「Mono Max」付録の5周年記念Coach万年筆と「Goods Press」付録の小型万年筆
私の記憶が正しければ,雑誌に万年筆が付録で付くようになったのは,『Lapita』が最初ではないかなと思う.
LapitaはMono系ではなく,シニア向けのファッション雑誌な雰囲気だったこともあり,私はあまり買うことは無かった.でも,文房具を含む小物系の記事が多い号は買っていた.その後2008年に休刊してしまったのだけど,万年筆付録第一弾の2005年11月号は,文房具界(?)を震撼させ,雑誌の発売日に書店から在庫がサッと消えた.一気に消えた.平積みの山がそこだけ凹んだ.どこの店にも無かった.
私も探し回ることになり,夜中に田舎の小さな書店で1冊ようやくゲットしたときは,泣ける程嬉しかった覚えがある.
Lapitaの万年筆は『ミニ檸檬』,『赤と黒』,『ALWAYS』,『ホワイト』の4本があり,書籍の付録未開封品はセットで6万円ものプレミアが付いていたりする.正直言ってこの金額を出してまで買う程の物かは微妙に感じるけど,中古がAmazonで若干流通しているので,興味のある人は探してみると良いかもしれない.
ここ2,3年は第何次かの文房具ブームだそうなので,Lapitaがもう少し延命出来ていたら,文房具特集の頻度を上げて生き延びられたかもしれないですな.
と,いうことで,本題のMono Max 2013年1月号
とGoods Press 2013年1月号
です.既にCoach万年筆の付いたMonoMaxは入手困難になりつつあるので,欲しい人はこの先を読み進める前にクリックするが吉.ネット通販で在庫がなくても泣かない.リアル店舗にまだ残っている場合もあります.
まずはGoods Press 2013年1月号.表紙にもビシッと『特別付録 オリジナル万年筆』と書かれています.
これが本体と説明書.箱は雑誌付録で最近良く見るサイズ・形状の物で,特筆する部分もなかったので即廃棄.
インクカートリッジは所謂ヨーロッパ共通仕様.LAMY等一部メーカーを除く欧米メーカーのものは大抵適合し,国産でもOHTOやトンボ,ぺんてる等が共通仕様の物を作っています(無印良品で売られているカートリッジもOK).
で,これが付いてくるインクカートリッジ.青2本.
万年筆本体.色は明るい黄緑色.ラッカー塗装のツルツルした肌触り.以前の付録万年筆は鮮やかなオレンジ色だった覚えがあるけど,色的には今回の方が安っぽさが少ない感じ.
キャップはネジ式ではなく,『嵌合式』と呼ばれる『はめ合わせ』るタイプ.
値段を考えたら当然ですが,鉄ペンです.
確かに金のペン先のくにゃっとした書き味に比べると,鉄/ステンレス製のペン先は腰が固くてガリガリする感じがある.でも,まぁそれなりに味があって良いのではないかなとも思う.
ペン芯のフィンの部分.
裏側に『3』の刻印.
ネジ式の首軸を外し,カートリッジを取り付けて再び軸を取り付けたら準備完了.
ネジを回した時のキーキー言う音,何とかならないかな….黒板をチョークで引っ掻いたような音なので,雑誌付録万年筆や無印のアルミ万年筆等,使うときにはいつも鳥肌が立つ.
次はGoods Press 2013年1月号.こちらの表紙は更にデカデカと付録万年筆をアピール.
箱もちょっと高級な感じ.そして『COACH』の文字が輝いてます.
万年筆とインクの収め方も凝ってます.プチプチに包んであるだけって状態ではありません.
本体.オーラがあります.
そして金属リングに『COACH』の刻印.
クリップはデザインだけでなく,剛性利用ではなく,きちんとスプリングで挟み込むタイプ.安物だからといって手を抜いてません.侮りがたし.
そしてCOACHのモノグラムが印刷されています.質感も肌触りもとても良い感じ.
こちらも嵌合式.COACHのデザインとしてはアリなんだろうけど,個人的には首軸の金属部分のギラギラが安っぽくてちょっと苦手.
ペン先のアップ.
こちらもペン芯裏に『3』の刻印.
ネジ式の首軸を外し,インクカートリッジをプシュっと押し込みます.
