Post-itを持ち出してメモ帳代わりに使ってみる:付箋カバー
大抵は,需要と供給がバランスしているのが普通なわけです.しかし歴史を紐解くと,需要に比して過剰な供給により,新たな何かが生まれたってことも事例として多々あります.
例えば『カルボナーラ』.
多くの人にとって大好物なこのパスタのレシピは,昔は今と異なっていました.経緯はと言うと,第二次大戦の際に,イタリアに進駐した米軍が復興援助物資として,卵を大量に配布したことに始まります.現地では元々あまり卵料理が一般的ではなかったのですが,かと言って,何とか使わないと腐らせるだけ.その結果,現在では一般的となっている,卵を使用したカルボナーラのレシピが生まれたという訳(『いや,卵でなくてベーコンだ』という説もある).
ちょっと苦しい言い訳から入りますが,今回登場するポストイットも,諸般の事情で私に過剰供給されるに至り,何とか使い道は無いかと考えた次第.あ,いや,受動態で書くと叱られるかもですね(^^;
年末に家族でコストコに行ったんですよ.嫁さんが,『うわー懐かしー』とか言いながら色々買い始めたのがコストコに行き始めた切っ掛けなのですが,安くて旨くて量も多いって三拍子な食料品が多く,家からそう遠くないこともあって,かなりの高頻度で通うことになりました.結果,冷蔵庫/冷凍庫がパンパンになり,『もっとデカイのが欲しい.特に冷凍庫』視線を感じる今日この頃なわけです.
あ,ポストイットの話でしたね.
嫁さんは,毎回目をギラギラさせながら食料品コーナーを回るわけですが,その間,私と子供達は手持ち無沙汰なわけです.かと言って,クリスマスや年末年始シーズンに玩具コーナーに近付くのは危険.そのため,DIYコーナー等をブラブラしていたのですが,『へぇ~.フリクションボールノックの10本セットとかも売ってるんだぁ』とか思いながら文具コーナーを見ていたら気絶.
親方!気が付いたら巨大なポストイットのセットがカートの中に!!
『これが万札のレンガだったら凄いなぁ』なんて妄想する程の存在感です.
中身は76x76mmサイズのポストイットが24pad.
1padが100枚なので,この塊で2400万円枚です.値段は1800円だったかな.カラーはこの組み合わせの他に,蛍光色セットも売られていました.
それにしても…この形状と重さ…凶器ですな.ハリセン代わりに使ったら,確実に怪我をする.
で,勢いで購入した後,はたと考え込みました.
私の場合,ポストイットは栞代わりに使うことが多く,このサイズはあまり使いません.そのため,卓上に置いておいてもそれ程消費しません.今のペースで使っていたら,下手すると数十年分になるかも….
で,『そうだ!もっと使うように持ち歩けば良いんだ!メモ帳代わりにも使おう!』と,思ったわけですよ.
しかし,ポストイットを持ち歩くとしたら,何らかのケースかカバーが必要.むき出しのまま持ち歩いた日には,すぐにボロボロになるのは目に見えています.
そこで購入したのがコレ.シャチハタ製の『オビニ持ち歩きふせんカバー ホワイト OPI-FC-1』です.供給が需要を生み,そして新たな供給が成される…一人わらしべ長者ですな.いや,長者ではないか.
このカバー,800円もしないので,この手の製品としては,とてもリーズナブルです.
『私はふせんを持ち歩く』のコピーからもにじみ出ていますが,女性社員による企画で商品化された物だという話しを聞きました.
こちらに紹介文がありますが,女性向けオーラがバリバリです.そして質実剛健な男性向けのブラックなカラバリなんぞありません.
カラバリは2色のみなのですが,ベージュタイプはシャイニーで男性が持つのは更に気後れします.そんなわけで,無難なホワイトにした次第.
この製品,機能性を追求する(と,私が勝手に思い込んでいる)シャチハタが出しているって所がちょっと違和感.シャチハタが出すとしたら,まずは無難な飾りっ気の無いブラックからだと思うんだけどなぁ.私の思い込みによる,勝手なイメージですが….
事務機器メーカーということもあり,注意書きもしっかり抜かりなく書かれています.
で,これが本体.二つ折りの財布のような外観.ステッチがワンポイントになっていて,中々綺麗です.そして不用意に開かないように留め具付き.中々よさげです.
素材は革に芯を入れたペタッとしたタイプではなく,中に詰め物を入れてフカフカさせた合皮といった感じ.ただし,そこそこ背面は固いので,立ったまま筆記する際には,下敷きのような感じで使えます.
パカッと開けると,蓋側に書いた物を貼り付けられるようになっています.
このようにポケットが付いてるので,挟んだ付箋が不用意に落ちないようになっています.
ただしポケットは小型かつマチがあるわけではないので,付箋を『入れる』というよりも,端っこを挟み込む感じかな.
付箋は本体にゴムバンドで巻くようになっています.そのため,最背面の付箋の粘着力のみで固定するタイプと比較し,バラけにくくなっています.
まぁこの部分で割れてしまうと終わりではありますが….
ゴムバンド自身にも厚さがあるので,横から見ると挟んだ部分が少し膨れて不格好です.
あと,本で言うところの背表紙の部分ですが,柔軟かつ巻くような感じになっています.そのため,中身が減ってきた場合でも厚みを調整出来,隙間が開いて不格好にならないような構造になっています.
