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2009年10月 6日 (火)

ダイソーの『携帯用メモホルダー』

Pme1 100円ショップの文房具コーナーには,何気に面白いものや,『えっ!この価格でこれが!?』のような物が置かれているときがあるので侮れない.例えばコレとかはツボを突かれた秀逸な商品だった.

今回書くのは,『携帯用メモホルダー』.名前だけ見たら『ふーん』な感じなのだけど,結構これが優れもの.ダイソー侮りがたしと今回も実感することになった.

以前もどこかに書いたような覚えがあるけれど,私が『情報カード』を使うようになったのは,梅棹忠夫氏の『知的生産の技術』という本に大学の図書館で触れてから.この本は,『知的生産』という言葉を創り出し,そして『情報カード(京大カード)』,『情報整理・生産』という分野では聖書とも言える本です.この分野に興味があり,まだ未読の方は是非ご一読を.

この本,第1刷はなんと1969年.未だに版を重ねている超ロングセラーの本ではありますが,その理念・概念・考察に関しては未だ輝きを失ってはいないものの,方法論に関しては,やはり時代感じさせられる部分があることも事実.1969年と言えば,アポロ11号が月面に着陸した年であり,また,UNIXが生まれた年.私はまだ生まれてすらいないし….

そんなわけで,私がこの本に感化されて情報カードを使用し始めたときは,方法論に関しては自己流にアレンジした上で,B6情報カードを使用していました.

その後,Pile of Index Cards,略してPoICというページを見つけて稲妻に打たれたような気持ちになり,一時期冷えていた情報カード熱が再燃,サイズも5x3サイズに切り替えて現在に至ります.とは言え,最近は情報カードの消費量が落ちてきており,月に数百枚消費するようなペースではありませんが…カード作成・整理に費やすことが可能な時間との兼ね合いで,色々と試行錯誤中.

で,話は少し脇に逸れましたが,今回紹介する製品は,実は情報カードに関係しています.

情報カードにはいくつかサイズがあり,一般に『情報カード』として流通しているものとしては,

名称 サイズ
B6判 182×128㎜
紙幣サイズ 160×76㎜
6x4サイズ 152×102㎜
5x3サイズ 125×75㎜
名刺サイズ 91×55㎜

があります.この中で入手性が比較的良いのは,B6判と5x3サイズ,名刺サイズ辺りでしょうか.メーカーとしては,コクヨとライフ,コレクトがメジャーです.

情報カードは基本的に1トピック1枚で使用し,ノートのようにガンガン詰めて書くという感じではなく,また,単語帳のようにスカスカに書くという感じでもない(後者は場合によっては『アリ』だけど).そして本格的に使用し始めたら,消費量はかなりの量になるので,コスト的な面と,保存場所の両面を考慮しないといけない.

そんなわけで,広すぎず狭すぎずの自分の用途に合ったベストサイズを探して使用することになるわけですが,私の場合は(PoICに感化されて使い始めた)5x3サイズが丁度良いかなという感じです.以前はB6判を使用していましたが,サイズに若干余裕があるため,ノート的に使用してしまって1枚に情報を詰め込み過ぎてしまうことが多々あり,後で整理するときに面倒なことになる場合が多々ありました.

で,メイン用途はこれで良いとして,問題はそこに入れるまでのメモ的物を書き連ねる情報バッファ.今の所,RHODIA No.11 が私には一番しっくり来る感じです.私にとって,ちょっとしたメモとかToDoリストとかを書くのには,RHODIA No.11は丁度良いサイズ.特に毎朝出社直後に書く,『今日やること(ToDoリスト)』をまとめるサイズとしては,ベストなサイズ(*)です.

(*)詳細すぎず,かつ,大雑把すぎない程度に項目のみ列挙する.毎日続けていると,一日にこなせる自分の仕事量の見積もりも正確になるし,日々の/1日の中でのペース配分も出来るようになるので,毎朝のこの習慣はお勧めです.各項目の頭に『□』を書き,完了したら『済』の小さな判子をペタペタ押して行くようにしているのですが,帰宅前に全てに判子がつかれていると気分が良い物です.(『済』判子のこのような使い方は,日垣氏の著作で知りました)
ただし,日々の細かな作業にのみ目が行ってしまうと全体が見えなくなるので,ガントチャート的な全体像を意識しつつ,日々のToDoを書き起こす感じにするのがベター.