ニブが似てるなぁと思ったので,並べてみます.まずは表面.
横面.
裏面.…完全一致?
ニブはともかく,軸は全然違います.Goods Pressの方がかなり短い感じ.そしてCOACHは高級感すら漂うデザインと仕上げ.
ペン先の慣らしが終わると(腰の固さも含めて)感触が変わってくるかもしれないけど,常用はちとキツイかな.
ちなみにペン先の太さは欧米のEF,国産のFといった感じ.そして付属のインクは共に青で,MonoMaxの方がやや濃い色をしています.
COACHの万年筆が実に良いデザイン・質感を持っているので,その分書き味が非常に残念な感じ.ニブを他の物から移植したいくらい.時間を作ってトライしてみようかな.
それと結構不良品が混じっているような話も聞きますので,キャップがユルユルであったり等,通常の使用に支障を来すほどのおかしな点があった場合は,説明書に書かれている『付録事務局』に問い合わせるのが吉.
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コメント
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「ミニ檸檬」と「赤と黒」は良い書き味でした。「赤と黒」は落として壊してしまいましたが、ミニ檸檬は今でも使っています。
そのレベルを想定していたので、Goods Pressものは、まったくの期待はずれ。
そのくせ、本文では「絶妙な書き味」などと謳っています。
「よく言うぜ」、と、この雑誌自体への信頼感も大幅に低下しました。
投稿: ヒロキタ | 2013年1月 8日 (火) 01時11分
Monomaxに適合するコンバーターは新品のプラチナのコンバーターのみ。
ウオーターマンが適合するとか書いているのはただのうそつき。ペリカンのコンバーターも適合せず、これがいいと書いているのもただの糞だ
投稿: passers-by | 2013年7月 4日 (木) 01時50分
プラチナ製でも,使えたり使えなかったりという状況のようです.
http://d.hatena.ne.jp/pgary/20121222/p1
ペリカン製に関しても,使える/使えないの両論がありますね.使えている方は,口を押し広げつつ半ば無理矢理挿しているのかなという気もしますが….
いずれにしても,万年筆側の公差にかなり問題があり,一連の「使える/使えない」議論に発展しているのかなと考察します.
時間を見付けて私もコンバータを試してみたいと思います.
投稿: tadachi | 2013年7月 4日 (木) 10時49分
はじめまして!
私もコーチの万年筆気に入っているのですが、ニブの交換について行いたいと思っているのです。どこのメーカーのがマッチしそうでしょうか?良い情報がありましたらお教えください。
最近では、monomax アニエスベーの万年筆も入手しましたが、やはりインクフローが良くないですね。
投稿: 黒田 宏 | 2013年10月13日 (日) 10時16分
黒田さん,はじめまして.
GoodsPressのとMonoMaxのニブを交換できるという話ですが,コーチの方が書きやすいので,私は試していません.
所謂,(安物の)『中華万年筆』ならマッチする物がありそうな気がします.でも,当たり外れが激しいので,(ペンクリ持ち込みまですると大袈裟ですが(^^; )ペン先の調整をしつつ使う方が良いかもしれませんね.
投稿: tadachi | 2013年10月13日 (日) 15時58分
tadachi 様
ご提案ありがとうございます。
あれから、monomax アニエスベーの万年筆を使用してましたが、書きやすさで私も結局コーチをそのまま使用してます。
コーチを予備で購入し(ヤフオクなどで販売されてます)交換を挑戦してみます。またご報告致します。
投稿: 黒田 宏 | 2013年10月27日 (日) 11時02分
私はアニエスベーの万年筆のニブを、パイロットの「デスクペン・ペンジ」のニブに交換して使用しています。太さはEFとFから選べます。(若干の加工が必要ですが、書き味は格段に良くなりました。)
投稿: yoshitaka | 2013年11月 9日 (土) 13時11分
コーチ万年筆ペン先交換について。。。英雄や永生の中国万年筆やオート万年筆のペン先に交換できました。
何でも取り替え可能ですが、今は永生ので使用してます。
ペン先以前より短くなりました。書き味はインクフローがあまりよくありませんが、スムーズな感じにはなりました。一応ご報告致します。
投稿: 黒田 | 2013年11月10日 (日) 09時29分