Jetstreamの裏抜け問題
約1年程前からジェットストリームの裏抜け問題が話題になっていましたが,『まぁ多少抜けても問題ないっしょ』とか思っていました.
しかし,『事件』は2012年用のカズン本体を購入し,来年の卓上手帳の候補として検討し始めたときに起きました,
『カバーは使い回しをしよう…』と,2010年版を引っ張り出して見てみると,右の写真のような状況.いや~.壮絶な状態ですな.
この写真は,2010年の1月に書いたページの裏側を2011年10月に写した物です.薄い色のペンで書いたような感じで,しっかり読める濃さで裏抜けしています.こちらのページにもギッチリ何かを書いてあったら,きっとゴチャゴチャして読み辛くなっていたことでしょう…
ちなみに表側のページはこんな感じです.筆記直後と同じような状態であり,退色したり滲んだりしていません.
なお,下の『2011/10/30 check』以降の部分は,筆記直後の裏抜けの状態を見るために追記した物です.冒頭の写真を見ても分かるとおり,筆記直後は全く裏側に抜けません.筆記直後に抜けていればすぐに気が付き,そして対策が取れます(例:そのペンの使用を中止する).しかし,数ヶ月以上立ってから問題が顕在化するのが,この問題の深刻な所です.そして気付いたときには時既に遅しです.
ちなみに,ジェットストリームを特典としてバンドルしている『ほぼ日』では,サポートページにこのような説明が掲載されています.しかし,諸々調べてみると,『ほぼ日手帳』で使用しているトモエリバーは,ジェットストリームとの相性が特に悪く,裏抜けしやすいらしいとのこと.
このカズンは,本棚の中に立て,普通の居住環境の中で保管していました.ですので,特に湿気が多い環境に放置していたわけではなく,濡れたまま放置したわけでもありません.
長期保存の場合は『ドライボックス(*)』内に入れておけって話なら別ですが,そんなデリケートな物は日常的に使用するには難有りなので,厳しい所です.
(*)乾燥剤を入れて湿度を40%程度に下げることにより,中に収納したレンズ等のカビを防ぐ収納ケース.カメラ持ちなら持っておきたい(must?)周辺機材.
職場でメインで使っているのは,水性ボールペンのV CORN.ほぼ日手帳等への筆記は,Pelikan スーベレーン M600
にLAMY インクボトル ブルーブラック(*2)を入れて使っています.そしてそれ以外には,かなりの割合でジェットストリームを使用していました.
長期保存しそうな物も例外ではありません.例えば,今年の卓上手帳として使用していたリスティ手帳でも使用していました.しかし,こちらは紙質がしっかりしているせいか,裏抜けの兆候は今のところありません.
(*2)所謂トラディショナルなブルーブラックインク.筆記時はブルーブラックだが,筆記後にインク内の鉄イオンが酸化し,黒く定着.定着後は耐候性に富み,長期保存に向くと言われている.その代わり酸性が強く,ペンを傷めやすいという諸刃の剣.
とりあえず,ピュアモルト ジェットストリームインサイドのリフィルを,断腸の思いで普通の油性BPリフィルに交換.リフィルは,TOMBOのObject K4やリポーターに使用されている,BR-CS2系がピッタリ合います<TOMBOのBP替え芯一覧>.
そしてその他のメモ書き用ペンには,ジェットストリームを残すことにしました.やはりこのキモチイイ筆記感は捨て難い物がある.
***
検索してみると,メーカーへ問い合わせた方のBLOGも数件発見(ex.猫町フミヲ氏,島村由花氏).メーカーからの回答は,『解決策が無く,改善さする予定も無い』という状態の模様.うーむ.
と,いうことで,ジェットストリームが裏抜けするという情報を知らずに/『大したこと無いだろう』と軽く考えて 使われている方は,その用途にはご注意を.
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