2008年5月 6日 (火)

小飼弾のアルファギークに逢ってきた

GW中に読もうと思っていた最後の1冊がこの本.

なお,著者の Dan the Man を知らない人はこの業界のモグリ.これ確定 :-)

最近は書評ブログのみが雑誌に採り上げられることが多いけど,彼は元々ギークだしハッカー.バリバリの技術屋.Perlを使っていて/Perlを使ったサービスを使っていて彼の成果物の恩恵を受けたことの無い人は(日本人の場合は特に)居ないと言っても過言ではないくらいの人.でも,彼は単なる技術屋ではなくて,数学や物理,SF文学等の知識も凄まじいものがある.(お世辞ではない.真面目な話だ

彼のブログを読めば分かると思うけど,ホント,興味の対象が幅広い.読み始めると時間がいくらあっても足りないので要注意.

そんな彼が『アルファギーク』と対弾対談した記事が書籍化されたということで早速購入.表紙にインパクト有り過ぎ(笑)

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2008年5月 3日 (土)

Beautiful Code/ビューティフルコード

GW中にきちんと読みたいなと考えていた本が3冊ある.

1冊はコメ欄でとのさんに薦められ,一昨日前にコメ欄でオンラインテストに関して書かせて頂いた『さあ,才能に目覚めよう』という本.そしてもう一冊は,今回紹介する『ビューティフルコード』という本だ.

最後の一冊は,また後日…問題は結局土日しか休めなさそうなことだ…

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2008年4月16日 (水)

100回言えば本当…にはならないけど,みんな信じる

尤もらしい内容の話や,大勢の人が言っている話,(実態はさておき)権威ある人や媒体が発信している話は無批判で信じることが多い.そして広まった話は,仮にそれが事実無根の話であっても,真実であるとして定着することが多い.

本エントリーでは,『正しくない話が真実として定着している話』を採り上げるのだけど,これは利害関係や『大人の事情』で発信者自らが作為的に作り出して広めた話もあれば,全く関係の無い第三者が何気なくした話に,尾ひれが付いたりしながら広まってしまった話もある(*1).そしてそれらの話の一部は,『都市伝説』となる.

(*1)少々本筋から外れる話になるのだけど,豊川信用金庫事件が有名

前に書いたエントリーで,『この話は突っ込んでおかねば!』と,思いつつも書き忘れていたネタがあるので,別エントリとしてまとめてみることにする.

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2008年4月 8日 (火)

列車の旅とか寝台車とかのとりとめのない話

『機能的に整然とかつコンパクトにまとまった空間』というのは魅力的だ.そして美しさを感じる場合も多い.と,いうことで,『男ならコクピット願望!』という路線に走っても良いのだけど,今回のエントリーはちょっと方向が違う.『列車』である.それも『客室』である.

一応書いておくと,私は所謂『鉄っちゃん』ではないので,そういう目線での記事は期待しないように(笑)

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2008年4月 5日 (土)

情報は1冊のノートにまとめなさい

『情報の使い方,活用法,整理術に関する新たな発見,発明をした!』と思うようなことがあったとしても,実は車輪の再発明だったりする可能性が高い.

情報を集め,加工し,使用/処理し,蓄積する作業に関し,如何に効率良く・効果的に行うかが探求されて来た歴史は長い.そのため,再発明になることは致し方ないことだと思う.少しマクロ的に見るならば,この探求作業は人類の文明の歴史そのものと言っても良いくらいだろう.

では,ミクロ的に見たとして,文房具や書類の活用術,整理術の場合はどうだろう.これらに関しても,実に多くの人々が様々な試行錯誤によって編み出した技の蓄積があるので,かなりの確率で車輪の再発明であったり,マッシュアップ的なコンビネーション技である場合が多い.

もっとも,最近はデジタル機器やネットワークを取り巻く環境がガラリと変わったせいで,単なる媒体を変えた組み合わせ技が,全く次元の異なる技に昇華される場合もある.また,忘れ去られていた手法が,ある程度のインターバルを経た後に,再びブームになるという場合もある.ロストテクノロジー -それも実に有用な- のリバイバルといった感じに.

今回紹介する書籍は,そういう意味では非常に微妙な感じの本であった.

一応きちんと書いておくと,『車輪の再発明的な部分が多い』と一刀両断するのが本エントリーの趣旨ではない.Amazonのレビューを読んで頂ければお分かりになると思うけど,多くの方が本書に書かれている内容に感銘を受けており,そして評価も高い.また,Amazonのランキングで上位に入っていることからも分かる通り,その影響範囲は極めて広いと言っても良いだろう.

