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2011年12月28日 (水)

溜め込んだ動画を家の中でも外でも観る(1):AirVideoとLinuxBoxで快適環境

最近の若者は『オンデマンド世代』だという話を聞きますが,『必要なときに必要な物を欲しい』と思うのは誰でも同じ.予め番組表を見て番組を調べ,オンエアの時間帯を待ち構え,始まる時簡からテレビの前に正座してリアルタイムで観るよりも,自分の空いた時間に観たいと思った物を選択し,自分の好きなペースで観るって方が楽しめることでしょう.

# 『最近の若者は…』なんて言葉を使うのは,何となく嫌だなぁ.

私の場合,『後で観るかもしれない』と思った番組を『とりあえず録画』しておいたり(epgrecで自動キーワード予約を活用すると楽),諸々の手持ちの映像コンテンツをLinuxサーバ上に置き,『観たいと思ったときに,本棚の奥底からメディアを探し出す』なんて事無しに,ダイレクトアクセス可能にしています.

そんなわけで,『正にオンエア中』という物や,購入出来ていないコンテンツを除いては,PCの前に座ったり,TVの前に座ってPlayStation3やLinkTheaterの電源を入れさえすれば,まぁとりあえずオンデマンドな視聴が可能になっています.極楽,極楽.

同様の環境は,PT2ユーザであれば構築しているんではなかろうかと思うのですが,今回の話題は,蓄積したコンテンツをiPhone/iPadで視聴する環境について.

今回解説する環境は,

  • iPhone/iPad
  • AirVideo
  • LinuxBox

が必要になります.

2番目までを満たしており,かつ,動画コンテンツをWin/Mac上に蓄積している場合は,本家からAirVideo Serverが提供されていますので,特に複雑なことをしなくても,環境構築可能です.ファイルサーバはLinuxBoxだけど,それをWin/Macでマウントしてるという場合も同様.

本エントリーの肝は,『LinuxBox単体でAirVideo Serverを動かす』という点です.家庭内サーバとしてLinuxBoxを使用しており,各種サービスやファイルサーバも録画サーバも集約しているという人向けです.


○AirVideo ServerをLinuxBoxで動かす方法

AirVideoとは,サーバ側でAirVideo Serverソフトを動かすことにより,サーバ上に蓄積したコンテンツを,iPhone/iPadでストリーミング再生可能にするソフト/環境です.ストリーミングと同時にトランスコードを行うことが可能なため,予めiPhone/iPadで再生可能な形式にトランスコードしておく必要はありません.

しかし前述の通り,純正のサーバソフトは,Win/Mac用しか提供されていません.一応Linuxネイティブで動かすためのプロジェクトがあり,実際に動いてはいるのですが,非純正であることや,諸々のパッケージをインストールし,それもffmpegはソースビルドの必要があるため,少々手間です.

そこで今回は,Wineを使用して,Win用のAirVideo Serverを動かす方法を試しました.サーバソフトは変にWinをゴリゴリ使わないJavaベースで書かれているため,意外とあっさり動いてしまったというのが本当の所ですが….

前口上が長くなってしまいましたが,以下,その手順.


○諸々インストール
1. vncserverをインストール
今回使用するLinuxBoxは諸般の事情により,X-Windowを自動起動させない設定にしています.しかし,AirVideoの設定を行う際にはGUI操作が必要であり,X-Windowが必須.この問題を解決するために,vncserverを使用します.

vncを使用すると,普段はモニタもキーボードも繋がっていないようなサーバであっても,ネットワーク経由でGUIを必要とするソフトも含めて一通りの操作が出来るので,何かと便利です.

# yum install vnc-server
# yum install vnc

これでインストール出来ます.この他に,X-Window関連のパッケージが必要になります.入っていない場合は一通り入れておいた方が良いでしょう.

また,win/macからvncに接続するためには,VNCのクライアントが必要です.私はWinにRealVNCを入れ,接続しました.

2. Wineをインストール

Windows用のAirVideo serverを動かすために,windowsエミュレート用ソフトである,Wineをインストールします.ターミナルから,以下のコマンドを実行し,インストールします.

# yum install wine

3. 必要なWindows用ソフトを一通りダウンロード

  1. JRE v6 を,ココからダウンロード
  2. Bonjour Print Services for windows を,ココからダウンロード
  3. AirVideo ServerのWindows版を,ココからダウンロード

4. インストール
LinuxBoxにvncで接続してTerminalを開き,以下の手順に従って,jre->bonjour PS->airvideo serverの順にインストールします.ここから先はGUI(X-Window)画面が必要になりますので,ターミナルだけでは操作出来ません.

vncの使い方が分からない人は…とりあえずググってみて下さい.例えばこちらのページは実によくまとまっていると思います.オススメ.

