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2017年9月 4日 (月)

見ていて楽しく,書いても楽しい:透明軸でペン先EFの PILOT kakuno

前回kakunoのレビューを書いたのは,2013年.もう既に4年も経っているなんて驚きです.

そしてkakunoが属する鉄ペン万年筆市場は,価格も絡んでかなりの激戦地.しかしこの4年の間にkakunoはしっかりと地盤を固め,そして万年筆人口の増加に寄与しているように思います.

kakunoの何が凄いかというと,オモチャではなく,かと言って少し気合いを入れないといけない高級文具でもない…と,いう微妙/絶妙なポジショニング.そしてこのゾーンに,ややもすると『堅苦しくて古くさい』と見られがちな『万年筆』をぶつけていること.

ココを狙った場合,下手をすると どっちつかずの中途半端な製品になり,数多の筆記用具の海の中に沈んでしまう危険性があるじゃないですか.しかしkakunoは『カジュアルな万年筆』という,一見相反する要素を両立させ,そして万年筆の書き易さ・使い易さを広く布教し,より高級な万年筆沼やインク沼へ引きずり込む導くためのセイレーンの如き活躍ぶりです.文房具好きな人間としては実に嬉しい限りです.

で,そんなkakunoですが,8/1に透明軸が発売になる(実際には7月下旬には出回っていましたが)とのことで予約して購入.既に『新製品』という感じではなくなっていますが,良い製品なので気にせずにご紹介.

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購入したのはkakuno透明軸のEFCON-70コンバーター

万年筆の透明軸というと,営業用に万年筆の構造をデモするために透明にしたモデルを作ったのが発端のペリカンの『デモンストレーター』 が有名です.でも,高い.文具屋を見回すと,これとは二桁も低い低価格の製品もありますが,ちょっと見た目が….

透明軸って諸刃の剣で,一歩間違えるとオモチャ的と言いますか,プラスティッキーで安っぽく見えてしまいます.日本の文房具って素晴らしく,『え?この値段で?』という廉価な価格帯にも関わらず,とても書きやすいペンもあったりします.実際,廉価な透明軸万年筆でもビックリするほど書きやすい物もあるのですが,やはり見た目が…という点で日常使いが憚られていました.

で,そんな所にkakunoですよ.前述したような微妙なゾーンにズバッと切り込んで成功を収めて来たkakunoです.期待出来そうです.

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発売当時,ペン先は細字(F)と中字(M)だけでしたが,漢字を細かく書く日本人はやはり極細字(EF)の方が便利.待ってました,EFという感じです.

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そしてkakunoはポップかつカジュアルな雰囲気ではありますが,しっかりとした万年筆です.ライトな文房具マニアをディープな万年筆沼へ引きずり込むための先兵としての役割も担っていますので(断言),外堀を埋めるのにも抜かりがありません.

そのためのツールの一つが『とっつきやすいマニュアル』.

万年筆って鉛筆やボールペンと違い,初めて使う人にとっては使い方がよく分からなかったりしますよね.そんな人に対し,この『ほわっとした』マニュアルです.

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図・写真入りで分かりやすく解説.そして『インクカートリッジを使ってね(ハート)』ではなく,しっかりとコンバーターの使い方まで記載されています.インク沼へ引きずり込むための布石もしっかり打たれています(笑).

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ただ,全ての漢字にフリガナが振られていることからも分かる通り,ディープな使い方を強要しているわけではありません.若年層の人に対しては,インクカートリッジを付けて簡単に使って貰い,万年筆の楽しさや奥深さを味わい,そして親しんでもらおうという方向性ですな.

既にあるニーズ・市場に対して製品を売るのでは無く,市場そのものを育て,そして広げていこうという姿勢に対し,頭が下がります.

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何でも『はじめて』のときの印象は重要.

初めて使った万年筆が使いにくかったとしたら,以降,ずっと万年筆に対して悪印象を持ち続けるでしょう.そういう意味では,kakunoは『初めての人でも簡単に使え,そして楽しく書ける』という非常に難しいミッションが課せられているとも言えます.

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さて,本体を見てみましょう.

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同梱のカートリッジはブラック.万年筆沼に少し足を浸している人であれば,『何故ブルーブラックでないのか…』と,いう感じかもしれません.しかし筆記用具全般で見ると,基本はブラックがデフォルト.

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キャップ.

個人的には,kakunoの場合はキャップまで透明でなくても良いのではないかな…と思ったり.しかし,インクの色を色々と変える場合は,キャップの色も透明な方が良いかもですね.

