« 無印のPCバック | トップページ | DELL mini9その3 -Atomマシンで h.264 1080p 動画を再生 »

2009年12月30日 (水)

DELL mini9その2

つい先日,DELLから『メーカー保証が切れまっせ』とメールが届いた.メーカー直販で購入すると,こういう所が結構律儀かもしれない.その代わり,保証が切れたと同時にDELLからDMが届くようになったような気がするけど,これは何でだろう…

まぁそれはともかく,昨年暮れにオーダーし,使い始めて約1年程経ったDELL Inspiron mini9だけど,使えば使うほど,微妙なバランスの上に成り立っている良いマシンだなぁと実感します.

来月は新Atomが発売になるし,モバイルCore i5の発表も予定されているし,現行IONの2倍の性能を持ったION2の登場も迫っているので,来年は初っぱなから大いに盛り上がりそう.既に1月は新機種が色々と発売になることが各社からアナウンスされています.新機種購入や買い換えを検討中で,各メーカーから新機種が出揃うのを待っている人も多いんじゃないかな.

私はというと,mini9を完全にリプレース出来そうな機種は今のところ発表されている物の中には無いので,状況をウォッチしつつ,使い勝手の向上を目指している今日この頃.

そんなわけで,まだしばらくは使い続けることになりそうなので,購入後に行ったカスタマイズのまとめ等を書いておこうと思う.

今年(2009年)はネットブックとしてmini9以外にideapad s9eも購入していたけれど,こちらの方は,某センサのコントロールをするため,職場の方に置いて使っています.昔であればx86採用の組込用ボードか,VIAのCPUをオンボード搭載したmini-ITX M/B等でコントロールしていたような用途が,必要な物一式が入った構成でモニタ付きでUPSまで付いてこんだけ廉価というのは有難い限りであります.良い時代になったなぁ.

そんなわけで,仕事ではネットブックを10台単位で発注して使っています.こういう使い方もアリでっせ>同業者の方々

さて,話をmini9に戻すと,このマシンは以下のような構成(一部強化済)で,当時の横並びとも言えるネットブックの仕様になっています.

CPU Atom N270 (1.6GHz)
ビデオチップ Intel 945 GME Express
memory 2GB(増設済)
HDD SSD 16GB
OS WindowsXP
液晶 8.9inch 1024x600

当時はどのメーカー製を購入しても中身は殆ど変わらないという状態であり,差別化の要素が殆どありませんでした.その中であえて,私がmini9を選んだのには理由があり,

  • ファンレスかつゼロスピンドル(SSD採用)の静音設計(無音マシン)
  • 良質なデザイン
  • 英語キーボード
  • 小型(A5)な形状

等でした.

ICTを取り巻く世界の進化スピードはdog yearと言われる程速いわけで,この1年の間に状況も変わっています.上記のスペックは,今の状況から見ると見劣りする点があるのは事実.しかしその一方で,技術は進んだはずなのにmini9の真の後継といえる機種が出ておらず,なかなか魅力的な製品が出ないなぁと思っているのも事実です.

今更改めて書くほどのこともありませんが,常時接続のためのインフラやクラウドサービスの充実に伴い,大抵の事はwebブラウザがあれば事足りるようになりました.重い処理はネットの向こうのサーバが行うため,クライアント側にはあまり高い処理能力が必要無くなりました.そしてストレージに関しても,インターネット上のオンラインストレージサービスを利用したり,家庭内でも一般的になりつつあるNASを利用することにより,ローカルに溜め込まなくても良くなってきました.

そんなわけで,皆さんご存知の通り,そこそこの処理能力とそこそこのストレージ容量があれば,日常的な利用に差し支えない環境が得られるようになり,廉価な持ち運びの出来るネットワーククライアントとしてのネットブックが登場したわけです.ある意味,従来の全方位万全の無難なノートではなく,削れるところを削ってターゲットとなる用途に対して必要十分な機能・性能を絞り込んで持たせた新ジャンルの製品として(*1).

(*1)MSが,画面解像度,CPU速度,ストレージ容量等が規定の数値以下であるという条件を満たした場合,WindowsXPを安くライセンスするという契約もあった.この契約に縛られ,ネットブックのハード構成が制限されたという面も否めない.今やOSが一番高価なパーツだと言われている.

