音楽プレイヤーとして使用する:mylo
最近はmyloをmp3再生用機器として使用している時間が長い今日この頃ですが,皆様の所のmyloはどのような感じでしょうか.
素材写真は2ヶ月も前に撮っていたのにも関わらず,すっかりエントリーを書くのを忘れていたので改めて書いてみようと思います.そのため,写っているアルバムは少し古い感じになってしまいましたが気にしないでください.今はこういうアルバムを聞いています.もちろん初回限定盤です.もし買えなかった人は,こちらを買って聴いてみてください.イチオシです.
閑話休題
SONYと言えばAV機器メーカーというイメージを持つ人が多いと思いますが,SONYの代表的な製品といえば,やはり『ウォークマン』でしょう.でも,多くの人には,SONYはシリコンメディアを使用した携帯型音楽再生機器に関しては新しい潮流に乗り遅れて移行に失敗し,気が付いたらiPodに市場を席巻されていた…と,いった感じに写っていると思います.
でも,腐っても(失礼!)SONY.myloにもきちんと音楽再生機能が備わっています.それも単にオマケ的な感じではなく,端々にコダワリを感じる形で.
改めてmyloでの音楽再生機能に関して説明すると,
対応フォーマットは
- MP3
- ATRAC
- WMA
- AAC
の4種類.SONYの製品らしくATRACは押さえてあります.基本的にこれらフォーマットがサポートされていれば,まぁ困ることは無いでしょう.
音質はと言うと,私はWalkmanの方は使っていないので他のSONY製品との比較は出来ないのだけど,スピーカーの音質は結構良い感じ.添付のヘッドホンでの利用はまぁ…妥協できる感じ.ただ,myloはSkyp端末という性格上,本体から角型のコネクタで引き出し,ミニプラグ端子が付いたマイク機能を持つアダプタを経由してヘッドホンを繋げる形になっている.なので,本体に直接好きなヘッドホンを繋げることは出来ず,少々ケーブルの取り回しが嫌な感じ.本体側に角型の他にもヘッドホン用の端子を付けておいて欲しかったなぁ.
是非,次期製品が出るようであれば,この辺りもご検討願いたい.
前振りが長くなったけど,再生機能周りのインターフェイスに関して.
と,概要を書くとこんな感じ.そしてここからが本題.
myloに音楽ファイルを転送する方法はいくつかあり,そして転送時に使用するソフトによってUSB接続モードを変更する必要がある.さらには転送方法によって転送先が選択出来ない場合もある.以下の表はマニュアルからそれら対応関係を抜き出したもの
USBモード | 転送時に使用するソフト | 転送先 |
Mass Storage Class | SonicStageCP | 内蔵メモリ |
Mass Storage Class | Explorer | 内蔵メモリ/メモリースティック |
Media Transfer Protocol | Explorer | 内蔵メモリ |
Media Transfer Protocol | WMP 10/11 | 内蔵メモリ |
『おやっ?』と,思った人は結構鋭いかもしれない.表中のオレンジの行に注目.
『技術空洞 Lost Technical Capabilities』という,SONYが凋落した原因を『技術軽視』と『技術系組織の崩壊』にあると論じた本があります.SONYに居た人が,VAIO,Walkman等の開発陣が抱えた苦悩を赤裸々に書いており,昔,『どうしてSONYはあのような選択をしたんだろう』と抱いた疑問に対する答えがかなり載っています.
主にエンジニア視点で書かれているのだけど,この本にはカンパニー制に関してやその他経営的な問題に関しても言及されている.SONYという会社そのものに対して関心がある人にもお薦め.もう少し大きな経営企画的な話に関しては,『ソニー本社六階』の方が有名だけど.
で,この本にもwalkman開発の際には著作権保護に対する配慮に関する涙が出るような話が載っており,『myloも多分…』と,思っていたら,良い方向で裏切られた.
私はこのエントリーに書いたように,8GBのmicroSDHCを変換アダプタに突っ込んでmyloで使用しているのだけど,これにMUSICというフォルダを作り,その下にmp3ファイルをコピーしてやればmyloで再生可能だった.何か『イヤラシイ』著作権保護関係の制限があったり,転送ソフトが限定されたりするんじゃないかと思っていたけれど,それは無かった.
ただ,SonicStageCPで内蔵メモリーに転送する方はバリバリに色々とかかっており,例えばmyloのファイルマネージャーで中身を覗くことも出来なくなっている.
いずれにしても,『変な制限が無く,マトモに使える』携帯型音楽プレイヤーとしても重宝している今日この頃です.こういう決断がiPodが出る前にあったら,また世界は変わったんだろうなぁ….SONYは個人的にはかなり好きな会社なので,是非今後も頑張って欲しい.
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ファイルを直接送り込んで管理できるのはありがたい話です。私は主に動画再生兼ネット端末、時々skypeな使い方をしていますが、ファイルに関してはUSBメモリと同様の扱いで出し入れしています。メインがMacなので用意された枠組みが使えない事もあって、動画変換等は別手段で行ってから転送しています。
動画に関しては720x480補正モードがあるのが憎い配慮だと思います。
投稿: あおしま | 2008年5月25日 (日) 12時10分
あおしまさんはマカーでしたか(^^)
確かにMacから使うとしたら,通常のマスストレージモードが無いとお手上げになってしまいますね…
>動画に関しては720x480補正モードがあるのが憎い配慮だと思います。
そうなんですよね.こういう細かいところまで気が利いている点に,myloチームの職人魂を感じます.でも本当は,アクセラレータ積んでも良いので,QVGA以上の動画をネイティブで再生出来たらな…なんて思ったりする部分もあります.
もしも次の機種を出してもらえるとしたら,このような点の改良と,Bluetoothを搭載して欲しいなぁと願っています.
投稿: tadachi | 2008年6月 3日 (火) 00時37分
数年前に乗り換えました。その前はWindowsをベースにいろいろでした。
マカーといっても、綺麗な皮が付いて管理が楽なUnixぐらいにしか思っていないので、マカーの人が見たら変な顔されると思います。商用ソフトはまったく買いませんし、動画変換もシェルスクリプトでまわしてるぐらいでして。
投稿: あおしま | 2008年6月12日 (木) 11時45分
確かにきちんとしたUNIXとして使えるのは嬉しいですね.昔のA/UXがイマイチだっただけに…
私のメイン環境は,Mac512k~PoweBook100→NeXT cube→Windows&Linuxという変遷を辿っているので,実は今のMacの環境(Unixの上に使い易いUIが乗っている&使い勝手の良いソフトも沢山ある)は理想郷のようにも見えています.
そんなわけで,もう一度Macに舞い戻ってみようか悩み中です.NeXTの頃に慣れ親しんでいた,Objective-C+Interface Builderの開発環境も健在のようですし,楽しめそう.
投稿: tadachi | 2008年6月12日 (木) 12時14分