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2007年1月12日 (金)

教科書から消えた肖像画

 『教科書に載ってるもん』っていうのは,幼少の頃によく聞いた言い回しだ.『えーっ嘘ぉ~.ホントに?』の問いかけに対して使われたことが多かった.

 この本は,『昔の歴史教科書ではこれが真実』と,教えられ,試験で別の答えを書こうものなら×を付けられた事柄も,最近の研究では…という話が沢山書かれています.

 最初の方は肖像画について.足利尊氏と学校で教えられた肖像,実は別人を描いていたものであるとか,西郷隆盛と言われればすぐに浮かぶあの恰幅の良い肖像画や銅像も,実は本人を見て描かれたものではなかったとか.いや,そもそも私達が『西郷隆盛』と覚えている人物の本当の名前は…という話もあるけど…

 中盤から後半は,教科書や小説で刷り込まれている歴史上の人物に関し,最近では異なった評価がなされている...や,あまり知られていない面の紹介をしていたり.その人物に対して抱いていたイメージが180度変わるような話もちらほらと.

 もう少し突っ込んだ調査をした話が読みたいな…といった部分が無きにしもあらずです
が,これまで私が知らなかった話も散見され,雑学書としてかなり興味深く読めました.

 で,冒頭の話に戻ると,『教科書に書かれているのだから恒久的・絶対的な真理』なんてことは必ずしも言えないってことです.

 大人になってからは,『教科書に載ってるもん』の『教科書』の部分が,『テレビでやってた』とか『新聞/本に載ってた』に変わったりします.しかし,これもその人が信頼を置くに足ると考えているメディアの情報をそのまま信じているという意味では同じで少々危険.

 客観を装って主観の刷り込みが行われたり,意図的な誘導で真実を誤って/歪めて伝えられたり,研究や論拠が不十分な状態であるにも関わらず,真実であると断言されている場合もありますから.

 メディアリテラシーという意味でも考えさせられる本でした.この本の記述にもそういった目を向けつつ.

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