いくら秀逸な手法が存在していたとしても,多くの人に知られていなければ,(残念ながら)存在しないのとあまり変わらない状態になってしまう.そういう意味で,本書が果たした役割は非常に大きいと言える.

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2008年3月12日 (水)

コンバット・レーション本あれこれ

レーション・ワールドカップ』という本が先日発行された。

以前、こういうエントリーを書いたのだけど、比較的マイナーネタなのにも関わらず、このページは結構息が長く、コンスタントにアクセスがある。『戦闘糧食の三ツ星をさがせ!―ミリタリー・グルメ』の新装版が出たりもしているので、未だにレーションブームは熱いのかもしれない。

いや、戦闘糧食がセガのUFOキャッチャーの景品にすらなっているので、むしろ裾野を広げているといった感じかも知れない。

ということで、前回のエントリーを上奏した後に手にした本を3冊紹介してみようと思う。

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2008年3月11日 (火)

携帯付箋紙ケース:GUM-CASE

Gum8

本や資料読んでいて気になったページにペタッ.ノートに書いていてマークを付けたいページにペタッ.他人の書いたものを校正しているときに一言メモを付けながらペタッ.

当たり前のように使っているけど,改めて考えると付箋紙(ポストイット/Post-Itは3Mの登録商標)は実に便利な道具.貼って剥がせて糊が残ることも無いので安心して使える.そしてそのプロジェクトXばりの生い立ちを知ると,さらに愛着が沸いて来ようというもの.

私の場合,最近は手帳に対しては フラッグ/フィルムタイプのPost It を使うようになったけれど,本を読むときにはいつも,紙のタイプの付箋紙を手元に置いて読んでます.ある程度再利用しているけれど,消費量も結構なもの.

そんなわけで,メモ用紙,ペン,付箋紙が常に近くにないと不安に感じるほどなんだけど, メモとペンは何とかなった一方,付箋紙の方は,うまい持ち運び方法や収納(?)方法が見付からなかった.

付箋紙ってこういう面から考えると,結構厄介な物なんだよね.袋に入れっぱなしだと使うとき出しにくくて不便.出して机の上に転がしておくと,気が付くとミトコンドリアの分裂みたいにどんどん割れて行って,割れた最背面の糊の部分に埃が盛大に付着してたりする.


以前,伊藤園のお茶のオマケで,素晴らしい付箋紙ケースが付いてたらしいのだけど,知ったときには既に遅しだった.悔しくってフリスクケースを加工したりもしてみたのだけど,今ひとつだった.そんなとき,たまたま覗いたダイソーで,写真のGUM-CASEに出会ったというわけなんだ.

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2008年3月 9日 (日)

博士号は何の役に立つ?:高学歴ワーキングプア

とても刺激的なタイトルだったので,手に取ってパラパラっと斜め読みした後に購入した.

内容を要約すると,大学院は国の政策で拡充され,右も左も分からない若者が甘言にそそのかされて院に進学している.そして『入院』した学生が修了するときには,深刻な就職難が待ち受けている.一人一人の学生を育てるのには多額の税金を投入しているというのに,これは何たる状況であろうか.自殺者や行方不明者,フリーターの割合は極めて高い.そしてこの状況を放置するのは(高学歴な)頭脳の無駄遣いである… といった感じであろうか.

著者も現在は非常勤講師を勤めているそうだが,H20年4月以降の身分は(本書の執筆時点では)未定とのこと.本書には,どこに向けたら良いか分からない恨みの感情が満ち溢れている.経歴を見ると,本書の内容に納得が行く.

でも,ちょっと待って欲しいんだ.

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2008年2月 1日 (金)

アホウドリの糞でできた国―ナウル共和国物語

この本は,税金,医療,教育が全てタダ.そして仕事をしなくても,国民全員が国からお金をもらって暮らせる.そして経済格差が無く軍隊も持たない平和な南の島国の話.

そんな楽園のような国があるのかっていうと,ある.

嘘のようなホントの話.いや,正確には『あった』.もっと正確に言うと,『国としては今もある』.名前は『ナウル共和国』.太平洋南西部に浮かぶ珊瑚礁で出来た島で,世界で3番目に小さい共和国.大きさで言うと,品川区や大阪の池田市と同じくらいだそうだ.

その歴史を紐解くと波瀾万丈であり,まるで小説か童話のような様相を呈している.

遊んで暮らせたら楽しいだろうなー』とか夢想したことは誰しもあると思うけど,国家規模で実践しちゃったのがすごい.で,オチも付いちゃってる

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2008年1月 7日 (月)

内側から見た富士通「成果主義」の崩壊

 出版から4年も経っている(2004年刊)にも関わらず,未だに本書に書かれているのと同じ轍を踏んでいる会社が多いような気がする.

