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2012年7月 9日 (月)

新しくSIGMAから出た便利ズームが凄い件:SIGMA 18-250mm F3.5-6.3 DC MACRO OS HSM

このエントリーにポストした通り,5月にTAMRON 18-270mmF3.5-6.3 Di2 VC PZD  B008 を購入しました.

このレンズは所謂『便利ズーム』,もしくは『高倍率ズーム』と呼ばれるレンズです.広角から望遠までを1本のレンズでカバーするため,一般的な撮影の際にはレンズ交換が不要になるレンズです.

例えばEOS Kiss x5ダブルズームキットのキットレンズでは,18-55mm,55mm-250mmという2本のレンズが同梱されており,用途に応じてレンズ交換をする必要があるわけですが,1本でこれら焦点距離をフルカバーしているということです.おまけに小型軽量のため,持ち運びの負荷も提言できるため,旅レンズとしても打って付け.

実際にこのレンズを持ち出したときには『流石は便利ズーム.便利だなぁ』と実感していた訳ですが,その反面,しわ寄せは画質に来ていました.

私はどちらかと言うと『精細な画像』が綺麗に思える側の人です.そんなわけで,TAMRON B008Eの柔らかな…悪く言うと眠い解像感の無い絵が,今一つ好きになれませんでした.人によっては『味』や『雰囲気』という表現をされるかもしれませんが,私は『便利ズームだから解像感が無いのは仕方ないよなぁ』なんて自分を納得させていました.

そんな所に新発売になったのが,このSIGMAのレンズです.『解像感が凄い』という評判に,飛び付いてしまいました.

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このSIGMAのレンズは2012年6月発売で,出たばかりの新製品です.ephotozineのレビューでは解像度が広角から望遠までExcellentを超えまくり.そして色収差も1pixcel以下.パフォーマンスは星4.5で総合評価は星4つ(5つが満点)というとても高い評価です.

一方のTAMRON B008のephotozineのレビューでは,解像度が18mmでGoodを超えるものの,100mmでFair,270mmでFairとPoorの間です.そして色収差は270mmで1~2pixcelの間という感じ.評価はパフォーマンスが星3つで総合星3.5でした.感覚的に『ちょっと解像感が…』と,思っていたので,このレビューには妙に納得させられました.

と,このようなレビューなどを見ながら2週間ほど悶々としてしていたわけですが,Amazonで在庫が増えては消えていくのを何度か見送り,そして何度目かの『在庫1』に意を決してクリックした次第.

ちなみに現在併売されている旧機種のSIGMA 18-250mm F3.5-6.3 DC OS HSM は,内容的にはかなり違いがあるのですが,型番には『MACRO』が付いていないくらいしか違いがありません.購入する際には間違えないように注意.今回のレンズは5万強ですが,旧機種は新機種が出た関係で値段がグッと下がっており,現在4万弱を推移中です.

で,今回購入したのはSIGMA 18-250mm F3.5-6.3 DC MACRO OS HSMとレンズプロテクタのKenko 62S PRO1Dです.

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『MACRO』の文字が新製品の証.

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旧機種はレンズ径が72mmでしたが,新機種は62mmになっています.

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箱を開けるときはいつもドキドキ.

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単焦点のレンズのように,ソフトレンズケースを付けて欲しいな….

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で,本体と付属の花形フード.本体は思ったよりもスリムで,樽型のボテッとした感じではありません.

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便利ズームは自重落ちすることが多いのですが,このレンズにもズームロック機構付き.ただ,まだ使い始めだからなのかズームリングの回転が少々渋く,自重落ちする感じがしません.

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このロックスイッチ,色付きでないため,ロック状態がパッと見で判別できません.TAMRONでは,ロック位置だと赤いペイントが見えるようになっています.まぁファインダー覗きながらズームしようとしたら回らなくて…という場合は,どっちにしてもあまり変わらないんでしょうけれども,ぱっと見で判別できたほうがベターですな.

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レンズのスペックは,18-250mmでF3.5-6.3です.レンズの明るさに関してはTAMRONと同じなのですが,望遠側がかなり暗いので,屋内利用での望遠はAFが迷って&ISO感度を上げてノイジーになるので,かなり厳しいかもしれません.

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AF/MF切替スイッチと手振れ補正のON/OFFスイッチ.

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何はともあれレンズプロテクターを付けます.これの有無で安心感が全然違います.

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前玉を覗きこむとこんな感じ.『LENS MADE IN JAPAN』の文字も輝いています.