まとめると,見た目 的に男性が持つには躊躇する物を感じるのですが,値段の割に造りはしっかりしており,それ程チープな感じでも無いので,結構いい感じです.そして製造原価の制約がキツイであろうにも関わらず,細かな所もよく考えられており,足りない部分は工夫で勝負している感じです,
***
と,このような流れで一応カバーは調達したものの,やはり男が持つにはチト可愛い過ぎる感じがしなくもないような….と,いうことで,別のも探しました.個人的には,ANA×SOMESのコレとか,NAGASAWAで売られているコレとかをドキドキしながら見てました.
しかし,今回のような行き当たりばったり的な流れで,流石に5千円前後の商品をいきなり購入するのは憚られます.もっと『これは使える!』って確信が持てた後でしたら別ですが….
そんなわけで,社名等を入れてノベルティグッズとして配布したりする用のケースを購入することにしました.こちらであれば,一応男性が持っていても違和感の無いデザインです.色もブラックを選べば完璧.
この製品,元々は50個単位で販売されている物です.しかし,若干高めになるものの,バラ売りしているショップを見つけたのでそちらで購入.ふせんケース大とふせんケース小.
Lサイズケースを探していて,Sサイズまで買ってしまった.どうしよう(銭形風に棒読みで).
まずは大.
リサイクルレザーを使用しているのですが,皮革製品は色々と面倒なことが起こり得るので,この製品にもミッチリと書かれた注意書きが同梱されていました.
で,本体.『革』という感じで良いです.これで赤ステッチだったら,デザイン的には私のストライクゾーンど真ん中なんだけどな.
肌触りは『革』外の何物でも無く,固い芯入りです.当初私が『付箋ケース』として求めていたデザイン・構造そのものです.
横から見るとこんな感じ.1Padが入り,少し余裕がある程度の厚みになっています.そして前出の製品と異なり,Padとほぼ同じ高さの芯が入っているため,付箋が減り,スカスカになって来た時には少し不格好になります.
でも,この角張ったデザインは好み.
フラップは磁石で固定するようになっています.
開くとこんな感じ.ちょっと閉じ癖が付いており,購入直後は開きっぱなしには出来ません.
私はロディア用にこちらのカバーを使っているのですが,このカバーのように,手首をスナップさせて開き,書き終わったら再びスナップして閉じる…なんて感じには使えません.まぁ使っていくうちに,多少は柔らかくなって来るとは思いますが.透明のプラが1枚入っており,ここに最背面の付箋を貼り付けて固定する構造になっています.
こんな感じ.ゴムバンドで留めるより,見た目的には綺麗です.
しかし,元々付いていた吸着力がやや弱い付箋では,ちょっとしたことで脱落してしまいました.強粘着なら問題にならないのかもです.
とは言え,ケースから付箋が外れて鞄の中で揉まれてグシャグシャに…なんて事故は,蓋をカチッと付けておけば,(あまり)発生しないでしょう.
開け閉めを繰り返し,少し閉じ癖を無くした状態.でも,まだちょっと固いです.
この状態で,写真右側の蓋を後ろにくるっと簡単に回し込めると,更に使い勝手が向上するんだけどな….
そして何故か買ってしまった小型の方.ケースがあるんだから,これに合ったサイズの付箋も買ってこなくちゃ…(笑)
こちらも同じように注意書き入り.
質感や構造は,大型の物と基本的に同じです.
蓋をあけるとこんな感じ.
こちらも,再背面の付箋を透明のプラに貼り付けておく構造です.
こちらは幅が狭いので,マグネットは1つ.
よこから見るとこんな感じ.
私の場合,このサイズの付箋の方をよく利用しているので,普通の『付箋ケース』としてであれば,こちらの方が使用頻度が高くなるかも.
***
と,このように複数の製品を購入し,年末年始の休み中に使ってみました.
無造作にペンと共にジャケットのポケットに『入れっぱ』にしてみたのですが,結論的には結構イケる感じ.ただし,今回は『貼って剥がせる』という付箋のメリットをスポイルした使い方しかしておらず,変則的なメモ帳としてしか使えていません.そのため,付箋としての真価を発揮する用途に使った場合は,『凄い!手放せない!!』なんて評価になるかもしれません.
その一方で,後者はポケットの中で最背面の付箋の糊が剥がれ,蓋を開けたときにポロッと塊ごと落ちる/ずれることが何度かありました.この状態になると,最背面の付箋の糊の粘着力がかなり落ちています.そのため,最背面の1枚を剥がして糊がフレッシュな次の付箋を露出させ,ケースに貼り直すことになります.少々見た目を損なってしまいますが,輪ゴムを使用し,シャチハタのカバーのように固定しようかなぁと思ったり.
そういう意味では,後者は外でフリースタイルで使うという感じでは無く,拠点間を持ち運ぶための物という感じかもしれないです.そう考えると,前者は『カバー』として売られており,後者は『ケース』として売られています.想定用途に違いがあるのかもしれません.芯がしっかりしていて立って使うことも可能なので,ちょっと勿体ない感じですが….
そんなわけで,構造もデザインもと考えると,やはりコレを…いやいや,もう少し付箋のメモ帳化計画を推進し,更に使い込んだ上で色々と問題点を洗い出し,それから検討するようにしないと….
色々と葛藤している今日この頃です.
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