 やはり『人は石垣人は城』だし,企業でこれを維持するのは人事制度に他ならないであろう.

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2007年11月16日 (金)

日本は勝てる戦争になぜ負けたのか

 別の書籍を購入した際に,Amazonにお薦めされた.

 早速レビューを見てみると,高得点な上に内容に関しての評判も良いので購入してみた.タイトルがとても刺激的であるし,レビューのタイトルも振るっている.「戦争観が一八〇度、かわってしまった」や「もっと大勢の人に読まれていい本」とある.

 さて,どんな話が展開するのであろうか.ワクワクしながらページをめくってみた…

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2007年11月12日 (月)

僕の小規模な失敗

福満しげゆき氏の作品.

 モーニングに連載中の『僕の小規模な生活』がツボにはまったため,同氏の作品を3冊程購入.一時期は入手困難な本もあったけど,現時点では一通り在庫ありになっている.おそらくモーニングで連載開始になった効果で急に売れ始め,増刷されたのだろう.喜ばしいことである.

 同氏の作品は,絵もストーリー展開も非常にクセがあるので,万人に受ける感じではない.ぱっと見,マイナー誌向きの作品っぽい印象すら受ける.しかしツボにはまる人にとっては,他の漫画家の作品に代え難い麻薬的な魅力があるのである.

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2007年10月10日 (水)

食品の裏側

 誰もが毎日口にしている食品添加物の話.知っているようであまり知られていない(隠したがられている)世界の話.

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2007年10月 3日 (水)

福知山線5418M 一両目の真実

たまたま『あの』福知山線の一両目に乗車し,あの痛ましい事故に遭遇し,そして幸いにして生還した人の目から見たあの事故.

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2007年9月24日 (月)

本当の特殊潜航艇の戦い

本当の潜水艦の戦い方』の著者による新作.

特殊潜航艇をご存知だろうか?

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2007年9月23日 (日)

おいしいハンバーガーのこわい話

本書は子供向け.非常に読みやすい.しかし中身には唸らされる.

 材料を買ってきて自分で料理を作って食べるよりも,インスタント物やファーストフードが体に良くないというという話は昔からよく言われていた.添加物の 話や外食産業に使用される食材の話も次第に一般に知られるようになって来ているので,食そのものに対する安心感もかなり揺らいで来ていると思う.

いつぞや食肉産業の某社長が偽装表示の問題に対して「安いものを求める消費者が悪い」などと暴言を吐いていたが,その問題の本質の是非は抜きにして,「早 い・安い・美味い」はやはり魅力的であるため,見えにくい安全性が真っ先に切り捨てられて来たのも分からないではない.

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2007年9月22日 (土)

裁判官の爆笑お言葉集

数ヶ月前に話題になった本.読了後時間が経ちすぎていたのでエントリーを書くのを躊躇っていたのだが,実は今が旬な話題のような感じもしてきた.

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玉砕の島

 太平洋戦争中の島嶼戦で玉砕に至った戦いは数多くあり,そしてその殆どはあまり知られていない.

 本書は,そんなあまり知られていなかった戦いにも光を当て,壮絶な様を書き記した書籍である.

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2007年7月16日 (月)

異端の空

秋水,零戦(零式艦上戦闘機),ユングマン,零式水上観測機,二式大艇,研三,震電.

 全て航空機の名前だと分かったとしたら,結構知っている人.6機以上ピンと来たたら結構マニアな人.表紙を見て『これは絶対買わねば』と思ったら,かなりディープな人ではなかろうか.

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2007年7月 8日 (日)

最悪の事故が起こるまで人は何をしていたのか


最悪の事故が起こるまで人は何をしていたのか.事故は何故起きたのか.そして事故では何がおきたのか.

これは読むべき.

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2007年5月15日 (火)

本当の潜水艦の戦い方

 『元海自の潜水艦長が書いた』ということと,『海自の作戦に疑問を投じる話題作』との話を聞いて購入.

 本書は5章+付録の構成になっているのだが,第一章は,潜水艦は如何なる艦であり,どのような特徴があるのかの説明,第二章は潜水艦作戦の戦術的に考慮すべき条件,第三章は先の大戦における帝国海軍の潜水艦作戦の実態に関して.第四章が旧軍における作戦失敗の原因に関する考察,そして第5章は本書の著者が最も訴えたいと考えていたであろう『海上自衛隊における問題点』と,いう流れになっている.

