Moleskine Volant(ヴォラント) PocketとCahier(カイエ)
本ブログで,これまでにもいくつかのエントリーに登場させて来た Moleskine Volant.
数年前に廃番になった製品ですが,こんな製品もあったという記録の意味も込め,今回改めて記事を作成することにしました.そして(おそらく後継という位置づけであろう)Moleskine Cahier に関しても併記してみることにします.
なお,今回採り上げるのはポケットサイズのみです.たとえばCahierの場合,Pocket(9x14cm),Large(13x21cm),Extra Large(19x25cm)と,3三種類の大きさのノートが販売されています.
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手持ちの Moleskine Volant Pocket(方眼)のストック.
Volantには,PocketとLargeの2つのサイズ,そして内容として方眼の他に横罫,無地,アドレス帳(これだけちょっと特殊)がラインナップされていました. シュリンクパッケージで,3冊組で892円と,Pocketよりも少し安く(当時Pocketは1500円)売られていました. |
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きちんとMoleskineの刻印あり. 表紙はソフトタイプですが,感触は通常のタイプと同じ.ページ数は64ページですので,1パッケージの3冊合計で,ほぼ普通のPocketと同じページ数になります. |
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ポケットや栞,ゴムバンドこそありませんが,紙質その他は通常のタイプと同じです.廉価版というよりも,ズボンのポケットに突っ込んで連れ歩くような違う目的用という感じでしょうか. また,1冊の半分に当たる32ページは切り離せるようになっており,RHODIAのようにメモを書いてピリッと小気味良く破って人に渡せるようになっています. |
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そもそも私がこれを購入したのは,Quovadis のBusiness Prestige に挟むノートとしてでした.
Quovadis純正でも同様の挟むノートがラインナップされていたのですが,本体購入時には既に売切れており,入手できなかったためです. |
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ここ2年ほどは Quovadis Business Prestige は使用していません.現在は,ほぼ日手帳のカバーにVolantを挟んで使用しています.ここに収めるためには,A6ノートですと大き過ぎるのです. 外側に挟むのはサッと取り出しやすいから.Volantは絶妙な大きさです. |
当初は Moleskine の廉価版かなぁなどと思いつつ購入したのですが,全然そのようなことはなく,Volant の方が便利/Volantでなでなければならないという感じの用途もチラホラあり,とても重宝しています.しかし,最近手持ちのストックが心細くなって来たため,移行可能かを検討するために, Cahiers を購入してみることにしました.
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方眼と無地を購入. 最近のMoleskineのパッケージには,シールやCity notebookのチラシが入っているようですね. 3冊入りで945円也.表紙の色は茶色と黒を選べます. |
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2007年になってから購入したのですが,ISBNは10桁になっていました.ちなみに2007年1月以降に出版もしくは重版になった書籍のISBNは13桁になります. |
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上が方眼,下が無地.色はこのような組み合わせで購入.64ページ/冊 |
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表紙はカードボード(厚紙).中身も折った紙をミシンで縫ってあるといった感じ.紙質もハードカバーのものと異なり,紙表面の感触が悪く,少し厚めといった感じ. |
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栞やゴムバンドはないけど,簡易な構造のポケット付き |
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こう見ると無印の文庫本ノートっぽく見えないこともないのですが,ブランド面以外では無印の方がよい感じが. |
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糸の縫い方もかなり雑です.ただし,しっかりと頑丈に縫ってあるという点は評価できます. ちなみに背表紙を貫通して縫われているので,外からも縫い糸を見ることができます.革鞄のステッチみたいな感じで,デザイン的なワンポイントに見えなくも無いかも. |
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Moleskineの刻印.上がCahier,下がVolant.素材が違うので単純に比較できませんが,Cahierの方が最後の「R」が大きい.どうも最近のMoleskineは全てCahierのような感じらしい. |
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CahierとVolantの比較2. Cahierはやはり廉価版といった感じが… |
個人的にはVolant復活をお願いしたいところですが,ニーズと生産コストのバランスを考えるとかなり微妙な製品だと思われるので,おそらく聞き届けられることは無いでしょう.この点,Cahierはスパッと諸々割り切った,ターゲットが分かり易いノートになっています.ガシガシ書いて不要になったら捨てましょうという感じのノートと申しましょうか….
ただ,Moleskineはその機能性や質感が消費者に受けてここまで売れた(ブランド戦略やマーケッティングが上手く,それに踊らされた人も大勢いるであろうことは否めませんが)と考えると,Cahierの方はその殆どをスポイルしています.そういう意味では,Moleskineという刻印は不要で,別ラインの製品として扱ったほうが良いのではないかという気もします.Moleskineとして売ったほうが売れるというのはわかりますけどね.
まぁそんなわけで,Volantは良かったなぁ.Cahierはちょっとなぁというのが私の正直な印象.ただし,背に腹は替えられないので,Volant のストックが切れたら Cahier に移行すると思います.
しかし,ここまでざっくり割り切ったノートというのが逆に受けている場合もあるようです.ラフに使い込む際に抵抗が無いんだとか.たしかにそうかも….使ってナンボのノートとは言え,ハードカバーの方は丁重に扱わないといけないようなオーラが出ているので,粗雑に扱いにくいかもしれません.しかしながら,CahierはClassicシリーズよりも安いとは言え,ポケットタイプで3冊で約1000円します.価格的に見たら,かなり抵抗があるようなないような.かなり微妙な感じかも.
最後にもう1点.Cahierは接着する場所が無いので,糊は使用されていません.そういう意味では,最近何かと聞く,『Moleskineで使用されている接着剤が臭く,なかなか臭いが抜けない』(一時期の一部のロットのみ?)という問題に関しては無縁です.
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