LIFEHACK PLANNER手帳
『ほぼ日手帳2011weeks』,『Associe×能率手帳共同開発の2代目リスティ手帳』と2つの手帳を駆け足で見てきましたが,今回は『LIFEHACK PLANNER手帳』です.
この手帳は LIFE HACKシリーズ等の著書で知られる小山 龍介氏の考案による物で,trystramsからは立派なカバー付きで売られています.
この手帳,以前から興味はあったけれども今ひとつ『ピピッ』と来ないという感じでした.そんな矢先,Amazonにお薦めされた書籍がコレです.写真をご覧頂くと分かるとおり,『公式ガイドブック』と銘打たれた書籍のため,『ほぼ日』のコレと同じような書籍だと思っていました.
それにしては2,415円もするし,高っかいなぁなんて思っていたわけですが,説明をよく見ると手帳付きとのこと.『そういうことなら,これはもう買うしかない』と思って購入した次第.うまく乗せられたような気がしないでも無いのですが,結果的に満足出来れば良いのです(笑)
書影では分かりませんでしたが,パッケージは厚紙で出来ております.『世界の車窓からDVDブック』等のような,おまけがメイン&薄い解説リーフレットが付いている書籍でありがちな形です.
ペラッと開くと左に手帳本体,右に『公式ガイドブック』が貼り付けられています.
公式ガイドブックは29ページしかありません.『公式ガイドブック』の方がオマケという感じです.
しかし,薄いけれども内容は濃い.ボリュームが少ないこともあり,重要なエッセンスのみを凝縮した内容です.しかし,紙面のレイアウトやデザインが秀逸なため,ぱっと見は凝縮感がなく,サラッと読めます.あっさりしているけれども栄養価満点という感じでしょうか.
手帳活用術に関し,『あれもこれも』という感じでゴチャゴチャ詰め込むのではなく,『大事な話を簡単に理解出来るように伝える』ということを重視されているように思います.
手帳を取り出すとウラには豚の貯金箱の絵.こういう遊びも良い感じ.
そしてこれが『LIFEHACK PLANNER』本体.大きさは文庫本サイズです.厚さは約10mm.
カバーはチープなビニールカバーです.流石にこの見栄えでは,ビジネスもカジュアルもちょっとキツイ.
幸いにして普通の文庫本サイズですので,書籍用のカバーを流用しても良いかもしれません.様々な種類,デザインの物が販売されていますので,選り取り見取りです.
1ページ目.
カレンダーは翌年までの2年分.あまり頻度は高くないけれど,前の年のカレンダーも入ってると嬉しかったかも.
この手帳の変わっている所は,各セクション毎に『使い方』の解説ページが見開き2P挿入されていることです.これらの説明だけでも読み応えがあります.
まずは年間のタイムライン.
マンスリーのタイムライン
次のセクションはTASK INDEXです.以降,各セクション毎の説明ページの写真掲載は止めておきます(読みたい人は買って読んでね).
そういえば,TASK INBOXの説明ページに,シールが貼られて修正されている部分がありました.『合計500件分あります。ゲーム感覚で、』の下には何が書かれていたんでしょうか…(簡単に破れそうなので,シールを剥がす勇気無し)
ひたすらチェックボックス付きのToDo行が連なります.1ページあたり50個.これが10P.ガンガン入ってくるタスクを,まずはここで受け止めることを想定しているようです.TASK INBOXと命名されています.
ToDoで時間と連動しなくても良い物は無いので(*),ここに書き込んだ物はデッドライン情報を後で付けたり,ウイークリーに転記されることになります.
(*)もしあるとすれば,それは『やらなくても良い物』.そんなタスクに時間を費やすのは無駄です.ただし『目標』の場合は別.
そしてウイークリーが始まります.バーチカルタイプです,上にToDo欄,下に時間欄という感じで,6時~24時までの目盛りがあります.
この手帳の基本的な使い方は,各種の仕事を『年→月→週→日』という形でトップダウンで細分化して落とし込み,日々行うべきタスクを管理するという形です.全てのタスクには関連性と連続性があるという考えの基に,手帳が構成されています.
そう.そうなんですよ!
手帳と言うと,『打ち合わせをしたいんだけど,○日の○時空いてる?』のような断片的な物を書き込み,予定がバッティングしないようにするための時間管理に使われる事が多いでしょう.しかし,それぞれのアポの背景には,他のタスクとの関連があったり,時系列での順番があったりする(例えば事前に資料を作成するとか,打ち合わせ後に初めて開始できるタスクがあったりとか.アポは全体を構成するパーツの一つでしか無いんです).
そういった物も含めて管理をし,俯瞰して見える化もするというアプローチは,この辺りの管理が出来ずにモヤモヤしている人達の琴線に触れることでしょう.私もこのようなアプローチに共感を覚えます.
実のところ,私も同じようなアプローチで管理を行っている(つもり)なのですが,何分パラレルに複数走っていたり,急にスケジュールや内容が大きく変わる仕事が多いため,うまく回っていない部分があります.そんなわけで,目下この辺りをうまく管理出来る方法を模索中.
短期間の管理であれば,テンミニッツが非常に有効でした.しかし,月単位,年単位のタスク管理となると,違ったやり方を考えないと難しいです.
このような悩みを持っているのって私だけなんかなぁ.タスク項目が200個強くらいあって,それを1ヶ月内に収まるようにスケジューリングし,割り込み仕事も捌きながら,粛々とこなすっていうのを複数抱えるときがあるんですが….遅れが出たり,タスクのプライオリティが変わったりしたら,後続のスケジュールは再アレンジ.そのときは関連するタスクはブロックごと一緒に引き連れて持っていかないといけない.テトリスみたいですな.
タスクは細分化も肥大化もし過ぎないように気を付けてこの数.アナログでやるときは(一覧性はアナログが勝る!),ExcelでA3数枚に線表を印刷して貼り合わせ…という形で管理したりしています.仕事がパンパンになったときは,流石に手帳のサイズで全部を管理するのは無理.いや,実は素晴らしいやり方が存在しているのを知らないだけなのかも.
あと,この手の話に興味がある人は,Program Evaluation and Review Technique(PERT)を理解しておくと良いでしょう.複雑な関連性を持つタスクの集合を,最適な順番に並べ替え,最終的に線表に落とすためのテクニックが身に付きます.MS Project等で電子的にやっても良いと思いますが.
閑話休題.手帳の話に戻ります.
次はFIELDWORK NOTES.
要はメモページです.他のページもそうなのですが,薄いドット方眼になっています.その後は…
『CREATIVE FRAME WORK』と題し,数ページ様々な方法論の解説が続きます.そして最後のページは(持ち主の)個人情報ページ.
今回紹介したそれぞれの手帳を並べると,こんな感じ.
左からMoleskine pocket,LIFEHACK PLANNER,ほぼ日手帳2011weeks,リスティ手帳です.
携帯性の面から言うと,何れも少々難ありですが,それを補って余りある内容になっています.
書店の店頭でも,手帳コーナーが賑わう季節になりました.来年の手帳をまだ決めかねている場合,今回紹介したような『少し変わった』手帳も視野に入れて探してみませんか?
もしかしたら,凄まじく仕事の効率が良くなる手帳に出会えるかもしれませんYO.
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