# X-Windowは意外と構造が複雑なので,仕組みまで解説し始めると結構面倒なんです….

4-1. jreのインストール

最初は何故かエラーでインストール出来ませんでしたが,何度か繰り返したところインストール出来ました…謎だ.とりあえず,rootで作業すると,すんなり入ることを確認.なお,インストール時に表示されるダイアログ上の文字は,豆腐で表示されますが,気にしなくて良いです.

# wine jre-6u18-windows-i586-s.exe

4-2.bonjourのインストール

こちらはすんなり入りました.注意点としては,デスクトップアイコン,自動更新をチェックオフしてインストールすること.

# wine BonjourPSSetup.exe

4-3.AirVideo serverのインストール

そしてついに本体.

 

# wine Setup243.exe

インストール後にGUIが上がって来ますので,ここで一気に設定してしまって問題ありません.とりあえず一旦閉じ,後から設定を詰めても良いです.

インストールが完了すると,デスクトップに『Air Video Server』というアイコンが出来ます.後でAir Video Serverの設定を変更する場合は,このアイコンをつついて起動します.

Airvideo0

上の画面で一番下に表示されているアイコンが,Air Video Serverのアイコンです.

Airvideo1

一番最初に行う設定は,コンテンツの入っているフォルダを指定することです.指定したフォルダ以下が,AirVideoのクライアントに対して公開されるフォルダになります.

上の画面のように,Linuxで実行すると,『/』から辿る形で指定することになります.

Airvideo2

複数のフォルダを登録可能です.上はとりあえず2つ設定したところ.場所は『Z』ドライブ扱いになっているのが分かります.

Airvideo3

インターネット経由で外部からアクセス可能にする場合,パスワードを設定するのは当然の事ながら,ポート番号もデフォルトから変更した方が良いでしょう.

この他にも諸々設定可能な場所がありますので,詳細設定は自分の用途や環境に合わせて詰めてみて下さい.

# Wineのtips: windowsの『コマンドプロンプト』互換プログラムは,wine cmdで起動できる.


○起動設定

と,ここまでの状態で,AirVideo Serverが無事に起動し,可動している筈です.既にiPhone/iPadにAirVideo(iTunesリンク)をインストール済みの場合は,ここで接続試験をしてみて下さい.

では次に,linuxブート時にAirVideo Serverが自動起動するようにします.

○Linux ブート時に,vncserverが自動起動するようにする

/etc/sysconfig/vncservers』に,以下のエントリーを追加します.

VNCSERVERS="ディスプレイ番号:ユーザアカウント"
VNCSERVERARGS[2]="tcp -nohttpd"

ディスプレイ番号:ユーザアカウント』は,例えばtadachiというアカウントでディスプレイ番号1に繋ぐ場合は,『1:tadachi』となります.『ディスプレイ番号』が何か分からない人は…X-Windowについて調べて理解を深めてみて下さい.わけわかめな方は,とりあえず何も考えずに,『1:あなたのアカウント名』にして試してみて下さい.

次に,vncserverのデーモンが自動起動するようにします.rootで次のようにコマンドを実行します.

# chkconfig --level 3 vncserver on

これでブート時にvncserverが自動起動し,X-windowが(vncserverの環境内で)指定したユーザ権限で起動するようになります.

○vncserver起動時に,AirVideo Serverが自動起動するように設定

vncserverを起動するアカウントの『~/.vnc/xstartup』ファイルに,以下のエントリーを挿入します(CentOSの場合はexec gnome-sessionの前に挿入して下さい).

#for AirVideo
kill -9 `ps ux | grep AirVideo | egrep -v grep | awk '{print $2}'`
wine ~アカウント名/.wine/drive_c/Program\ Files/AirVideoServer/AirVideoServer.exe

これで一通りの起動設定が終了です.一度LinuxBoxを再起動し,AirVideo Serverが自動的に立ち上がっているかを確認してみて下さい.


以上で,サーバ側の準備は完了です.この他に,インターネット経由で自宅のAirVideo Serverにアクセスする場合は,ルータの穴開けやポートフォワードの設定を行って下さい.

実際の視聴等については,次のエントリーで解説します.

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