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2007年4月24日 (火)

書斎がいらないマジック整理術


書斎がいらないマジック整理術:ボナ植木 (著)

 『知的ストレッチ入門』の読了後,マーケットプレースで入手.当初はそれほど過大な期待はしていませんでしたが,予想は良い方向に裏切られました.とても面白く,また,役立つ本です.ただし,それ程古い本では無いのにも関わらず絶版になっています.非常に残念なことです.

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知的ストレッチ入門

 

知的ストレッチ入門: 日垣 隆(著)

 風邪で1日中伏せっていた休みの日,これまで何度も出張の度に持ち出しながらも,ページをめくる機会の訪れていなかった本書をようやく読み始め,読了した.平易な文体で書かれており,ぼーっとして少々理解力の落ちている状態でもスルスル読めた.

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2007年3月18日 (日)

墜落!からの生還

 先日の胴体着陸の話,今日の「せやねん!」でも取り上げていましたが,やはりパイロットの能力や経験その他によって大事に至らなかった…と,いった感じでしょうね.特に,状況説明等がパイロットの判断できちんと乗客に対して行われ,また,パニックを起こさないよう,適切な内容や方法で行われていたというのには流石と感じさせられた.

 一連の報道を見ていて思い出したのが,今回取り上げる『墜落!からの生還 生存者が語る航空機事故の真実』と,いう書籍.この本は,飛行機事故を起こした航空機のボイスレコーダに録音されたコクピット内の音声および,乗員乗客のインタビューを淡々と記録したものです.若干背景説明もありますが,これは物足りなくなる程少なく(正直言って,原因やその後に関してもっと知りたいと思うことが多かった),全体を通じて極めて客観的に淡々と書かれています.

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2007年3月 5日 (月)

ミリメシおかわり! 続―兵士の給食・レーション 世界のミリメシを実食する

 戦場で兵士に配給される食糧は,一般に「コンバット・レーション」と呼ばれています.たとえ敵と戦火を交えなくとも,部隊がそこに存在するだけで食糧は常に消費するわけで,如何に食糧(等)を供給するかの問題は,昔から兵站担当者の頭痛の種でした.この兵站の問題がクリア可能か否かによって作戦の成否が分かれる場合もあり,第二次大戦の欧州戦線の勝敗を決定付けたノルマンディー上陸作戦のように,兵站計画が作戦そのものに多大な影響を与えた例もあります.

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2007年2月 6日 (火)

気まぐれコンセプト クロニクル

 今日はもう1つマンガの紹介.

 高校生の頃,「めぞん一刻」が読みたくて「ビックコミック スピリッツ」を読み始めました.その後は「美味しんぼ」や「ツルモク独身寮」を読むために買っていました.そんな中,ふと読み始めた「気まぐれコンセプト」は,4コママンガの面白さを私に開眼させてくれた連載.

 正直言ってこの作品に出会う以前は,4コママンガは殆どスルーでして,「ページ埋めのための連載?」「何が面白いの?」とか感じてしまう作品ばかり目にしてまして….

 その後,「伝染るんです」や「コージ苑」等,4コママンガの珠玉の宝庫であったスピリッツですが,次第に読みたい連載が無くなりまして,気が付いたら,たま~に読む程度という感じに.

 そう言えば,『ブラックジャックによろしく』がモーニングからスピリッツへ移籍(*)とのこと.関西のローカル番組である「せやねん!」(*2)でも取り上げられており,うはーっとビックリ.また読み始めるかも.

(*)『ブラックジャック』はビッグな作品の移籍ということで話題になっていますが,私は「東京トイボックス」が「モーニング」から「バーズ」に移籍した際にもショックを受けたました.色々と張り巡らされた伏線がようやく…と,いった矢先に「あれっ?連載終わりですか?」と,なったので.若干の空白期間の後,バーズで「大東京トイボックス」として復活してもらえて嬉しい限りですが,月刊誌になったので悲しい&売っているお店が近くにないので辛い.

(*2)関西ではすごくメジャーな番組[wikipediaリンク].
 「今週の気になるお金」(関西らしいなぁ)という1週間に起きた様々な出来事を,お金の側面から色々と調査して話を進めるコーナーがある.「この出来事の経済効果は○円!」とか,「□が△して×億円吹っ飛んだ!」等,お上品な番組では殆ど触ないような面を掘り下げてくれるので,観ていてひじょーにオモロイ.最近のネタでは,「『華麗なる一族』のこの1シーンのセット総額が○万円!」とか.今年の
女優のCM契約料の浮き沈みとか.
 関東方面ではあまりメジャーではない印象を受ける「トミーズ」も,関西ではスゴイ影響力があり,この番組で「この本はオモロイ!」とかちょっと言っただけで,本屋に問い合わせ殺到&絶版だった本が再販されたりとか,「この映画は泣けた!」とか言っただけで,同じく映画館に問い合わせ殺到して,急遽上映していなかった映画館でも上映されたりとかetc.話題に事欠かない.一方,関西ではオリエンタルラジオがあまりTVに出ていないので,そんなに売れているのかなぁ...という印象を受けたり….閑話休題.

