動画プレイヤーとして使う:mylo
myloの普通の使い方に関してあまり書いていなかったので,今回は動画プレイヤーとしての使い方や使い勝手に関して書いてみようと思います.
先日,こっちのページに少し書いたのだけど,私は本体と同時に,『8GB microSDHC』と『microSD→メモリースティックPro Duo変換アダプタ』を購入しました.そして現在,この中には,動画や音楽がミッチリ詰まっています.
実際に使ってみると実感するのだけど,小型のプレイヤーの場合,動画『も』再生可能なプレイヤーは往々にして動画『は』使い物にならなかったりするのだけど,myloは非常に良い所でバランスが取れているんである.
何故myloで動画を観ようと思ったのか
実際の使い方に関して説明する前に,私が何故myloを使って動画を観ようと思ったのかに関して簡単に説明しようと思う.
私が現在myloで主に見ているのは殆ど録画物なんだけど,自宅にはCATVが引いてあって,CATVのSTBはlinux BOXに繋がっている.linux boxには,ゴーストリデューサや3DYC分離チップ,ハードウェアMPEG2エンコーダが乗った『玄人志向のCX23416GYC-STVLP』というカードを挿してある.そしてこのカードは,ivtvドライバを使って録画出来るようになっている.
# 現在の最新版のkernelには,ivtvドライバがマージされています.saa717xドライバを除いて….このコード,私の書いた"FIXME"のコメントが沢山残っているので,早くきれいにして他のドライバと同様にkernelにマージしたい所ですが,PAL圏の方とも調整しないといけないし…かなりシンドイかも.
予約録画に関しては,自作のWebインターフェイス+バックエンドプログラムで行うようにしている.この環境がすこぶる安定している関係で,もう何年も大掛かりに手を加えていない.
そしてこのivtvカードの出力は基本的にMPEG2ファイルになるんだけど,そのままだとサイズが大きいので,DivXで圧縮するようにしている.以前は変換までlinuxで自動的にやってたけど,今はWinマシンでDivX純正のConverterでやってる.本当はもうちょっと自動化したいんだけど,まぁいっか,といった感じ.
この環境で録画しているのはDiscovery Channelの番組ばかり.それもほぼ毎日何がしか録画しているし,多い日は1日で4時間くらい録画している.地上波の方はと言うと,『たかじんのそこまで言って委員会』と『せやねん!』くらいしか観てないので,こちらの方はDIGAで録画して観たら消すって感じで十分回して行けるので問題は無い.
こうしてディスカバリーを録画したDivXのファイルがどんどん溜まって行くわけなんだけど,正直言って観る時間が無いため,既に数百時間分くらいは在庫があると思う.あ,そこ,『観る時間が無いのに録画するのか?』って質問は禁句ね.
でも,内容に非常に興味があって,タイトルを見る度に,時間があれば観ようと思っている録画ファイルが沢山ある.しかし,PCに向かってとか,NWメディアプレイヤー+テレビに向かって観るとなると,まとまった時間が必要&場所的に拘束されるので辛い.
そんなわけで,アドエスにTCPMPを入れ,細切れ時間を活用して観ようと思っていたのだけど,PCで作成したdivxファイルをそのまま持って行けるというメリットがある反面,アドエスの3inch 液晶は流石に小さすぎた.特に字幕物.短時間の視聴であれば充分耐えられるんだけど,長時間観ると視力低下の危機を感じる.
# 視力は両目共に1.5以上を維持していたのだけど,最近右目だけ少し悪くなって来た….気をつけなければ.
前振りが長かったけど,ここからが本題のmyloの話です.
mylo用に動画を変換
mylo(com-2)の液晶は3.5inchとそこそこそ大きく,そして明るくて綺麗な発色なので,動画再生向きと言えましょう.そんなわけで,アドエスのときのようにドカドカとdivxファイルを持ってきて再生したい所なのですが,残念なことにmylo(com-2)で対応しているのは,以下のフォーマットのみ.
WMV、MPEG-4 AVC/H.264 Baseline Profileに対応したほか、従来同様、メモリースティックビデオフォーマットのMPEG-4も利用できる。
解像度/ビットレートは、最大320×240ドット/768kbpsまで対応。DRM付きWMVファイルの再生には対応していない。
音声は、AAC再生に対応したほか、従来同様MP3/WMA/ATRACが再生可能で、WM DRM 10や、ATRACの著作権保護機能もサポート。ただし、DRM付きAAC楽曲には対応していない。また、COM-1に備えていた楽曲共有機能 「Music Streaming」機能は省かれている。
引用元:http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20080219/sony1.htm
つまり,私が蓄えているディスカバリーライブラリは,解像度,ビットレート,codec全てNG
というわけだ.
