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2010年9月20日 (月)

iPadをメモ帳として使おうとしていたらスケッチブック化

iPad本体のレビューはまだポストしていないのだけど(既に今更感が…),日々楽しく使っている今日この頃.今の所,『コレが無いとちょっと不便かな…』というポジションで使用しています.『常に携帯し,毎日持ち歩く』ようなことはしていないので,iPadが私にとって『絶対に必要な道具』の域に達するかは今のところ微妙かな.

まぁそんなスタンスで,ユルく使用しているのですが,今回はメモ帳やスケッチブック化アプリに関して.

iPhoneiPadの用途としては,ネットサービスのクライアント的な用途に使われることが多いと思います.特にEvernoteは凄まじく便利です.使い込むことにより,デジタルならではのパラダイスが実現できます.

その一方で,アナログツールをiPad上で再現というアプローチもあります.それも単なる『再現』ではなく,デジタルならではの味付けをしての再現.iPadと言えばすぐに『電子書籍』の話が出てきますが,これもその一つと言えるでしょう(*).

(*)個人的には,今の『電子本』という形態は,そろそろ変革しても良いのではないかと思う.例えば『ページ』という単位は,本が紙の束で構成されているが為に存在するものだ.連続的なコンテンツには,本来『構造』(章,節,段落等)はあっても,『ページ』という概念は無いはず.(ただし,紙に出力されることを前提とした,コマ割りのある漫画等のコンテンツは除く).
なので,コンテンツはTeXやHTMLのような構造を持った言語で記録しておき,環境に合わせて適切にレンダリングするビューワ/レンダラを用意するということで良いのではないかと思う.このようなアプローチを取っている(電子書籍の)ビューワが多いことは知っているけれど,『本』という形態に引っ張られ過ぎだと思う.もしも『書籍』という形態が人にとって最も読み易い形態なのであれば,Webブラウザは全て書籍タイプにレンダリングして表示している筈だ.

今回紹介するのは,アウトプットではなく,インプットの方.所謂『紙と鉛筆』の実現.場合によっては『スケッチブックと筆』をデジタルで実現する方法です.

数種類試した内,『おお,これは良いね』と感じたのは以下の3つのアプリ.

Penultimate_icon

penultimate
Moleskineのカイエをイメージしたようなデザインのアプリ.ノートとペンを再現したような感じ.

長所としては,とにかく分かり易く,簡単明快な感じ.短所としては,余計なアニメーションによるエフェクトがある他,欲が出て『アレもコレもしたい』となったときに対応できないこと.短所の後者に関しては,一長一短ではあるけれど.

Audionote_icon

AudioNote
こちらはノートとペンを再現するだけではなく,デジタルならではの機能を沢山盛り込んだアプリ.ボイスレコーダ,キーからの入力,手書きメモが同時に利用でき,また,後からの同期再生にも可能.それも単に再生するだけではなく,『この音声が録音されたときにコレが書かれた/描かれた』という事も分かるようになっている.

高機能だけれど,手軽さをスポイルする感じではない.惜しい点は,日本語対応が不十分なこと.記録に関しては問題ないのだけど,記録した内容をメールで送信する機能を利用したところ,日本語が文字化けしました.まぁ何れバージョンアップ時に直されると思いますが,現バージョンは少し残念な感じ.

Brushes_icon

Brushes(iPad版)
iPhone版も購入して遊んでいたのですが,iPad版は別世界.画面が広いと使い勝手が全然違う.ようやく本格的にお絵描きが出来そうな予感.

機能的を見ると,一般的なPC用のペイントソフトの機能制限版のように思われるかもしれませんが,軸が少し違う.指の先に水彩絵具を付け,ササッと重ね塗りして行く感じ.シャープでエッジの利いたシャキーンとした感じの絵を描くツールではない.既存のPC用ソフトの移植という感じではなく,『iPhone/iPad用のおえかきソフト』という感じ.

無限にUndoが出来るため,大胆な描き込みを試行できる他,書き終わった後で,一筆目から全ての動作を見る機能がある.面白い.

記録したデータはiPad内のアプリ内で閉じることなく,写真として記録(カメラロールへ転送)したり,メールで送信することが可能です.

『Evernoteでユビキタスキャプチャしたい』という方(*2)から,『会議や打ち合わせで使えるツール』を探している方まで,ノート系のアプリはその欲求に十分応えてくれるでしょう.