 そんな折り,「気まぐれコンセプト」の単行本が無茶苦茶久しぶりに出るとのこと.Amazonでもベストセラートップ10に入っている.収録作品は,1984からの23年間分の連載の中から厳選したとのことで,バブル前から現在までのネタを時系列で追えるとのこと.早速購入してみると,すごい厚さと重さ.読む前に,まずはそのボリュームに圧倒された.

 このタイミングで出版されたのは,映画「バブルへGO!!」の宣伝の意味も込めてということに間違いないと思うのだけど,この映画も予告編を見る限りは面白そうだし,観に行きたいなぁ.2月10日からとのことなので,今週末行けるかな?

 思えばホイチョイの映画では,「私をスキーに連れてって」以来,単純に「楽しめる」という意味では,外れは無かったように思う.あぁそう言えば「私をスキーに…」は,東京で行われたマイクロマウスの大会で予選落ちを喫して(*3),時間が余っちゃったね…と,一緒に出場した友人と観に行ったっけ.映画館を出たときには予選落ちしたことなどすっかり忘れる程の爽快な気分になっていたような覚えがある.

(*3)本番前の調整時にセンサー部に触れてしまい,受光部を少し歪めてしまった.本番中にこれに気が付けなかったのは痛恨の極み.昨年はたまたま,CEATECH 2006の会場近くで行われていたロボット相撲を休憩時間にちょろっと抜け出して見に行けたのだけど,出場ロボットの完成度の高さには正直驚いた.マイクロマウス等が行われていた頃と比べると,隔世の感がありますねぇ.

 何だか話題が脱線しまくりだけど,「気まぐれコンセプト」はそんなマンガでした.

 もうちょっと分かりやすく書くと,読んでいて「あっ.これ読んだ覚えがある!」とか,「昔はこんなことあったよな~」とかいう話から,色々と昔の記憶が掘り出されて来ると言うか….

 「物心付いた頃には既にバブルが弾けてました」的な世代だと,このマンガを読んでも,今ひとつ面白さが分からないかもしれない.だけど,30代以上の人なら,かなり楽しめると思う.読んでみて1度面白く,色々思い出して2度おいしいというマンガです.

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イキガミ と スカイハイ

 Blog等あちこちで評判が良かったので購入.2,3巻はAmazonで.1巻は取り次ぎ在庫切れのようなのでガッカリしていたのだが,たまたま近くの書店で売られていたので,何とか購入できた.

 Amazonで買おうかなと考えている人は,書影画像がAmazonへのリンクになっているので,在庫状況はリンク先で確認してみてください.なお,1冊で2つのストーリーが完結する形なので,2巻から読み始めてもそれ程問題はありません.

 あらすじを書くのは避け,設定だけを書きますと,

 話は国家繁栄維持法の元,小学校入学時にある注射を打つことが義務づけられている国での出来事.この注射には,予め18歳から24歳までの間のある定められた日時に破裂し,死に至らしめるようにセットされたナノカプセルが1000人に1人の割合で混ぜられている.


 そして死に至る24時間前には,本人には「逝紙(イキガミ)」と呼ばれる死亡予告証が配達され,最後の1日を過ごすことになる.本書の主人公は,様々な疑問や苦悩を抱えつつも,イキガミ配達を担当する戸籍課の公務員.イキガミを渡された人々は,自らの死を宣告された後,最後の1日をどのように過ごすのか…

 と,いった話.

 「国家繁栄維持法」というトンデモな設定を抜きにすれば,日本で現在問題になっている話題をモチーフにしているものが多く,身近に感じられるストーリー展開が多い.泣ける話や憤りを感じる話等々様々で,非常に密度の濃いマンガでした.欲を言えば,コミック版だと見開き一杯に描かれているコマが少々迫力が足りなくなるのが残念かと…

 で,読み終わった後,ふとあるマンガを思い出した.「スカイハイ」である.