で,一時期『この部分も情報カードが使えないかなぁ』と思っていたのですが,ネックになるのは2点あり,1つは筆記サイズ,そしてもう1つの問題はカードの携帯方法.

サイズの問題は『名刺サイズ』を使用すれば概ね解決するわけですが,このサイズのカードを持ち運ぶ良い製品は中々見付かりません.そして出来れば卓上以外の所でも書きたくなるわけで,こういうことを考え始めると,絶望的にならざるを得ない.そういうことを考えると,RHODIA No.11はサイズと携帯性の両方,さらに筆記スタイルまでクリアしているため,このような目的に対しては完璧な製品と認めざるを得ない…と,いう感じでした.

前振りが非常に長くなりましたが,この『携帯用メモホルダー』は,これまで解決できなかったこの問題を,一気に解決する素晴らしい製品です.それもたったの105円(税込み)で.実にリーズナブル.この手の商品は使ってナンボのものですので,消耗も激しい.超高級な耐久性の高い物を長期間使用するというのも手だとは思いますが,そこそこの物を使い潰して買い換えるというのも良い方法.105円なら,消耗品と割り切って使うことが出来ます.

と,いうことで,以下は写真ギャラリー

Pme2 こんな感じで売られています
Pme3 開くとこんな感じ.左側の面に100枚程ストック可能になっており,右側に1~2枚挟んで書けるようになっています.
Pme4 何気にこのサイズは使いやすいよね…と,思い,身近なこのサイズの物を並べてみたの図.

左がmini5の手帳,中央が今回のメモホルダー,右がiPhone 3G

サイズだけでなく,縦横比も近いものがある.
Pme5 携帯メモホルダーに付いて来る紙は表面がツルツル&腰が無いので,速攻で入れ替え欲求が発生すると思います.

私は無地の場合はコレを使っています.0.12mm厚のため,5x3サイズの0.19mmよりも若干薄い.
Pme6 方眼の場合は5mm方眼のこれ一択.

小さいサイズのメモの場合,通常の横罫は(用途が合えば別でしょうけれども)結構使いにくく感じます.
Pme7 メモホルダーの右側はジョッターとして使えるようになっています.カバーは厚くて固い板になっており,サイズも丁度手のひらサイズであることもあり,非常に使い易い.

(ただし,このように折り返すと,当然カバーの折り目に負荷がかかるので,柔い所から裂けて来そうです.元々そんなに頑丈な作りではないですし)

紙はこのように上面と左下の角を引っ掛けて固定します.同梱されているメモと比較すると,名刺サイズの用紙は若干横が狭くなる.
Pme8 似たような製品は,5x3サイズ,B6サイズにもあります.一通り並べるとこんな感じ.

一番右のB6サイズ用は,親父が持っていたものを貰いました.昔,京大カードを使っていたようです.血は争えないと言う事か…
Pme9 5x3用は数年前に購入したコレクト製です.
Pme10 中身は今回のケースのスケールアップ版という感じ.ただし,サイズ的に余裕があるので,中央にペンを挿せるようになっています.
Pme11 こんな感じに収まります.
Pme12 5x3サイズはC-3532のセクションを利用.

情報カード使いとして最近感じている問題は,情報カードを扱う店が減って来たということ.mini5(システム手帳)でも同じような危機感を感じているのですが,昔と比較して需要が低下しているでしょうから,メーカーが生産を止めないかヒヤヒヤしてます.mini5の方は,一部メーカーがリフィルの生産から撤退してしまいました…

そんなわけで,少しでも情報カードユーザを増やして消費量を増やしたい(笑)

特に私が常用しているコレクト製のセクション(5mm方眼)は,なかなか売っていませんし,通販でも扱っている店はあまり多くありません.他社製の方眼カードは5mmピッチではないため,気分的に敬遠しています.

私は難波(大阪)に出たついでにまとめ買いすることが多いのですが,東急ハンズやロフトとかで大量に大人買いするようにしています.カードは嵩張るし重いので,持ち帰るのが結構大変ですが….

…とか書いていてふと思い立ってAmazonを調べてみたら…うはっ.5x3サイズ名刺サイズも買えるのね.灯台下暗し.

と,いうことで,コレをしばらく使ってみようかと思います.

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