[4本式] SHARBO-X (2)
約一年前にこのエントリーを書いたのだけど,ふと手に取った雑誌に『4本入り』SHARBO-Xの広告が載っていたため,早速購入してみた.そしてSHARBO-X純正アクセサリも出ていたので,ついでにこれも購入.
使ってみた感想は…そう.こんな感じのペンを待ってました.
前回のエントリーでは,
個人的には,SHARBO-XのクオリティでClip-on Multiが出たらなぁなんて思っていますが無理かな….やはりBPは3色入って欲しい…
と,書いたのですが,希望通り,4Cリフィル3本にシャープ機構1つの合計4機能を1軸に収めたものが出ました.軸は1種類(3色アリ)のみであり,手軽に試せる価格帯の軸が無いのが残念ですが,そこそこ高級感があるのも評価ポイント(値段を考えれば当たり前か…).Rotringの4in1 は値段は手頃だけど無骨過ぎるかなぁ…なんて考えていた方にはピッタリかもしれない.
リフィルは従来のタイプと共用で,機構も踏襲.『3+Sロータリーシステム』の採用で,内蔵出来る4Cリフィルの本数が2本から3本に増えた部分のみ異なります.詳しくはメーカーサイトを見てみてください.
『2本から3本に増えただけ』とは書きましたが,使い勝手や利用効果の面から見ると,これは非常に大きな違いを持ちます.
三色ボールペン情報活用術という書籍(残念ながら現在は絶版)にも紹介されていましたが,手帳やノートに書き込む際には,何らかの自分なりのルールで色分けして書き込むと,とても内容を管理・把握しやすくなります.色分けのミニマムな構成は,通常は黒で書き,重要なポイントは赤でといった所でしょうか.さらに,ここにもう1色追加出来ると,劇的な変化が期待出来ます.
では逆に,色は多ければ多いほど良いのかというとそうでも無く,個人的には3~4色が適当かなぁと考えています.マインドマップやイラストを描くような場合は除きますが,あまりにカラフル過ぎると,逆に短時間での内容把握を阻害する要因になる印象があります.まぁ何事も程々に.
SHARBO-Xはリフィルに多くのカラーをラインナップしているので,どの組み合わせで使用するかは個人の好みに任されていますが,私の場合は基本的に黒・赤・青です.普通過ぎて面白くないかもしれませんけど.しかし,もし2本持ちを許されるのであれば,SHARBO-X純正のゲルインクリフィルには使い勝手の良さそうな色があるので,もう1本にはトラディショナルカラーを諸々仕込んで,イラスト描きに励むと思います.
あと,社会人になると,学生時代と比べてシャープの利用率が極端に低下すると思いますが,それでも限られたスペースに書き込む必要があり,また,書き換えが発生する可能性がある場合は,やはりシャープが便利.また,日本人は(アルファベットと比べて)緻密な漢字を書く必要があるため,0.5mm芯を使用するのが一般的.しかし,手帳等の小さいスペースに書き込む必要がある場合は 0.3mm が便利です.その一方で,ラフ絵をざっと描いたり,走り書きをするような場合は,0.7mmの方が便利です.0.5mmは両者の中間的で良いところ取りとも言えるけれど,中途半端とも言える.
私は緻密に書くことが多いので, SHARBO-X には 0.3mm を仕込んでいますが,B4のProject Paperにザッと図を描いて説明したりする用には 0.7mm のLAMY Scribbleを使っています(同用途に,WATERMANのこの万年筆も気に入って使っている).0.5mmくらいだと『これをこうしてこうするとね~』なんて感じで勢いよく図を描いたときに,ポキポキ芯が折れて話が中断してしまうことがあるんだけど,0.7mmは折れにくいので安心.ある程度大きなスペースに字を書く人,特に 0.5mm しか使ったことのない人には一度 0.7mm を使ってみることをお勧めしたい.ちなみに私は Scribble の 3.15mm 芯ホルダも購入したのだけど,流石にこちらは趣味ペンと化しています…
余談ですが,一歩間違うと相手と衝突してしまうようなことを話し合う場合は,ホワイトボードや大きな紙(B4の Project Paper 以上が良い)に絵とかを描いて話し合うと効果的です.口頭で話し合うと『人 vs 人』でぶつかってしまうような部分にワンクッション置くことが出来,意見や見解の相違があった場合でも,その指摘や攻撃の対象が直接人に向けられずに紙の上に書かれた図に指向されることが多いので,議論を感情的にさせずに進めやすい.