 スカイハイは高橋ツトム氏の作品.不慮の死を遂げた人の魂は「恨みの門」へ辿り着き,そこで門番である「イズコ」と過去を遡ったり,現在の自分の居なくなった世界を見たり等しながら,最終的に自分のこれからの身の振り方を決める.選択肢は3つ.人を一人呪い殺して地獄に逝くか,現世に止まって永遠に彷徨うか(行くか),自分の死を受け入れて天国へ行き,輪廻の扉を開けるか(生くか).

 「お逝きなさい

 釈由美子がイズコを演ずるドラマを観た人は多いかもしれない.

 私は「ドラマが話題になっていることを知り,その後原作を手に取り,それが切っ掛けではまりまくったクチ.

 当初は高橋氏の画風が少々苦手だったのだけど,読み進めるうちに,スカイハイは氏の画風あってこそだと実感.あの魂を鷲掴みされるような画の迫力は,あのタッチでなければ出せないだろう.エピソードによって,鳥肌が立つような戦慄を覚えたり,不覚にも涙が零れたり,怒りに打ち震えてしまったり色々.読むのに非常にエネルギーの必要なマンガであった.

 「スカイハイ」は,「スカイハイ」,「スカイハイ・カルマ」,「スカイハイ・新章」の3シリーズが出版されています.以下に,各シリーズの1巻目のリンクを張っておきます.


  スカイハイ(1)  

 スカイハイ・カルマ (1) 

 スカイハイ・新章 (1) 

 そしてドラマの方も秀作で,少し原作とイメージや設定が違う部分があるものの(特に第一シリーズのイズコの衣装には違和感が….また,作りが少々安っぽいのが残念),観ているうちに原作同様,引き込まれてしまいます.また,ドラマ版オリジナルのストーリーもあるのだけど,原作と同じくらいのストーリーのクオリティがあります.

 関西地域では深夜枠で放送されていたこともあり,何度家の中の物音でビクッとしたことか.あの独特の雰囲気は何とも言えないものがある.


 スカイハイ(1) 

 スカイハイ 2 Vol.1 

※レンタルもされているので,DISCASで借りて観るのも良いかと.あと,劇場版も出ています.

 マンガを読んで衝撃を感じたことが無い人は,是非「イキガミ」と「スカイハイ」を読んで欲しい.片方しか読んだことの無い人は,もう片方も読んでみて欲しい.「マンガ」を見る目が変わると思う.

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2007年2月 2日 (金)

兵士に聞け

 航空自衛隊の存在は,かなり身近に感じていた.

 大学に行くまで過ごした地元には,航空自衛隊の基地があった.

 物心付いたときから,空を見上げるとブルーインパルスが訓練をしているのがよく見えた.当時はF-86Fセイバーという朝鮮戦争の頃の機体を使用しており,その美しい編隊飛行には,つい見とれてしまったものだ.

 高校の頃は,某工業高校に自転車通学していた.そして通学路の頭上を,手を伸ばせば届きそうに感じるほどの間近を着陸コースに乗ったT-33練習機が轟音を立てて飛んでいるのを毎日のように見て過ごした.

(その後発生したブルーインパルスのT-2の墜落事故も,リアルタイムで見ていた.モクモクと立ち上る黒煙にはショックを感じたものだった…)

 そして高校の卒業後行った大学も,空自の基地がわりと近くにあり,バイクに乗って高速で走っていてふと上を見ると F15 が飛んでいるのを見かけたり.

 そんなわけで,身近に感じていた自衛隊だったが,直に自衛官と交流する機会は殆ど無く,比較的よく行った航空ショーのときくらい.それも言葉を交わすことなど殆ど無く,一人の「人」というよりも,「自衛官」という着ぐるみを見ているような感じだった.

 今も自衛隊の某施設近くの職場に勤めているし,近くの祭りの際には楽隊がパレードに参加しているので,娘と見に行ったりしているのだけど,未だに現職の方とは個人的な繋がりは無し.

 で,たまたま知って(例のごとく,Amazonの『こんな本も買ってます』で誘導)面白そうに思って購入したのが杉山隆男著の「兵士を見よ」.かなり濃い内容だったけど,一気に読んでしまった.そして続刊があると知って購入したのが「兵士を追え」こちらはハードカバーしか出てなかったので高く付いたけど,同じく貪るように読んだ.

 実は一連のシリーズは現在3冊出ており,1冊目として出ていたのが,今回紹介する「兵士に聞け」だ.

 福井晴敏著の「亡国のイージス」の主人公である仙石海曹のモデルになった人の話が載っているという話を聞き,早速にでも読みたかったのだが,版元品切れとのことで長らく手に入らなかった.その後古本を入手したのだが,あまりの風格(要するにボロボロ(^^;)だったため,しばらく読まずに隔離することに.そして最近増刷になったとのことで,買い直した.