そんなわけで,変換ソフトを使用して再エンコードとなるわけだけど,ここは定番の『携帯動画変換君』で行くことにした.何と言っても使い易いし,バッチ処理が出来るからだ.
使い方は改めて書くまでも無いほど簡単.プロファイルと出力先ディレクトリを選んだ後に,エンコードしたいファイルをDrag&Dropで放り込んだら終わり.私は『QVGA/ 29.97fps/ 768kbps ステレオ/128kbps』のPSP向けのMP4形式を選んで変換した.
図:変換中画面 |
1時間物の番組がDivXの場合は500MBくらいに変換されていたのだけど,これが大体400MB弱のMP4ファイルになった.
ちなみに『携帯動画変換君』は色々と細かな設定が出来るのだけど,mylo(com-2)用の設定ファイルを公開している方を発見した.これから変換にかかる方は,公開されている設定を,最初からありがたく使わせて頂くのが良いと思う.
myloに転送
次にmyloに転送するわけだけど,大きく分けて,(1)USB接続した後に転送する(2)メモリースティックにコピーして挿す(3)専用アプリ/特殊な方法でDL の3つの方法がある.
myloはデフォルトでUSBマスストレージクラス対応のドライブとしてPCから認識されるので,ドライバ等をPCに入れておく必要は無い.USBケーブルで繋げば認識する.内蔵メモリと(刺さっていれば)メモリスティックが,別々のリムーバブルドライブとして認識されるのは,とても便利だ.何れにコピーする場合も,VIDEOというフォルダが出来ている筈なので,その下に動画ファイルをコピーする.
なお,内蔵メモリは800MBくらいしか空いていないので,動画を観る場合は,大容量のメモリスティックを用意してそちらに入れた方が良いだろう.
ちなみにmyloのUSB接続は,転送速度が遅いという話を聞いた.小さいファイルの転送専用に考えておいた方が良いかもしれない.(実は私はwidgetの転送くらいでしかUSB接続でファイルを転送したことが無いので,実は調べていない [2008/03/15追記] めちゃくちゃ遅かった)
2番目の方法は,PCでカードリーダー/ライタを使用してメモリスティックにファイルを書き込み,それをそのままmyloに持っていくという方法.私はこの方法を使用しているのだけど,8GB分を一気にコピーとかしなければ,まぁ快適な速度で転送が行えます.
3番目の方法を使う人はあまり多くないと思うけど,(3-1)別売りのImageConverterを使う(3-2)MS MediaPlayer 10/11を使う(myloのUSBモードをMTPモードにしておく必要があるほか,内蔵メモリにしか転送できない)(3-3)Skypeのファイル転送機能/Webからダウンロードする という3種類の方法がある.それぞれ「MP_ROOT」,「VIDEO」,「DROPBOX」という具合に,異なる保存先になることに注意.MS MediaPlayerで転送すれば,プレイリストが簡単に作れるので便利かな…とは思うけど,私は使ったことが無いので何とも言えません.
myloで動画を再生する
それでは実際に再生してみましょう.
使ってみて
ファームのアップデートの度に対応codecがガンガン増え,超絶神機になりつつあるPSPにも心惹かれる思いはあるけど,キーボード付きインターネット端末機能も含めたバランスを考えると,myloかな…と,個人的には思っています.
まぁそれはさておき,携帯動画プレイヤーは,大きな液晶で観ようとすると携帯性が犠牲になり,かと言って携帯性バッチリのタイプでは,液晶が小さ過ぎて観にくいなんてパラドックスに陥りやすい.実際に比較してみると分かると思いますが,物理サイズが小さくても,充分な解像度があれば良い-小型でも高精細液晶であれば良い-なんてことはありません.やはり物理的なサイズはある程度必要.そして動画の場合,静止画と違って多少の解像度の差は目立ちません.SD画質程度でも良いのであれば,解像度がQVGAでも充分.
そういう意味では,myloは微妙な部分でうまくバランスを取れているなぁと思います.もちろん,もっと解像度の高い動画を再生できたら…とは思うんですけどね.
最後にひとつだけ大きな不満点があるので書かせていただくと,再生のサスペンド・レジュームは出来ません.常に再生は動画の先頭からになる.もしかしたら私が機能を見落としているだけかもしれないけど,最後に観た場所から再生の継続が出来たら嬉しいなと思う.
# 『8GBのmicroSDHCカード+メモステDuo Pro変換アダプタ』をあと2~3枚買っておこうかなぁと思う今日このごろ.myloのせいではないけれど,動画を入れ始めると,容量はいくらあっても足りません.願わくば,もっと大容量のメディアが廉価で出現し,そしてmyloが8GBを超えるメディアに対応していたら嬉しいなぁ.ちなみにmicroSDHCの8GBは, もうちょっとで6千円を切りそうな感じです.
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