NEXを持ち歩きカメラにする:SIGMA 30mm F2.8 EX DNとハンドストラップ
前回のエントリーに書いた通り,NEX-C3Dを格安で入手しました.
しかし実際に使用してみると,常用レンズとして期待していたパンケーキの16mmは少々画角が広すぎる感じ.かと言って18-55mmは付けっぱレンズとしては大き過ぎる.
そして公開されているEマウントレンズのロードマップを見ても分かる通り,今後コンパクトなパンケーキの追加投入は予定すらされていません.純正のレンズの中では,レンズの写りやスペック的にカールツァイスブランドのSEL24F18Zがメチャクチャ魅力的に感じるのだけど,価格が高い上にとにかく大きい.マイクロフォーサーズと比べると,レンズのバリエーションが乏しいのが少々厳しい所.
そんな中,TAMRON 18-200mm F3.5-6.3 B011SE やSIGMA 30mm F2.8 ,SIGMA 19mm F2.8 が出ました.サードパーティ製ですが,何れも評価が高く,売れすぎて品薄になっているものもあります.そして私が購入したのは,SIGMA 30mm F2.8 EX DN.
このレンズにした理由は,小さいこと.メーカーのページ(19mm,30mm)にも載っていますが,19mmの方は最大径x全長が60.6x45.7mm.30mmの方は更に短く,60.6x38.6mm也.
最短撮影距離が19mm/30mmで20cm/30cmと10cmも差があるので悩みましたが,最終的には大きさと30mmという使い易い画角(35mm換算で約50mm)を選んだ次第.
箱はこんな感じ.普通のSIGMAのレンズと同じデザインですが,かなり小さいです.
開ける瞬間はいつもワクワクしますな.
このレンズにはソフトケースが付いてきます.
中にレンズ本体.小さいですな.
なお,19mmの方にはレンズフードが同梱されているそうですが,30mmには付いてきません.
デジイチの大口径レンズを見慣れた人には,まるでおもちゃか何かに見えるほど前玉が小さいですな.
NEX-C3に取り付けるとこんな感じ(レンズキャップを付けた状態).マイクロフォーサーズ用のPanasonic H-H020と比較すると比較にならない長さですが,それでもまぁ許容範囲.
純正の16mm F2.8を並べるとこんな感じ.少しだけ長くなるけど,まぁそれ程気にならない程度です.
レンズキャップを外すとこんな感じ.中々精悍です.ボディがホワイト以外なら,更に締まった感じになるかも.
で,これに取り付けるために用意したレンズプロテクターのKenko 46S MCプロテクター とレンズフードの エツミ メタルインナーフード 46mm E-6309.
レンズフードは本来Lumix G20mm F1.7用の物です.
レンズプロテクターを取り付け.
当然ミリ単位で全長が伸びてしまいますが,万が一のときにレンズの盾になってくれることを考え,我慢.
そしてこれがレンズフード.とても質感の良い金属製です.
レンズプロテクターの上に取り付けるため,更に全長が伸びます.
どちらかと言うと,フレアやゴーストを防ぐ機能よりも,ぶつけた際のダメージを極限まで下げるプロテクターとしての機能の方が有用そう.気になるケラレ等ですが,使ってみた感じでは特に問題は発生しませんでした.
ボディに取り付けて横から見るとこんな感じ.少し全長が伸びますが,これも許容範囲です.
ただ,レンズとフードの径が異なるため,レンズに付いてきたレンズキャップがはまらないという問題が.
そこで別途レンズキャップとして,Kenko KLC-37 を購入.
紐付きにしたのは,『こんなに小さいと,絶対に落としたり無くしたりする』から.マイクロフォーサーズやNEXユーザは,かなりの割合で無くしたりしている筈だっ(断言)
『ワンタッチで脱着が可能』と書かれていますが,実際に使ってみると紐付きはとても便利です.外した際にポロッと手から落ちてしまったとしても,絶対にどこかに行ってしまうことは無いので,非常にラフに(必要以上に神経質にならずに)キャップを外せます.
ヒモの長さは少々長く感じるかも.
一式取り付けたレンズに…
このような感じでキャップを取り付けます.実際に使ってみると,ヒモの長さは『やや長め』と感じる程度で,邪魔になるほどではありません.
前回のエントリにも書いたELECOM DGB-S011BKに横向きに納めるとこんな感じです.
流石にコンデジのようにテトリス的に収まることはありませんが,凸凹しつつもある程度余裕を持って収まります.
縦方向にも納めることが出来ます.使い勝手的には,この方向に入れるのが一番使い易い感じ.
フラップを固定するとこんな状態になります.スッキリコンパクトに収まりました.
で,上の写真にも写っていますが,私はネックストラップではなく,ハンドストラップを使用しています.モノはエツミ E-6362です.
