしょう.耳たぶにクリップを付けて電極を引っ張って…とかなると手軽さが無くなります.
そして想定される使用シーンは,周りの人が質問をし,ニヤニヤしながらその様子を見る形になります.衆人環視の中,自分自身のステータス表示が見えないので,都合の悪い質問に対しては(赤点滅になってるんじゃないかという悪い想像が働いて)ドキドキ度が更に増す…なんて循環に陥りやすいってのもオモチャ的にはベターです.
と,いうことで,ハイテクと玩具の狭間の素晴らしい製品であると断言します.『オモチャですから~』なんて逃げを打っているように見せかけつつ,意外と本格的です.
そして価格の安さも驚異的.Amazonでは2千円切ってる上に即納だし.安いから人数分購入し,全員が付けてパーティーや会議ってのも面白そう.
何かの拍子にこの製品の存在が広く知れ渡ると,凄まじくブレイクしそうな気がする.満足度高し.
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