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TAMRON 18-270mmF3.5-6.3 Di2 VC PZD  B008との比較.上がSIGMAで下がTAMRONです.TAMRONの74.4x96.4mmに対し,73.5x88.6mmとSIGMAの方が一回り小さいことが分かります.重さはほぼ同じで,TAMRONの450gに対し,470gです.

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18mmのときは共にこんなに短いのですが,

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最大望遠のときはこんな感じに伸びます.

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では早速EOS KissX5に装着.とてもバランスが良く感じられます.また,花形フードも良い感じ.

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最大望遠時はやはり『ん?』というフォルムに.便利ズームを知らないひとが見たらびっくりするかも.

あと,レンズ鏡筒に書かれている数値は,各焦点距離における最大撮影倍率です.

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***

実際に短期間ですが使ってみた感じでは,レンズがとても軽いために取り回しが良く,ズームリングの回転方向が純正と同じために混乱が少ない等,様々なメリットをすぐに享受できます.最小撮影距離が35cmであり,本レンズのウリの一つである(簡易)マクロもとても便利.その一方で,ズームリングが少々渋い感じがするのが気になった点.それ程大きな問題ではないけど.

この他,レンズフードを(使わない時に)レンズに逆さまにして取り付けている人は多いと思いますが,このレンズでは全長が短いこともあり,指が引っかかってズームリングの回転がしにくくなります.指が引っかかってレンズフードがペコッとハズれ,地面に脱落っていうのは嫌なシチュエーションなので要注意.

次に焦点距離とF値との関係を調べてみたところ,18mmからがF3.5,22mmからがF4,37mmからがF4.5,43mmからがF5,73mmからがF5.6,そして128mmからがF6.3という感じでした.

資料によると,F6.3に落ちる焦点距離はSIGMAの旧機種で147mmから.そしてTAMRON B008は238mmからとのことで,暗くなるのが結構早いです.前にも書きましたが,薄暗い屋内での利用は結構厳しいでしょう.

そして私が一番気になっていた解像度ですが,次のような感じでした.

まずはTAMRONのB008.送電線を270mmで撮影し,トリミングしたものが以下の写真.

クリックして拡大して頂くとより分かるのですが,電線の輪郭がぼやけており,また,色収差もかなり目立つのが分かります.

Tamron270mm

同じ場所をSIGMAで250mmで撮影し,同じようにトリミングしたものが以下の写真.

こちらはパッと見ですぐに分かると思いますが,電線がシッカリと線として像を結んでいる他,細々とした器具類もシャープに写り込んでいます.また,色収差も許容範囲.そうです.このような絵が撮れる万能ズームが欲しかったんですよ.満足.

それと対象物のサイズを見比べて欲しいのですが,250mmで撮ったSIGMAの方が,270mmのTAMRONよりズーム出来ているように写っています.いつもこのような傾向があり,実際に撮影した画像では数値上のデータと逆転しています.この傾向は,EFマウントのみかもしれませんが….

なお,礙子(絶縁用の白い器具)がTAMRONでは灰色に写り,SIGMAでは白く写っているのは,撮影時刻が異なるのが主要因です.前者は朝方,後者は昼過ぎに撮影しました.

Sigma250mm

***

 

と,いうことで,マクロすらも撮影できる『便利ズーム』を入手出来たことに満足しています.

とは言え,やはりレンズが暗い点は如何ともしがたいので,主に屋外用として利用することになりそうです.そして旅行時には,屋内用にはコレ,余裕があれば単焦点のコレも持って行くという感じかな…と,書いて,『結局荷物が減ってないやん』という点に気が付きました.うーん.

余談ですが,TAMRONが18-300mm F5.6-6.3のレンズの特許を出していたり,Canonも 18-270mm F3.2-5.6特許を出している状況を考えると,このゾーンの製品は今後今以上に厚くなる可能性があります.レンズの明るさという面ではCanonに魅力を感じますが,果たして製品として発売されるのかな….

とは言え,出るかどうかすら不明な製品をアレコレ考えても仕方ないという観点からは,『シャープな絵が好きな人』にとって,SIGMA 18-250mm F3.5-6.3 DC MACRO OS HSMはおそらく現状でベストな万能ズームだと思います.お薦め.

続きはこちら

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コメント

私はNikon派ですが、Tamronとの比較は大変参考になりました。b

同じ光線状態で撮影しないと意味がない。

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