ストラップの付け方の説明.
NEX-C3に付けるとこんな感じになります.
散歩の時は,ストラップを手首に絡ませて本体を無造作に掴んで…というスタイルで持ち歩くことが多いです.このように持てば,パッと構えてサッと撮れる体勢に移行できるし,ネックストラップ使用時程の大袈裟な感じになりません.
**
では,SIGMA 30mmの写りを見てみましょうか.
以下の写真は先月福岡に行った際に撮影した写真です.
それにしても,天神辺りの福岡の都会さには驚きました.雰囲気的には,大阪と言うよりも東京に近い感じ.そして日本に7店しか無いApple Storeもありました.
ちょっと時間が空いたので,福岡城周辺を文字通り散歩.天守閣とかは残っていないのですが,戦国マニアとしては石畳みを駆け上がり,城跡の石垣を見るだけで興奮(笑)
福岡城はビル街に囲まれた街中にある公園という感じで,規模こそ異なるものの,大阪城と似たような感じがしました.
このときは天気が悪かったため,青空の写真が撮れなくて残念でした.多分秋口にもう一度行くことになると思うので,そのときは晴れて欲しいな.
石垣に群生する花.SIGMA 30mmはあまり寄れないので,『もう1,2歩寄りたいけど寄れない』ということが多いです.マクロレンズ的に使えたら,もう少し違った絵が撮りたいシチュエーションです.
堀の周りに群生する紫陽花がとても綺麗でした.
そしてSIGMAの後ボケは,個人的にはとても好きなボケ方.
福岡と言えば屋台.夜になると大通り周辺に沢山出ていました.
F2.8なのでメチャクチャ明るいわけではないけれど,夜の街も綺麗に撮影出来ました.色の乗りも絶品で,このレンズとボディの組み合わせは実に素晴らしい.
コンデジだとISO感度を上げまくってザラザラになってしまうような状態,もしくは明るい部分/暗い部分に引っ張られて絵として破綻してしまうようなシチュエーションでも,実にうっとりとするような絵が撮れます.何度でも書いちゃうよ.実に素晴らしい.
ちなみにこの通りにあるトキハラーメン,『えーっ.ホントにこれが豚骨スープ!?』というサッパリとした絶品ラーメンでした(FBで教えてもらいました.ありがとう!!).おすすめ.
そして以下は福岡で撮影した写真では無いのですが,室内撮り/料理や小物撮りのサンプル.
あまり寄れないレンズですが,この程度は寄って撮ることが出来ます.
デジイチではあまりしませんでしたが,NEXは縦にして撮るのが楽しく感じます.
手前のコップにピントを合わせ,盛大に背景をボケさせてみました.きれいにボケさせることが出来るカメラ/レンズってやっぱり良いですね.『コンデジとは違うのだよ,コンデジとは!』と,ラル大尉の声が聞こえてきそうです.
そしてコントラストの差が激しいシチュエーションでも,フルオートで綺麗に撮れているのが驚き.コンデジだと,殆ど真っ暗な写真になってしまう機種が多いんじゃないかな.
***
まとめです.
このレンズはAmazonで約2万弱という非常リーズナブルな価格で売られているにも関わらず,性能の評価が非常に高いレンズです.例えばephotozineのレビューでは,開放から解像度が素晴らしいこと等が評価されており,パフォーマンスが満点の星5つを獲得しています.
私も実際に使っていて,『写りが悪い』と思ったことは無いと言って良い程です.とてもシャープな写りであり,色味も好み.そしてそしてボケも綺麗.レンズが比較的明るいので,少々暗い室内でも特に問題なく使用できます.
しかし写り以外の点では不満もあり,
- 電源ON時,スリープモードからの復帰が遅くなった気がする
- 持ち運び時にカラカラ音がして,気分的にちょっとイヤンな感じ
- 最短撮影距離が長めで,もう少し寄りたいけど寄れないということが多い
- レンズの長さがもう少し短ければもっと良いんだけど…
- もうレンズが少し明るい方が嬉しいんだけど…
なんてことを思ったりもします.
でも,この組み合わせ以上にベストなセットを知らないので,普段から持ち歩いているほか,荷物の都合上デジイチを持って行けないときにもお供させています.
後は…やはり引ける/寄れるレンズが便利と感じることもあるので,TAMRON 18-200mm F3.5-6.3 B011SE の評判がかなり良いもともあり,このレンズも導入して,NEXで一通り完結できるシステムを組もうか…なんて欲望も.でもそうすると,EOSとの棲み分けの境界が更に曖昧になってしまいますな….
ちなみにTAMRONのこのレンズはとても品薄ですが,SONYにOEM供給され,SEL18200LE という型番でも売られています.
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