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2013年2月 3日 (日)

WiFiで繋がるポータブルNAS(1):BUFFALO HDW-P500U3

昨年辺りから人気が出てきた&賑やかになって来たカテゴリの製品があります.それはWiFi経由で利用出来るNAS.内蔵(フラッシュ)メモリを増設出来ないiPhone/iPadユーザや,SD/microSDメモリスロットを持たない機種のAndroidユーザにとって,無線で外部ストレージが使えるということは実に有難いものです.

例えばiPhone/iPadを考えた場合,購入時に用途に合わせて16/32/64GBのモデルを選べます(*).しかし,あれもこれもと色々と詰め込んでしまうと,最大容量である64GBでもあっという間に足りなくなります.もっとも,(殆どの人は)高頻度で利用するのは詰め込んだデータのうちの一部に偏っているわけで,そのことを考えると,必要に応じてその都度内蔵メモリに移せば良いとも言えます.しかし,その手間が問題.そして出先で『あっ.あれが使いたい』となったときに,元のストレージからデータを端末にコピー/移動する手段・環境がすぐに用意できない場合もある.

(*)1/29に128GBモデルが発表されました.

人によっては『ネットワークを使うべし.クラウド最高!!』と,雄叫びを上げるかもしれません.しかし,自宅/職場内の充実かつ安定したインフラ(WiFi,そしてLANに接続されたNAS等)を利用できる場合は別として,出先で細い回線経由で大容量データを…というのは忍耐が必要.以前,久しぶりに使うNotePCでEvernoteのデータを同期したら,大阪博多間で終わらなかったという事態が.emobileで繋げていたのだけど,トンネルが多い地域に差し掛かると電波が入らない所が多く,他の作業がしにくくて難渋しました….

と,いうわけで,『持ち運べて気軽に使えるデータストレージ』というカテゴリの製品が出てくるのは必然なわけです.端末から近くのWiFiのアクセスポイントに繋ぎ,そして巨大なストレージに高速かつ安定してアクセス出来る環境が,『いつでもどこでも』構築できたら大変便利なわけです.更には,WiFiアクセスポイントとストレージが一体化してコンパクトに収まり,そしてバッテリで数時間動くなんてことになったら,『それ,欲しい』なんて人は非常に多いんではないかと想像するわけです.

でも,このカテゴリの製品は一部ユーザに熱狂的に受け入れられているような気がするのですが,その一方で,一般に広く知れ渡っているようには思えません.そこで今回から4回に分け,4つの製品を紹介して行こうと思います.

まずはHDW-P500U3.バッファローから出ている,『500GBの容量を持つUSB HDDを,WiFiで共有可能にした』というような感じの製品です.

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少し話は戻りますが,この手の製品に対しては,『外部ストレージなので,出来るだけ大容量の方が良い』と,考える人が多いと思います.そりゃそうですよね.フラッシュメモリを利用した同種の製品には,端末の内蔵メモリよりも低容量のストレージを内蔵したモノもあります.『もう少しだけ容量が欲しい』という場合は便利なのでしょうが,『出先で使う可能性のあるデータを,何も考えずにひと通り詰め込んで持って行きたい』と考えるのは誰でも同じでしょう.

そんな人に対し,国内周辺機器メーカーの両雄とも言える,名古屋のバッファローと金沢のアイオーから,それぞれHDW-P500U3WNHD-U500 という製品が出ています.

機能的にはほぼ同じで,スペック的にも500GBのディスクを積んでいる点は同じです.値段も殆ど同じで,現在共に1万5千円くらい.しかし,HDW-P500U3の方はUSB 3.0接続の外付ディスクとして使用出来ます.これが結構なアドバンテージ.

殆どの人は,大容量ストレージには大容量のデータを突っ込むでしょう.一旦詰め込んだ後は出入りが少ない場合もありますが,それでも最初にデータをコピーする際には,転送速度が速いに越したことはありません.『あと1時間したら出張に出ないと行けない!!』という状況の時,必要なファイルをコピーしようとしたら『残り時間2時間』なんて表示された日には….まぁそういうわけです.

そんな理由もあって,個人的にはHDW-P500U3をお勧めしたい.

箱は冒頭の写真の通りです.パッと見は普通の2.5inch外付けHDDのような感じに見えてしまいますが,裏側にはこの商品の特徴が余す所無く書かれています.

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箱の横の説明書きを読むと,『スマホ/タブレットはWiFiで使えるけど,PCの場合はUSBで繋いで使ってね』的に読めますが然にあらず.この点に関しては後述します.

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スマホ/タブレット用には専用アプリが無償で提供されています.そしてこのアプリを使うと,HDD内の音楽や動画をストリーミング再生出来るようになっています.対応するファイル形式はココに書かれています.

