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2017年12月17日 (日)

『STAR WARS Episode VIII 最後のジェダイ』を観て思ったこと

何となくEp.VIIのときと比べて盛り上がりが少々欠けるかなという気もしたけど,封切り初日に会社のフレックスタイムを有効利用しつつ夕方の回で観に行きましたヨ,『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』(公式).

レイア姫を演じていたキャリー・フィッシャーの遺作になってしまいましたが,どんな感じになるのだろう…ハンソロのような展開かな…なんて思いつつ,例の如く前情報をあまり入れずに観ました.

と,いうことで,今回もネタバレは極小にして好き勝手書いてみましょうかね.

ディズニーになってから変わった気がする

まず劇場に入って感じたのは,土曜封切りでないということもあってか,劇場内の客の入りがEp.VIIのような興奮に包まれて満席…というのには程遠かったこと.メディアの採り上げ方も,ファンが盛り上がっていて…というよりも,宣伝臭が鼻につく.同僚は『ディズニーになってからちょっとね…』ということを言っていたけど,そういうことなのかもしれない.

一応最後まで観ることが出来たのだけど,正直な感想を書くと,SW Ep.4~6のような重厚感,そして最後に爽快感がある映画ではなく,普通の娯楽映画になっちゃったかなという感じがしている.人によっては『駄作』の一言で断罪するかもしれない.

例えばハリウッド映画って,『これ程のシリアスなシチュエーションで,そんなふざけたことはしないでしょ』的なシーンを入れて笑いを取るじゃないですか.深刻な状況下,ちょっとしたウイットやジョークが入って緊張を解いたり,真剣にやっている事が端から見ると滑稽に映って思わず笑ってしまう…のようなことは現実に良くあります.なので,そういったシーンであれば良いのです.でも,笑いを取ることを狙い過ぎていて上滑りし,その後の展開もご都合主義的なものがある所はちょっとな…と感じました.

今作中のネタ全部とは言わないけど,そういうネタが多すぎるとリアリティが大きく損なわれてしまい,結果,感情移入の度合いと言いますか,没入感を大きく損ねてしまうんですよ.『SFのFはFictionのFだろ?リアリティって何だ?』って言われればそうなんですが,映画を観ている人に感覚の一部を麻痺させ,その世界観を『あるかもしれない』という状態にしてストーリーにグイグイ引っ張り込むための没入感を損なってどうするんだって感じがするんですよ.

ワタシ的には,最近の作品で言うと,『ブレードランナー2049』が凄く良い感じでした.普通なら163分もの長時間は途中で中だるみがあったり最後まで観るのが苦痛だったりするけど,最後までずっと緊張感が続いた.むしろ終わったときに『もうちょっと続けて観たい』と思ったくらい.

Ep.8で笑わせるポイントを沢山盛り込むような流れになったのは,前述の通り,ディズニーが手掛けているからかなという気もしないでもありません.Ep.4~6,Ep 1~3のストーリー展開はジョージ・ルーカスの個人的なバックグラウンドが大きく影響していることがよく知られています(その辺りの解説はこのページが詳しい.是非読んでみて).そのため,Ep. 4~6は人間関係が変に捻くれてるし暗い.

その一方で,Ep.8はシリアスな話なのに,ノリが妙に軽いんですよ.良い意味でも悪い意味でも米国人の多くは明るいし分かりやすくて単純な性格であるように思うんだけど(※個人的な印象です),それをそのまま映像化した感じ.アメリカの娯楽文化の中心であるところのディズニーの作る映画なので,同じ路線になるのは仕方ないか…と,妙に納得したり.

持って回った書き方をしたけど,1作目が新鮮味のある路線で爆発的ヒットをしたものの,その後シリーズ化して回を重ねる毎に普通の当たり障りの無い普通の娯楽映画になって行く残念な展開に感じました.

最初に手に汗握る戦闘シーンを持って来て,途中に主人公が苦労するシーン.少しためてから最後の方に大きな展開と派手な戦闘シーン,最後には次を観たくなるような思わせぶりなシーン…という典型的なストーリーの展開の仕方も然りです.そして英雄的行動,自己犠牲話大好きでモリモリな点も.オトナだったらそういった博打的行動をとらなくても良いように,色々と前もって手を打つじゃないですか.ましてやレジスタンスの首脳部は百戦錬磨の老獪な指導者達なわけじゃないですか.神風特攻隊を出さざるを得なくなった時点で負けなんですよ.

でも,総じて単純な映画かというとそうでもなく,『あー,またこういう展開になるんだろうなぁ.単純だなぁ』って冷めてみていたら話をひっくり返し,ひっくり返し,そして『えっ,そう来ましたか』的な流れにしている所もいくつかあり,それなりに楽しめました.

それと映像技術の進歩も凄いなぁの一言.これはやっぱり金のある所が製作しないと無理なので,ディズニーが制作権を引き継いで良かったなと正直思った.変な所が引き継いで,粗が見えまくりの学園祭レベルのB級作品を作られてしまったら,世界中のファンが黙ってないですよ.