しかし,ネットブックで一番インパクトがあったのはその価格.従来は20万前後していたモバイルノート(非デスクトップノート)が5万以下で購入出来るとあって,やがて売る側も買う側も『安いノート』として扱い始めてしまった感じがする.

そんなわけで,あえて削った部分が仇となり始め,解像度が足りないとか速度が遅いとか,キーボードをもっと広くとか,ディスク容量が足りない(*2)とかいう話になって来た.売れ始めてみたら,結局は普通のノートPCが求められるようになったということです.それもネットブックが高機能化するか,より上位のノートが低価格化するかの何れかが求められ,どちらにしても価格帯維持という方向で.

(*2)まぁ私もs9eのディスク換装とかをしてたわけですが(笑)

大抵の優れた商品は,最初は余計な部分を削り落とした洗練された物として登場します.そしてその後,市場のニーズを取捨選択することなく取り込み,足し算の法則でブクブクと肥大化し,重厚長大な物と化して当初の輝きを失うというサイクルを繰り返すことが多い.極めて日本的なサイクルに思われるかもしれないけれど,米国をはじめとする海外の製品でも,同じような経緯を辿る物も結構あります.

F-16も,当初はF-15を支援する廉価な戦闘機の筈が,アレもコレもと欲張ってあれこれゴテゴテ付けまくり,気が付いたら結構なお値段の普通の高性能戦闘機になってたし,零戦にしても,余計なものをそぎ落とした微妙なバランスの上に成り立っていた軽戦だったのに,重戦としての機能を求められて改良/改悪されてしまったから…うーん,例えがちょっと微妙か.

Appleはこの点の意思決定が上手で,ジョブズが客のリクエストを聞かずに(笑)自分の理想とする製品を作り,要らないと考える部分は周りが何と言おうともバサバサと切りまくる.たまに外すこともあるけれど,魅力的で商業的にも成功する製品になることが極めて多いので,この感覚の鋭さとセンスの良さはホント凄いです.


ネットブックと呼ばれるジャンルの製品が登場して約2年ですが,結局最後は『安いノート』という感じの製品に最終進化(退化?)するような気がしてなりません.きちんとした品質だけどそれなりに高価になるノートが売れなくなって絶滅したり,結局どこかで手抜きをしたような荒い作りのノートばかりになることを危惧しています.あぁ品質を質に取ったデフレスパイラル.

ネットブックの功罪は色々とあると思うけど,そのうちの1つとして,『綺麗で高機能だけど,高い処理能力と高解像度モニタを前提としたリッチコンテンツやアプリケーション』という方向性を,『低解像度,低スペックでも実用的かつ快適なアプリケーション』という方向に少し軌道修正したのは良い点として評価できると思う.

ネットブックは相当数売れているので,ソフトメーカーやサービス提供側も無視できません.実際,1024x600に対応していなかったソフトが対応するようになったという事例も結構あります.(まぁ仮にソフトが対応していなくても,解像度を1024x768に上げ,画面をスクロールさせて使えば事足りるので,あまり深刻な問題にはならないのだけど)

 

そして利益率が低いため,これまであまり注力されていなかった廉価な商品向けのCPUやチップセット,OSが開発されるようになった点も大きく評価できると思う.ただ,数が捌ければ利益を確保できるという方向性なので,このゾーンの商品が欲しい人全てに行き渡り,買換え需要も頭打ちになり,飽和した後がどのようになるかは分からないけど…

閑話休題.


大分話が逸れちゃった.時間があると,のたくってしまうなぁ…

まぁそんなわけで,mini9でやっていることは次のような感じ.

  1. メモリを2GBに増設
  2. Windowsの設定を一部変更
  3. RAMディスクを設定し,IEやFirefox等のキャッシュをそっちに向ける
  4. SSDアクセス表示用ソフトを入れる
  5. キーのカスタマイズ
  6. 軽くて画面を有効に利用できるソフトを選ぶ
  7. その他

(1)まずメモリを2GBにするのは,真っ先にやるべき事柄.メモリ搭載量を増やせばスワップアウトを防げるし,後述するRAMディスクを作成するためにも必須.