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パッケージを見る人が見たら『おっ!?』という感じだと思いますが,やはり普通の人はこの写真だけでは分からないですよね…

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で,これが中身一式.本体,USB3.0ケーブル,充電/給電用ケーブル(端子はピン<->USB),そしてUSB充電器.

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カタログスペックでは,充電時間はこのUSB充電器を使用した場合で4時間半.PCのUSBポートを使用した充電だともっとかかるとのこと.このUSB充電器は2Portタイプで,2Aまで出力出来ます.以前ポストしたコレコレの親戚.

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ケーブルその1.充電用ケーブルです.

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ケーブルその2.PCに接続してUSB HDDとして使用するためのケーブルです.USB 3.0用ケーブル.コネクタの青が眩しい.

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反対側(HDD側)はMicro-B.

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そして本体はこのような感じのツルテカ仕様.所謂『シャイニーブラック』.形状は微妙に曲面を描いています.私は角ばった四角かつマットなカラーリングが好きなんですが…まぁ良いでしょう.

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側面にはAOSSと電源ボタン.AOSSボタンがあるのは,WiFi親機になれる証.

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上面にはAOSS,WiFi,電源のステータスランプがあります.

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こちらの面にはUSB3.0のMicro-B端子,リセットボタンの穴,そして充電用のピンジャックがあります.

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背面.知らない人が見たら,AOSSや技適マークを見て初めて,『え?ただのUSB HDDちゃうの?』と,驚かれるかもしれません.

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iPhone5との大きさ比較.一回り大きいです.重さは300g弱.大きさ的には,一昔前の外付けUSB HDDといった雰囲気です.

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厚さはこんな感じ.HDDの他にバッテリやマイコンボードが入っているので,それなりの厚さになるのは仕方なし.

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マニュアル中のステータスの見方の解説ページ.

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マニュアルその2.基本的にはこの見開きの2ページ分を見ておけば,普通に使う分には後は何とかなるかな.

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下の写真の左側は10000mAhバッテリの『ド定番』であるcheero Power Plus .アンダー3千円なのにこの品質でこの性能(10000mAhと大容量で,2.1Aと1Aを同時出力可.つまりiPhoneとiPadを同時に高速充電できる).大満足です.つい先日,製品出荷が新型のcheero Power Plus 2 に切り替わったけど,こちらも評判良し.個人的には,過剰に丸みを帯びたデザインがちょっと不満ですけどね.

で,何をしているかと言うと,HDW-P500U3に給電です.HDW-P500U3は一応4.5時間バッテリが持つことになっているけど,外でバリバリ使いたい場合は,USBバッテリも持っておいた方が良いです.たまにしか使わない場合でも,スリープ状態で1週間程放置するとバッテリが空になっていることがあります.いざ使おうとした時に使えないのはキツイので,別途バッテリを持っておいた方がベター…いや,この製品を使うならマスト.

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厚さも大きさもほぼ同じなので,ちと荷物が増えてしまいます.HDW-P500U3がバッテリ交換式だったら良かったんですけどね.

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さて,それでは実際に使用してみましょうか.

メーカーが想定している使い方は,iPhone/iPadのようなiOS端末から,もしくはAndroid端末からのWiFiアクセスです.WiFiで接続した後,専用アプリで使用することになりますが,それぞれAppStore,もしくはGooglePlayから無料でダウンロード出来ます."ministation"で検索してみてください.

本体横の電源ボタンをポチッと押してからブートが終わるまで,約1分くらい…かな.急いでいるときはイライラが募るかもしれないけど,まぁ普通に使う場合は許容範囲かな.

起動したらWiFiで繋ぐわけですが,初期状態では"MiniStation-XXXXXX"というSSIDになっています.この"XXXXXX"の部分はMACアドレスが入るのですが,工場出荷時のSSID,KEYは本体裏側に貼ってあるシールに書かれているので,確認してみて下さい.

***

で,ちょっと脱線ですが,Amazonのレビューを見ると,『この製品は地雷』と感じる人が多いでしょう.そして評価の星の数がピラミッド型になっていますし,かなり辛辣なコメントもあります.

しかし,この手の製品の場合,ファームアップによって『化ける』ことがあります.昨年後半に出たファームウエアを適用すると,レビューにあるような『大きなファイル(2GB over)が再生できない』や安定性に関する問題がほぼ全て解決します.

ファームウエアのダウンロードはこちらから.きちんと使おうと考えているのであれば,本運用前にまずはファームアップをした方が良いでしょう.

***

そしてiPhoneで専用アプリを起動し,設定画面を開いた画面が以下の通り.

以下,少し設定について見てみましょう.