 本書は,そのタイトル通り,外からは殆ど垣間見ることが出来ない,自衛隊の「人」の部分をインタビューを通じて明らかにしている.そして自衛隊の立場的な問題や組織的な問題,PKOのときの逸話など,微妙な問題に関しても突っ込んだ所を色々と知ることが出来る.

 PKOの話を読んでいたときに感じた衝撃とと憤りは,ベレンコ中尉亡命事件(Mig25が函館空港に強行着陸をし,パイロットが亡命した事件)の際に,ソ連が攻撃しに来るという情報が切っ掛けとなって,陸自に実弾配布&あわや自衛隊機を撃墜という所まで行った一連の話が書かれた書籍を読んだとき以来だ.この本の話はいずれまた.

 読了後感じたのは,背負っている大きな看板のために,「自衛隊」と一緒くたに語られることが多く,一個人としての個性や存在が見えなくなっているけれど,やはり人は人なんだなぁということである.別にこれは「自衛隊」に限らず,「会社」でもそうなのだけど.結局組織は人の集まりであり,人という単位では,それほどあまり変わらないといった所かな.喜ぶこともあれば苦悩することもある.

 あと驚いたのは,自衛隊というのは超巨大な官僚組織だということ.

 改めて考えれば当然といえば当然なのだが,「自衛隊は紙で動く」(膨大な書類手続きを経てようやく動くことを指している)という言葉が実感出来た.

 それと特に印象に強く残ったのは,陸・海・空それぞれのカラーを表した下記の言葉.

  陸自:用意周到 一歩後退
  空自:勇猛果敢 支離滅裂
  海自:伝統墨守 唯我独尊

 シリーズ中の様々なエピソードを読むと,「なるほどな~」と納得してしまう.

 「不肖・宮嶋」氏の一連の書籍でも自衛隊の話が読めるけど,「兵士」のシリーズは面白おかしくという形ではなく,極めて真面目に(*)に淡々と綴られた本です.

(*)「不肖」の方が不真面目という意味ではありません.あちらの方も,真面目な話を分かりやすく&面白くという意味で,とても計算されている良書だと思う.

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2007年1月15日 (月)

さよなら、スナフキン

 山崎マキコ氏の著作を初めて読んだのは,『健康ソフトハウス物語』(1990年刊)でした.

 もう17年も前のことか…あの頃は…と,ノスタルジーに浸る程昔のことになりますが,たまたま秋葉に行く用事があり,(表紙の絵に少し引いてしまったものの :-) )LAOX で平積みになっているのを見付けて購入した覚えがあります.

 凄まじい売れ行きだったそうで,翌年には続編(『続 健康ソフトハウス物語』(1991))が刊行されました.当時コンピュータに興味のあった人であれば,読んだことのある人が,かなりの割合で居るのではないかと思います.

 購入後,帰りの電車で読み始めたら抱腹絶倒の面白さで,車中寝ようと思っていたのに眠気は吹き飛びました.そして会社の秘書に貸したところ,回し読みされ,随分長いこと手元に戻って来ませんでした.『電車の中で読んでたら思わず吹き出してしまって恥ずかしかった!』なんてクレームを入れられたことも.

 まぁそんなわけで,山崎氏は本当はとてもシリアスなネタすら面白おかしく書くという意味ではすごーく才能のある方で,読み始めたらグイグイ引き込まれ,気が付いたら最後まで読んでしまうこと必至とも言える本でした.

 その後,本屋に行く度に「続編は出てないかな~」と,探す日々が続きました.そして徒労に終わる日々が何年も続いたわけですが,そのうちにパソコン雑誌にチラホラと記事を見かけるようになりました.しかし,私が読みたいのはこういった話ではなくて…と,悶々としているうちにさらに何年か経過.

 忘れかけていた頃に,ふとこれら書籍のモデルになった,(株)ドキュメントシステムのページを発見.そして2005年10月に活動を終了したことを知ります.見付けたのは活動終了の翌月でしたが,そこから色々な記憶が蘇って来て,Amazonで『山崎マキコ』をキーワードで検索.ウイッシュリストに入れまくり.このとき初めて山崎氏が小説家に転向したことを知りました.

 それらは1年ほどウイッシュリストの肥やしになっていたのですが,昨年リストの整理をしていた際に,『さよなら、スナフキン』が文庫本化されたことを知り,即購入&読み始めました.

* * *

 長い前置きになりましたが,こんな背景もありまして,本書は私の空白の16年を埋める書籍とも言えます.

