ivtvの最近の状況
ivtvの最近の状況ですが,基本的にはKernelへのマージが進み,日本国内の対応カードもすんなり動く…という状況に近付きつつあります.この状況は,本家でバージョンが上がる度に泣きながら対応パッチを作成したりしていた頃が嘘のよう.だがしかし,現在のkernel(2.6.24)では,同梱されているドライバがまだちょっと変.
実はこのところあまりドライバのコードを触っていなかったのだけど,本家MLで御指名があった関係で,昨年末から確認&作業を少々しておりました.本ポストでは,現在の状況とその成果物に関しまとめています.
なお,ivtvというのは,CX23415/6 を搭載したハードウエアMPEG2エンコード機能を有したビデオキャプチャカードを動かすための Linux 用ドライバのことです.国内では対応カードが入手しにくくなっているけれど,オークションではまだソコソコ入手可能なようですので,試したい人はお急ぎあれ.今であれば,EPGと連動した予約システム,STB等(CATV STBのとか,外付けデジタルチューナとか)のアナログ出力のキャプチャ,STBのチャンネルコントロールをTira等で行うという使い方が広がりつつあるかな.
ivtvのフロントエンドとしては MythTV がメジャーだけど,国産の foltia も注目を集めています.特に後者は Tira を使った STB のコントロールまで容易に出来,再エンコまで全自動で出来るとのこと.至れり尽くせりですな.(私は自作のスクリプト+Webインターフェイスでチマチマ録画システムとして使っています.自分で簡単に組めるのも汎用インターフェイスの良い所 ^^)
とりあえず今回の作業の成果物は,これとこれ.利用するには2.6.22以降のkernel が必要です.あと,v4l-dvb関連のモジュールを一通り入れ替えるので,現在インストールされているモジュールはバックアップしておいた方が良いでしょう.
インストールの手順は以下の通り
- 前者を展開,make distclean;make;make install (2008/4/24少し修正)
- 後者を展開し,i2c-driversの下でmake;make install (CX23416GYC-STVLPを使わない場合は不要)
- 後者のutils以下のツールは必要に応じて make や make installしておく
至ってらくちん.この版では,従来発生していた以下のような問題を修正してあります.
- GV-MVP/RX2系,TRANSGEAR 5000TVで早送りになる問題を解決済.パッチも不要
- tda9887でNTSC-M-JPでdeEmphassisのデフォルトをOFFに設定.こうしておかないと音声がステレオにならない場合があるため.対処療法
- CX23416GYC-STVLP,GV-MVP/RX2系,TRANSGEAR 5000TV等での動作確認済み(細かな制御では問題が残っているかもしれないけれども)
新しいkernelにおいても,最低限の機能に関しては問題なく使えるようになったと言って良いと思う.
そしてi2c-driversに残留している saa717x ですが,今のところv4l-dvb側に持って行くスケジュールの目処は立っておりません.これが完了すれば,一通りのドライバはkernelに同梱されることになるのですが….ちなみにデータシートは入手済み.現在協力者募集中.
作業内容としては,I2Cダンプで得た現行の結果との摺り合せと,PAL対応コードとの調整等になるかな.ホントは私が作業出来たら良いのだけど,なかなか手が回らず…
と,いうことで,2年前と比較して,国内のivtv対応カードを動かすための環境/状況は劇的に状況は良くなってきています.とは言え,やはり地デジのMPEG2 TSを何とかLinuxで…という思いを抱く人は多いことでしょう.海外であれば,v4l-dvb対応のカードが沢山あるのにね.日本の地デジ視聴者縛りまくりの状況はオカシイヨ….
