2008年3月12日 (水)

コンバット・レーション本あれこれ

レーション・ワールドカップ』という本が先日発行された。

以前、こういうエントリーを書いたのだけど、比較的マイナーネタなのにも関わらず、このページは結構息が長く、コンスタントにアクセスがある。『戦闘糧食の三ツ星をさがせ!―ミリタリー・グルメ』の新装版が出たりもしているので、未だにレーションブームは熱いのかもしれない。

いや、戦闘糧食がセガのUFOキャッチャーの景品にすらなっているので、むしろ裾野を広げているといった感じかも知れない。

ということで、前回のエントリーを上奏した後に手にした本を3冊紹介してみようと思う。

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2007年12月10日 (月)

マルシン デリンジャー 8mm HW ブラックHW

 ふらっと寄った店先にてYujinの『The 銃 Part10』というものを発見.ガチャガチャのラインナップも侮れないですなぁ.大人でも遊べそうなものが結構ある.で,早速200円投入.1回目にショットガンタイプ,2回目にシルバーのデリンジャータイプをゲットした.

 ショットガンタイプはポンプアクションで撃鉄をコック出来るし,デリンジャーの方は上下2本になっている銃身がパコッと中折れし,上下1発ずつ弾を込め,パチッとハメて打つというギミックがきちんと可動する.特にデリンジャーの方は,安全装置兼上下の打ち分け用のスライドスイッチが付いていたりなど,細かな所も工夫されている.

 ただし工作精度はちょっとアレな感じで,例えばバレルの内径よりも弾が若干細くなっており,弾を込めて銃身を下に向けるとスルスルと弾が落下してしまったり,弾によっては逆に太過ぎてうまく入らなかったり.射的に使えたらもっと楽しめたかなと思うとちょっと残念.この辺りが200円の限界か….

 と,いうわけで,値段以上に楽しめた感じがするのだけど,遊んだことによって逆に欲求が深まった部分があった.極端に喉が渇いているときに中途半端に喉を潤すと,前にも増して乾きを強く感じるようになるとといった感じ.そのようなわけで,『マトモなレミントン・デリンジャーが欲しい』と,非常に強い欲求がフツフツとわき上がってきた.もちろん実銃ではなく,オモチャの銃のコトですが.

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2007年9月24日 (月)

本当の特殊潜航艇の戦い

本当の潜水艦の戦い方』の著者による新作.

特殊潜航艇をご存知だろうか?

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2007年9月22日 (土)

玉砕の島

 太平洋戦争中の島嶼戦で玉砕に至った戦いは数多くあり,そしてその殆どはあまり知られていない.

 本書は,そんなあまり知られていなかった戦いにも光を当て,壮絶な様を書き記した書籍である.

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2007年7月16日 (月)

異端の空

秋水,零戦(零式艦上戦闘機),ユングマン,零式水上観測機,二式大艇,研三,震電.

 全て航空機の名前だと分かったとしたら,結構知っている人.6機以上ピンと来たたら結構マニアな人.表紙を見て『これは絶対買わねば』と思ったら,かなりディープな人ではなかろうか.

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2007年5月15日 (火)

本当の潜水艦の戦い方

 『元海自の潜水艦長が書いた』ということと,『海自の作戦に疑問を投じる話題作』との話を聞いて購入.

 本書は5章+付録の構成になっているのだが,第一章は,潜水艦は如何なる艦であり,どのような特徴があるのかの説明,第二章は潜水艦作戦の戦術的に考慮すべき条件,第三章は先の大戦における帝国海軍の潜水艦作戦の実態に関して.第四章が旧軍における作戦失敗の原因に関する考察,そして第5章は本書の著者が最も訴えたいと考えていたであろう『海上自衛隊における問題点』と,いう流れになっている.

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2007年3月 5日 (月)

ミリメシおかわり! 続―兵士の給食・レーション 世界のミリメシを実食する

 戦場で兵士に配給される食糧は,一般に「コンバット・レーション」と呼ばれています.たとえ敵と戦火を交えなくとも,部隊がそこに存在するだけで食糧は常に消費するわけで,如何に食糧(等)を供給するかの問題は,昔から兵站担当者の頭痛の種でした.この兵站の問題がクリア可能か否かによって作戦の成否が分かれる場合もあり,第二次大戦の欧州戦線の勝敗を決定付けたノルマンディー上陸作戦のように,兵站計画が作戦そのものに多大な影響を与えた例もあります.

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2007年2月 2日 (金)

兵士に聞け

 航空自衛隊の存在は,かなり身近に感じていた.

 大学に行くまで過ごした地元には,航空自衛隊の基地があった.

 物心付いたときから,空を見上げるとブルーインパルスが訓練をしているのがよく見えた.当時はF-86Fセイバーという朝鮮戦争の頃の機体を使用しており,その美しい編隊飛行には,つい見とれてしまったものだ.

 高校の頃は,某工業高校に自転車通学していた.そして通学路の頭上を,手を伸ばせば届きそうに感じるほどの間近を着陸コースに乗ったT-33練習機が轟音を立てて飛んでいるのを毎日のように見て過ごした.

(その後発生したブルーインパルスのT-2の墜落事故も,リアルタイムで見ていた.モクモクと立ち上る黒煙にはショックを感じたものだった…)

 そして高校の卒業後行った大学も,空自の基地がわりと近くにあり,バイクに乗って高速で走っていてふと上を見ると F15 が飛んでいるのを見かけたり.

 そんなわけで,身近に感じていた自衛隊だったが,直に自衛官と交流する機会は殆ど無く,比較的よく行った航空ショーのときくらい.それも言葉を交わすことなど殆ど無く,一人の「人」というよりも,「自衛官」という着ぐるみを見ているような感じだった.