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クリップは付いていませんが,卓上でコロコロと転がり落ちてしまうのを防ぐため,出っ張りが付いています.

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軸部分.当たり前ですが…透明です.

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ペン先方向から…ん?顔が違う.

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ニコニコ顔ではなく,舌を出してます.

こういう遊び心,大好きです(^^

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そして今回一緒に購入したコンバーター(万年筆用インキ吸入器).

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予備インクの持ち運びも含め,インクカートリッジを使えば何かと便利です.しかし好きな色のインクを使いたい場合,コンバーターは必須.そして『好きな色のインクが使える』というのが万年筆を使う醍醐味の一つです.カジュアル万年筆のkakunoとは言え,ここはやはり押さえておきたい所です.

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PILOTの万年筆用コンバーターにはいくつか種類がありましたが,メーカーページを見ると,現行製品はCON-40CON-70だけのようです.数字は吸い込めるインク量(*)を示しているのですが,以前はこの他にCON-20CON-50もあります/ありました.ざっと調べてみますと,流通在庫のあるCON-50は良いとして,CON-20に至ってはプレミアが付いています(*2)な….

(*)CON-40は0.4ml,CON-70は1.1ml.何故型番がCON-110にならなかったのだろう.インク量は筆記可能な距離に概ね比例するので,インクカートリッジと違って簡単にインクを交換/補充できないコンバーターにとって,CON-40の約3倍という容量は心強いです.出先でのインク切れの危険性が減り,そしてインク補充回数も減ります.

(*)以前私が使っていたCON-20は,全体がシルバーだった覚えがあります.リンク先の製品は,そもそも特殊なCON-20なのかも

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CON-70本体.

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コンバーターのノブ側.

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実際に使用する際には万年筆にセットしますが,構造と動きを見るために空打ち(?)してみましょう.

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インクを吸う際にはこのようにノブを押して…離して…を数回繰り返します.すると中の弁が前後し,負圧でインクを吸い上げます.

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では早速取り付けましょう.

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これでOK.

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軸を付けるとこんな感じ.

スケルトンなコンバーターがあればもっと楽しかったかも…(贅沢な欲求)

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で,kakunoの軸には新しいタイプと古いタイプがりまして,透明軸は最近出たばかりなので新しい軸.

何が違うかというと,軸の末端の凸となっている部分の加工です.

詳しくはこちらのページをご覧頂くとして(ありがたや,ありがたや),旧版では内部の形状の関係でCON-70が使えません.

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さて,では私がこよなく愛する色雫の朝顔を入れてみましょう.

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このインク瓶で何本目だろう…という感じですが,この瓶もあと少しで使い切ります.

中央部に少し凹みがあり,インクが残り少なくなっても万年筆でインクを吸いやすくなっているのですが…流石にこの量だとキツかったです.kakuno+CON-70の組み合わせだと,ペン先が浸るくらいに傾けてから吸わないと…という感じでした.

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何とかコンバーターを満杯にするまで吸い切った状態.構造上仕方が無いけど,首軸の周りにインクが回り込まなければ,もう少し綺麗に見えるかも.

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軸もはめて完成.

外からインクの残量が見えるという実用性もあるけど,カラーインクを使っている場合は見た目でも楽しめるというのが透明軸の一番のメリットかな.

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あと,やはりカジュアル万年筆とは言え,実用品です.書き味が悪くては意味がありません.

でも心配御無用.EFであっても万年筆らしくスルスル書けます.そして引っかかりも皆無でした.ほぼ日手帳との相性も良い感じです.

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筆記線の太さを見るために,プラチナUEFと比較.

流石にUEFと比べると線が太いですが,普段普通のボールペンを使用している人であれば,違和感無く使えると思います.それと『万年筆らしい』スルスル感はkakuno EFの方が上です.『楽しく書く』というベクトルでは,kakuno EFの方が上.

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まとめ

近い所から『kakuno何本目やねん』と,ツッコミが来そうですが,今回新しく出たkakunoの透明軸を試してみました.やはり透明軸は楽しいですな.そして何故かkakunoだと,透明軸でもオモチャっぽくなり過ぎない感じがグッドです.

そしてペン先もEFになったことにより,実用性が増した感じです.やはり細く線が書けると細かな字も書けるようになるし,多少悪筆でも若干きれいに見えます(当社比w).

と,いうことで,透明軸kakunoのペン先EF,オススメです.何本か揃え,異なるカラーインクをコンバーターに充填して…なんてことを妄想中(^^;

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