個人的には,Friio のような製品に期待しています…
[2008/02/12追記] 続きの話はこちらのエントリー
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コメント
新年いかがお過ごしでしょうか。
私は、年末年始の休暇用に、AmazonでCDや本を数点買ったほか、珍しくモノマガジン系の雑誌を複数買って、インドア生活を誓っていたのですが(笑)、準備万端なこんなときに限ってドタバタが重なり、気づけば連休最終日、慌てて洗車や部屋の掃除をして、ようやくホッと一息ついたところです・・・。
今晩は、年末の浮かれモードで、ついポチッとしてしまったビジネス系の自己啓発本を読み、「根拠のない自信」を植付け、明日の仕事始めに備えたいと考えています(笑)。
では、今年もよろしくお願いします。
※記事内容と関係しないコメントですみません。
投稿: との | 2008年1月 6日 (日) 17時09分
>とのさん
明けましておめでとうございます.
私の年末年始はと言いますと,年末の過密スケジュールで疲労困憊した後に帰省したところ,そのまま数日風邪で寝込んでしまいまして,気合いで戻ってきたものの,本調子が出ないまま気が付いたら仕事始めになっていたという感じです(涙)
さらに帰省中に読もうと持って行った本が『エンデュアランス号漂流』(*)でして,内容から言っても絶妙な選択になりました.熱のせいで引き起こされる寒気も相まって,ブルブルしながら読みました(笑)
(*)南極で遭難し,過酷な状況の中17ヶ月間のサバイバルを経て全員生還したノンフィクション.読み始めたら止らない程面白い.冬に読むともう絶品.
いくつか寝かしたままになっている話もありますので,またボチボチ書いていこうと思います.今年もよろしくお願いします.
投稿: tadachi | 2008年1月 7日 (月) 12時06分
>やはり地デジのMPEG2 TSを何とかLinuxで…という思いを抱く人は多いことでしょう.
ご無沙汰しております。くまです。
今年も何かお世話になりそうなので(笑)
よろしくお願いいたします。
上記の件は切に思う今日この頃です。
とりあえずはivtvの使えるカードをチューナーの台数分PCに刺してすべて外部チューナーから録画という事で乗り切っていきたいと思います。
最近windowsでハイビジョンをそのままで録画してみました。美しいの一言です。これをなんとかlinuxでできないものか?!と...
MACにハイビジョンをそのまま取り込めるキャプチャーカードがあるので、そこを糸口にlinuxのドライバーが開発されないものかと...新年の初夢でした(笑)
投稿: くま | 2008年1月30日 (水) 18時10分
くまさん,お久しぶりです (^^)
>最近windowsでハイビジョンをそのままで録画してみました。美しいの一言です。これをなんとかlinuxでできないものか?!と...
ですよね.
問題はやはりB-CAS関係で,これを何とかクリア出来ないことにはアングラ的な話になってしまいそうです.この辺りは利権絡みのヤヤコシイ世界なので,完全にクリアになることはあまり期待出来ないかも….まして「Open Sourceで」という話になると,さらにハードルが高くなりそう.
全てを破壊するくらいのインパクトがある強烈な黒船が来て欲しいなぁ.
現実的な妥協としては,D端子経由のアナログキャプチャーカードという手もあるとは思うのですが,かなりディスクを食うので辛い所かと...
投稿: tadachi | 2008年1月30日 (水) 19時10分
おひさしぶりです。
最近2.6.24.2をインストールする機会がありました。
tda9887のdeemphasisをOFFにするだけですむのでとっても楽でした。
tadachiさんがivtvのメンテを引き受けてくださっているおかげです。
重ねて御礼申し上げます。
tadachiさんのようにモノを徹底的にいじる方のブログはいろいろ勉強になります。
今後ともよろしくお願いいたします。
投稿: kazz | 2008年3月12日 (水) 18時18分
> kazzさん
ご無沙汰しています.
deemphasisの件は力になれてなくて申し訳ないです.そして最近はあまり積極的にメンテ出来ていないので,心苦しい限りです….とりあえずperlスクリプトだけは早めに何とかしたいと思っているのですが…
ivtvのドライバのコアな部分に限らず,何かおかしな部分がありましたら/面白い拡張などありましたら,是非教えてくださいませ.
今後ともよろしくお願いします.