 今も自衛隊の某施設近くの職場に勤めているし,近くの祭りの際には楽隊がパレードに参加しているので,娘と見に行ったりしているのだけど,未だに現職の方とは個人的な繋がりは無し.

 で,たまたま知って(例のごとく,Amazonの『こんな本も買ってます』で誘導)面白そうに思って購入したのが杉山隆男著の「兵士を見よ」.かなり濃い内容だったけど,一気に読んでしまった.そして続刊があると知って購入したのが「兵士を追え」こちらはハードカバーしか出てなかったので高く付いたけど,同じく貪るように読んだ.

 実は一連のシリーズは現在3冊出ており,1冊目として出ていたのが,今回紹介する「兵士に聞け」だ.

 福井晴敏著の「亡国のイージス」の主人公である仙石海曹のモデルになった人の話が載っているという話を聞き,早速にでも読みたかったのだが,版元品切れとのことで長らく手に入らなかった.その後古本を入手したのだが,あまりの風格(要するにボロボロ(^^;)だったため,しばらく読まずに隔離することに.そして最近増刷になったとのことで,買い直した.

 本書は,そのタイトル通り,外からは殆ど垣間見ることが出来ない,自衛隊の「人」の部分をインタビューを通じて明らかにしている.そして自衛隊の立場的な問題や組織的な問題,PKOのときの逸話など,微妙な問題に関しても突っ込んだ所を色々と知ることが出来る.

 PKOの話を読んでいたときに感じた衝撃とと憤りは,ベレンコ中尉亡命事件(Mig25が函館空港に強行着陸をし,パイロットが亡命した事件)の際に,ソ連が攻撃しに来るという情報が切っ掛けとなって,陸自に実弾配布&あわや自衛隊機を撃墜という所まで行った一連の話が書かれた書籍を読んだとき以来だ.この本の話はいずれまた.

 読了後感じたのは,背負っている大きな看板のために,「自衛隊」と一緒くたに語られることが多く,一個人としての個性や存在が見えなくなっているけれど,やはり人は人なんだなぁということである.別にこれは「自衛隊」に限らず,「会社」でもそうなのだけど.結局組織は人の集まりであり,人という単位では,それほどあまり変わらないといった所かな.喜ぶこともあれば苦悩することもある.

 あと驚いたのは,自衛隊というのは超巨大な官僚組織だということ.

 改めて考えれば当然といえば当然なのだが,「自衛隊は紙で動く」(膨大な書類手続きを経てようやく動くことを指している)という言葉が実感出来た.

 それと特に印象に強く残ったのは,陸・海・空それぞれのカラーを表した下記の言葉.

  陸自:用意周到 一歩後退
  空自:勇猛果敢 支離滅裂
  海自:伝統墨守 唯我独尊

 シリーズ中の様々なエピソードを読むと,「なるほどな~」と納得してしまう.

 「不肖・宮嶋」氏の一連の書籍でも自衛隊の話が読めるけど,「兵士」のシリーズは面白おかしくという形ではなく,極めて真面目に(*)に淡々と綴られた本です.

(*)「不肖」の方が不真面目という意味ではありません.あちらの方も,真面目な話を分かりやすく&面白くという意味で,とても計算されている良書だと思う.

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2007年1月14日 (日)

輸送船入門

 軍事物に興味がある人に一番多く読まれる本は,やはり派手なドンパチを描いたものや,スペック表や写真等をひたすら集めた兵器カタログ的な本でしょう.しかし,本エントリーで紹介する『輸送船入門』は,スポットライトが当たることの少ない兵站系の話になります.

 余談ですが,大内建二氏の著作は,これまであまり注目されていなかったことをテーマとした本が多く,例えば『護衛空母入門』非常に興味深いテーマの物が多い.いずれ他のエントリーで何冊か紹介しようと思う.

  本書は,戦前に大型の高速貨物船を多数揃えた日本の商船隊が,なぜ戦中に短期間のうちに壊滅的な打撃を受けたのかという話を,様々な視点から検討している本です.内容としては,攻守双方の戦略や戦術,兵装や技術,輸送船の構造や兵員の輸送方法,そしていくつかの戦没した輸送船の状況等がまとめられています.
 そして比較対象として,日本商船隊以上に甚大な被害を受け,それにも関わらず立ち直り,最終的には勝利を得た英国に関しても同じ視点で書かれています.

 これまであまり目にする機会の無かった情報が整理されており,資料的な価値も非常に高いのですが,記述も単に淡々と書かれているのではないので,読み物としても非常に興味深く読み進められます.派手な話が少ない分,下手をするとつまらない本になってしまう可能性があるわけですが,流石に大内氏はまとめ方がうまい.

 読んでいて印象に残ったトピックをピックアップすると,例えば次のような感じ.

  • 日本陸海軍全将兵の犠牲率は19%程であるのに対し,商船隊の乗組員の犠牲率は50%程度近くにも達している
  • 日本貨物船を使用した兵員輸送方法と
  • 日本の戦没輸送船の一隻あたりの犠牲者の多さ
  • 日本と英国の護送船団形式の違い
  • 日本,イギリス,ドイツの商船隊の死闘の状況(どれもが非常に読み応えがある.これを読むだけでも本書を購入する価値がある)
  • 史上最悪の(民間人も含む)人的被害を被ったのは,1945年にバルト海でソ連の包囲を脱出しようとした船.タイタニックの比ではない.

 本題の結論としては,組織的な問題と技術的な問題という両面かなという感じに理解したのですが(「あとがき」では,前者に帰結するように書かれていますが),最終的には圧倒的に数に勝る方が勝つのかなぁという気も.

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