Img_1205

『ステータス』では,ファームのバージョン等が確認出来ます.その他,『ホスト名』,『ワークグループ』という項目が表示されています.ここでピンと来た人は鋭いです.そう.そういうことです.

Img_1218

『システム』では,ファームアップ(*)の他に,ホスト名やワークグループを変更できます.そう.これはsamba用の設定です.WiFiで繋ぎ,smbマ ウント出来るってことです.『分かっている人でなければ使えない機能』という位置付けではありますが,WinやMacからでもWiFi経由でマウント出来るってことで す.

(*)私はPCに繋ぎ,HDDのトップ階層にファームのアップデータを保存しておいたら,次回起動時に勝手に読み込んでファームアップされていました.

Img_1207

『Internet』という項目名では意味が通じにくい感じがしますが,要はこの製品はWiFiのブリッジとして機能するということです.こうすることにより,端末側でWiFiの接続先を切り替えることなく,HDW-P500U3を使いつつLAN/Internetを利用できるようになります.

Img_1210

アプリから電源OFFもできます.

Img_1211

ヘルプもアプリ内で見られます.まぁ兎に角アプリをインストールして使いなさいって感じですな.

Img_1212

で,多くの人が気になるであろう『smbマウントするには?』ですが,10.10.10.254に繋げば普通にマウントできます.次のキャプチャはiPhoneでマウントする方法ですが,WinでもMacでも同じようにマウントできます.詳しくは後述.

Img_1214


次にPCから使う場合ですが,USBに繋げば認識します.そしてLinux系(おそらくそうだと思う)のOSをマイコンで動かしている場合はNTFSに対応していない場合が多いのですが,この製品はNTFSでフォーマットしてもOK.まぁ500GBの外付けHDDで『NTFSは使えません』なんて話になったらエライ事ですし,一般ユーザにとっては,ごく普通な事なのかもしれませんけど.

以下は,ThinkPad Edge E130にUSB 3.0で繋いで取ったベンチです.実に快適.

Usb3hdd

次にPC/MacからのWiFi経由でのマウントについて.Macからであれば,『smb://10.10.10.254/』に繋げばマウント出来ます.

Macwifinas

次にWinから.ThinkPad Edge E130に入っていたAdvanced-N + WiMAX  6250だとうまく接続できなかったので(おそらくWin8で使っているから.ドライバの問題でしょうな),ThinkPad x100から接続.繋ぐと72Mbpsでリンクして,ベンチを取ると以下の様な感じでした.

もっと頑張ってほしい所だけど,とりあえず普通の動画ストリーミングする分には問題無い程度のレートが出てると言って良いと思う.有線に繋がったNASでも,ルータやネットワークメディアプレイヤーのNAS機能では,大体10MB/s弱.元々非力なマイコンを使っているし,WiFiだと2.4GHz帯の混雑もあるので,この結果はまぁ妥当な所じゃないかな.

『PCから無線でバリバリ使うぜー』という考えで製品を選んだとしたら,かなり厳しい結果だと思うけど.

Wifihddbuff


と,いうことで,少し不満な点もありますが,大容量のストレージを無線で使用出来る待望のNASと言えます.

不満な点というのは,『USB HDDにちょっと回路とバッテリを追加してみました』的な雰囲気がある点です.バッテリーがあまり持たなかったり,スリープ状態(電源OFF状態)で1週間程放置するとバッテリーが空になっていたりします.後者はウエイクアップ時間の絡みがあるので難しい所かもしれませんが,もうちょっとうまく設計できなかったのかなぁと思ってしまう.

あと,2.5inch HDDを使用しているため,他のシリコン系の製品に比べてサイズが大きく,耐衝撃性の面ではマイナスです.容量やコストパフォーマンスのトレードオフなため,現状ではまぁ仕方がないかなと思いますが….内蔵しているHDDは,普通の9.5mm厚の物が使用されているようなので,ブルジョアな方におかれましては,512GBのSSDへの換装をおすすめします(^^;

最初に不満点を並べましたが,その一方で,iPhone/iPad/Android/Win/Mac等の様々な端末から使える製品という意味では,データを集約できるので,かなり使い勝手が良いです.そしてディスクのフォーマットとしてNTFSが利用できるため,特にWindowsとの親和性が高い.Win/Macで使用する際に速度が欲しい場合,USB 3.0で使えるるという点もグッド.普段は有線でUSB HDDとして使用し,必要に応じて無線で使うという使い方が良さそうです.

無線での転送レートは…まぁ心許ない感じではありますが,『無線でも使える』というのはやはり大きいです.実売価格も下がって来ていますので(以前は2万弱だったけど,今は1万5千円くらい).ポータブルなUSB HDDを探していて,かつ,機能的なプラスαを求めている人は,購入候補に入れても良い製品だと思います.

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