(*2)打ち合わせ時の記録をノートに書き,ドキュメントスキャナ等でスキャンするという手順を踏んでいた方は,これらのソフトへ移行できる可能性があります.

***

で,今回ここでペイント系のアプリを併せて紹介したのには,とある経緯がありまして….

家でノート系のツールを色々いじって(半ば遊んで)いた所,お絵描きツール的に使い初めてしまいまして,BrushesのiPad版も入れたら子供も参戦して….本末転倒というか,本エントリーのタイトルの通りの状況が発生してしまった次第です.

それにしても…iPadの直感的なユーザインターフェイスは,子供でも自由自在に使いこなせますな.こんなツールが小さい時から使えるなんて…今の子供の世代がうらやましいなぁ.

そして絵をガシガシ描き始めたところ,指で描くのが少々シンドくなりまして,ペンを使ったらもう少しうまく描けるんじゃないかと考えた次第.そのような訳で,ついでにペンも購入することにしました.供給が需要を喚起するループが二重ループになったワケです.

Tp1

購入したのはプリンストンテクノロジー 製の PIP-TPM2B .Amazonで約千円.

ご存知の通り,iPadは静電容量式のタッチパネルのため,一般に売られているような,従来の先の固いスタイラスは使用できません.この手のペンはいくつかリフィルも含めて持っているのですが,静電容量式対応は持っていなかったため,新規に購入.

プリンストンテクノロジー製のPIP-TP2Bと迷ったのだけど,嵩張らない方を購入することにしました.

静電容量式のタッチペンには,粗悪な製品もかなりあるそうなのでご注意を.プリンストンテクノロジー製は評判が良いようです.

Tp2

説明書きその1

Tp3

説明書きその2

Tp4

『for iPad & iPhone & iPod touch』の説明文

Tp5

iPhone4まで写真入りで…

仮にiPadで使えなかった/使いにくかったとして,『一般的な静電容量式向けのペンとして販売させて頂いておりますので,(iPadで使えないのは)相性です』なんてことは言えない背水の陣です.

Tp6

ペン本体はこのような感じ.ペンというよりも,指先で摘んでスケッチに使うパステルのような感じです.

先はドーム型の中空のゴム.滑り止めのゴム製リングもあり,ペン軸の摘み心地は上々です.

Tp7

ストラップの反対側はこのような形になっており…

Tp8

ヘッドホン端子に挿して固定することにより,紛失を防ぐことが出来ます.

なお,挿した状態でも,本体側からはヘッドホンが接続された状態と認識されないため,スピーカーから音が出ます.

Tp9

ペンはかなり小型です.本体の大きさと比べてみてください.

そして使い勝手ですが,ペン自身の質感や掴み心地はとても良いのですが,ペン先が大きいため,緻密な書き込みは出来ません.

ただし,他製品でよく聞く,『相当押さえつけないと認識されない』ということはありません.

ワコムのタブレットを使い慣れている人から見ると,『非常に大きな違和感を感じる』と思います.しかし,さらさらっとスケッチする程度であれば,まぁ合格点かな.

ちなみに左の写真で描いたオリジナル画像はこんな感じ

ある意味,『味』と言えるかもしれませんが,マウスで描く絵とタブレットで描く絵の中間的な感じの絵になりました.ペン先が大きい他,(ペン先が太いために)筆記時にペン先部分がしっかり見えないこともあり,緻密な書き込みには向きません.

Pic2

ここに挙げた2つの画像は,素人(私です!)がサラサラッと5~10分程度でスケッチしたものです.指だと(接触位置や面積の関係で)少しシンドイ部分もありますが,このペンなら結構快適.

スケッチのような用途,ないしは,iPadならではの味のある絵を描く際には,もうこれで十分だと思います.

そしてきちんと絵を描き込む際には,iPadでラフにスケッチした後にメール等で転送し,PC上で仕上げるという手順を踏むのが良いかもしれません(工程に,無理してiPadを入れなくて良いというツッコミがありそうですが(笑)).

緻密な絵であっても,全部をiPadでしようと思えば出来ないこともありませんが,適材適所がよろしいかと思います.

と,いうことで,仕事にもバリバリ使う筈が,エンターテイメント色を強くしてしまいました.すっかりスケッチブック化しつつあります.絵を描いていて実に楽しいガジェット&インターフェイスですな.

今のiPadでは無理だと分かっているけれど,より精細な描き込みが可能になり,また,筆圧もセンシング可能になった暁には,スケッチのための最終兵器になるかもしれません.iPadの今後の進化が楽しみです.

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