閑話休題.
さて,新しいシャーボXですが,4本入りなので大きく&太く&重くなったように思われるかもしれないけど,それ程でもありません.従来の軸と比較してみると,長さは4.8mm延長されたものの,軸φは0.7mm太くなったに過ぎません(それぞれ142.9mm,11.8mm).そして重さはというと,2.9gの増加に止まっています(25.0g).ブロンズオーカー(色)に到っては,19.4gしかないので,逆に ST3 や CL5 軸よりも軽いくらい.無論,AL5 は 19.6g なので最軽量ですが.
握ってみると,さすがに細くは感じませんが,握りにくくも感じません.若干太いかなくらい.そしてバランスはと言うと,ペンの前の方を持つ人はちょっと辛いかもしれないけど,私はピッタリな所に重心来ている感じ.重さはやや重めかなと感じるけれど,
Rotring 600
程はズッシリ感は感じない(実際にはRotring 600の方が軽い).
ちなみに私がセレクトした軸は「プルシャンブルー」で,リフィルは0.3mmのシャープ機構と黒,赤,青の4C-0.7芯(油性).
シャープ機構を0.3mmにした理由は,前述の理由の他に,小径のシャープ機構の方が,芯を沢山入れておけるから.やはり補充のインターバルが短いと辛いし,不意の芯切れはダメージが大きい.
あと,BPを油性にした理由は,その筆記距離.ゲルインクの方が書き味は好きなのだけど,LAMY 2000の4色BPに入れたゲルインクリフィルの凄まじい消費量&ランニングコストの高さにちょっと考えてしまった結果です.まぁゼブラの油性BPは書き味も発色も結構良いので,メチャクチャ妥協して…と,いう感じではありませんが.特に4C-0.7芯の青と赤の発色の明るさはとても好き.その一方で,トラディショナルなブルーブラックのインクを愛する私としては,4C-0.7芯-Nのブルーブラックの,まるで緑のような発色はガッカリ…
結構定価で売っている所も多いようなので,軸などを約2割引で売っている店のリンクを以下に張っておきます.
楽天リンク: [軸] [シャープ部機構]
[替え芯]
ガシガシ使い始めている今日この頃ですが,軸の一部にラバーコートのような質感があると滑り止め代わりになって嬉しいな…と,いう点と,軸を回転させてシャープ機構が「カチッ」と選択されたときのみ,他の4Cとはちょっと違った感触があれば,わざわざペン先を見て何がセレクトされているかを確認しながら軸をまわさなくても済むのにな…と,いう点が不満かな.
次なるアイテムは「リフィルケース」.
SHARBO-Xのように,リフィル交換可能なタイプの場合,使用中にリフィルを用途に合わせて交換というスタイルも有りだと思う.SHARBO-Xなら,交換にそれほど時間がかかりませんし.その一方で,開封済みのリフィルとかを持ち歩くのは結構大変.ペンケースに無造作に入れておくなんて以ての外.移動中にペンケースの中で暴れまくってエライことになります.そして開封前の予備のリフィルの場合も,ペラペラと持ち歩くのはあまりスマートとは言えない.
そんな中, 開封済みBPリフィル 5本, 未開封BPリフィル数本(4本くらいは余裕で入る), シャープ機構1つ,シャープ芯を保管・持ち運びするために 発売になったのが『シャーボXリフィルケース』.右の写真を見ても分かるように,安っぽくも無く,文房具らしからぬ派手さもない,落ち着いたケース.
開閉はボタンを押すことにより行い,仕込まれたスプリングでパカッと開きます.高級感は漂ってないけれど,安っぽくもありません.
定価で1,575円.安くも無いけど高くも無いかな…という絶妙な価格.私は迷わず買いました.
アクセサリーと言えば,「ゼブラ シャーボX マスターズケース」というのも発売になっています.定価で3,150円 しますので,やや値が張るのですが,開封済BPリフィルまたはシャープ機構を5本 ,軸2本 ,未開封のリフィル数本/普通のシャープ芯ケースを収納できます.一見ロール式ペンケースに見えますが,折りたたみ式です.
私は購入しなかったのですが,軸を2本/ペンを2本持ち歩く人には良いかもしれません.私の場合はRotring 600をよく持ち歩いているのですが,このペンのエッジの立ったローレット加工(滑り止めのヤスリのような加工)が周りのペンをボロボロにしてしまうので,使えるペンケースは限られています.
右画像のリンク先ページ(楽天)でそのディテールが確認出来ます.
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