少し脱線するけど,例えばスターシップ・トゥルーパーズは1作目は割と良かったけど,その後が何とも…って感じだった.ぶっちゃけ1作目も,原作ファン的にはパワードスーツが出てこない時点でちょっとアレなんですけどね.あ,ホーム・アローン も1,2作目は素晴らしかったけど(私は特に2作目が好き),は制作費の関係で こぢんまりしちゃいましたね….メインテーマやストーリーの骨子は素晴らしいと思うんだけどなぁ….

今後の展開はどうなるんだろう

では,単に『STAR WARS』というSF映画の歴史の中で燦然と輝くブランドの上に乗っかり,ディズニーの営業力と資金力に物を言わせただけの駄作なのかというと,そうでも無いような気がしないでもありません.本題に入る前にマイナス要素を出し尽くしておくと,『脚本がダメなんじゃないか?』というのが率直な印象.

おそらく多くの人が何となく感じており,そして言われると『あぁ,そうだなぁ』と思うんじゃないかと思うけど,作中に出てくる登場人物が非常に高齢化しています.おじいちゃんおばあちゃんばかりで,老体にむち打って戦争している感じ.そして最前線に出て戦っている人達は比較的若いけど,『若者』という感じの覇気に溢れた若々しい人達がおらず,疲れ切ってて無気力化しかかった中年の人達感が凄いんです.それが映画全体に雰囲気としてのしかかっている,終末的閉塞感の原因かなと思う.

Ep.4~6では,若者が世の中をその若々しいエネルギーで変えていく…という感じだったし,Ep.1~3では,そもそも若者が中心の話だった.でも,Ep.7~では,ルークやソロ,レイヤの存在感がデカ過ぎるし(その割に,作中での役回りが軽すぎるのがSWファンとしては大いに不満.カタルシスが得られるような活躍しないし),周辺の人達もそれなりの年代.主人公の筈のレイがチョロチョロとストーリーの端っこの方で活躍する程度に見えるし,レンに至っては中二病炸裂の小物感.好意的に書くとしたら,偉大な作品故の呪縛が大きくて,扱いに困ってどっち付かずで中途半端になっている感じ.更にはストーリーの視点が年長者からの視点であり,『力の無い未熟な子供を指導してやらんと…』という感じ.一方の若者は『おじいちゃん,助けてー』だし.まぁレンは…ネタバレになるので止めときますか.

昔,ルークがオビワンやヨーダに師事したときは,『ルークが教えて貰う』という視点であり,『オビワンやヨーダが稽古をつけてやる』ではなかったのにね.

ただ,これで終わるかというと,そうでも無いような気がしています.何となくだけど,ストーリーの根底に流れているのを感じ,次作でドカンと来そうな感じがしているのは,『スクラップアンドビルド』的展開.

今作でも一部伏線というか布石が何ヶ所かあったけど,SWを一回ぶっ壊して,もう一度再生するという流れ.『老害はとっとと去れ!』的なことを言うのはレンくらい…おっと…かもしれないけど,今までのやり方ではただの予定調和になるし,ちょっとやそっとでは,SWの1作目を初めて観たときの『新しさ』や『爽快感』はもう得られないんですよ.そしてSWは水戸黄門的時代劇や吉本新喜劇的なパターン化された部分の安心感込みで楽しむ物では無い.面白さや楽しさというのは常に『新しい物』や『新しい所』から生まれたり見付けられたりするわけで,同じことを繰り返しているだけでは飽きるんですよ.そのためには,年寄りの固い頭ではなくて,若者のエネルギッシュかつ斬新な考え方が必要なんじゃないかなと思うんですよ.前述したような,『幼なさ』や『単純さ』ではなくてね.

ついでに書くと,作品の雰囲気を変えるために,キャストももっと若い人を沢山出すようにした方が良いと思う.今作では子供が将来の…を暗喩するようなシーンもあったけど,10代後半~20代中盤の人を厚く…え?レイって19歳という設定なんですか?見えない(^^;

…ただうまくやらないと,シリーズの世界観を破壊して昔からのファンからそっぽを向かれ,新しいファンも付かずに盛大に爆死する可能性もあるわけで,制作者側からするとヒヤヒヤものかもですね.

そういう意味では,ターミネーター:新起動/ジェニシスは,タイトル通りうまく新起動出来たと思う.

さいごに

ネガティブな話を沢山書きましたが,では『シリーズ物の損切り』をして次の作品は観ないのかというと,いや,観る予定ですよ.どっちに転ぶとしても,ファンとしては最後まで見届けないと….

おそらく会社としてリサーチをしっかりしているでしょうから,今後沢山出てくるであろう今作に対する否定的な意見を踏まえ,最後のEp.9はきっと素晴らしい作品に仕上げて大団円を迎えさせてくれるのではないかと期待しています.前シリーズのEp.4~6の流れでも,Ep.5は賛否両論だった覚えがあるけど,Ep.6ではスッキリとさせてくれましたから.同じ流れを期待しましょう.

と,いうことで,フォースと共にあらんことを.

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