投稿: tadachi | 2008年3月12日 (水) 19時33分
FC8でコンパイルできません。どこが悪いのか教えていただけないでしょうか?
$ uname -a
Linux 18.1.168.192.in-addr.arpa 2.6.24.4-64.fc8 #1 SMP Sat Mar 29 09:54:46 EDT 2008 i686 i686 i386 GNU/Linux
$ make
make -C /home/kkuma/ivtv-i2c-6a9b14056470/v4l
make[1]: ディレクトリ `/home/kkuma/ivtv-i2c-6a9b14056470/v4l' に入ります
perl scripts/make_config_compat.pl /lib/modules/2.6.23-0vl2/build ./.myconfig ./config-compat.h
File not found: /lib/modules/2.6.23-0vl2/build/include/linux/netdevice.h at scripts/make_config_compat.pl line 15.
make[1]: *** [config-compat.h] エラー 2
make[1]: ディレクトリ `/home/kkuma/ivtv-i2c-6a9b14056470/v4l' から出ます
make: *** [all] エラー 2
投稿: くま | 2008年4月23日 (水) 21時48分
>くまさん
出張とかでバタバタしてまして,まだ確認できてません.少し時間をくださいまし.
あと,コメ欄の公開は,前にエントリーを書いた通りの事情で,承認制のままになってます.分かりにくくてすんません.
投稿: tadachi | 2008年4月24日 (木) 00時27分
>くまさん
今,環境が手元に無いので試せてないのですが,ivtv-i2c-6a9b14056470の下で,『make distclean』を実行してからmakeするのを試してみてもらえますか?
ワークファイルが紛れ込んでいたみたいです…ごめん.
投稿: tadachi | 2008年4月24日 (木) 15時53分
CC [M] /home/kkuma/ivtv-i2c-6a9b14056470/v4l/bttv-cards.o
/home/kkuma/ivtv-i2c-6a9b14056470/v4l/bttv-cards.c: In function 'bttv_init_card2':
/home/kkuma/ivtv-i2c-6a9b14056470/v4l/bttv-cards.c:3618: error: storage size of 'tda9887_cfg' isn't known
/home/kkuma/ivtv-i2c-6a9b14056470/v4l/bttv-cards.c:3623: error: 'TUNER_SET_CONFIG' undeclared (first use in this function)
/home/kkuma/ivtv-i2c-6a9b14056470/v4l/bttv-cards.c:3623: error: (Each undeclared identifier is reported only once
/home/kkuma/ivtv-i2c-6a9b14056470/v4l/bttv-cards.c:3623: error: for each function it appears in.)
/home/kkuma/ivtv-i2c-6a9b14056470/v4l/bttv-cards.c:3618: warning: unused variable 'tda9887_cfg'
make[3]: *** [/home/kkuma/ivtv-i2c-6a9b14056470/v4l/bttv-cards.o] Error 1
make[2]: *** [_module_/home/kkuma/ivtv-i2c-6a9b14056470/v4l] Error 2
make[2]: Leaving directory `/usr/src/kernels/2.6.24.4-64.fc8-i686'
make[1]: *** [default] エラー 2
make[1]: ディレクトリ `/home/kkuma/ivtv-i2c-6a9b14056470/v4l' から出ます
make: *** [all] エラー 2
ありがとうございます。やってみましたが...
こんな感じです。うーん...
投稿: くま | 2008年4月24日 (木) 18時56分
再び結果未チェックなアドバイスで恐縮なのですが,どうもincludeファイルがきちんと読み込まれていないようです.
ivtv-i2c-6a9b14056470/linux/include/media/v4l2-common.h
を/usr/include/mediaの下にコピーしてからmakeしてみてください.(※元のファイルはバックアップしておくことを忘れずに…)
この他にも,includeファイルの関係でいくつかエラーが出るかもしれないので,ガサッとコピーしておくか,コンパイル時のフラグをいじっておくと良いかもですが…
投稿: tadachi | 2008年4月24日 (木) 22時31分