2023年12月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            

AdSense


AdSense


SNS

  • SNS

« 兵士に聞け | トップページ | 気まぐれコンセプト クロニクル »

2007年2月 6日 (火)

イキガミ と スカイハイ

 Blog等あちこちで評判が良かったので購入.2,3巻はAmazonで.1巻は取り次ぎ在庫切れのようなのでガッカリしていたのだが,たまたま近くの書店で売られていたので,何とか購入できた.

 Amazonで買おうかなと考えている人は,書影画像がAmazonへのリンクになっているので,在庫状況はリンク先で確認してみてください.なお,1冊で2つのストーリーが完結する形なので,2巻から読み始めてもそれ程問題はありません.

 あらすじを書くのは避け,設定だけを書きますと,

 話は国家繁栄維持法の元,小学校入学時にある注射を打つことが義務づけられている国での出来事.この注射には,予め18歳から24歳までの間のある定められた日時に破裂し,死に至らしめるようにセットされたナノカプセルが1000人に1人の割合で混ぜられている.


 そして死に至る24時間前には,本人には「逝紙(イキガミ)」と呼ばれる死亡予告証が配達され,最後の1日を過ごすことになる.本書の主人公は,様々な疑問や苦悩を抱えつつも,イキガミ配達を担当する戸籍課の公務員.イキガミを渡された人々は,自らの死を宣告された後,最後の1日をどのように過ごすのか…

 と,いった話.

 「国家繁栄維持法」というトンデモな設定を抜きにすれば,日本で現在問題になっている話題をモチーフにしているものが多く,身近に感じられるストーリー展開が多い.泣ける話や憤りを感じる話等々様々で,非常に密度の濃いマンガでした.欲を言えば,コミック版だと見開き一杯に描かれているコマが少々迫力が足りなくなるのが残念かと…

 で,読み終わった後,ふとあるマンガを思い出した.「スカイハイ」である.

 スカイハイは高橋ツトム氏の作品.不慮の死を遂げた人の魂は「恨みの門」へ辿り着き,そこで門番である「イズコ」と過去を遡ったり,現在の自分の居なくなった世界を見たり等しながら,最終的に自分のこれからの身の振り方を決める.選択肢は3つ.人を一人呪い殺して地獄に逝くか,現世に止まって永遠に彷徨うか(行くか),自分の死を受け入れて天国へ行き,輪廻の扉を開けるか(生くか).

 「お逝きなさい

 釈由美子がイズコを演ずるドラマを観た人は多いかもしれない.

 私は「ドラマが話題になっていることを知り,その後原作を手に取り,それが切っ掛けではまりまくったクチ.

 当初は高橋氏の画風が少々苦手だったのだけど,読み進めるうちに,スカイハイは氏の画風あってこそだと実感.あの魂を鷲掴みされるような画の迫力は,あのタッチでなければ出せないだろう.エピソードによって,鳥肌が立つような戦慄を覚えたり,不覚にも涙が零れたり,怒りに打ち震えてしまったり色々.読むのに非常にエネルギーの必要なマンガであった.

 「スカイハイ」は,「スカイハイ」,「スカイハイ・カルマ」,「スカイハイ・新章」の3シリーズが出版されています.以下に,各シリーズの1巻目のリンクを張っておきます.


  スカイハイ(1)  

 スカイハイ・カルマ (1) 

 スカイハイ・新章 (1) 

 そしてドラマの方も秀作で,少し原作とイメージや設定が違う部分があるものの(特に第一シリーズのイズコの衣装には違和感が….また,作りが少々安っぽいのが残念),観ているうちに原作同様,引き込まれてしまいます.また,ドラマ版オリジナルのストーリーもあるのだけど,原作と同じくらいのストーリーのクオリティがあります.

 関西地域では深夜枠で放送されていたこともあり,何度家の中の物音でビクッとしたことか.あの独特の雰囲気は何とも言えないものがある.


 スカイハイ(1) 

 スカイハイ 2 Vol.1 

※レンタルもされているので,DISCASで借りて観るのも良いかと.あと,劇場版も出ています.

 マンガを読んで衝撃を感じたことが無い人は,是非「イキガミ」と「スカイハイ」を読んで欲しい.片方しか読んだことの無い人は,もう片方も読んでみて欲しい.「マンガ」を見る目が変わると思う.

« 兵士に聞け | トップページ | 気まぐれコンセプト クロニクル »

映画・テレビ」カテゴリの記事

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: イキガミ と スカイハイ:

« 兵士に聞け | トップページ | 気まぐれコンセプト クロニクル »