(2)Windowsの設定変更として,インデックスの作成をOFFにする.やり方とかはココを参照.検索が遅くなるというデメリットはあるけれど,『何かいつも重い感じがする』という症状が改善するのと,SSDへのアクセスが低減されるメリットがある.デスクトップPCではOFFにする必要はないけれど,ネットブック,それもSSDを積んだタイプならOFFにしておいた方が良いでしょう.

また,ページングファイルもoffにして,スワップアウトしないようにしておいた方が良いでしょう.こうしておくと,SSDにちょこちょこ読み書きしなるので,パフォーマンスも上がります.ただし,大きなソフトや沢山のソフトを動かそうとすると,メモリ不足になるときがあります.まぁネットブックで使うようなソフトしか使用しておらず,かつ,1GB以上のメモリが利用できれば,そういうシチュエーションはまずないけど.

(3)私は容量は512MBのRAMディスクをERAMで作成しました.設定方法等はこちらを参照のこと.そしてブラウザなどのキャッシュをRAMディスク上に作成するように設定します.こうすることにより,SSDへのアクセスが減らせるほか,ブラウザのレスポンスも快適になります.
参考になるページ:InternetExplorerの場合Firefoxの場合GoogleChromeの場合

(4)mini9にはディスクアクセスランプがありません.SSDのプチフリ中(涙)など,何が起きているか分からないと,精神衛生上よろしくない.そのようなわけで,私はDiskStateを常駐させ,タスクトレイにread,write状況を表示するようにしています.意外に思われるかもしれないけど,たったこれだけで快適さが抜群にアップ.快適さという指標は,やはり主観的かつ相対的なものです.mini9にこのソフトは必需品と言って良いと思う.

(5)キーの修正は最小限で,レジストリをいじってCapsLockをCTRLにしたのと,私はUSキーなので,IMEモードON/OFFを『SHIFT+スペース』にしたことくらい.これらをしてないと,イライラして使い物にならないかも.

(6)そして使用するソフトの選択も重要.Atom N270(1.6GHz)なら大抵のソフトが実用的な速度で動くけれど,それでも軽いソフトを使うに越したことは無い.
私が常用しているのは,

  • xyzzy (Emacs互換のテキストエディタ)
  • Wz Editor (有名な商用テキストエディタ.この件には感慨深い物が…
  • Video LAN (動画再生ソフト.DVDISOも直接観る事が出来る)
  • Google Chrome (いわずと知れた快速ブラウザ.解像度が低くても使いやすい)
  • FireFox (定番ブラウザ.Google Chromeでうまく表示されないときに使用)
  • ThunderBird (定番メーラー)
  • Paint Shop Pro (ペイント系ソフト.私は軽さを取ってver7を使ってます(古っ))
  • realsync (バックアップ・同期等に使用)
  • TeraTerm(telnet,sshの定番ソフト)
  • ffftp (ftpの定番ソフト)
  • winscp (scpの定番ソフト)

等という感じ.この他,あまり使う機会は多くないけどMS OfficeXPも入れてあります.やっぱね,これが入っていないと困ることがあるんですよ…

(7)タッチパッドの感度を低く設定.この設定があるのを知らずに操作していた頃は,結構イラッとしたものです.

と,まぁこんな感じで使っておりますが,16GBのSSDも少しずつ空き容量が減って来ています.大きなファイルは16GBのSDHCカードに入れ,リムーバブルメディア的に使用していますが,プチフリも無く快適だと評判のRunCoreの64GB SSDに換装するのも良いかな…なんて考えている今日この頃.

それにしても…タッチタイプが苦しくないキーボードサイズで,9inch液晶搭載,ファンレスで無音のA5マシンはもう出ないんでしょうかねぇ….最近はMacBookProを持って出ることが多いので,mini9の出動の機会は少ないのですが…

少々長くなったので,エントリーを分け,次は動画の再生について.
Atomマシンでも,FullHD(1080p)のH.264動画をコマ落ち無しで再生できるんです.

|

« 無印のPCバック | トップページ | DELL mini9その3 -Atomマシンで h.264 1080p 動画を再生 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/198640/43779948

この記事へのトラックバック一覧です: DELL mini9その2:

« 無印のPCバック | トップページ | DELL mini9その3 -Atomマシンで h.264 1080p 動画を再生 »