 早速届いた本を目の前にして,期待が大きい分,同時に大きな不安も感じていました.『小説』ということで,急に肩肘張ったお堅い文体や内容になっていたらつまらないかも…元々の芸風は維持されているんだろうか…等々.新潮社というお堅い会社から刊行していることや,『さよなら、スナフキン』という,内容が掴めないタイトルからして,不安は募ります.ただ,この不安は実際に読み始めると同時に解消しました.

 主人公は,大学に在席しつつも諸々不安や葛藤や劣等感を感じている大瀬崎亜紀.友人とのちょっとしたトラブルを切っ掛けに一念発起してアルバイトをすることに.そして,とある編集プロダクションに面接を受けに行く….

    あれ?どこかで読んだような話.

 編集プロダクションでは,○が△で□が××して,シャチョーが…

    あれあれ?どこかで読んだような話が.

 そっか…『健康ソフトハウス物語』の裏ではこんな事が….本書を読み進めると,先の本ではあまり伝わって来なかった苦悩や葛藤までが素直に伝わって来ます.とは言っても,一連の話は彼女独特の文体で書かれているので,読んでいて気分がブルーになるということはなく,基本は明るく笑いながらテンポ良くで.

 読了感は,『全てを吐き出して無いやろ!』という突っ込みを入れたくなる感覚と共に,『大変やったんやね…』という言葉をかけたくなるような,ほんのりと暖かくなるような感覚.そしてしばらくすると,その後どうなったのかを知りたいなぁという欲求がフツフツと湧いてきます(別の著書で色々とカミングアウトしているらしい.購入済みなので,感想はいずれブログにて).

 と,いうことで,『健康ソフトハウス物語』を読んだことのある人は必読!と,声を大にして言いたい.そして「山崎マキコって誰?」という人にも,「オモロイから読んでみ」と教えてあげたい.

 次回作を読みたい気持ちが高まり,ジリジリと焼け付くような渇望感を抱いていた所にやさしく雨が降り始めたごとく,空白の16年を埋めて余りある本でした.内容もそうですが,表現方法も昔より洗練されて来ているような感じがし,より一層面白く,そして読みやすい本にまとまっておりました.

 あ,一応,この小説はフィクションと書かれていますので,一応その点は押さえておいて
下さい :-)

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2007年1月14日 (日)

輸送船入門

 軍事物に興味がある人に一番多く読まれる本は,やはり派手なドンパチを描いたものや,スペック表や写真等をひたすら集めた兵器カタログ的な本でしょう.しかし,本エントリーで紹介する『輸送船入門』は,スポットライトが当たることの少ない兵站系の話になります.

 余談ですが,大内建二氏の著作は,これまであまり注目されていなかったことをテーマとした本が多く,例えば『護衛空母入門』非常に興味深いテーマの物が多い.いずれ他のエントリーで何冊か紹介しようと思う.

  本書は,戦前に大型の高速貨物船を多数揃えた日本の商船隊が,なぜ戦中に短期間のうちに壊滅的な打撃を受けたのかという話を,様々な視点から検討している本です.内容としては,攻守双方の戦略や戦術,兵装や技術,輸送船の構造や兵員の輸送方法,そしていくつかの戦没した輸送船の状況等がまとめられています.
 そして比較対象として,日本商船隊以上に甚大な被害を受け,それにも関わらず立ち直り,最終的には勝利を得た英国に関しても同じ視点で書かれています.

 これまであまり目にする機会の無かった情報が整理されており,資料的な価値も非常に高いのですが,記述も単に淡々と書かれているのではないので,読み物としても非常に興味深く読み進められます.派手な話が少ない分,下手をするとつまらない本になってしまう可能性があるわけですが,流石に大内氏はまとめ方がうまい.

 読んでいて印象に残ったトピックをピックアップすると,例えば次のような感じ.

  • 日本陸海軍全将兵の犠牲率は19%程であるのに対し,商船隊の乗組員の犠牲率は50%程度近くにも達している
  • 日本貨物船を使用した兵員輸送方法と
  • 日本の戦没輸送船の一隻あたりの犠牲者の多さ
  • 日本と英国の護送船団形式の違い
  • 日本,イギリス,ドイツの商船隊の死闘の状況(どれもが非常に読み応えがある.これを読むだけでも本書を購入する価値がある)
  • 史上最悪の(民間人も含む)人的被害を被ったのは,1945年にバルト海でソ連の包囲を脱出しようとした船.タイタニックの比ではない.

 本題の結論としては,組織的な問題と技術的な問題という両面かなという感じに理解したのですが(「あとがき」では,前者に帰結するように書かれていますが),最終的には圧倒的に数に勝る方が勝つのかなぁという気も.

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