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2008年5月 6日 (火)

小飼弾のアルファギークに逢ってきた

GW中に読もうと思っていた最後の1冊がこの本.

なお,著者の Dan the Man を知らない人はこの業界のモグリ.これ確定 :-)

最近は書評ブログのみが雑誌に採り上げられることが多いけど,彼は元々ギークだしハッカー.バリバリの技術屋.Perlを使っていて/Perlを使ったサービスを使っていて彼の成果物の恩恵を受けたことの無い人は(日本人の場合は特に)居ないと言っても過言ではないくらいの人.でも,彼は単なる技術屋ではなくて,数学や物理,SF文学等の知識も凄まじいものがある.(お世辞ではない.真面目な話だ

彼のブログを読めば分かると思うけど,ホント,興味の対象が幅広い.読み始めると時間がいくらあっても足りないので要注意.

そんな彼が『アルファギーク』と対弾対談した記事が書籍化されたということで早速購入.表紙にインパクト有り過ぎ(笑)

出てくるのはDHH(Ruby on Rails開発者),伊藤直也(はてなCTO),Larry Wall(Perl開発者)等々,凄まじく豪華な顔ぶれだ.

このエントリーでも,大勢のハッカーが登場する本に関して書いたけど,Beautiful Codeの方は,テーマこそあれ,執筆者が自ら書きたいことを考え,まとめるという体裁になっていた.そのため,執筆者が書きたくない事柄は書かれないし,当然ながら他者からの突っ込みで話題が脱線という部分も無い.

対談の場合は『聞く人』が介入するため,予想外の話も聞けたり(読めたり)する.さらに台本が無いため,『語る人』の素の部分が出やすい.その一方で,『聞く人』が聞き下手だったり本題に対する知識が足りなかったりすると,とんでもなくつまらないものになるという怖さもある.

その点,本書は非常に安心して読め,かつ,面白くまとまっていた.絶妙なタイミングでネタを振ったり,核心部分を引きずり出すためにズバッと切り込んでみたり.『聞く人』と『語る人』の役割がたまに逆転していたりする部分も大いに楽しめた.このやり取りの仕方も大いに参考になりそうだ.

※専門的な話が出てくる所もあるので,分野が違う方は,googleなりwikipediaなりをすぐに使える環境を傍らに置きつつ読むと良いかもしれない.

どのようなな話が出てきたか等に関しては本文の方を読んでもらうことにして,本書を読んで実感したのは,やはり一番大切な素養は『コミュニケーション能力』だなぁということ.昔は(今も?)凄まじい技術を持った超スーパーウルトラハッカー(笑)は,出不精で無口で口べた,はたまた気難しい職人タイプというイメージで持って語られることが多かった.だけど,少なくとも私が知る限りに於いては,『この人は凄い』と感じる人で,こういう性向の人は少ない(ただしゼロでは無い).エキセントリックな人もたまにいるけどね.

オープンソースの場合,プロジェクト立ち上げ時の最初の頃はともかくとして,複数人で協調して作業を行うことが多い.なので,やはりコミュニケーション能力や調整能力が一定レベルに達していないと,壁を乗り越えられずに成果が頭打ちになってしまうんではなかろうか.さらに下手をすると,参加人数の増大に伴って組織が空中分解してしまう危険性すらあるように思う.かと言って,開き直って全部一人でやるには限界があるし.

とは言え,普段目にする機会の多い『凄い人』はこういう状況を乗り越えてきた人達が多いというだけであって,職人気質な人はあまり表に出ず,見えにくい所で地道に刀を研いでいるということは否定できないけどね.

また,何らかのプロジェクトで中心的な役割をしている人に関して言うと,(企業の管理職に多い)トップダウン的にカチッと管理を行うような人よりも,人をうまく乗せることが出来,協調作業を行うための雰囲気作りがうまい人の方が多い印象がある.

特にLarry Wallの人柄の良さは本書を読むだけでも分かるし,光り輝いている.まじ惚れる.

そして二番目に大切なことは,『ポジティブ思考』というか,『楽しむ能力』ってことなんだろうなぁ.そしてこれら素養の上に,ハッカー的な性格や技術屋としてのスキルが乗っかると,本書に出てくるようなアルファギークに化けるのかなぁ…ということを考えつつ読了した.


あと,おそらく書籍に載っていない(載せられなかった)部分に,もっと面白い部分があるんだろうなぁと想像.特に巻末の方の話とか :-).まぁこれは致し方なし.やはり様々なオフ会に機会を見つけて参加し,新しい人との繋がりを積極的に増やすようにしないといかんね.地方在住だとちょっとキビシイものがあるけど.

東京某所のカラオケボックスの中で,PowerBook同士をPhoneNETでつなぎ,『LAN交だぁ~』なんてやった頃が懐かしいなぁ…

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